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参議院議員 足立信也

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国会会議録

令和2年11月19日 - 厚生労働委員会

○足立信也君
 おはようございます。国民民主党・新緑風会の足立信也です。
 前任の加藤大臣に続いて田村大臣も二度目の大臣ということで、安倍さんが三回目あるのかなと勘ぐってしまうような気がしますけど、よほどの人材難なのか、あるいは評価が非常に高いのか、二人続くというのは珍しいと思うんですが、田村大臣の安定した答弁は定評のあるところですが、そういうときこそ落とし穴がありますので気を付けていただきたいと、そのように思います。
 新型コロナウイルス感染症とは一体どんなものなのかというのは、私はどう定義されているかというのが極めて大きいと思っているんです。
 皆さんのところに資料が届いていると思います。今の定義は、「新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和二年一月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)」なんですよ。
 一月の時点、これ、政令、下に書いていますが、これ一月の終わりでしたよね。これはこの表現だったです。その後、これ、「中華人民共和国から」で「限る」というのは、いかにもそこを強調したいという感じが見えて、この後、麻生大臣とかから武漢ウイルスとかいう話が出てきたわけですよ。事の真相は私もそこまでは分かりませんけれども、三月の特措法もこの表現です。ここまで第二波、第三波の話になってきて、第一波のときも、武漢そのものではなくて、武漢亜型というか、日本のウイルスのタイプはそうでした。第二波と称するときには東京・埼玉型ということも言われました。
 今は、先ほど正林さんの答弁がありましたけれども、ちょっと私は疑問に思っているのでお聞きしますけれども、物すごく変異してきているんですよ。コロナウイルス、そもそも二週間に一回変異しますからね。で、この表現で、私は今回、予防接種法、検疫法の改正ではこの表現は使わないだろうなと私は思いましたよ、最初。この表現でいいのかという疑問なんです。中華人民共和国から世界保健機関に対して報告されたものに限ると。
 まずは、先ほど言いましたように、二週間に一回、年に二十四回、塩基変異するということの中で、この定義というのはどこまで、どこまで変異してもこの定義でいくんですか。

○国務大臣(田村憲久君)
 まあ、法令上の適用がなされるように、言われたような、そういうような形で規定をしているわけであります。
 委員のおっしゃられているのは、この表現ぶりが、ウイルスが変異をしていく中でいつまでこの表現ぶりが通用するのかというような意味合いなんだというふうに思いますが、ルーツはここであって、これをもってしてWHOを始めいろんな国際機関等々で今の新型コロナウイルスというような評価があるわけで、もしこれが全く新たなウイルスであるという評価になった場合、それはWHOも含めて、そのときには法律を改正しなければならないんだろうというふうに認識いたしておりますが、これがルーツで若干、三、四か月ごとにウイルスが変異していくというもので、今多分、幾つかウイルス、基の武漢のものからは変わって、若干変わっているものが世界でいろんな形であるんだと思いますけれども、それをもってして今、新型コロナウイルス感染症ということをWHOでもおっしゃっておられるわけなので、そこの評価が変わらない限りはこのような表現を使わさせていただこうというふうに考えております。

○足立信也君
 参考のためにその資料に、じゃ、新型インフルエンザというのはどういう定義になっているかというのを書かせていただきました。これは、平成十年で、前回の大流行のときの平成二十一年にこれは健康被害救済の特措法で引用させてもらいました。この表現です。それに比べて、極めて限定的、しかも限るというのが私は気になっているんです。
 そこで、先ほどの正林さんのことなんですけど、先月の終わりに、エマ・ホドクロフト、まだアクセプトされたかどうかは僕は詳細に分かりませんけど、現在ヨーロッパで猛威を振るっているのは、七〇%以上が六月にスペインで初めて見付かった変異株、20A.EU1と称していますね。イギリスは八割以上がこのタイプです。
 先ほど、ゲノムシークエンスの話ですけど、正林局長は聞いているとさっき言いました。ヨーロッパ型ではないんだと。でも、これ、全ゲノムシークエンスで、たしか三月に調べて四月に発表していますね。このときが武漢からちょっと東寄りのタイプだと。で、七月に調べて、八月に発表していますね。これは東京・埼玉型と表現する人もいますね。その間に、無症状者に変異がどんどん起きて、突然東京型になってきたと。タイミングからいっても、私、定期的にこれはずっと調べるべきだと申し上げているんですが、三か月間隔でやろうとしたら、もう十月に調べて十一月に発表されていてもいいタイミングなんですよ。
 聞いていると、私はその結果が出次第に教えてほしいというのはずっと言っているんですが、先週までではまだそれはやられていないという話だったですけれども、先ほど聞いているということ、もう少し、これ公表されるんですか、ゲノムシークエンス、次の、三回目の。そこ、ちょっと正確に教えてください。

○政府参考人(正林督章君)
 アドバイザリーボード、先週だったか、そこで感染研から遺伝子の調査の結果を提出して、その資料は、済みません、ちょっと私確認していないんですが、いずれホームページにアップされると思います。

○足立信也君
 それは解析結果が出ると解釈していいんですかね。ちょっと相談されている間でもいいです。
 そこで、先ほど大臣、WHOがこれは今までとはタイプが違うんだというふうにした場合は変わるだろうと、それがない以上はこの形でいくんだという話でした。
 仮に、今、私、論文の話しましたけれども、これ、WHOは命名したのはSARSコロナ2ですよね、コロナバイラス2ですよね。これが、論文が通ったら20A.EU1あるいはEU2になる可能性もあるわけですよ。WHOがもしそういうことを、あるいはその論文が認められてWHOがそういうふうな表現をしたら、これはやっぱり条文の表現としては、中国からWHOに報告されたものに限るというのはやっぱり無理がありますよね。これ、限るというのが余りに強いんですよ。せめて、それを言うとかだったらまだいいんだけれども、限るというのはちょっとこの変異性の非常に強いものに対しては表現が違うんじゃないか。それはもう物すごい中国から出たものだという先入観が非常に強くてというバイアスも掛かっているかもしれません。
 で、確認です。もしWHOが違う表現型を使った場合は、やっぱりこの条文ではおかしくなってくる、定義がですね、という理解でよろしいですか。WHOがもしそれを変えてきたら。

○国務大臣(田村憲久君)
 法律を実際運用していく中において影響があるということであれば、それは見直すことも必要になってくると思います。
 ただ、いずれにいたしましても、WHOがどういう形の中でそのウイルス自体を定義していくか、それは、それにおけるいろんな、病態でありますとかいろんなものもあると思います、それをしっかりと日本の国として判断した上で、この法律を運用する中において支障が出てくるのであるならばそれは改正をしてまいりたいと思います。

○政府参考人(正林督章君)
 今大臣の御答弁と同趣旨のことを申し上げようと思いましたが、先ほどの感染研のデータですけれど、アドバイザリーボードで出されたものはもう既にホームページにアップされています。ただ、あれはまだ部分的なので、七月、八月に公表したような形のものは今現在解析中で、近々、また感染研のホームページにアップすると聞いています。

○足立信也君
 是非その結果を見たいと思います。アドバイザリーボードの資料は私もいただいています。問題は、七月、八月にあったような分析です。それを是非知りたいと。
 定義は非常に大事なんですけど、ここで大臣に、ちょっとはっきりさせた方がいいなと僕は思っているんですけど、所管が違うと言わないで聞いてほしいんですが。コロナの前はビフォーコロナというのは大体皆さん同じ表現なんです。でも、ウイズコロナ、アフターコロナと言ったり、ポストコロナと言ったりするんです。これ、ポストコロナというのは、私はコロナから後だと、まさに今だと思うんです。でも、アフターコロナと言ってしまうと、コロナが終わった後になるんですよね。だから、私は、言葉上はやっぱりポストコロナで、今まさに拡大しているときにどうするか、その後も含めてどうするかというポストコロナの表現の方が私はいいと思うんですよ。
 大臣、どう思われます。

○国務大臣(田村憲久君)
 余り語学が得意じゃないものでありますから、ニュアンスが非常に難しいなと思うんですけれども。ウイズコロナという使い方とは、それはもうニュアンスの話で、何かウイズコロナですと、もうコロナというものと共にみたいな話になってくると思いますので、ポストコロナ、アフターコロナ、まあアフターコロナというと、何となくコロナ後というイメージ、もう一つ、ビヨンドコロナなんて使われる方もおられるのでなかなか難しいんですが。
 まあ、厚生労働省が使うときにはそこはよく精査をさせていただきながら使ってまいりたいと思います。要らぬ誤解を招くと、またいろんな意味でお叱りもいただきますので、今委員がおっしゃられたことをよく肝に銘じながら使ってまいりたいというふうに考えます。

○足立信也君
 冒頭申し上げたように、やっぱり安定した答弁で、でも、やっぱりポストコロナの方が私は実態になじむと思っています。
 そこで、実際に十月から、発熱患者、まずかかりつけ医が診るということになりましたですよね。そこで、まずお聞きしたいのは、かかりつけ医の方というのは多くが開業医さんで、しかもその方は多くが医師国保ですよね。で、国保組合に入っておられますよね。で、国保組合に入っている方というのは、自分の医院で自分又は従業員の保険診療ができるんですか。つまり、発熱して、まあ一般的な風邪かもしれない、コロナウイルスかもしれない、インフルエンザかもしれない、自分あるいは自分の医院の従業員は保険診療できるんですか。

○政府参考人(浜谷浩樹君)
 お答えいたします。
 健康保険法等に基づく現行の医療保険制度でございますけれども、患者、言わば他人に対しまして診療を行う場合についての規定であるというふうにされております。したがいまして、医師本人に対する診療、いわゆる自己診療を保険診療として行うことは認められておりません。
 また、医師が従業員や家族に対して診療を行うこと、いわゆる自家診療につきましては、これは医師国保組合ごとに組合の規約等におきまして取扱いを決めております。四十七医師国保組合ございますけれども、自家診療による保険請求を全部制限しておりますのが二十二組合、条件付で承認しているのが二十五組合となっております。

○足立信也君
 大臣、かかりつけ医が主体で、恐らく開業医さん、診療所の医師がやるようになる。そこに発熱した患者さんが大勢行くでしょう。そのときに、原則保険診療できないんですよ。どうするんですか、これ。もしそうなった場合に、発熱、例えば職員あるいは自分が発熱があると、これ保健所に連絡して行政検査をしてくれということになるんでしょうか。自分のところで、例えばですよ、誰か体調が悪いといった場合に、すぐ休むなんてできませんよ。保健所に実際私聞いたら、保健所の医師が自身の判断で自分たちのPCR検査を必要と判断しても行政検査としては認めないでしょうと言われました。具合が悪かったら休みゃいいと。でも、急に休んだりはできませんよ。しかも、発熱患者さんをそこでまだ診ることになっているんです。これは、勤務医の場合、まあ協会けんぽやあるいは健保組合等々の場合はそこでできますよ、自分のところで。でも、医師国保、国保組合の方々は原則できないんですよ、自分の診療所では、職員すら。物すごくハイリスクですよ。で、休んで調べに行きなさいという話になっているわけです。これ、変えないと大混乱します。そこは認めてあげないと。
 それで、実際私、保健所で、先ほど浜谷さんおっしゃったように、できるところもある、でも、聞いたら、それは無理でしょうと答えた。これは変えないと、そこでもう、またスタックというか目詰まり、目詰まりしますよ。一人でも体調悪かったら、それはもう休業とか休まなきゃいけない事態になってくる。ここを改める必要があると思いますが、いかがですか。

○国務大臣(田村憲久君)
 行政検査というふうに保健所が認めるか認めないかというのは非常に大きな点だと思います。言われる問題点は、私も委員からお聞きして、それはなるほどそうだなというふうに思いました。どういう方法があるのか、ちょっと検討させていただきたいと思います。幾つかのやはり診療所等々で、今回こういう発熱患者を診ていただくというものに対しては問題点があると思っています。一つ一つ解決していきませんと、何かあったときに心配なのは、今手を挙げていただいている医療機関も手を下ろすということが起こりますと、これは大変なことになりますので、どういう方策があるかちょっと検討させていただきたいというふうに思います。

○足立信也君
 七月のネイチャーなんですけど、コロナウイルスの検査は、あの当時、まあ感度が七割という話がありますけど、感度よりも頻度が大事だと、繰り返しやることが大事だと。先ほど介護施設の話がありましたが、医療機関もそうですよ。定期的に調べないと、無症状のときは分からないわけですよ。これはまた私は別で立法をするべきだと思っていますが、定期的に検査をやることをね。でも、発熱した人が来るときに自分のところで調べられないというのは、これはアウトですよ。そう思います。
 もう一つ大きな問題が、先ほど、手挙げたのを下ろす事態は避けなきゃいけないということですけど、それは公表ですよ。その診療所で従業員が陽性だった、あるいはこれは公表するんですか。それ出たら一発で行かなくなりますよ。その地域の最初の一次診療できなくなりますよ。
 公表についてはどう考えていますか。

○国務大臣(田村憲久君)
 自治体が情報を公表するその基本指針にはこう示されているんですが、感染症に関する基本的な情報や感染者の推定感染地域等は原則公表することとされているほか、感染者が他者に感染させる可能性がある時期の行動歴等の情報についても、感染症の蔓延防止のために必要な範囲においては原則公表することと、こうなっております。
 しかし一方で、委員が危惧されているような問題もあられるということで、基本的にはこれは自治体が保健所と相談して御判断されると。今クラスターが起こっているようなところでは原則公表されている部分が多いようであります。
 委員はそれもある程度国がリーダーシップを取って一定の方向を示した方がいいというようなお考えなんだろうと思いますけれども、それも含め、ちょっと検討させていただきたいと思います。

○足立信也君
 そうですね、他者に感染させる可能性があるとなると、もう診療所なんかまさにそうですもんね、そこは気を付けないと、またその部分での地域医療の崩壊につながりかねないので、これは是非検討してもらいたいと思いますし、公表は私はしない方がいいんではないかと思っています。
 次に、前回の予防接種法の改正、これも田村大臣のときでした。平成二十五年のときですね、三月。HPVワクチン接種が法定接種になって、二か月後に積極的勧奨が取りやめになったと。
 それで、三原副大臣に答えてもらいたいわけですけど、実際に子宮頸がんの予防の効果、エビデンスがはっきりしないという話もずっとありましたが、この十月に、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスンで、明らかに子宮頸がんのリスクを低下させるという論文が掲載されました。十七歳未満で接種した方は子宮頸がんのリスクが八八%低下する、十七歳から三十歳の場合の接種で五三%低下する。これは、世界のトップのジャーナルですし、こういうエビデンスがある中で、もう七年たちました。で、今は一%未満だと思います、接種率が。
 これ、三原さんも当時、この健康被害救済について、ちょっと額の低い設定を当時の小宮山洋子大臣がお答えしたら、女性の敵だと言ったこともありましたよね。この子宮頸がん、御案内のように、三原さんも前おっしゃっていました、マザーキラーと言われていますよね、二十代、三十代の女性。で、このまま放置して、その世代だけが接種できない、あるいは接種したがらない。患者さんというか国民の皆さんには接種の努力義務がまだ掛かっているわけで、このアンバランスな状況を続けたら、まさにマザーキラーは政府じゃないかと言われますよ、いずれ。
 この明確な一つのエビデンスが出た中で、副大臣としては、これをやられるために国会議員になったとおっしゃっていました。どうされますか。

○副大臣(三原じゅん子君)
 今御指摘のHPVワクチンについてですけれども、令和元年八月に公表した自治体及び国民への調査の結果、必ずしも十分にワクチンに関する情報が行き届いていないということが明らかになったことから、審議会における議論を踏まえて、リーフレットを改訂するとともに、情報提供の更なる充実のために、情報提供資材を接種対象者等へ個別送付することとし、令和二年十月に自治体に通知したところでございます。
 この情報提供資材は、より多くの接種対象者の方々に定期接種の一つにHPVワクチンがあることを知っていただくとともに、子宮頸がんを自分のこととして考え、接種について判断、検討するための有効性、安全性に関する情報等をお一人お一人にお届けすることを目的としております。このほか、接種の場所や手続など、接種を希望した際に接種に必要な情報についても個別に通知することといたしております。
 そういった取組を進めつつ、引き続き、先生が今おっしゃったことを重く受け止めて、必要な検討、しっかりと進めていきたいと思っています。

○足立信也君
 まあ、これ以上は言わないことにします。期待しています。
 八月の委員会のときにも僕は指摘したんですが、今の状況で受診抑制あるいは健診の抑制というのは確かにありますね。イギリスの論文では、手術が三か月遅れると四千七百五十五人の死亡増加、半年遅れると一万人以上が死亡者が増えると。アメリカのデータでは、結腸がんで三十日遅れれば生存率は低下すると、膵臓がんでは三十日遅れれば予期せぬ増悪を招くというようなデータも出てきています。
 そこで、今の受診の低下が健康にどう影響を及ぼすのか、これは調べるべきだと、厚生科学研究の特別研究でもいいから調べるべきだ、通常の統計ではなくてね。じゃないと、本当に受診、今の受診形態で罹患率や死亡率、重症化率がそれほど悪化しないのであれば、この受診形態でいいんじゃないかという判断もできるわけですね。だから、あのときに加藤大臣にやるべきだと質問したら、加藤大臣は、死亡率、重症化率、罹患率にどのように影響してくるか、受診抑制が、同じ問題意識を持って当たっていきたいというふうにおっしゃったんです。
 大臣には、ちょっと済みません、もう一歩進んで、通常の統計ではない、この受診抑制の形態が健康にどういう影響を及ぼしたかというのは是非調べてもらいたいんですよ、来年あるいは再来年。いかがでしょうか。即答は難しいですか。

○国務大臣(田村憲久君)
 それは、接種した人としない人、どういう……(発言する者あり)

○足立信也君
 一般的な、このコロナ禍で受診抑制、ごめんなさいね、受診抑制が起きている中で、これがどのように健康に影響するかというのは通常の統計では出てこない。だから、それはしっかりそこにターゲットを絞った調査研究をすべきだと。
 加藤大臣は前向きに言ったんだけれども、ただ、同じ問題意識を持っているとまでしかおっしゃらなかったので、それはやりますというふうに言ってほしいんですよ、期間は言えないけど、本当はね。でも、この問題意識は多分共有されていると思うので、是非やってください。そこはお願いします。いかがでしょう。

○国務大臣(田村憲久君)
 ちょっと検討させていただけますか。これ、実は私も大臣になる前に厚生労働省に頼んでいたことなんです。ちょっとどういう形でやれるかどうか、やり方も含めて検討しませんといけませんし、ちょっとにわかに今ここでやりますとはなかなか言えないものでありますから、問題意識持ちながら、ちょっと検討させてください。

○足立信也君
 分かりました。
 じゃ、生殖補助医療の保険適用についてちょっとお聞きします。
 実は私、二〇〇四年、初当選のときに、その二〇〇四年の四月から不妊治療費の助成事業が始まったんですね。この委員会で初質問がそのテーマだったんです。二〇〇四年の十一月四日です。そのときには、私は人工授精と体外受精を保険適用すべきだというふうに主張したんです。なかなか当時の大臣は積極的におっしゃっていただかなかったので、最後は同じ大分の衛藤晟一副大臣に答弁を求めて、彼は、将来に向けて合意の輪を広げていきたいというふうにかなり積極的に答弁してくれたんですよ、本人聞こえていないかもしれませんが。あれから十六年なんですね。
 ただ、私は、今ちょっと問題点の方がかなりあるのではないかと思っていて、それは答弁してもらうと長くなるので、まずは数を確認したいんです。日本全国で体外受精可能な施設は幾つあって、そのうち東京は幾つなんでしょう。

○政府参考人(渡辺由美子君)
 日本産科婦人科学会に体外受精、胚移植に関する登録施設として登録されている数字ということでお答えいたしますが、令和二年十一月十八日、昨日時点で六百二十二施設ございます。そのうち、東京都にある医療機関は百三でございます。

○足立信也君
 人口十分の一が東京で、六分の一が東京に集中しているという話なんですね。ここもやっぱりすごく地域格差があるんですよ。
 そういう認識に立ってもらいたいのと、保険適用するに当たっての問題点ということをちょっと私列挙させていただきますけど、これは、二〇〇四年に私は保険適用すべきだと主張しましたけれども、やっぱりその後、いろいろ問題点を考えながら、やっぱり母体に対する心身の負担ですね、心身共に、やっぱり回数制限、それから年齢制限をだんだん明確にするようになりましたね。私はその方向は正しいと思っているんです。
 実際の妊娠率にしても、三十五歳を境にやっぱり妊娠率は下降するんです、生殖補助医療でも。四十歳以上はやっぱり極めてまれになってくるんですね。そういう年齢制限も必要だし、そもそも妊娠率は余り高くないですよね。せいぜい二割ぐらいじゃないでしょうか。それを何回も何回も繰り返したらやっと四十何%になると。そういう問題点ですね。
 更に問題なのは、これ、妊娠率の低い、レベルの低い医療機関ほどもうけるということです。一発で妊娠したらそれで終わりなんですが、何回も何回もやることによって増えているんですね。この質の担保、これも非常に大事ですし、体外受精そのものがやっぱり企業秘密化しているんです。うちのクリニックはこういうふうにやりますよ、うちはこうだ。統一的なもの、質の担保というのがやっぱりできていないんですよ。こういう問題点があります。是非それを検討課題にしていただきたいんです。
 ずらずらずらっと申し上げましたが、これは問題、この点が大事だなということを強調したい部分があれば是非答弁していただきたいんですけれども。部分でもいいですが。

○国務大臣(田村憲久君)
 大臣就任時に総理から、お子さん欲しい方々の負担感をどう減らすかという中で、保険適用をしっかりやるようにということで指示いただきました。
 安全性、有効性はしっかりと検証しなきゃいけないと思います、施設基準等々も含めてでありますが。問題点といいますか、まあ要は、受診内容がどういうものなのか。費用もばらつきがありますし、使用されている薬剤も様々だと思います。
 そういう中において、問題点というと、まずどの部分、体外受精、顕微授精等を適用対象にしようとしているんですが、いろんな手法、手技がありますから、どの部分をまず保険適用にするのかという、公定価格になりますので、もちろんいろんな調査をして価格をある程度出しますけれども、しかし、それで合わなかったら入ってこれないでしょうし、合うかどうかも分からない。いや、そういう、結局、価格設定も非常に難しいんですね。その場合のどこまでを対象にするかということになると、そこから外れる部分がありますし、そもそも薬事承認されていないようなものをどうするんだとか、いろんなものがあると思います。
 結果的に申し上げると、一定の基準を決めて保険適用した場合に、保険に入らない部分を保険外併用療養という形でしっかりと診れるのか診れないのか。基本的には、評価療養というのは保険適用、薬事承認前提でやっているわけなので、そうじゃないものがもしあった場合、それを保険外併用療養として診れるのか、じゃ、選定療養という形で診れるのか、いろんな課題があると思います。
 そういう問題をしっかりと解決をするということがありますので、そういう意味では、早くやれと言われていますけれども、学会の方々やいろんな方々にしっかりと御意見をお聞かせをいただいた上で、しっかりとした制度設計してまいりたいというふうに思っております。

○足立信也君
 問題意識は共有できていると思います。
 先ほど母体に対する心身の負担ということを言いましたが、心の部分をちょっと申し上げたいんですけど、保険適用になると、これは普遍性が認められたということだと思いますけど、今までは生殖補助医療を受けることが恥だという、隠していた方が非常に多いんですけど、保険適用になったら、受けないことが罪の意識に変わる可能性がありますよ。これは危険です。母体にとって、心にとって良くないと私は思います。
 それから、最後になりますが、妊孕性の保存というのは、これはずっと、この委員会でもそうですし、皆さん関心を持っています。将来的に妊娠あるいは出産できるようにということですね。精子、卵子の凍結保存というのが一番メーンです。これが増える。これに公費助成や保険適用という話も今出てきていますね。
 ここで、私は、要は不妊という理由の多くは、卵巣に問題があるよりも、卵管、子宮の方がやっぱり多いわけです。そうすると、精子や卵子を凍結しようという人が増えてくるんです。でも、そこで問題なのは、代理懐胎ですね。不育症、先週ですか、この前、公明党の方々が盛んにやられた不育症、あるいは子宮そのものが使えないというようなことで、代理懐胎の話が出てきます、凍結保存をやっていけばいくほど。もっと進むと、死後懐胎ですね。その卵子の持ち主の方はもう亡くなっているけれど、更に妊娠できるよと。この議論に必ずなってくるんですよ。
 それで、公的補助とか保険適用という話しますけど、もし子宮が使えない、代理懐胎も認めないということになったときに、その凍結されてきた精子や卵子はどうされているんでしょう、今。あるいは、亡くなった場合は、死後懐胎、当然皆さん認めないでしょうから、私もそうですが、これ全部捨てているんですかね。今現在はどうなっているんでしょう。

○政府参考人(渡辺由美子君)
 御指摘の未受精の卵子あるいは精子の扱いにつきましては、これ産婦人科学会の方が、卵子につきましては平成二十六年四月、それから精子につきましては平成十九年四月にそれぞれ見解というのを出しておりまして、基本的には御指摘のありました被実施者が死亡した場合には廃棄をされるという見解を出しておりまして、厚生労働省として実際のどうなっているかということを調べたデータはございませんが、こういった学会の見解を踏まえて扱われているものと認識をしております。

○足立信也君
 使われる可能性が非常に低いものであるかもしれないことに対する助成というのはかなり難しい課題だということを指摘して、質問を終わります。
参議院厚生労働委員会議事録より

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