国民民主党大分県参議院選挙区 第1総支部
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国会会議録

令和2年6月16日 - 厚生労働委員会

○足立信也君
 おはようございます。足立信也です。
 まず、臓器移植についてお伺いします。
 昨年度の脳死からの臓器提供が九十四件、過去最高だったと今御報告がありました。実施施設は、当然のことながら、COVID―19に、この対応に追われる医療機関も相当ございます。まず、四百四十実施施設とそのコロナの対応医療機関との重複はどれほどあるのかなと。まず、昨年同時期と比べて今年は相当な減少が考えられますけれども、まず重複と、それから、現在のところ、今年度の推移はどうなんでしょうか。


○政府参考人(宮嵜雅則君)
 お答え申し上げます。
 臓器提供施設として必要な体制を整えている施設、四百四十ということで御報告申し上げましたが、この施設のうち、これまでに新型コロナウイルス感染症患者を受け入れた医療機関として厚生労働省に報告があった医療機関は約三百施設でございます。
 また、臓器提供数でございますが、本年一月から五月までの提供数は三十二件でございまして、過去臓器提供件数が最も多かった昨年の同時期における提供数、臓器提供数は四十九件でございますので、昨年より下回っている状況でございます。


○足立信也君
 この国の急性期病院どうするかという議論もずっとありましたけれども、やはりその機能が重複しているということが非常に大きな問題なんですね。地域医療構想の話も私何度もしましたけれども、やはり一つこういった急性期でかつ感染症のようなものを抱えた場合に、空きベッドもつくらなきゃいけない、フィジカルディスタンシングも取らなきゃいけないというようなことの中で、やはり機能が重複しているというのは非常に難しい問題だと思いますので、後で触れますけれども、総理がコロナ感染のその後にもう一回地域医療構想を見直すという話がありましたので、是非そのことも考えていただきたいと思います。
 それで、脳死から臓器提供された方が五百九十六、そのうち本人の意思表示はなくて家族から、家族の意思が四百六十九と、かなりの部分を占めているんですね。これは、一つは、二番目で、意思表示というのがどうなっているかということを聞きたいんですが、今から二十年か二十五年ぐらい前に、インフォームド・コンセントをこの国もしっかりしなきゃいけないという議論が、特に私、がんを扱っていましたので、ありました。そのときも、本人は教えてほしくないという方がかなり多いんですが、家族の判断に任せるという方が圧倒的に多いんです。で、似たような傾向になってきているのかなと、そう思うんですね。
 あくまでも本人の意思というのがやっぱり大事なことであって、それで、例えばここに例を挙げましたが、マイナンバーカード、それから健康保険証、そして運転免許証、これの更新の時期ですね、意思表示をそこでまたできるかどうか、この更新のタイミングというのはどうなんでしょうか。


○政府参考人(宮嵜雅則君)
 臓器提供に係る意思につきましては、その意思表示カードのほかに、今委員から御紹介ございました医療保険の被保険者証、運転免許証及びマイナンバーカードの意思表示欄に記載することも、でも表示できることになっております。
 これらの意思表示につきましては、特に更新期限は設けておりませんので、本人の意思が変わった場合にその都度変更することができるほか、被保険者証、運転免許証及びマイナンバーカードの更新等の際に新たに記入することも可能ということでございますので、その元のカードの途中でももちろん書換えがしたければするということになりますし、更新の時期に改めて書き換えるということも可能というようなことになろうかと思います。


○足立信也君
 実際の年数をお聞きしたかったんですが、前回の質問で、マイナンバーカードは五年、十年とか、免許証も三年、五年とか、そうですよね、その都度やらざるを得ない。私たちみたいな国民健康保険は毎年ですよね。そういうふうに、意思表示のタイミングってそれなりにやっぱりある。気持ちが変わったらもう一回請求できますというのもいかにもちょっと冷たい感じがしますし、啓発活動をしっかりやると先ほども大臣がおっしゃいましたので、そこら辺のタイミングがどうなのかなと思うんです。
 そこで、次の質問は、この厚生労働大臣の感謝状なんです。
 様々ありますね、感謝状というのは。私もその移植に携わっていたことありますから、正直言って、こんなものなくてもいいと言う人も結構いるんです。それから、そっとしておいてほしいと言う人もかなりいるんですね。先ほどの例からいくと、五百九十六分の四百六十九が家族だと。ということは、これはその本人に対しての感謝状なのか、家族に対してなのか、遺族に対してなのかちょっとよく分からないところがあって、否定しているわけではないんですけれども、いかがなのかなと。漫然と感謝状って贈られているけど、私は実際に家を訪ねて、それを飾ってある方もいらっしゃれば、いや、これはもう触れないでくださいみたいに言う人もやっぱりいるんですよね。
 今までの厚生労働大臣の感謝状ということについて、何か検討なり見直しなり議論をしたことはあるんでしょうか、大臣。


○国務大臣(加藤勝信君)
 臓器を提供された方に対して、その崇高な心をたたえ感謝の意を表するということで厚生労働大臣から感謝状を贈呈させていただいていますけれども、贈呈する際には家族に御希望を聞かせていただいて、希望される場合に感謝状を贈呈すると、こういう形でやらせていただいているところであります。
 委員の有効性云々というところ、まさに、こうした臓器提供に対してどう感謝の心を示していくのか、またそれに伴って臓器提供に対する理解をどう進めていくのか、そういう御趣旨なんだろうと思いますけれども、こうした感謝状以外においても、そうしたまさに理解を深めていただく等々、あるいは御遺族の声に、の思いにどう応えていくのか、ほかにどういう方法が良いのか、これは引き続き検討していきたいと思います。


○足立信也君
 そうですね、やっぱり時代が移ろえば感覚も変わってきますし、漫然とやるというのは余りいいことではないのかなと私は思います。
 今、宮嵜さん、無理だったらいいんですが、希望者にということを大臣おっしゃられたので、実際希望する割合というのはどれぐらいなんですか。分かりますか。


○政府参考人(宮嵜雅則君)
 お答え申し上げます。
 一九年度の感謝状の状況でございますが、出させていただいたのが百十二件、それから御希望されなかった件数が七件ということでございます。(発言する者あり)あっ、済みません。
 感謝状を発行させていただきましたのが百十二件、それから御家族が感謝状を希望しなかった件数が七件という数字となってございます。


○足立信也君
 二〇一九年度ですね。
 その百十二と七と、それ以外は何なんですか。何か先ほど五百九十六とありますが。


○政府参考人(宮嵜雅則君)
 済みません、五百九十幾つというのは累積の件数かと思いまして、二〇一九は脳死の方と心停止の方で合計で百十二と、それからもらわなかった人が七という数字となります。


○足立信也君
 昨年度、九十四じゃないんですか。あっ、死体も含めて。そういうことですね。はい、分かりました。
 要は、漫然とやるということとはちょっと違うなということだと思います。
 じゃ、次は、次のテーマは障害者雇用。
 二月に、委員の方には申し訳ないですが、理事で障害者雇用に熱心に取り組んでおられる民間施設を視察いたしました。今の状況で休業、倒産が続く中で、やっぱり立場が弱いのは派遣労働者であり障害者だと私は思います。
 二か所あのとき視察に行ったんですが、二か所に聞きました。最初に行った宇佐ランタンの方は計画休業中で、週五日から二日で計画休業をしていると。雇用調整助成金、持続化給付金、どちらも申請はもう終わっているということでした。次に行った日豊製袋は、業務が増えている分野も減っている分野もあって、業務への影響は差引きほとんどないというような状況で、障害者の雇用は保たれていると。ただし、おっしゃっているのは、これから障害者雇用への救済が多分必要になってくるだろうと、やはり立場が弱くて派遣と同じように雇い止めになっていく可能性がやっぱりあるので、これからしっかり対策を打ってほしいという意見をいただきました。
 そこで、法定雇用率があって、民間、公、共に守っているわけですが、このコロナ禍の下、多くの報道がありますけれども、今の障害者雇用ということについてはどういう状況なんでしょうか。


○政府参考人(達谷窟庸野君)
 お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症による障害者雇用への影響についてでございますが、障害者雇用促進法上、労働者の責めに帰すべき場合等を除き、事業主が障害者を解雇する場合にはハローワークに届出が必要とされておるところでございまして、その届出の状況等により把握をしているところでございます。
 これによりますと、本年二月から四月までの障害者解雇数は計六百六十七件となってございまして、前年同期の六百八十件と比べますと大きな変化は見受けられないところでございますが、三月、四月のみで見ますと約一割の増加となっているところでございます。また、二月から四月までにハローワークにおける障害者の新規求職申込件数のうち前の職場を事業主都合で離職した方の件数についてでございますが、これが、前年同期と比べてこれも約一割の増加となってございます、ということでございます。
 なお、私ども、ハローワークの業務データ、今申し上げましたデータに加えまして、関係団体を通じて様々な情報収集に努めているところでございます。その上で、厳しい状況の中にあって事業主の皆様に雇用を維持していただくために、雇用調整助成金について日額の引上げ等の拡充を行ったところでございますので、その活用について周知、広報をしっかり図ってまいりたいと考えてございます。
 また、ハローワークにおける関係機関と連携した就職実現に向けたチーム支援や障害者就業・生活支援センターにおける障害者の職場定着支援等を行っているところでございまして、障害者の方の就職や職場定着に努めているところでございます。
 今後も、障害者雇用への影響に関する実態把握に努めるとともに、障害者の皆様の雇用の安定に向け必要な支援を積極的に実施してまいりたいと考えてございます。


○足立信也君
 一つ良かったのは、しっかり調査継続されていて月々のものも把握されていると、これは良かったと思います。
 大臣、これからですね、これからやっぱり厳しくなってくると思いますので、インクルーディングといいますか、同じように扱うというのも当然必要なことなんですが、法定雇用率を定めているぐらいですから、やっぱり障害者にしわ寄せが行かないように是非そこは目を光らせていただきたいと、そのように思います。
 先ほど言いました地域医療構想でこの前総理に質問したときに、当然、公立・公的病院四百四十という話の中で、九割がコロナ感染症の患者さんを診ているということの中で、答弁は、地域医療構想の進め方については、まずはコロナ感染症対策に全力で取り組む、その後に感染症対策も含めた必要とされる医療提供体制の議論を、感染症対策も含めてですよ、地方自治体等と連携して進めていきたいと、総理はこういうふうに明言されて、かなり地方、いろんな地域の方から連絡がありました。これで期限を切って進めていくんだということはちょっとなくなったなと、ほっとした意見もかなりありました。
 そこでお聞きしたいのは、その後ということなんですね。その後の捉え方というのはかなりあると思います。この前も言いました、波の終息なのか、あるいはCOVID―19の終息なのか、もう終わりなのか、根絶なのか、いろいろ考え方あると思います。大臣の考え方、考えとしては、その後というのはどれぐらい、何を指標にその後が始まって検討が始まるんでしょうか。


○国務大臣(加藤勝信君)
 まず、地域医療構想については、今般の新型コロナウイルス感染症に係る一連の対応の中で、二〇一九年度中としていた公立・公的医療機関等の具体的対応方針の再検証の期限、これは改めて整理をするということで、その旨も通知を出ささせていただいているところであります。それを踏まえて先般の総理の発言があったというふうに承知をしているところであります。
 その後ということでありますけれども、まさに総理がおっしゃっているように、感染拡大、感染対策、これをまず各都道府県においてもそれぞれ全力で取り組んでいただいております。こうした状況を踏まえるということでありますから、その後どういう状況か、まさにこれ、我々、先も読めない、今現状においてどうなるかって読めないところでありますから、具体的にどうなのかということは申し上げることはできませんけれども、まさにそうした感染拡大に備えた、感染拡大等にまさに都道府県等が邁進をしている状態という中でこうした見直しを行う、あるいは議論をするというのは、これは難しいというわけでありますので、そうした対応が落ち着きを取り戻してきている、そうした状況も踏まえながら議論に着手していくということを考えているところであります。


○足立信也君
 そこで、資料をお配りしたんですが、比較できるかなと。これは予算委員会等でもまだまだ早い段階で出したことがございますが、SARSと二〇〇九、二〇一〇の新型インフルエンザ、国内状況、それから新型コロナウイルス、今回の国内状況、それから世界というふうに、横のスケールを合わせて大体何か月ぐらいでどうなっているということを示したつもりです。御案内のように、新型インフルエンザの国内については、途中で患者数全数のものから定点観測に変わりましたので、ここで一回段がありますけれども、大体の流れはお分かりいただけると思います。
 そこで、この新型インフルのとき、これ三月三十一日に、一番右のところ、十か月後ですね、三月三十一日に厚生労働省、厚生労働大臣で終息宣言をして、その日に新型インフルエンザ対策の総括会議、第一回目の会合をスタートしたんです、その日に。そして、六月十日に、合計七回、四十名以上の専門家の方々に集まっていただいて総括報告書を作りました。こういうタイミングだったんです。
 今よく言われるように、第二波、あるいは科学的には第三波かもしれませんが、いろいろこれから、これからだと言われる中で、やっぱり総括をして、後で質問も出てくると思いますが、総括をして、次に我々は何に備えなきゃいけないか、どういう方針で臨まなきゃいけないかというのは極めて大事だと思うんです。
 今、その後というのはちょっとこれから検討みたいな話でしたが、私の感覚では、第二波を恐れる、第三波を恐れるのであるならば、やっぱり走りながら考えるというか、総括をしながら走っていくというか、そういうことが極めて大事だと思うんです。それが基で、新型インフル、強毒型も含めて行動計画を次に作って、そしてその次に特措法ですね、新型インフルエンザ等対策特別措置法を作っていったわけです。これで、まずその三番目の国内の状況を見ると、これは、私の感覚からいくと、やっぱりもう既に始めるべきだと思うんですね、この波の状況から見ると。
 いつ検証あるいは総括について始める予定なのか、これ対策本部として、あるいは厚生労働省として。それをまずお聞きしたいと、そのように思います。


○副大臣(宮下一郎君)
 新型コロナウイルス対応に関する検証、総括に関しましては、特別措置法改正の際の附帯決議においても決議をいただいております。政府としても、総括と検証は極めて大事です、だと考えております。
 この決議は、その総括、検証に関するところでいいますと主に三点ございますけれども、一つは危機管理組織の在り方の検討、それから新型コロナウイルス感染症への政府が取った対応についての検証、さらに特措法の適用の対象となる感染症の範囲についての速やかな検証と、こういったことが書かれているわけでありますけれども、現在は足下の感染状況もまだ油断できない状況でありまして、感染拡大の防止等に全力を尽くしているところでありますので、この三点のうち、組織の問題、また法制度に関する課題につきましてはまだ検証するという段階ではないんではないかというふうに考えております。
 ただし、今回の新型コロナウイルス感染症で取った対応につきましては、政府としては日々専門家の科学的知見に基づく助言を伺いながら検証、改善をしつつ進めているところでございまして、専門家会議からも対策について状況分析・提言を、令和二年五月二十九日、報告書など適時にいただきながら、政策に改善、反映しているというところでございます。
 新型コロナウイルスの発生の初動から終息までの全体を見渡した検証、総括につきましては、感染が終息した後の適切な時期に、組織、法制度、各取組など各分野についてしっかり検証を行ってまいりたいと考えているところであります。


○足立信也君
 全体の論からいくとおっしゃることはそうだと、かもしれませんが、今のでも終息というのはおっしゃいましたけど、じゃ、終息って何を意味しているんだろうという疑問が残るわけです。
 新型インフルエンザのときも、実は対策本部は総理が本部長で各閣僚が入ってやったんですが、思いのほかこれ弱毒型だったということの中で、最後の終息も、それから総括も厚生労働省でやったんですね。
 今回の件も、やはりその感染症が収まる、あるいは波が静かになるというようなことの中で、まずは病気の方から、その対策、対応の方から総括がスタートするというのは多分皆さん思っていることだと思うんです。となると、厚生労働省としては、この第一波が落ち着いて、第二波かもしれませんが、落ち着いてきている中で今やるべきだと私は思うんですが、厚生労働省としては、大臣、どうですか。


○国務大臣(加藤勝信君)
 私も従前から、まさにしかるべきタイミングで検証すると、この重要性、これは大事だと、重要性が、重要性については認識をしているところであります。
 ただ、今の状況、確かに一時的に落ち着いておりますけれども、次の第三波等に対する、次の波に対してどう対応すべきなのか。今、各地方自治体においても、検査体制をどう充実していくのか、保険者機能をどうするのか、さらには医療提供体制をどういう形で、これからの仮に新規感染者数が増加した場合にはどう対応していくのか等について、まだちょっと私どもの中で検討しているものもありますけれども、これについて議論をするということでありますので、まだ今の段階で落ち着いていると、落ち着いている、このコロナに対して一服しているということではなくて、まさにこのコロナ感染症対策について更にそれぞれ自治体において、また私どもにおいても作業を進めている、こういう状況であります。
 したがって、そうした状況で、一定程度の体制が取れ、そしてなおかつ、先ほど申し上げた全体の水準がどう推移していくのか、そういったものも見極めながら、必要なタイミング、適切なタイミングの中において、今内閣官房を中心に御議論していただく、それに対して厚労省としても積極的に対応していきたいというふうに思います。


○足立信也君
 一つ、じゃ、提案です。
 専門家会議というものがあります。もちろん専門家の方々の意見というのは大変貴重なんですが、医療や医学ということから考えると、一歩離れたところから見るという視点も物すごく大事です。
 あのときの総括会議は、座長に、感染症とは直接関係ないですが、金澤一郎先生を座長に就いていただいて総括をいたしました。学術会議にも絡んでおられましたし。そういった意味で、もう、走りながら先ほど考えると言いました、あるいは対応しながらもう次に、今までやってきた行動がどうだったかということを顧みながら走っていくというのも大事、そういう組織をつくっておいた方がいいような気がします、今の段階でですね。それは、過度に専門家会議の意見に引っ張られ過ぎないような形を取りつつ、純粋にこの感染症対策としてどうだったかというのを別組織もつくって考えていくということが私は大事だと思いますので、それはお伝えしておきます。
 そこで、平副大臣にお伺いしたいのは、新型インフルエンザ等特別措置法を作るときには、当然のことながら、災害対策基本法を参考にしました。立法者の趣旨としては、今回のような変異に対応できると考えていたんです。考えて、そして、インフルエンザウイルス以外は新感染症で捉えると私どもは解釈していたんです、変異に対してですね。
 ところが、今回、新型コロナウイルスが原因だと分かっているので新感染症ではないということを一月に言われ、禅問答のような解釈を押し通してしまったことだと思います。で、特措法を適用するまで二か月を通知行政で浪費したと私は思っています。いつか変異したウイルスで感染症が発生したときまた法律を作らなきゃいけない、あるいはまた法律を改正してやらなきゃいけないということをもう事実としてつくってしまったんです、今回。
 であるならば、その時間、その間隔がまた通知行政になってしまう危険性があるので、私は、こういう百七十万種類というウイルスが地球上にあって半分は毒性を持っているということの中で、変異を繰り返している、コロナウイルスも一年間に二十六回変異するというようなことの中で、これはやっぱり新しいそれに対応した、もう解釈が決まっちゃいましたから、残念ながら、新法を作るか、あるいは災害対策の中に感染症、特にパンデミックのような感染症、これを対応として入れるかということだろうと私は思うんですね。
 今現在、災害対策基本法第一条一号には、異常な自然現象、大規模な火事、爆発、あるいは同程度に類する政令で定める原因として放射性物質の大量の放出、船舶の沈没等大規模な事故とあるんですが、ここに加えるという考え方はいかがでしょうか。


○副大臣(平将明君)
 今委員御指摘のとおり、災害対策基本法において対象となる災害については、まさに地震や豪雨、洪水、噴火などの自然現象、さらには大規模な火事や爆発その他その及ぼす被害の程度が類する大規模な事故により生ずる被害と規定をされております。また一方で、感染症の分野におきましては、もう既に感染症予防法もございますし、先ほど委員が御指摘された新型インフルエンザ対策特措法など、別途法体系が整備をされております。
 そういうことを勘案して、未知の感染症が蔓延する事態について災害対策基本法の災害として位置付けるのは政府としては困難であると考えております。


○足立信也君
 感染症予防法があると、そこで指定感染症になった、新感染症には適用しないという話の中で、そして、結局二か月たって特措法適用という形になったと。そうならないようにということが私は大事だと思っていますので、今当てはまらないとおっしゃいましたから、これ、それなりに、次にこういうことが起きた場合に即座に対応できるような法律が必要かもしれませんし、皆さんとこれは一緒に考えていきたいと、そのように思います。
 ところで、事実関係を確認したいんですが、東京、大阪、宮城で、もう六月から、約一万ですか、抗体検査を行うと。もう二週間以上たちましたが、この結果はどうだったんでしょう。


○政府参考人(宮嵜雅則君)
 お答え申し上げます。
 抗体検査につきましては、感染者数の多い地域と少ない地域として、東京都、大阪府、宮城県の三都府県について、それぞれ一般住民約三千名を性・年齢区分別に無作為に抽出し、六月の第一週に血液検査を実施し、本日、その結果を公表させていただいたところでございます。
 調査におきまして、FDAにおいて緊急使用許可がされた定量的に陽性か陰性かを判定できる検査法を用いて、測定方法が異なる二種類の検査法の両方で陽性が確認されたものを陽性と判断しております。その結果、各地域における抗体保有率は、東京都で〇・一〇%、千人に一人ぐらい、一人、大阪府で〇・一七%、宮城県で〇・〇三%となってございます。
 これらの陽性検体につきましては、検体中の抗体が実際に新型コロナウイルスに対してどの程度の防御機能を持つかなどについては、今後、国立感染研で精査することとしております。
 また、今回の調査結果のほか、産生された抗体の持続期間とか免疫防御機能との関係に関する他の研究の状況も踏まえて、抗体検査の活用方策や更なる抗体保有率の調査について検討してまいりたいと考えているところでございます。


○足立信也君
 本日公表ということですね。
 じゃ、同じようなもので、大臣が、これ迅速性が非常に期待された抗原検査とPCRの二つを同時にこれ五月中にやるという話で、もう十六日ですから、この結果はどうだったんでしょう。


○政府参考人(宮嵜雅則君)
 お答え申し上げます。
 これまで抗原検査につきましては、陰性だった場合、確定診断のためには再度PCR検査を行う必要があったところでございます。これについてデータを集めているということでお話しさせていただきました。
 国立国際医療研究センターなどにおいて、発症日別のウイルス量を踏まえた抗原検査の使用方法や発症日別のPCR検査と抗原検査の一致率に関する研究を行っておりまして、結果の取りまとめに若干時間を要しましたが、これも本日、この結果について公表させていただきました。
 その結果におきまして、発症二日目から九日目以内の症例ではウイルス量が多いということで、PCR検査と抗原検査の結果の一致率が高いということが確認されてございます。
 このため、本日、厚生科学審議会感染症部会にお諮りして関係ガイドラインの改定を行いまして、発症二日目から九日目以内の症例につきましては抗原検査キットを用いた検査で陰性の場合も確定診断できることにしたいというふうに考えているところでございます。


○足立信也君
 いや、以上二点は今日質問して良かったですね、本日公表だということで。是非委員の皆さんにこれ配付していただきたいですね。いかがでしょうか。
○委員長(そのだ修光君) 後刻理事会で協議いたします。


○足立信也君
 これは良かったと思います。是非その結果を見たいと思います。
 専門家会議の議事録の件がいろいろ言われておりましたが、私は専門家会議の提言の方を、彼らは議事録よりも提言の方に力を込めているというか重要視していると私は思いまして、それは、もちろん皆さんもそうでしょうが、読んでいますし、気持ちは伝わります。であるならば、議事録は、概要であれ、速やかに出した方がいいと思いますよ。むしろ、あちらのその提言の方に力が入っているのはもう分かりますから、議事録は、私は、概要であれ、今まで六回しか出ていないということですが、早く出した方がいいと思います。
 そこで、今回、やはり風評というようなこともありましたけれども、やっぱりSNSあるいはメディア、一流の雑誌にパブリッシュされている、あるいは電子版でも結構ですが、これは今の事実だと思われることとどなたかがテレビでしゃべっているということが全く同等に扱われてというのは大問題だと私は思います。
 ですから、これ、きちっと厚生労働省はそのときそのときの、いいんですよ、過去にこうだと言っていたことが間違っていてもいいんです。科学ですから当たり前です。そのときの事実というものをしっかり、何月何日時点はこういう論文が出ていて、もちろん日本語で皆さんに分かるように、それをきちっとアーカイブする、蓄積していく、時系列的にですね。そのことが、判断の誤り、あるいは、右に行こうか左に行こうかと思っていたときに右に行ったけれども左に行くべきだったということもあるわけですね。
 是非そういったことを、感染症研究所、あるいは医療保健科学院でも結構ですが、厚生労働省としてやっぱり今回のコロナに対するパブリッシュされた、これは正しい査読制のあるところだということをしっかりまとめていく、順次順次ですね、そのことが大事だと思うんですが、いかがでしょうか、大臣。


○国務大臣(加藤勝信君)
 おっしゃるように、その時点においてしっかり議論された、研究されたその情報を提供していくということは、この今回の新型コロナ感染症そのものを理解していただく上においても大変重要であると思いますし、そうした正確な情報が、ある意味では偏見、差別等の解消にもつながっていくというふうにも認識をしているところであります。
 専門家会議においても、最新のデータ、国内外の研究等を踏まえた科学的な知見に基づく現状分析、見解をお示しをさせていただいたところで、例えばインペリアルカレッジやハーバード等における論文等もその概要を載せさせていただいているところであります。時々公表されている国内外の有益な論文等の情報について、WHO、諸外国における評価も踏まえながら、これまでも活用させてきていただいたところでございます。
 一流の学術誌に掲載された論文全てを訳すということ、またそれをまとめると、これはなかなか作業量も大変だというふうには思いますが、既に関係学会等において訳されているものもあります。そういったことも含めて、どういった形で論文等を収集をし、それを一覧的に、今、例えば厚生労働省のQアンドAを見ていただくと、例えば小児科学会のホームページにおいてこういうことが出ていますよみたいなことにつながる、そんな仕組みもさせていただいておりますけれども、今委員おっしゃるように一覧的にですね、何が正しいか正しくないかというのを我々はなかなか判断するのは難しいとは思いますけれども、海外において一定程度評価されている雑誌等に載っているもの等について、一定程度、何というんですかね、文献収集という形でどういう形でやれるのか、範囲もかなり広いものですから全範囲ということはなかなか難しいかもしれませんけれども、必要な情報をどこを見れば大体分かるんだという場所をつくっていく、そういったことは大事だというふうに思いますので、ちょっとどういう、やり方について今直ちに申し上げることはできませんが、その必要性については認識を共有させていただきたいと思います。


○足立信也君
 是非そうしていただきたいと思います。
 ちょっと時間がなくなってきたので言いっ放しになるかもしれませんが、PCRの検査体制というのは、十年前の先ほども申し上げた総括報告書でも、これは直ちに整備すべきだというふうに書かれてある。しかし、それができていないから、最初から大量実施すると現場がパンクする。これはもう当然です。
 それから、アメリカが大失敗した最大の理由は、CDCを、アメリカのCDCのような組織をつくるべきだといいながら、CDCが失敗した一番の理由は、PCR検査は敏感な検査であるからこそ、唯一の機関、そこに限定したんです。ところが、それが汚染されていて、ネガティブコントロールが失敗してできなくなった、これが最大の失敗なんですね。でも、民主主義のすごいところというのは、その失敗を補って、規制緩和されていればどんどん新しいものができてくるというようなこと、これは民主主義の私は本領だと思います。
 ただ、その失敗、そうしないように日本が限定してスタートしたというのは、これ、やむを得ざる、やむを得ない、パンクしないためにやむを得ない形だったと私は思っています。
 そんな中で、もう最後にまとめに入りますけど、日本の取組、ジャパン・モデルと言われていますが、やっぱり誰が見ても、西太平洋、東アジアが感染者数あるいは死亡者数が圧倒的に少ないわけですよ、これは。これは欧米のもう数十分の一以下ですね。ただ、日本は、東アジアの中だけで見ると、死亡者数はフィリピンに次いで多いんですよ。だから、日本は世界に比べてうまくいっているんだというよりも、東アジアの中で考えたらやっぱり多い方なんですよ。
 東アジアは特別だという認識が私はあって、これ何度か言いましたが、これはやっぱり免疫反応のところに差があると。今、慶応大学中心にその研究が始まっていますが、私、非常に期待したいと思いますね。どうして東アジアだけがこうなのかということは、人間が持つ免疫反応の仕組みの違い、あるいは遺伝子レベルの違いだろうと思っていまして、これが非常に役立つと思います。
 ところで、もう最後に、これ、気になっているのは、WHOも厚生労働省も、死亡者数って出していますが、これ定義がありますか。コロナウイルス感染で亡くなった人ということで出しているところもあれば、亡くなった人が陽性だったから死亡者と出しているところもあって、WHOも厚生労働省も定義がないと思うんですが、いかがですか。すべきだと思いますよ。


○政府参考人(宮嵜雅則君)
 お答え申し上げます。
 コロナに感染された方が死亡されたときに報告してくださいという通知を出させていただいているんですけれども、その定義というかが分かりにくいというか、現場で分かりにくいというお話が、指摘があるのは事実でございます。最終的な死因の統計としては人口動態統計で死因統計取りますので、確定数がそれなりに、二か月後とかそれなりに出てくるわけですけれども、速報性ということで、今申し上げたように、感染した方が亡くなられたときには届け出てくださいというような形でお願いしておりますので、全く新型コロナウイルス感染症が原因で亡くなられた方、厳密にお医者さんの診断も含めて出されているところから、こういう例示がいいのかどうか分からないですけれども、交通事故とかそういうようなケースは外されて報告されているようなケースもあるというふうに承知しておりまして、御指摘のとおり、明確な定義がないということであれば、世界的にもそうなんですけれども、統計を取る立場として、もうちょっと現場の人が混乱しないように何らかの形でちょっと周知というのは考えてみたいと思っております。


○足立信也君
 終わります。
令和2年 参議院厚生労働委員会議事録より

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