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参議院議員 足立信也

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国会会議録

令和元年6月6日 - 参議院厚生労働委員会

○足立信也君  国民民主党の足立信也です。
   〔委員長退席、理事そのだ修光君着席〕
 二〇一〇年の六月に、国会が終わった後、新成長戦略というのを定めました。私自身は、もう選挙まで、投票日まで一か月切っていましたけど、その当時、私は厚生労働省の中の新成長戦略を担当していました。
 部屋の外で、当時関わってくれた人が聞いていると思いますけど、当時は、GDPが非公式では中国に抜かれて、ただ、公式にはまだ世界第二位、ただ、一人当たりGDPが十七位でした。その理由として、やはり就業率というものを捉えて、女性の就業率が世界第十五位だったんです。そして、その女性、そして障害を持った方、そしてまだ元気な高齢の方、この三種の就業率を上げると、そして一人当たりGDPを増やしていくんだという新成長戦略を定めました。
 しかし今回、数値だけ、数字だけ水増し偽装と、心が込められていないと。なので、この委員会質疑では、私、この前、大分の宇佐市と中津市の例を挙げましたのは、彼らは障害者の方々と一緒に働くことに誇りを持っているんです。会社の誇りなんですね。そういう意味で、数値だけ、まやかしのようなことにとらわれずに、しっかりした、心を込めた議論ができるように委員会でしっかりやっていきたいと、そのように思っています。
 先週の宿題みたいなものですが、私、最後に資料を基に申し上げました。質問はあえてやりませんでしたが、答えを今日聞きたいと思うんです。
 土屋局長は、この法定雇用率、五年ごとの見直しだと。ところが実態は、資料の一ですが、五年ごとではなくて、納付金の積立てが少なくなってきたら法定雇用率を上げていると、その期間も大体十年とか十五年だと。この理由を説明してください。

○政府参考人(土屋喜久君)  お答え申し上げます。
 法定雇用率の見直しにつきましては、法律に基づきまして、少なくとも五年ごとに政令で定めると、当該割合の推移を勘案して政令で定めると、こういうことにしてございますので、五年ごとの見直しの議論というのは、これは五年ごとにやってきているという状況がございます。
 実際に引き上げた時期については、先生御指摘のように五年ごとに必ずやっているわけではなくて、これまでの推移でいえば、昭和六十三年、平成十年、平成二十五年、そして平成三十年という間隔でやっているわけでございますが、引上げがなかった年という、見直しの検討はしたけれども引上げのなかった年というのは、その時々の理由があるかとは思いますけれども、例えば、基本的には対象障害者の方の総数の割合が横ばいで推移をしたというようなこととか、企業における障害者雇用が十分に伸展していなかったというような理由の中で、計算式を立てて計算をしたところで引上げに至らなかったというようなことではないかというふうに思っております。

○足立信也君  明確ではないですが、議論は少なくとも五年でやっている、ただし、やっぱりそこで引上げになったのは積立金の状況であることは間違いないと思いますね。
 じゃ、資料の二も、これも先週の宿題です。千人超の企業については支給を受ける割合が、調整金のですね、非常に多くなっていて、構造的には千人以下で障害者を雇用していない企業が千人超の障害者を雇用する企業を支える構図となっている、これはもうこの資料を見れば明らかですよ。これを見直す予定はありますか。

○政府参考人(土屋喜久君)  納付金制度の中での状況でございますが、今御指摘のあった資料、これは昨年夏までやっておりました研究会の中でも提出をさせていただいている資料でございますけれども、一方で、これは企業規模別の納付・支給割合を企業数で見ている資料になっているんですが、納付金や調整金、報奨金の金額ベースでの実績を見ますと、納付金制度の実績、直近の平成二十九年度では納付金収入二百九十三億ございましたけれども、三百人以下の中小企業からの納付額が百四十四億ということで四九・一%となっているのに対しまして、調整金、報奨金、つまりお支払をしている方の額で見ますと、これは調整金に加えて報奨金も含めて支給実績、これは中小企業に出ているわけですので、それを加えて見ると、支給総額二百十八億のうち、三百人以下の中小企業に対して支給をしている額は五五・五%、百二十一億円ということでございますので、ここの資料の中では、千人以下の企業が千人超の企業を支える構図というような表現が出ている部分もございますが、基本的には、納付金も中小企業を含む全ての企業から納付をしていただく形で支えられており、また、調整金、報奨金という支払の方で見ると中小企業に多く支給されているという状況があるというふうに思っております。

○足立信也君  金額で見ると見直しの予定はないと、実際上は中小企業に対して金額としては多くの割合が払われていると、そういう説明だったと思います。これは更に詳細に詰めていきたいと思います。
 次は、先ほどもありましたけど、特定短時間労働者の件ですが、まずお聞きしたいのは、労働時間以外の、まあ二十時間未満ですから、労働時間以外のこの基準というものはあるんでしょうか。

○政府参考人(土屋喜久君)  この特定給付金につきましては、短時間であれば就業可能な障害者の方の就業機会の確保を促進するという観点から、週所定労働時間が二十時間未満の雇用障害者数に応じて、納付金の制度の中でこれを財源として特例的な給付金を事業主に支給するという考え方でございます。
 現在想定をしておりますその要件としては、週所定労働時間が十時間以上二十時間未満ということを想定をし、また、分科会でも一定の御議論をいただいておりますけれども、それ以外の支給要件等々につきましては、法案が成立した後に障害者雇用分科会において具体的な御議論をいただきたい、それを踏まえて私どもとしても詰めていきたいというふうに考えているところでございます。
   〔理事そのだ修光君退席、委員長着席〕

○足立信也君  これから分科会で議論するということですが、それは障害の程度についても議論するという意味ですか。

○政府参考人(土屋喜久君)  支給要件と障害の程度の関係も含めて検討してまいりたいと考えております。

○足立信也君  じゃ、新たな概念が出てきたと思いますが、今までの法定雇用率の基準である手帳ですね、それも含めた障害程度が、これから検討するということですので、まあ今の時点では答えられないんでしょうから、ウオッチしていくしかないということになろうかと思います。
 しかし、この前私申し上げたように、もしそうであるならば、この国の障害認定というものが形態的なものにかなり偏っていると。機能面での評価、あるいは装具を使うことによって機能がどれだけカバーできているかというようなことも、もし検討されるのであれば是非やってもらいたいなと、そういうふうに思います。そういう方は、今後どんどん増えていきます。どんどん増えていくということは、この計算式でいくと、法定雇用率というものはどんどん増えていくという形になると思いますので、そこは検討してもらいたいと思います。
 私も、参考人質疑を経て、まず取り上げたいのが検証委員会ですね。検証委員会で、七十ページに及ぶ今回の、国の行政機関における障害者雇用に係る事案に関する検証委員会、これの報告なんですが、ここで、様々な今まで検証委員会というものが、監察委員会も含めていろいろありましたけれども、やっぱり一番我々が気になるのは、いつ頃からこうやっていたんだろうなと。
 さっき川合理事の質問にもありましたように、一九六〇年の一・四、これを去年のそのままのデータでいうと一・一九だから、一回も法定雇用率を満たしたことないんじゃないかという参考人の斎藤さんの意見でしたが、これ検証委員会の報告書に、どうも見てみるとないんですね。
 これ、いつ頃から、あるいは最初から法定雇用率を満たしたことは一回もないですか。

○政府参考人(土屋喜久君)  法定雇用率を満たしていたかどうかという点、これは、この雇用率の制度は各任命権者ごとに計算をしていくという制度になっておりますので、そういった意味で個々の行政機関ごとに見ていくことになろうかと思いますけれども、今回の事案との関係で申し上げれば、昨年の再点検におきまして、平成二十九年の六月一日現在の、元々いただいていた通報を再点検をしていただいて任免状況を改めて確認をしたと、こういうことでございまして、その際には、御案内のとおりですが、元々の通報では多くの機関で法定雇用率を超えていたものが、再点検後は法定雇用率を超えていたのは六機関にとどまったということが明らかになっているわけでございます。
 この二十九年当時の状況はこういうふうに確認をできておりますけれども、今御指摘があった制度が発足して以来の経過はどうであったかということについては、私どもとしても、そこの算出ということはできていないというのが現状でございます。

○足立信也君  検証するというのは、多分それをやらなきゃ意味がないんじゃないかと思いますよ。国の行政機関として、今のお話ですと一回もないんですよ、法定雇用率達成したことが。それはほぼ間違いないですよ。
 その中で、土屋局長は、平成十七年、プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドライン、この責任者でしたよね、作られた。国会答弁も担当だったと思いますが、当時、障害者雇用対策課長ですよね。このガイドラインですが、このガイドラインの内容を資料三にちょっと概要の表紙だけ付けましたが、この作成者ですよ。本体は三十ページぐらいですかありましたから、これを資料にするわけにいかないので表紙だけ付けましたが、この件についてお聞きしたいと思います。
 問題は、そのガイドライン、これ事業者に対してというふうに書かれていますが、なぜ従わなかったのかという質問に対して、まず法的な義務ではないんだとおっしゃっている、ガイドラインはですね。今までの委員会質疑の中で、ほかの分野もほとんどガイドラインでやりますよと言って答えておきながら、当の官僚の人たちが法的根拠はありませんと言ったら、これからのガイドラインどうなっちゃうんですかね。答弁で、ガイドラインでやりますというのは通用しないですよ、これから。まず大きなそういう問題があると思います。つまり、ガイドラインには従わなくてもいいんだと言っているんですよ。
 更に問題なのは、遵守義務、かなり私読みましたけど、相当詳しく書いていますね。よくできていると思うんですが、一番いけないのは、その後通知をずっと出していて、原則としてと、なぜ国の機関あるいは公的機関にはそれを書くんですか。民間の事業者についてはかなり厳しく、基準、遵守すべきこと、そのやり方、手帳の交付の時期等も含めてえらく詳しく書いてあるのに、何で、国の機関、あるいは地方公共団体もそうかもしれませんけれども、原則としてと書いてしまったことによって守らなくてもいいんだとなった、そういうことなんですよ。なぜ二重の態度を取ったんですか。聞かせてください、それを。

○政府参考人(土屋喜久君)  御指摘いただきましたように、この平成十七年のプライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドラインを作成いたしましたときは、私、職業安定局の障害者雇用対策課長をやっておりました。
 当時の状況としては、このガイドラインを作った背景ですけれども、精神障害者の方の雇用率へのカウントを始めるという法改正が成立をいたしまして、それに対応していくために、じゃ企業では、精神障害の方ということも特にありまして、どういうふうに把握をしていったらいいのかという御指摘が非常に重要な論点として挙がっておりましたし、また、たしか国会でも附帯決議をこの点はいただいたと思います。それを踏まえてガイドラインを作るということで、作ったものがこれでございます。
 多分、法的な根拠のお話は、その法律上に指針を定めるといったような根拠があって作ったということではなくて、実際の雇用率制度を運用していただくに当たって留意していただく点としてこのガイドラインを作って、形としても職業安定局長通知でたしか出していると思います。そういった形で作ったものですので、先ほどのようなお話があり得るのかなというふうに思います。
 民間企業に対しては当時もこれをしっかり周知をしようということでやっておりましたけれども、公的な機関についてはどうするかということが当時もたしか議論がありまして、公的な機関に対しても当時、このガイドラインの通知を申し上げております。ですので、それぞれの機関にはガイドラインというのが一定周知をされたということがございますけれども、ただ、この点については、今回の検証委員会の中でも検証の対象となって御指摘をいただいておりますけれども、民間企業向け、事業主向けに作ったガイドラインでございましたので、制度などの面で前提が異なる国の機関に対してお送りするときには、言わば所要の手直しをして送るべきであったのに、そういった点が不明確なまま通知をしていたという御指摘をいただいております。
 また、今お話がありましたように、ガイドラインそのものは、そういう形で随時公的な機関にもお示しをしていたということだと思いますが、一方で、雇用率の対象となる障害者の確認方法について、毎年その時期になりますと通報の依頼というものを各機関に申し上げているんですけれども、その中で、特に身体障害の方の確認方法が手帳によるということが原則であるのを、原則としてと書いて、例外について具体的な記載をしなかったなどの不明確な点がこれまでの経過としてありまして、その点についても検証委員会から厳しい御指摘をいただいたところでございます。
 検証委員会からは、そういった経過も踏まえて、民間への対応を優先して、国の行政機関の対応に向き合おうとする姿勢に欠いたという厳しい御指摘もいただいておりますので、今回の経過の中では、このガイドラインに相当するものについて、行政機関向けに一定の手直しをしたものを手引の中にも織り込んで各省に改めて通知をさせていただくなどの対応を取っておるところでございまして、今後とも、そういった意味で公的機関へのしっかりとした周知であるとか確認であるとか、そういうことを進めてまいりたいと考えております。

○足立信也君  通告の段階ではそこまで詳細に書けないから、全体のこのガイドラインと検証委員会の報告について通告しているわけですけど、私が今聞いたのは、これ民間事業者対象なんだけど、国の機関には通知しているわけですよ。そして、その後、前後に、別の通知でまた原則としてというのを書き加えて、手直し、書き加えて、その例外の表示もないままに、原則としてと書いて二十九年まで続いたわけでしょう、ずうっと。なぜそういうダブルスタンダードをやったんですかと聞いたんですよ。
 さっきの質問で、一九六一年の安定局長の、まず隗より始めよで範を示すということとまるで逆じゃないですか。民間事業者にはきちっと厳しくやっていて、それを原則というふうに国の機関には書き換えてずうっとやってきたわけじゃないですか、まさに手直しで。なぜなんですかと聞いたんですよ。

○政府参考人(土屋喜久君)  恐縮です。
 なぜというところについては、率直に申し上げて定かでないところがございますけれども、通報依頼については、通報依頼としての性格上、文章を簡潔に書いていたということもありますので、その中で原則としてと書きながら、一方、例外が何であるかということを明示をしていなかったというのは事実でございまして、その点について今回の検証委員会の中でも厳しく御指摘をいただいているところでございます。

○足立信也君  いや、作成者に定かではないと言われると、もう聞きようがなくなるような気もするんですけどね。
 もちろん、通知だって、当時の安定局長、鈴木さんですけど、やっぱり課長の土屋さんが作られたんだと思いますし、そこで定かじゃないと。
 もう一つ、この検証委員会の中であったのは、ガイドラインを見ようと思ったと、でもウエブサイト上で見付からなかったというふうに書いてあるんですよ。それは、見付けられないのが悪いのか、あるいは見付けやすくしていない方が悪いのか。昨今、それは教わっていないとか、受ける側の方が主張する場面が多くて私は若干気になっていますが。しかし、同じ官僚の人がそれを参考にしようと思って見付けようと思ったけど見付けられなかったとあるんですね、もうお読みになっていると思いますが。
 それは、今までどういうふうに、その障害者雇用を担当する方々が簡単に見付けられるようにはしていなかったということなんでしょうか。どうなんですか。

○政府参考人(土屋喜久君)  まず、ガイドラインそのものは、先ほど申し上げたように、各省にも通知を申し上げていたわけですが、一方、通報依頼の中では私どものホームページのURLをお示しをしてガイドラインについても一定記述をしているんですけれども、そのURLをたどっていただきますと、載っているものが概要版だけで、本文がそこに掲示をされていなかったという状態があったということで、周知の方法としては、これもまた検証委員会から誠に不適切であったという御指摘をいただいているところでございます。

○足立信也君  山本理事から、最近怒ってないんじゃないのとこの前言われたので、今日はかなりこの件について怒りを込めて僕は聞いているんですよ。なぜダブルスタンダードでやったのか、それは定かではないと当時の担当者から言われたことですね、今。そして、見付けられないと言っている。でも、それが分かりやすい形じゃなかった、あるいは概要版にとどめてあったと。
 私、概要版から本文まで見ましたよ。それは担当者側、厚生労働省ではない担当者側にもそれだけの意欲はなかったということですよ、見付ける気もなかったということですよ。それが、やっぱり範を示せと言ってきた当時とまるで逆の状況になっている。だから、原則としてということがずっと長年続けられてきた、守らなくてもいいんだという認識になっていたということですよ。
 この点について大臣の感想を求めたいと思ったんですが、時間が来ましたので、問題点を指摘して、かなり怒っているという気持ちを込めて、礒崎さんに譲りたいと思います。
ありがとうございました。

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