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参議院議員 足立信也

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国会会議録

令和元年5月9日- - 参議院厚生労働委員会

○足立信也君
 国民民主党の足立信也です。
 やっぱり長いですね。野党だけで六時間やるとなると、樽見さんに千本ノックを打っているような感じがしますので、政務の大臣、副大臣も、自分が答えられる、答えた方がいいと思ったときはどんどん手を挙げていただきたいと、そのように思います。
 日本はICT化が遅れているとよく指摘されます。それに加えて、レセプトもそうでした、カルテもそうです、個別に違うシステム、違うフォーマットというか、進めていって、そしてまた標準化しなきゃいけない。これの繰り返しで、いかにも無駄遣い、これをずっと繰り返していると。でも、遅々として進んではいますよ、でもそういうところが非常に後れを取った一つの原因だと私は思いますね。使えないということです。
 今回、保健医療サービスの質と持続可能性が目的なんですけど、IT化、ICT化というのはやっぱりツールですよ、単なるツール。問題は、データの正確性と統計処理の適切さが今後の政策に生かされるということ、統計の問題になってくるわけですけど。
 じゃ、それを、そのデータを公正に活用するには何が必要か。それは客観性と透明性ですよ、これがないとね。だから、政府の機関であるとか外郭団体であるとか、どこかが加工したものを、はい、使ってくださいじゃ、やっぱり駄目なんですよね。透明性と客観性が担保されていないと、それは正しいものであるかということも判断も難しいわけですよ。とにかくデジタル化すればいいというものではないというのは、今まで日本が歩んできた、ちょっと遠回りをした経過だと私は思っていますので、その観点で質問をしたいと思います。
 まず、午前中からの議論を聞いていて、マイナンバーカード、これは、誰もがおっしゃっていましたが、必要性と利便性が大事だと、これがないと普及なんかしないと。まあ当たり前だと思うんですね。私は、マイナンバーの必要性というのは皆さんも感じていると思います。番号は必ず書いて届け出たりしていると思いますね。マイナンバーは必要なんだけど、カードが必要かという話ですよ。
 午前中からの議論、特にこの個人番号カードによるオンライン資格確認、これは、マイナンバーがあれば、そこでマイナンバーを入れればいいという話ですか、それともカードが必要だという話なんですか、どっちなんでしょうか。

○政府参考人(樽見英樹君) オンライン資格確認につきましては、マイナンバーカードにある本人認証の仕組みを使って被保険者資格の確認を行うというものでございますので、カードを使うということでございます。

○足立信也君
 そうなんですね。
 そうなった場合に、答弁でもありました、保険証との一体化というか、将来的にはどっちか、というか、マイナンバーカードを使えばいいようになるのかなというニュアンスの感じを受けました。ただ、現実的には、今は仮にマイナンバーカードがあったにしても保険証が必要だし診察券が必要だと、三つ必要だということになるわけですよね。
 そこで、今回、このマイナンバーカードの方にシフトしようと。今、マイナンバーだけではなくてカードだという話、IC化を考えてね。ということであるならば、今回、医療情報化支援基金で合計三百億、百五十億がオンライン資格の確認、百五十億が電子カルテの標準化ということになっていますが、これ、コストパフォーマンスの面、あるいは今後のことを考えて、この医療情報化支援基金の目的といいますか、どういう効果が期待されるのか、そこをつまりアピールしてもらいたいんです、どういうことを考えているのか。

○政府参考人(樽見英樹君) オンライン資格確認でございます。
 まさに医療情報化支援基金というものも使ってこれを強力に進めていきたいというふうに考えているわけでございますけれども、オンライン資格確認を行うようになりますと、支払基金と国保中央会で被保険者の資格の情報というものを一元的に管理をして、医療機関、薬局の窓口でリアルタイムでこの資格情報を確認できるようになるということでございます。
 したがいまして、一つは、保険証というものを、保険証でも引き続きかかれるのはそうでありますけれども、保険証でなくてマイナンバーカードを持ってきていただけば、これで被保険者証の言わば機能が果たせるということになります。したがって、会社を変わってまだ保険証の発行ができていないというようなときにも、マイナンバーカードでかかれるということになります。
 また、そうやって被保険者が会社を変わりましたということになると、医療機関はそれを分からずに古い保険証で請求をすると、これは過誤請求という形になってしまうわけでありますけれども、そうしたものがなくなるということになりますので、これは午前中も答弁させていただきましたけれども、年間約八十億円の、過誤請求がなくなるということに伴う事務コストの削減ということが期待をされるということになってくるわけでございます。
 また、保険者におきましては、もう一つ、高額療養費の資格証というものを今被保険者から請求を受けて出しているわけでございます。被保険者は、それを保険者に請求をして、もらって、医療機関に渡すという手間がなくなりますし、保険者の方でもそれの発行コストというものがなくなるというようなことでございますので、こうした点を考えますると、被保険者にも医療機関の皆さんにも保険者の皆さんにも、このオンライン資格確認というものはそれぞれメリットがある仕組みであるというふうに思っているところでございます。

○足立信也君
 そこで、今、過誤請求の話がありました。約八十億円。これ、事故請求じゃなくて過誤請求ということは、中には意図的なものも含んでいる可能性もあるわけですね。そうなった場合に、意図的にそういう過誤請求の保険証を使ったというような人が、それをなくすためにマイナンバーカードを所有しますかね。しないと思いますよ。逆ですよ。
 しかも、私、お昼休み、近くの人に聞いたら、マイナンバーはみんな所有している、分かっている、保険証と一緒に持っている。でも、カードはほとんどの人が持っていない。持っている人は家にちゃんと保管していると。普通はそうですよ。皆さんもそうでしょう。
 だから、今、将来的にはマイナンバーカードがあれば保険証の役割を全部果たすようになるんだという話がありましたが、そうはいかない。認識がそうはなっていないということが、まあ指摘にちょっととどめます。理由はまた後で言います。
 じゃ、将来的に、診察券、これ、病院の中の動線で、今は昔に比べると、私が実際に現場で働いていたときに比べるとはるかに速くなっていますね。予約から検査予約、それから検査実際に行うとき、支払、全部IC化されたカードでやっていますね。相当速いです。これがなくなる、あるいはこれがマイナンバーカードに取って代わる可能性はありますか。

○政府参考人(樽見英樹君) 診察券、それぞれの医療機関によって、院内での患者さんの確認に使っておる、あるいはその他、中の磁気テープ、あるいは中にいろんな媒体を使ってそれ以上の情報を入れておられる。これ、医療機関によって診察券の機能というのはかなり異なっておるんではないかというふうに思います。
 ですので、例えば、診察券を本人確認のみを目的として発行しているということであれば、今回のオンライン資格確認でマイナンバーカードの本人確認の機能というものを使うことになりますので、言わば診察券と同等の役割がこのマイナンバーカードで行えるということというのは比較的単純に可能なんではないかというふうに思いますけれども、今回のオンライン資格確認は医療保険の資格確認に用いるということでつくっておりますので、直ちにこれを診察券そのものに置き換えるということまでを想定して今システムを開発をしているというものではありません。
 ただ、そこから先、医療機関の方でそのマイナンバーカードで行える本人確認というものを院内の機能、院内のシステムにどういうふうに結び合わせるかということによって、今の診察券というものがより、何というんでしょうか、ソフィスティケートされたというか改善されたような形でこのマイナンバーの資格認証と結び付けるというようなことの可能性というのはあると思いますが、ただ、今、我々がオンライン資格確認で診察券に置き換えるということを当然に考えているということではありません。

○足立信也君
 私もそう思います。診察券という形のものはやっぱりなくならないと思います。
 じゃ、保険証との関係で話を戻します。
 マイナンバーカード、私はその通知しか持っていなくて番号しか知らないんですけれども、これというのは、先ほど、もし紛失して拾われてしまってもセキュリティー面では大丈夫だという質問、答弁がございましたが、このカードというのは更新制ではないですよね。
 言いたいのは、健康保険証、大事なのは、私も直接関わって文言作りましたから、臓器提供意思表示、これが年々更新されて、昔はいいと思ったけど、やっぱり今は駄目だと、あるいは逆に、もう提供したいと、そういう意思表示が後ろにびしっとありますね。
 これ、マイナンバーカードだけでやるようになったら、その意思の変化、あるいは意思を変えたい、そういうようなことは可能なんでしょうか。

○政府参考人(樽見英樹君) マイナンバーカード、私ども国家公務員は身分証明書で使ってございますので、今私も自分のものを見てございますが、マイナンバーカードも一番下のところに臓器提供意思を書く欄がございまして、署名する欄がございます。マイナンバーカード自体は十年ごとの更新というふうになっていますので、このカードのもの自体は十年ごとにこれを見直すという形になります。
 ただ、そういう意味でいいますと、このカードにこういうふうに書くという形になっておりますので、この間、そこを御自身の意思で書き換えるということもあるんだろうと思いますし、また電子認証の仕組み自体は五年ごとに更新ということにもなっておりますので、そういう機会に自治体との間でそういうことの新たな考え方を伝えるというようなこともあるだろうとは思います。

○足立信也君
 その意思表示を、先ほど私言ったのは、健康保険証は年々更新ですわね。今、五年なのか十年なのかはっきりしなかったんですが、それは、自らの意思を変更するというのはそう簡単にできることなんですか。しかも、五年、十年ってどっちかはっきりしなかったんですけど、意思というのはもっと早く変わりますよ、実際、現場で感じているのはね。そこをうまく反映させられるかどうか。いや、仮に十年に一回しか変えられないとなったら、表示しないですよ。十年後は分からない、そういうふうになってしまうと思いますよ。
 ここのところは、五年なのか十年なのかが一点と、簡単に自分の意思でその意思表示は変えられるんでしょうか、マイナンバーカード上の。

○政府参考人(樽見英樹君) カード自体の有効期限、十年ということでございますが、まさにこの本人確認の電子認証の仕組みは五年ごとに更新ということになっていますので、五年に一度自治体に行って、そこの電子認証の仕組みを更新するということが必要になります。そういう意味では五年でございます。
 このカードに先ほど申し上げました臓器提供の意思を書くところがございますが、これは実はそこに御自身で書いていただくというものでございまして、御自身で書いていただいて、それを携帯していただきますと、何かあったときにそれを見れば臓器提供の意思が分かるということでございますので、ここについては、場合によっては意思が変わりましたというときには御本人で書き換えていただければ直ちにそこは意思の表示が変わるという形になるというものでございます。

○足立信也君
 それでは、確認です。書き換える、自分の意思を変えることは自分で書くからできるんだということですね。
 ということは、今、日本で臓器提供がなかなか伸びない中で、やっぱり携行、携帯してもらいたいという大前提がそこに、意思表示を示したものを携帯してもらいたいということがあるわけですが、やっぱりマイナンバーカード、先ほど保険証から次第にマイナンバーカードに移行していく可能性を触れられておりましたけど、マイナンバーカードも常時携行してもらいたい、携帯してもらいたいということなんですね。

○政府参考人(樽見英樹君) マイナンバーカードが言わば保険証の機能を持つようになるということでございますので、それは、できて患者さんの利便性が増すように、私ども保険局の立場で言うと、それは努力をするということでございますが、その上で、携帯をしてもらいたいかということについて言うと、ここは、これ一枚携帯していただけば医療保険にかかれるようになりますと、そういう条件を一生懸命つくりますというのが私どもの立場でございます。
 ただ、言わば、私どもの中でいうと、健康局サイドになるとは思いますけれども、臓器提供を進めるということでいうと、こういう臓器提供の意思を記載をしたカード、これは多くの方に持っていただきたいということだと思いますので、そういう観点からすると持っていただきたいということになります。ただ、それがマイナンバーカードかどうかということについて言うと、一概には言えないんだと思います。
 ただ、我々としては、同時に、マイナンバーカードさえ持っていれば医療機関にかかれると、そういう条件は一生懸命整備をいたします。

○足立信也君
 せっかく宇都宮さんが来ているので、樽見さんにちょっと休んでもらう意味もあって。
 仮に健康保険証がマイナンバーカードに置き換わるんであれば、そこに意思表示をしっかりしてもらいたいし、臓器提供の、それが分かる不慮の事態に備えるためには常時携帯してもらいたいが健康局長の考えでいいですか。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 臓器提供の意思表示をするときに、もちろんマイナンバーカードは一つの手段ではございますけれども、例えば免許証の裏にもそういうのを書く欄ございますし、ですから、それはもちろんマイナンバーという手段でもいいし、別の手段でも結構でございますので、マイナンバーに限ったことではないというふうに考えてございます。

○足立信也君
 そこで、私は、今回の三百億ですね、消費税増税分を使うと。今まで私も消費税あるいはそれ以外の税財源のことについてかなり議論してきましたが、ちょっと明確にこういう形で通告はしていないんですが、私が最初に思ったのは、この医療情報化支援基金に何で消費税が使えるんだろうということなんです。これはもう私は、はっきり言ってちょっと考えられないような感じもあるんですよ。
 それで、消費税を使うためには、私の今までの認識だと、消費税法第一条第二項、「毎年度、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費に充てるものとする。」と。これがどうして医療の給付になるんだろう、介護の給付になるんだろう、支援基金がですよ。医療情報化でオンラインにするためにマイナンバーカードを読めるようにする、それが医療、介護の給付になるんだろうか。
 これ、どういうふうに整理されているんですか、消費税が使える根拠。

○政府参考人(樽見英樹君) 先生御指摘のとおり、まさに消費税法で、消費税の収入については、「毎年度、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費に充てる」というふうに書いてございます。
 ですので、医療の社会保障給付に要する経費に充てるということになるわけでございますけれども、その医療について言いますと、結局、医療保険の給付、まさに制度として確立された医療の社会保障給付というのは医療保険のことを指していることになるわけでございますが、医療保険制度による給付を行うためのまさにその資格確認、医療保険の対象者でありますよということを確認をして、それに基づいてレセプトが送付されるような条件をつくるということでございますので、これは言わば医療の社会保障給付に要する経費ということに当たるというふうに解釈をしているということでございます。

○足立信也君
 皆さんが納得されているかどうか分かりませんよ。
 これ、日本は医療も介護も現物給付ですよね。現物給付に対して自己負担あるいは保険料からの補填、あるいは公費、税財源ですね、そういうものが充たってくる、その中に消費税からも入れてもいい、これが医療や介護の社会保障の給付に充てるだと思います。これ、マイナンバーカードを読み取るための機械というかものに消費税を充てるというのが、私はなかなか納得できないんですよ。
 なぜかというと、私、今まで、この国の生活習慣病を低くするため、これ、これから後、資料が配られてその説明をしますけれども、予防医療が何よりも大事だと私は思っていて、これが、医療保険あるいは介護保険、あるいは消費税が五から八になる議論のときにも、使えないのかという話をずっとしてきたんですよ。アウトだったんですよ、今までの議論ではですね。
 これが、先ほど川合理事の議論の中で、支払機関がいろいろ差があると。返戻されて、査定が三百九十七億、今現在。こういうことがある中で、じゃ、消費税をここに使うという理屈が、それは目的外使用じゃないのかな、アウトじゃないかなと私は思うんですよ。
 仮に、仮定の話で答弁できないと言われたらしようがないですけど、これ施行日、今年の十月一日ですよね。消費税増税に合わせていますよね。これ、延期があるかもしれないという議論の中で、延期があったらやめるんですか。

○政府参考人(樽見英樹君) 恐縮でございますが、私どもとしては消費税法が現在の仕組みで、施行日で施行されるという前提で制度を考えてございますので、それがそうでなかったときということについては御勘弁を願いたいと思います。

○足立信也君
 私は、必要だとは認めますよ、でも消費税を使うというのはおかしいなという中で、でもこの三百億は必要だと判断されるんだったら、努力してほかの財源から探してください。それをお願いするしかないですね。
 なぜかというと、三党で社会保障と税の一体改革の議論をやっているあの頃から比べて、国民皆さんの担税感といいますか、消費税に対する信頼が揺らいできているんですよ。社会保障の充実に使うんだと言ってきたのが、違ってきたじゃないかという感覚が今あるんですよ。社会保障に使われるんだったらやむを得ないな、そういう思いでいたのに、別の部分、基金もこれで二つ目かもしれませんけど、基金に使われるとか、ほかの、機械を購入するために、おい、使うのかというようなことの中で、消費税に対する信頼が私は変わってきていると思うんです。だから大事な議論だとこれ思っていましてね。
 新自由主義の反省から、ヨーロッパではもう二十年、十五年ぐらい前から、社会への投資あるいは社会的投資という考え方の中で、日本も、未来への投資、人への投資というような言葉を使いながらやってきました。ただ、申し訳ないけど、自公政権の結末としては経済的見返りしか求めていないんですよ。そこで大事なことは、新自由主義から反省した大事なことは、社会へのつながり、人のつながり、ここにも投資しないと、そこの結果が表れないと、国民は納得しないんですよ、消費税の使われ方として。財源は消費税が一番大きいですから。そのことを考えると、こういう使われ方が本当にいいんだろうか、国民の皆さん納得するんだろうかということがやっぱり気になるんですね。
 この理屈は答弁を求めるような話ではないかもしれないし、ただ、一つ、先ほど私触れました、予防にシフトしていかなきゃいけないということは、皆さん、もう歴然としていると思うんですが、これの財源としても、将来の医療や介護の給付に資するという解釈すれば、消費税も使えますよね。この点だけお答えもらえますか。

○政府参考人(樽見英樹君) なかなか難しい御質問ですし、消費税法の解釈ということになりますとこれは私どもに権限がないのでございますので、そういう前提で、今私の考えということで申し上げさせていただきますると、今回のオンライン資格確認については、まさに公的に制度として確立された医療の社会保障給付ということを行うために、まさに健康保険法に基づいて被保険者資格を確認しなきゃいけないという、そこの経費でございます。
 言わば、研究によって将来の医療費が減るということについては、まさに医療費には関係はしてくるわけでございますけれども、それの研究費というのが言わば医療保険給付のために使われるお金ということでは直接にはございませんので、これよく分かりませんけれども、なかなか難しいところがあるんではないのかなというふうには思います。

○足立信也君
 じゃ、それにつながる資料に基づいて、次の質問に行きます、関係してきますから。
 資料を御覧いただきたいと思います。これは三月六日、筑波大学とAMEDなんですが、この研究は、筑波大学の森准教授あるいは田宮菜奈子センター長を中心にやられたものです。高齢者において、慢性疾患の併存、多疾患併存といいますが、と年間の医療費あるいは介護給付費がどう関係しているか。これ世界初なんですよ、この研究というのは。
 そこで、多疾患併存の指標としては、そこに研究の背景の一番下に書いていますが、CCIというのを使っています。三万四十二人のデータです。研究内容と成果、これ医療レセプトと介護レセプトを個人的に全部突合しているわけです、三万四十二人。結論は、研究内容と成果の六行目ぐらいからあります。CCI値、これ〇から五までですけれども、これが一高いと年間医療費は十五・七万円増える、年間介護給付費は十二万円増える、合計で二十五・七万円高額だということです。ただし、同じ要介護度内では、このCCI、多疾患併存の指標ですね、このCCI値と介護給付費は関連性がなかったということなんです。
 要は、多疾患併存が多ければ多いほど医療費も高くなるし介護給付費も高くなるということなんです。ということは、多疾患併存というのはどういうことかというと、多いのは、もちろんお分かりだと思いますが、生活習慣病に起因するものが多いわけですよ。生活習慣病、これを予防していくことが、将来の医療費だけではなくて介護給付費も相当削減できるという可能性を示した研究成果なんですね。
 そこで、資料の一番下です。医療、介護データベースの全国レベルでの連結が予定されており、今回の法律のことですよ、予定されており、今回の研究が全国レベルのデータを用いた医療経済的研究が進むきっかけとなることが期待される、このとおりです。
 そこで、大事な点は、医療と介護の突合をやっていくとこういうデータが得られるということなんですよ。それが可能なのかどうかということについて質問していきたいと思っています。
 まず、厚生労働大臣は、医療データと介護データを連結解析して提供できるというふうに法律に書いています。もちろん、これは、医療データの中では保険局、それから介護データは老健局、がん登録だと恐らく健康局、DPCデータは医政局になるんですか、いろんな局にまたがっている。それを連結解析して提供できると法律に書いてある。誰がやるんですか、どこがやるんですか。

○政府参考人(樽見英樹君) 現在、NDBとDPCデータベースについては医療保険制度を所管する保険局、それから介護データベースについては介護保険制度を所管する老健局がそれぞれ担当しているわけでございます。しからば連結解析のデータ提供をどうするのかという御質問でございますが、今後、具体的な第三者提供の申請内容がどういうものが出てくるのか、また、それぞれのデータベースから第三者提供されるデータの量などがどうなるかということを踏まえて検討していかなければいけないというふうに考えてございますが、現在の、例えばデータ量といってもNDBの方がかなり多いということを考えますると、NDBを所管する私ども保険局が中心となるということになるのではないかなというふうに考えております。

○足立信也君
 がん登録は健康局ですよね。これも相当大事なデータですよね。DPCデータはどこですか。医政局ってさっきも言いましたが、どこですか。(発言する者あり)ああ、保険局。今、保険局がなるようになるんではないか、申請内容によってどこが担当するか決まっていく、物すごく何か寂しい答えだったんですけれども。要は、連結させて、連結解析をして提供できるんだけれども、どこがやるかはまだ決めていないと、そういうことなんですね、うなずいておられるから。ちょっと寂しいですね。
 じゃ、今、私、研究を紹介しましたが、これ個人的に医療のデータと介護のデータを突合することが極めて大事だと。今回のこの改正で医療と介護の個人的レベルの突合は可能なんですか。

○政府参考人(樽見英樹君) 今回の連結解析でございますけれども、患者御本人を特定できない匿名のデータベースではございますけれども、その中でハッシュ値という匿名化技術を使う、つまり同一人に同じハッシュ値を付けるということによって、患者御本人の特定ができない状態のまま同一人物のデータをNDB、介護DB、それぞれのデータベースの中から引き出して連結をして解析ができると。そういう意味で個人レベルでの解析ができるようになるというふうに考えています。

○足立信也君
 そこで、もうちょっと詳しく聞きたいのは、ハッシュタグ等で、今、申請があれば連結して突合して、そしてお渡しするという話ですね。
 そこで、介護レセプトには疾患情報がありませんよね。それから、DPCデータにも氏名情報がないですよね。例えば、介護データには疾患情報がないということは、どうなんでしょうかね、個人的に突合されたもので、その介護を受ける状態の中で、データの中で、どういう疾患があるのかというのはずっとその細部にわたった資料を当たらないと難しいということなんでしょうか。どうやったら実際分かるんでしょう。
 つまり、介護レセプトには疾患情報がない、それからDPCデータには氏名情報がない。個人的に突き合わせることができるけれども、本当に番号でそれ確認ができるんだろうか。ちょっとそこを具体的に、どう可能なんでしょう。

○政府参考人(樽見英樹君) 先ほど申し上げたように、同一人物のレセプトは引き出せるという形になりますので、医療、介護、DPC、それぞれでこれが同一人物という形には分かるわけです。ですので、例えば介護のレセプトデータベースには病名というのは入っていないんですが、その方が医療保険の方で、どういうレセプトがその方について出ているのかということは分かると。そうすると、レセプト病名という形にはなりますけれども、その方が医療保険の方でどういう疾病に関してどういう給付を受けておられるかというようなことは分かるというようなことになります。
 ですので、そういう一定の範囲の限定のある情報ではございますけれども、それぞれのレセプトに入っている情報だけが、一個一個の中でしか分からないということではなくて、連携をすることによって分かってくる情報もあるということでございます。

○足立信也君
 分かりました。
 それで、突合されて連結したデータ、申請に基づいて提供できると。そこで、情報提供される、そのもらう方ですね、第三者から手数料を徴収できるというふうに法律に書かれていますが、これはいかほどなんでしょう。

○政府参考人(樽見英樹君) これもこれから検討を進めて決めていくという形になりますが、考え方ということで申し上げますると、NDB、介護DB、DPCデータベースの第三者提供に当たって生じるデータの準備コストについては、第三者提供によって利益を受けるデータ利用者が負担すべきという考え方で行いたいというふうに考えているところでございまして、実際の第三者提供に要するデータ抽出業務、あるいは第三者提供の利用者支援、あるいは審査を行う有識者会議の開催事務費、利用状況の実地監査などの業務というのが出てくることになりますので、こうしたその作業の経費というものを見つつ、また一方で、金額が過大にならないような形になるようにということで検討を進めていきたいというふうに考えております。

○足立信也君
 今の説明ですと、ほとんど準備に掛かるお金とか、実費に近いという感覚でいいわけですね。
 そうなった場合に、政令で定めることになっていますが、手数料を減額あるいは免除できると、こういうふうに書かれている。これは、その申請する施設によって制限するのか、あるいは研究者によって制限するのか、あるいは研究内容によって制限されて減額や免除されるのか、どうなんでしょう。

○政府参考人(樽見英樹君) この減免というところについては、特に国民生活にとって重要と考えられる研究の促進ということに資するようにという狙いで設けた規定でございます。これも具体的な基準については法施行までの間に詰めさせていただきますけれども、第三者提供を受ける主体と利用目的というものに応じた基準ということになるというふうに考えています。

○足立信也君
 研究内容によるということだと思いますが、これは質問じゃないですけど、聞いていただきたいんですけど、日本の今基礎研究やあるいは高等教育分野におけるお金の使われ方が世界的に見ても非常に少ないと。しかも、一つの話題にどうしても偏ってしまうということを指摘されています。みんなで横断歩道を渡れば怖くないみたいなやつね。これは悪い例じゃないですよ、iPSという言葉があっただけでどんどん通ってしまうとかですね。
 これから新たに連結をさせて解析をしていくというのは、新しい試みです。これは、気を付けていただきたいのは、その研究内容を見ることが極めて大事です。何十年か先に生きる話ですから、目の前の、目先のことにこだわらないようにしてもらわないと、せっかくのビッグデータが有効に使われないことになりますから、これは私の希望ですけど、目先のことだけにとらわれないでいただきたい。それが若手研究者にとっては非常な励みになりますから、そうならないことが。ここは要望しておきたいと思います。
 先ほど来、私、申し上げました予防に関して、これは今年の三月二十日の未来投資会議で、生活習慣病対策が極めて重要だと。ここは私と同じ考えです。公的医療保険における予防事業は国保で〇・八%、約一千億円、組合健保で四・二%、これは割と多い。介護保険における予防事業は一・一%、これも一千億円。しかも、データであるように、生活習慣病予防は極めて大切だと皆さんおっしゃるけれども、特定健診や保健指導の実施率は非常に低いですね、三割に行かないと。
 具体的に、生活習慣病予防が極めて大事だと言うからには、その特定健診や保健指導のまず実施率をどうやって上げようと思っておられるか、その点について聞きたいと思います。
○副大臣(大口善徳君) もう委員御指摘のとおり、この生活習慣病の発症予防、これは極めて重要であるということであります。そのためにも、特定健診、特定保健指導をしっかりやっていく必要があると。
 御指摘のとおり、特定健診、特定保健指導の実施率は、二〇一七年度実績で特定健診が五三・一%、特定保健指導が一九・五%となっており、毎年一・数%実施率は向上はしていますが、その目標が、これが第三期医療費適正化計画で、二〇一八年から二〇一三年度において、特定健診は七〇%、そして特定保健指導は四五%、これが二〇二三年の時点でありますが、そこから比べますと、かなりのまだ遠さがあると。そこで、各保険者において、これ、高齢者の医療確保法に基づいて特定健診、特定保健指導の実施に係る計画を策定し、実施や成果に関する具体的な目標を定めた上でその計画を公表し、これに基づき実施率の向上に取り組んでいるところでございます。
 厚生労働省といたしましては、この特定健診、特定保健指導の実施向上に向けた方策として、二〇一八年度から、一つは保険者のインセンティブ制度というものにおいて、特定健診、特定保健指導の実施率や実施に係るその取組を評価をしておりまして、そして、その中で、例えば二〇一八年度から、健保組合、共済組合においては後期高齢者支援金の加算、減算の見直しをして、二〇一八年度からこれを進めて、二〇二〇年度、最大一〇%の加算、減算をすると。それから、国保におきましては、保険者努力支援制度、これは総額一千億円規模、市町村、都道府県という分合わせて、そういう制度も実施をしているところでございます。二〇一七年度の実績より全保険者の実施率も、二〇一七年度の実績から保険者の実施率も公表もしております。
 こうした取組に加えて、地域の医師会等々の関係者と連携をして、特定健診、特定保健指導の実施に取り組む好事例や、ナッジ理論等、これは四月十日にホームページに、ナッジ理論ということでこれを公表しているところでございますけれども、ナッジ理論等を活用して効果的な受診勧奨を行っている保険者の好事例の横展開をするなど、効果的な方策等も検討しており、更なる実施率向上につなげていきたいと考えております。

○足立信也君
 インセンティブとしては経済的な面をかなり強調されましたけど、好事例を紹介するとかありました。そこを活用するのは私は地域包括ケアシステムだと思って、まああれを推進した立場ですので、やっぱりコミュニティーとしての取組だと思いますね。そこを是非推進してもらいたいと思います。
 そこで、生活習慣病の予防が大事だと。これはもちろん四十歳以降に発症することが多いわけですけど、であるならば、その予防ということは四十歳未満から取り組むべきだと、私はそう思います。
 そこで、高齢者医療確保法では四十歳から七十四歳、これが特定健診と保健指導、対象になると思うんですけど、医系技官である健康局長に、これ、四十歳から取り組む場合と、生活習慣病の予防ということを考えた場合に、四十歳から取り組むよりも私は四十歳未満から取り組んだ方がはるかに効果的だと思っているんですが、その辺はどう考えますか。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 生活習慣病の多くは短期間の治療による治癒が期待できず、また、個人の生活習慣に起因するものが多いということから、ただいま御指摘いただきましたように、その予防のためには若いときからの生活習慣の改善が重要と考えてございます。
 このため、国民の健康づくり運動として現在進行中の第二次健康日本21の中でも、生活習慣病を予防し、またその発症時期を遅らせることができるよう、子供の頃から健康な生活習慣づくりを推進しているということでございます。
 この第二次健康日本21の中では、健康寿命の延伸、健康格差の縮小を始めとする目標を掲げまして、適度な運動、適切な食生活、禁煙、健康診断の健診、検査の検診の受診率向上などについて、地域や職場などを巻き込みながら取組を進めてございます。
 厚生労働省としましては、このような取組によって、子供から高齢者まで全ての国民の疾病予防や健康づくりを推進してまいりたいと考えてございます。

○足立信也君
 ここ二十年、三十年ぐらいになりますかね、小児の成人病みたいな話もありますし、小児肥満ということもありますし、もちろん早ければ早いほどいいわけですけど。
 ちょっとこれ、ある県の取組の中に書いてあるんです。ここでは、この健診といいますか調査は、四十歳ではなくて二十歳代、三十歳代においてスタートすると。その理由は、二十代、三十代の人は野菜の摂取量が低く朝食を欠食する率が高い、運動習慣者が少ない、さらに、適正体重に対する認知や食生活の改善、運動習慣等に関して意識の低い人が多い。私もそのとおりだと思っておりまして、早く取り組んだ方が予防のためにはいいのは間違いない。
 この特定健診、先ほど、四十歳から七十四まで、保健指導を含めてですね、これを早めた方がよろしいんではないかと私は思うんですが、その点についていかがでしょう。

○政府参考人(樽見英樹君) 特定健診、特定保健指導ということでございますけれども、これは法律に基づいて全ての保険者が義務として行うということでございます。
 この対象について、専門家による議論を踏まえまして、四十歳代から生活習慣病の罹患率が急上昇する、それから、四十歳から七十四歳について、男性で約二人に一人、女性で約五人に一人がメタボリックシンドロームの該当者及び予備軍であるということを理由として四十歳以上というふうにしているということでございます。
 これを引き下げるということについては費用対効果等の観点から慎重な検討が必要であるというふうに思いますけれども、むしろ、まさに健康づくりということについて、子供から高齢者まで全ての国民の疾病予防や健康づくりを推進するということが重要であるというふうに考えているところでございます。
 ですので、この特定健診ということでの枠組みということについて、言わばその費用対効果、その合意を得るということからすると慎重な検討が必要であるというふうに私思いますけれども、健康づくりとしては一生懸命取り組んでいくということが有用であるというふうに思うところでございます。

○足立信也君
 いいことは分かっているんだけどという前提が付いているようで、それは、こういうふうにやるんだと決めないと、なかなか予防というものは定着しないですよ。それは指摘しておきたいと思います。
 そこで、大島局長にお伺いしたいのは、これ、介護予防、そして医療と介護が連結した生活習慣病の予防ということを考えていくとしたら、これも以前から私申し上げているんですが、四十歳以上から第二号被保険者になるわけですけど、よりも、今は要介護の人のお子さん方というのは三十代がかなり多いです。第二号被保険者、今の生活習慣病予防やあるいは介護予防単独を考えても、この第二号被保険者というのはもう少し若い方が私はいいんではなかろうか、あるいは四十代以上の現役世代ばかりに負担が掛かるというところを多少ベースを広げるという考え方も一部ありますけれども、この点について、老健局長としてはどうでしょうか。
○政府参考人(大島一博君) 介護保険制度の被保険者は四十歳以上となっておりますが、そもそも、最初の、施行後の一回目の見直しの際は、年齢や要介護になった理由を問わず、介護を必要とする全ての人が利用できる普遍的なユニバーサルな制度にしてはどうかという議論も当時ございました。それから、今はそういう議論は余りございませんが、制度の支え手を拡大して財政的な安定性を高める観点、これは今もそういった議論はございます。
 それから、今委員御指摘のとおり、最近では第一子を出産する年齢が高齢化しておりまして、介護保険が施行されました二〇〇〇年のときは、六十五歳の母親の第一子が大体四十歳でありました。それは、一九六〇年の第一子の平均出産年齢が二十五歳だったということなので、当時二十五歳だったお母さんが西暦二〇〇〇年に六十五歳になっていて、その第一子は四十歳ということが介護保険施行時の状況だったわけでございますが、今はその第一子を出産する年齢が高齢化しておりますので、母親が六十五歳以上になったときの第一子の年齢は低年齢化していると、そういう状況に確かにございます。そういうことをどう評価するかということで考えていくというのは、一方の考え方として十分あると思っております。
 ただ逆に、若年の方に対して、四十歳未満の方に対してということになるわけですけれども、そうした方々は介護サービスを利用する可能性、御自身は低いということもありまして、かなり介護保険が四十歳で定着しているということもありまして、結局、そういった方々の保険料負担への理解を得られるかどうかといったことが最大のハードルかなと思います。
 まさにこれは給付と負担の議論の一つ、負担の問題でありまして、国民的な議論を積み重ねることによって結論を得るべきものであるかなと考えております。

○足立信也君
 初産年齢は明らかに五歳以上はその当時から上がっていることは間違いないわけでして、その点も考えなきゃいけないことですし、私は今はそれは考えどきだという感じがしていますので、是非それを検討してみたらどうかと、そのように思います。
 それから、高齢者の保健事業にやはり関連して、島村理事がいらっしゃいますけど、例えば大分県では、健康寿命日本一を目指すということで、これは肺炎球菌ワクチンの予防接種と口腔ケア、このセットが何よりも大事だということで、もちろんそれはその後の肺炎の発症率を下げるとか、それのみにとどまらず、糖尿病の発症率を下げる、心筋梗塞の発症率を下げる、何よりも健康寿命が延びるという前提に基づいてやっているわけですが、今現在、この高齢者の方々の歯科健診の実施状況というのはどうなんでしょう。

○政府参考人(樽見英樹君) 高齢者医療制度の保健事業におきまして、平成二十六年度から、歯周病を起因とする疾病の悪化、口腔機能低下による誤嚥性肺炎の予防といったものを進めるために歯科健診に対する国庫補助を行ってきたところでございます。平成三十年度において全広域連合で実施されるということになりました。
 二十六年度以降、扱っている広域連合がだんだん増えて、三十年度においては全広域連合で実施されるということになりましたが、受診率は、残念でございますけれども、直近の実績、平成二十九年度で実績出ておりますが、四・〇%という状況でございます。
 高齢者の場合、歯科受診も含めまして日常的に医療サービスを受けている方が多いということもありますので、数値のみで一概に判断するということは難しいとは思いますけれども、受診率は低い状況と言わざるを得ないというふうに思います。

○足立信也君
 ここもやはり推進してもらいたいと。何よりもやっぱり予防につながるということですので、是非取り組んでいただきたいと思いますし、先ほど大島局長にちょっと僕言い忘れたんですが、保険料負担に関するところなんですけど、これは四十歳以上六十四歳までの介護を受けられる疾患の範囲、ここの議論が欠かせない話ですよ。介護が必要とされる人に介護をと、私はその考え方がいいと思いますので、それは追加で申し上げておきます。
 そこで、川合理事の質問にもありました、在留外国人のみならず、日本人もそうですが、被扶養者要件の国内居住要件のことについてです。
 去年の予算委員会で私が指摘したのは、国ごとに制度も違う、習慣も違うような方々が新たに大勢入ってくる、そのときに、例えば奥さんが一夫多妻制で相当いるような場合、それの子供の場合等々、被扶養者の範囲というのはどうなるんだという質問をしていったわけです。それに出産育児一時金とか、あと療養費の問題とか絡ませていった中で、それをどう取り扱うか、国内居住要件も一つの検討材料として検討してもらいたいという発言もしたわけですね。その件については今日質問で相当やり取りがありましたのであえて触れません。
 私が触れたいのは、まず確認したいんですが、今回、特定技能者を始めとする外国人在留者ももちろん日本人と同じように個人ごとの被保険者番号が付けられると、それはそれでいいわけですね。

○政府参考人(樽見英樹君) オンライン資格確認でございますけれども、医療機関の窓口において個々の加入者の資格情報を即時に確認するということを目的にしているものでございます。
 したがって、そのために、保険証の被保険者番号、これを個人単位に変更した上で、支払基金において個人単位の被保険者番号に資格情報をひもを付けて管理させるということになるわけでありまして、これは日本の公的医療保険制度に加入している者全てが対象になります。
 したがいまして、外国人労働者あるいはその被扶養者であっても、日本の公的医療保険制度の適用対象者ということになりますれば、これは被保険者番号の個人単位化の対象になります。

○足立信也君
 この件は、私、一点だけ絞ってお聞きしたいと思います。それは、個人の抱く不公平感あるいは差別感というところに絞って聞きたいと思います。
 これは、健康保険上は標準報酬月額で保険料が決まりますですね。収入が同じ場合は保険料は同じです。そのときに、今まで被扶養者であった方々の受診もできた、それが今度できなくなるという個人当たりに見た不公平感、あるいは、日本人、同じ職場の場合、同じ収入で同じ保険料を払っていながら、その方の被扶養者の方々は受診できるけれども、国内居住要件が掛かって被扶養者になれないという、職場間、職場の中での抱く不公平感、こういうものが存在すると思うんですよ、どうしても、人間ですから。
 これを論理的に払拭するために、今回、国内居住要件は設けますと。しかし、これは制度的な、特定技能一号の話は私は論外だと思いますが、それは除いて、日本人と外国人という形で見た場合のこの不公平感の払拭、共通ルールというようなことをどのように説明されるか、その点をお聞きしたいと思います。

○政府参考人(樽見英樹君) まず、恐縮でございますが、日本人と外国人というか、この被扶養者居住要件は国籍を要件にしてございませんので、日本人であっても外国人であっても日本国内に住所があるかどうかという差になるということは、恐縮でございますが、申し上げさせていただきたいと思います。
 その上で申し上げますけれども、健康保険制度、そもそも、昭和十四年に被扶養者への保険給付というものが入ったという歴史でございますけれども、そのときから一貫して、保険料の算定においては被扶養者の有無というものを考慮をしておらない、被扶養者がいるかいないか、例えばお子さんが多いか少ないかといったようなことについては保険料の方には反映をしないという仕組みになっております。この考え方は、被扶養者を抱える被保険者の保険料負担でその被扶養者の給付を一対一で賄うという考え方ではなく、健康保険制度全体で被扶養者の給付を賄うんだという、そういう仕組みを取っているということでございます。
 したがいまして、現在でも、同じ会社に勤務して、同じ月給、標準報酬月額の被保険者でありましても、被扶養配偶者があるかないかという違いがあっても保険料は同じ、お子さんがお一人か三人か五人かといってもこの保険料は同じということになります。
 したがいまして、その保険料変わらないというところについての考え方は、こうした健康保険制度全体で被扶養者の給付を賄うという仕組みということについてこれまでと変わらないと、逆に言うと、そういう考え方を今後とも維持をするということで仕組んでいるということでございます。

○足立信也君
 そのとおりだと言うのもちょっと言いづらいところがありますが、実際そうなんですよ。
 日本人と外国人という区別が存在するわけではないという点、それから、実際掛かった給付の中で保険料負担分、これを割って計算するんだということで、それは働いている人たちが均等に分け合っている、負担し合っているということ、これが公平なんだという話をしっかりしていくしかないんですよ。その点が何となく不公平感、何となく差別感という形になっているので、そこはしっかりやるべきだと私は思います。というか、いろいろ考えたけれども、差別なく区別なくやれるのはこの方法かなと私は思っていたので、去年質問したときに、そういう形になったんだと思います。ただ、説明は大事ですよ。そこをしっかりやっていかないと納得はなかなか得づらいと、そのように思います。
 次は、審査支払機関、支払基金と国保連ですけれども、これについて質問いたします。
 これ、工程表を作ったときに、支払基金の効率化・高度化計画・工程表には、自ら考え、自ら行動する頭脳集団に変えるんだと、すごいこと書いてあるんですね。人材の高度化を格段に図ると、こう書いてあって、すごいなと、これで八百人削減かよという話の中で、この自ら考え、自ら行動する頭脳集団、要は、基本業務にデータ分析がしっかり明記されているということだろうと思うんですね。
 これは、ちょっと聞きたいのは、そのデータ分析が主たる仕事、業務になっていくという意味合いなんでしょうか、そうじゃないんでしょうか。

○政府参考人(樽見英樹君) まさに、今後の医療の質の向上、あるいは医療関係者の言わば働き方の見直しといったものも取り組んでいかなければいけない中で、データヘルスの推進というのはそのための大きな柱であるというふうに思っているわけでございます。
 支払基金あるいは国保連、これまで膨大なレセプトの審査支払業務を担ってきたという御経験がありますし、それによる知識、経験もあるということで、それを、どう役割を果たしていくのかということを考えたときに、これまでの既存のインフラを活用しまして、例えば健保組合などの保険者に対して、保健事業に役立てていただくために加入者の健康状態や医療費、予防、健康づくりへの取組状況などのデータを提供するでありますとか、あるいは国保連、地域保険ということでいいますと、疾病別あるいは地域別に医療費を分析をして、その結果を都道府県などに提供することで医療費適正化計画の作成や実施について支援をしていくといったような取組を行うといったようなことが考えられるわけでございます。
 また、今回の法案で入れております高齢者医療と介護予防の一体的実施というところでも、国保のデータベースといったようなものを活用してより良い効果的な実施に結び付けていただきたいということを考えているわけでございますけれども、そういったことから、支払基金や国保連の基本理念あるいは業務規定というところで追加を行うということでございますが、審査支払というものが何といってもこの支払基金、国保連の欠かせない役割ということでやってきたところでございまして、これは引き続いて公的医療保険制度の適正な実施、運営を担保する上で必要不可欠な機能だというふうに思っております。
 したがいまして、それを支えるインフラでございます支払基金あるいは国保連ということについては、引き続いてその役割を果たしていただく必要があるというふうに考えておりまして、データ分析業務ということについては新たな業務として非常に力を発揮していただける分野だとは思っておりますけれども、そこに特化をしていくとか、それだけをやるようにするとか、そういうことを考えているわけではございません。

○足立信也君
 あくまでも審査が一番の第一義だということだろうと思いますが、今答弁の中でも、この分析結果をあるいは都道府県に提供したりとかいう今答弁ございましたが、これ、分析結果を提供できるということになると、これは支払機関が保険者機能を持っている形になるんではないかと私は思うんです。これは、自発的に支払機関がいろいろ分析した結果をこうだというふうにできるものなんでしょうか、提供を。

○政府参考人(樽見英樹君) 支払基金でございますけれども、保険者からの委託を受けて審査支払業務を行うという機関ということになるわけでございます。
 一方で、個人情報、レセプトの情報、個人情報でございまして、個人情報保護法において、個人情報の目的外利用あるいは本人同意なしに第三者に提供するといったようなことというのは禁止をされておりますので、支払基金が全く自発的にといいますか、支払基金が自分で考えてレセプト情報を第三者に提供するということは、まず個人情報保護法上認められないということになります。
 また、レセプト情報を分析をして、その分析をした結果を他者に提供するということになりますと、これは匿名化をしてやれば個人情報といったこととの関係というのは少なくなるとは思いますけれども、まず、支払基金は保険者からの委託を受けて審査支払業務を行うということになっておりますので、その保険者からの審査業務の受託の範囲内でレセプトデータについて言わば権利を持っているということでございますので、その範囲を超えて他者に出すということになると、これは保険者との契約違反ということになるわけでございます。
 ですので、支払基金、今回の改正でデータ分析に関する業務を行うということを言わば業務に追加をするということで、可能ということにはなりまするけれども、これ基本的にはやはり保険者からの受託の範囲、保険者との契約の範囲ということが枠になってくるわけでございまして、それを超えて支払基金が独自に判断をして他者に提供するということについては認められないということになると考えています。

○足立信也君
 あくまでも保険者からの委託の範囲の中で、さらにそういう分析の依頼があればそれは提供できると、そういう答えですね。
 そこで、そこに絡むかどうか、もう当然最終的には絡むんでしょうが、審査委員会のことについてお伺いします。
 先ほどもありますように、自ら考え、自ら行動する頭脳集団、これは職員も含めてですけどね。今までは、大きく言って診療側、あるいは大きく言って支払側、そして公益委員、その三者がそれぞれ同数でしたね、で委嘱することになっていましたけれども、今回は、公益委員、有識者、学識経験者、この公益委員についてはその同数にするという規定がなくなるわけですよね。ということは、かなり減るという、はっきり言って、そう思うんですが、この審査委員会の中で公益委員というのは私は大事だと思いますけれども、これ、減ることは間違いないんですが、ゼロにはできない。最低何人必要なんですか。

○政府参考人(樽見英樹君) 今回の改正でございますが、審査委員会、御指摘のように、これまでは、診療担当者代表、保険者代表、学識経験者代表、三者構成で三者同数となっておりました。したがいまして、常に、審査委員の規模を変えるときには、お一人増やそうと思うと三人増えるということで、常に定員は三の倍数になるという形になっていたわけでございます。
 ですが、特に地域によっては審査委員の確保がなかなか難しいという地域がある中で、常に三の倍数でないといかぬというところについてはより機動的に対応できないかという御要望がかねてからあったわけでございます。そういうことでこの規制を緩和することとしたものでありまして、言わば、性質上、診療担当者代表と保険者代表については同数だということにさせていただいて、学識経験者代表というところについては同数でなくてよい、したがって、三の倍数で増減させるということにはこだわらないというふうにしたわけでございます。
 ですが、これは法律上学識経験者代表というのは必要でございますので、まさに法律上最低何人かということで問われれば、一人でございます。ゼロはありません。一人でございますが、ただ、ここはまさにその地域の実情に即して適正な審査が行われる規模ということについては確保してもらいたいというふうに考えているところでございます。

○足立信也君
 言いづらいけど、最低一名になるわけ。
 そこで思うのが、その自ら考え、自ら行動する頭脳集団で学識経験者をなぜ少なくするのかなというのを感じたんですね、読んでいて。なので、増やすときに、三の倍数で増やさなくてもいいという逆の捉え方ということですね。
 ということであれば、私も、当然のことながら、分析に関してもしっかり人材を集めて効率的にやっていただきたいと思いますので、そこはあえて答弁は求めませんけれども、目的は学識経験者を減らすということではなくて、逆に、診療側、支払側は増やす場合は同数で増やしていくというふうに捉えたいと思います。
 そこで、いろいろ要望がある中で、今までの法律上、十六条では、委員会ですね、従たる事務所ごとに委員会を置くというふうになっています。今回改正されるわけですけれども、要望、多くが、四十七都道府県ですね、各都道府県にこの委員会は必要だという要望があるんですけれども、今回の改正上、その部分はどうなるんでしょうか。

○政府参考人(樽見英樹君) 今回の法改正によりまして支部は廃止するということになりますが、審査委員会については本部の下に設置をするということでございまして、支払基金の内部規程において、本部の下、各都道府県に設置するというふうにすることを考えています。

○足立信也君
 分かりました。本部の下、各都道府県にということですね。はい、分かりました。
 実は、奈良県知事の発言もありましたけれども、私は、これからの医療財政考えたときに、保険範囲の問題、それから先進医療の取扱い、そしてもう一つ考え得るのが、都道府県別の診療報酬というのは議論してみるべきだなとは思っているんですね。
 東委員からも前回ありましたように、いろいろばらばらな基準があるではないかと、それはしっかり全国で基準を一つにすべきだという議論もある中で、でも、地方にとっては都道府県別の診療報酬という考え方もあり得べしだと私は思います。
 そんな中で、本部一か所で全国的に支払の方も統一的な対応をすることになるわけですが、これが事実上、例えば都道府県別の診療報酬という考え方をこれによってシャットアウトするというわけではないですね。そこの確認です。
○副大臣(大口善徳君) 高齢者医療確保法に基づいて、特例的に都道府県の区域内に別の診療報酬を定めることができるとされております。
 ただ、この件については、支払基金における審査体制は診療報酬ルールの設定に合わせて対応していくことが可能でありまして、今回の審査委員会の位置付けの見直しが都道府県別の診療報酬の設定の議論に影響を与えることはございません。

○足立信也君
 最後に、昨年の十二月六日に、社会保険の適用事務所となった場合に、今までの国民健康保険から健康保険に遡及して加入する場合、それが期間制限があって還付されない部分がある、丸々還付されないということがあって、これは大口副大臣の方から法改正をもって対処したいという力強い答弁をいただきましたので、今回それが入ったことは非常に感謝したいと思います。
 そこで、大事なことは、これは被保険者が何かアクションをしなければ対処されないのかどうか、被保険者がやるべきことがあるのかどうか、その点だけ確認したいと思います。
○副大臣(大口善徳君) 昨年十二月、委員からの御指摘も踏まえて、今回、法改正の対象としたわけでございます。
 今回の改正では、勤め先が遡及して社会保障の適用事業所となった場合など、被保険者の責めに帰さない事由によって保険料を遡って納付しなければならないときには、その遡る期間の国保保険料を還付できるようにすることにしているわけであります。そして、対象となる被保険者の方には、市町村窓口において、国民健康保険の資格喪失届を提出していただくとともに、例えば年金事務所が発行する資格決定通知書などといった書類により、被保険者の責めに帰すことができないかどうかを確認させていただきつつ、その保険料の還付申請を行っていただくことを考えております。要するに、本人に申請していただくということであります。
 ただ、本当に被保険者がそのことをよく御理解していただかなきゃいけませんので、法案の成立後、速やかに関係保険者等に対して具体的な運用について周知するとともに、必要な手続に関する被保険者への周知についても促してまいりたいと。事務所が丸ごとの場合もあるし、労働時間が延びて適用になる場合もあります。きめ細かく被保険者に周知するよう徹底してまいりたいと思います。

○足立信也君
 終わります。

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