国民民主党大分県参議院選挙区 第1総支部
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参議院議員 足立信也

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国会会議録

令和元年11月7日 - 参議院厚生労働委員会

○足立信也君  国民民主党の足立信也です。
 石橋理事と同じように、新しい共同会派を代表して質問させていただきたいと思います。
 このバッター表ではどうもアスタリスク会派になっていますが、正式な名前は下に書いていますので、皆さん、お間違えのないようにお願いします。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
 石橋理事は、加藤大臣にお帰りなさいと優しく言われておりましたけれども、その後の質問は決して優しくなかったと思いますけど、私は立場上なかなかお帰りなさいとは言えない。なぜかと申しますと、去年の六月に、加藤厚生労働大臣に対して問責決議案を提出して、本会議で説明を、趣旨説明をしたのが私でございますので、そのことがクリアされていない限り、なかなかお帰りなさいとは言えない。そのことをまず申し上げて、それは質問の中で明らかにしていきたいと思いますが。
 まず、ちょっと通告しておりませんが、大臣にお伺いしたいのは、昨日の夕方以降、相当この委員会の開催について混乱いたしました。それは、御案内のように、衆議院の本会議に大臣が出席要求をされたということなんですね。で、私がお聞きしたいのは、大臣は二度目の大臣就任ですが、その前に、二〇一五年十月から、少子化対策担当、女性活躍担当、働き方改革担当大臣を務められましたね、内閣府特命大臣。そのときも石橋理事は、当時は委員でしょうか、私も、加藤特命大臣に出席要求をして質問をしたかったわけですよ、何度も何度も。でも、ずっと断られたんですね。
 それは、私は、国会というのは議論を通じて国民の皆さんにその内容、審議過程をしっかりつぶさに見てもらう、だから、その検討する過程の中が大事なんだと私は思っている。特に、今、少数野党になったこの事態では、提出された後の修正というのはなかなか難しい。その成案を得る前にこそ質問をして、ただして、いいものを作り上げることに価値があると、野党では、私はそう思っていますので、その作る過程の中で是非加藤大臣に来ていただきたかったわけですが、出席されなかった。
 今回の事態も、私がお聞きしたいのは、国務大臣として、厚生労働大臣と今働き方改革担当大臣ですよね、憲法六十三条では、内閣総理大臣その他の国務大臣は出席を要求されたら出席しなければいけないとなっているわけですね。今回取り下げられたわけですけど、衆議院では。
 求めているのに出られない、それは内閣府特命担当大臣だからだと。厚生労働大臣に答えてほしいということと、内閣府特命大臣で働き方改革担当しているのと、厚生労働大臣と働き方改革担当大臣として今担当されているのはどう違うんですか。国会に求められたときに出てそれを説明するというのはどう違うんですか。私はその立場になったことがないのでいまだに分からない。特命担当大臣となっていて、国会で呼んで、なぜそれが断られなきゃいけないのか理解できないんですが、大臣としてはどういうふうに整理されているんですか。済みません、通告していませんけど。

○国務大臣(加藤勝信君)  今回は衆議院の本会議においてそういう質問が当たったということでありまして、委員のお話は、本会議の話ではなくて、多分、内閣委員会とそれからそのときの厚生労働委員会との関係なんだと思います。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
 これについては、これまでの国会でのルールというんでしょうか、作られたルールというものを踏まえて私どもとしては対応させていただいているということで、政府側からこうだああだということではなくて、与野党の中でお決めになられたルールに従って私どもは対処させていただいているというふうに承知をしております。

○足立信也君  今年予算委員会が開かれなかったのと同じような理由でなってきますけれども、私は、やはり憲法に定められている以上、そこは、作る過程の中でも深く関わって、担当している大臣ですから、是非国会に出て、出席してお答えしていただきたいし、そのことは是非与党の方にも、野党の人間はそう考えているということは留意していただきたいと、私そう思います。
 そこで、去年の問責決議案、この提案理由を大体まとめますと、あの当時、審議を重ねれば重ねるほど、先ほど言いましたように、国会で審議すればするほど国民に理解が広まるというのが本来の姿だと私は思うんですが、ところが、この後労政審で検討しますとか、この後指針を作りますとか、いかに多かったか、去年。審議をすればするほど謎が深まって、混迷が深まって、国民の皆さん、何のことか分からない。これでは責任を果たしていないだろうというのが私の問責決議案の趣旨です、大きなですね。
 そこで、まず、二〇一七年、もう二年前になりますが、大臣就任の直後にあった法案ですが、旅館業法の改正というのがありました。私も質問に立ちましたけれども、加藤大臣は、外客の宿泊に適するよう、つまり、外国旅行者が日本に宿泊するために適するようにホテルと旅館の営業種別を統一すると、そういう法案なんだと説明されました。
 でも、私は納得しなかった。なぜかというと、国際観光ホテル整備法では、旅館とホテル並びにその業の定義が全く違う。どうして統一するんだという、旅館業法という法律と国際観光ホテル整備法では全く違う定義を書いているのがどうして並立するんだという質問をさせていただいたわけです。
 午前中で質問がこれ止まりまして、委員会の最後に答弁ということになったわけですけど、そこで、観光庁、当時の次長は、旅館業法と国際観光ホテル整備法における旅館、ホテルの定義が異なる、現場で混乱が生じないよう、厚生労働省と連携しつつ、適切な対応を図りたいということで、私も矛を収めたんです。
 対応すると。で、どのように対応されたかというのをお聞きしたいんです、厚生労働省と観光庁に。

○国務大臣(加藤勝信君)  まず、厚労省の立場から答弁させていただきたいと思います。
 私もお尋ねの点、つまびらかには記憶をしておりませんが、委員とそういう議論をさせていただいたということは覚えております。
 これらを踏まえて、旅館業法改正に伴う現場の混乱を避けるため、厚生労働省と観光庁とで協議をいたしまして、昨年の春において、国際観光ホテル整備法においては引き続きホテルと旅館は区別される、旅館業法が改正された後においても国際観光ホテル整備法における手続について何ら変更がないということは確認された上で、ホテル、旅館団体、都道府県等に対してその旨を周知を図ったというふうに承知をしているところであります。

○政府参考人(村田茂樹君)  お答え申し上げます。
 観光庁といたしましては、議員御指摘のとおり、旅館業法と国際観光ホテル整備法におけますホテルと旅館の定義について現場で混乱が生じないよう適切に対応することが重要だと考えております。
 このため、改正旅館業法の施行に先立ちまして、観光庁といたしましては、宿泊関係団体に対しまして、国際観光ホテル整備法におけるホテルと旅館の定義は引き続き区別されること、また国際観光ホテル整備法では、外国人のお客様に対する接遇の充実などを図る観点から、洋式、和式といった構造、設備等を区別することが引き続き必要であること、また、改正旅館業法施行後も国際観光ホテル整備法における手続については何ら変更がないことなどについての通知を発出したところでございます。
 観光庁といたしましては、引き続き、厚生労働省とも連携しつつ、実態を踏まえて適切な対応を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○足立信也君  厚生労働大臣も観光庁も同じことを言われた。明確に区別するんだと。
 そうなると、二年前の加藤大臣が、外客の宿泊に適するよう営業種別を統一するというふうに説明したのは一体何なんですか。しかも、旅館業法において、旅館・ホテルと、ポツがあったんですかね、一緒になったと。それと今の、その後の対応で、いや、全く区別するんだ、別々のことなんだということと、大臣の当時の法案審議のときの説明が違うんじゃないですか。その点はどのように解決されるんですか。

○国務大臣(加藤勝信君)  統一というのは、旅館業法上統一するということを当時説明をさせていただいたわけでありますけれども、旅館業法そのものは、衛生面における規制等、公衆衛生の観点からなされているという観点で、そういった面から見ると、それは統合されていくという、統一されていくというんでしょうかね、一体として把握をしていくということでありまして、国際観光ホテル整備法ではまた違う趣旨にのっとって区別をされているというふうに認識をしております。

○足立信也君  これ以上やりませんけれども、私は、法律によって定義が違っているということ自体が良くないという話を二年前したわけですね。それは外客に対しては適切ではないから統一するんだと言っておきながら、その後明確に区別するという結論に達したと。これは一体、国会審議何だったのかということを申し上げているわけです。問責の理由の一つです。
 二番目に行きますね。
 年が明けて去年、SAY企画問題というのがありました。これは御存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、新しい方もいらっしゃるのでちょっとだけ言いますね。年金機構がデータ入力を委託した業者が業務を適切に行えず、その結果、所得税の源泉徴収額が正しく差し引かれず、年金支給額が過少になっていたと、そういう問題です。しかも、契約に違反して中国の業者に再委託していたということが一つ。
 それから、SAY企画は、全省庁統一資格でC等級です。C等級というのは、予定価格が三百万以上千五百万未満です。ところが、これ千二百万件の年金の取り扱うわけですが、これを一億八千二百万円で委託契約をしている。結果として、九十五万人に入力誤り。しかも、契約違反である中国企業への再委託は五百万件、その契約書もなかったということは覚えていると思います。そこで、八百人の従業員を確保するといいながら、実際は百数十人だった。そのこと自体大問題ですが、しかもこのSAY企画が去年の六月に解散しているんですね。そこで、年金機構としては二億円の損害賠償請求をしていると。その対応はまだ決まっていないというのが去年の時点の私の質問です。
 もう時間がたちましたが、これ国民の財産ですから、契約違反を犯したSAY企画がもう解散をしている、二億円の損害賠償請求をしている、どうなったんですか。

○国務大臣(加藤勝信君)  日本年金機構の株式会社SAY企画に関する未回収金については、昨年六月、委員お話があった、SAY企画の解散公告、これを受けまして、同年七月に日本年金機構から代表清算人に対して会社法の規定に基づく債権の申立てを行ったというふうに承知をしております。
 日本年金機構としては、この会社の清算手続の進捗状況を注視しているところでありまして、今後も債権の回収には努力をしていくという方針だと聞いております。
 厚労省としても、そうした全体の進捗状況、また日本年金機構の対応、これをしっかりと把握しながら対応について注視をしてまいりたいと考えております。

○足立信也君  SAY企画、会社の清算手続中なのでという理由でした。
 これは、先ほども言いましたが、国民の財産ですよ。これは何とかしっかり取り戻すことをしないと、責任放棄に近いですよ。やりっ放し、しかもこれ契約違反だし、やっちゃいけない契約ですよ、C等級。そこは責任感を持ってやってもらわないといけないと思いますし、これから引き続きという話が大臣ありましたのでこれ以上は申しませんが、これが問責の二番目です。
 観光庁の方は、委員長のお差配で、もう以降の質問はありませんので、退席されても私としては結構です。後でお願いします。よろしいですか、委員長。

○委員長(そのだ修光君) 退席していいです。

○足立信也君  次は、三つ目は、これが一番の問責のかかったと思いますが、裁量労働制、中でもその中、まあ別かもしれませんが、高度プロフェッショナル制度ですね、去年の。ここで裁量労働制の拡大というのは、二〇一三年の閣議決定、日本再興戦略です。安倍総理は、世界で一番企業が活躍しやすい国をつくるんだということでしたね。
 二〇一四年の四月に、経済財政諮問会議・産業競争力会議合同会議で、個人と企業の成長のための新たな働き方として高度プロフェッショナル制度の原型が提案された。年収は当時一千万円以上でした。当時の田村厚生労働大臣は、医師は年収一千万円以上もらっているが、時給換算では最低賃金に近い人もいる、医師のような働き方を助長してしまうという懸念を示されています。
 私は、裁量労働制の究極の形が高度プロフェッショナル制度だというふうに思っていますが、感覚的に、厚生労働省のデータの不正、あるいは比較してはいけないことまで比較して、まさに捏造なのかもしれません。そのことが取り上げられましたけど、それよりも前に、JILPTの調査では、一か月の平均労働時間が通常労働に対して裁量労働制は長いと。休日労働回数も、通常労働よりも専門業務型、企画業務型とも多いという調査結果も出している。これをほとんど無視して厚生労働省の調査ということになったわけで、裁量労働制の項目のところは全て法案から削除したということだったわけですね。あのときも、六十項目を超える省令事項の内容は、皆さんがいっぱい質問されましたけれども、明確なのは一つもないということだったわけで、これがやっぱり審議を重ねれば重ねるほど混迷が深まるという状況だったと思います。
 ということで、あれから一年たって、この四月からこの制度も始まる中で、高度プロフェッショナル制度利用者というのは今の時点で何名いらっしゃるんでしょうか。

○国務大臣(加藤勝信君)  現在、この制度、すなわち高度プロフェッショナル制度を導入する場合には、法律に基づき、労使委員会において行った決議について労働基準監督署に届け出ることとされております。制度の運用開始から半年を経過した九月末時点の数字になりますけれども、届出件数は六件、対象労働者数は三百五十三名となっております。

○足立信也君  半年で三百五十三名ということです。
 この中で一番問題になったのは、裁量性のある働き方であるのに労働時間を把握できないということが一番の問題になって、しかも、その本当の実労働時間と労働時間から除外される時間はきちっと把握しなきゃいけないようになっている、その矛盾。一体どうやって労働時間というのは計るようになったのか。
 今、六件三百五十三名というのがありましたけど、その中で、労働時間の把握、あるいは労働時間から除外されるべき時間の把握というのは一体どうなっているんでしょうか。去年の時点ではそのやり方はいまだに不明だったと思いますが、どうなっているんでしょうか。

○国務大臣(加藤勝信君)  高度プロフェッショナル制度は、職務の範囲が明確で一定の年収要件を満たす労働者を対象として、労使委員会の決議及び労働者本人の同意を前提として、労働時間、休憩、休日及び深夜の割増し賃金に関する規定を適用しないということでありますから、基本的に、その労働時間の管理というよりも、ここで議論になったのは健康管理時間であります。
 長時間労働を防止し、健康を確保することが重要であることから、年間百四日以上の休日確保措置や健康管理時間を把握する措置を使用者が講ずること、健康管理時間の状況に応じた健康・福祉確保措置を講ずることがこの制度の導入要件になっております。
 この健康管理時間については、対象労働者が事業場内にいた時間と事業場外において労働した時間との合計の時間と定義しており、これは、実労働時間を含んだ上で、高度プロフェッショナル制度の健康確保措置の基礎となる時間として把握すべきものとされております。この健康管理時間から労使委員会の決議によって休憩時間その他対象労働者が労働していない時間を除くことはできるとはされております。
 健康管理時間とそこから除くことができる時間については、省令や指針において、いずれも把握するための客観的な方法を高度プロフェッショナル制度導入の労使委員会の決議に際して具体的に明らかにすることが求められておりまして、例えば、パソコンの勤怠管理システムへのログイン・ログアウト記録、ICカードによる出退勤時刻又は事業場への入退場時刻の記録等を基礎として、出退勤時刻等の記録が該当することを指針において示させていただいたところであります。
 高度プロフェッショナル制度に関する決議届を届け出た事業場であって、対象労働者の同意がなされ、実際の運用が開始された事業場に対しては適切な時期を捉えて全件監督指導を実施することにしているところであります。

○足立信也君  様々な方法がある中で、これから全件監督指導ということがありました。
 そこで、結局、今のところ、事業場内にいる時間と場外の時間という話がありましたが、当時、問題になったのは、じゃ、通勤はどうなるんだと、その時間がどうなるのとか、あるいは、今時間が正確に把握できない中で、労災認定、労働災害認定はどうなるのかということがあったと思います。
 そこで、次の質問は、通勤のことについてはおいておきますが、労災認定の中で、今はやっぱり労働時間、時間の要素と疾病の要素だと思っているんですね。ところが、九月二十六日、長崎地裁大村支部は、これ、労災認定、あっ、ごめんなさい、訴訟に対する判決なんですが、疾病の発症に至らなかったとしても、会社は安全配慮義務を怠り、心身の不調を来す危険がある長時間労働に従事させたとして、慰謝料の支払を認めたということがあるんです。
 私がもうちょっとここで聞きたいのは、大臣に聞きたいのは、時間の把握というのはこれ必要です、それが曖昧だというのが高プロにあるんじゃないかという話でした。じゃ、次、疾病です。これは、病気にならないけれども、相当無理をしていてこれは危ないなという人がいっぱいいるんですよ、日本にはね、あらゆる職種の中で。これは疾病を発症しているということが絶対条件なんでしょうか。そこをお聞きしたいんです。また、本会議で安倍総理がおっしゃったことも後で聞きますが、その疾病というのは絶対条件なんでしょうか。まず、そこを明らかにしたいと。

○国務大臣(加藤勝信君)  労働者災害補償保険法において規定されているわけでありますが、この第一条においては、業務上の事由等による労働者の負傷、疾病等というふうにされているところでございまして、御指摘のような疾病を発症する前の段階で労災保険給付の対象となる疾病が発生していると認定はできないことから、労働者災害補償保険の救済対象として保険給付を行うことは、この現行法制度の下においては困難だということでございます。

○足立信也君  そこで、認定基準の見直しということを総理も触れられましたし、それを申し上げたくて、今日、資料を用意しました。これ、人事院から出された平成三十年の国家公務員の府省別総超過勤務時間です。
 これ、私は、厚生労働省は非常に忙しくて、強制労働省とも言われるし大変だなと、今日もお昼も食べていない方いらっしゃるかもしれませんが、しかし、病気になっているではなくて、ぎりぎりのところで頑張っている方はいっぱいいると思うんです。ところが、厚生労働省は年間三百八十九・七時間、全体の十番です。トップスリーは去年も今年も同じで、今年のトップは資源エネルギー庁、それから二番は復興庁、三番が財務省、いずれも厚生労働省に比べるとかなり長いんです。
 私の実態感覚として、厚生労働省がこんな時間で終わっているのかなというのが極めて不可思議なんですね。そこで、環境省、下から三番目を見てください。同じ建物の中いらっしゃいますが、ほとんど同じ時間なんですよ。おい、それは違うだろうと、まあそう言うと失礼かもしれませんが、ほとんど厚生労働省と同じなんですね。
 率直に、今の働き方を、ついでに申しますと、二枚目のこれ、第一種常任委員会の質疑時間の調べ、これ参議院ですけど、厚生労働が断トツですし、これに衆議院を加えるとどうなるかというと、厚生労働省が百六十六・五時間なんです。単独の省庁で比べると法務省が二番目で、それでも百十五時間です。何と五十時間以上違うんです。
 これと、実際に私どもが目にした中で、この厚生労働省の年間の超過勤務時間三百八十九・七時間というのは、大臣、まあ以前も大臣だったときもよく見ていたと思います、これはそんなもんだと思っていますか。

○国務大臣(加藤勝信君)  これは、人事院の平成三十年国家公務員の府省庁別総超過勤務時間数、いわゆる実態調査の結果ということなので、超過勤務命令に従って行われた時間数がどれだけかというものを各省庁から集計して出されたものだというふうに承知をしております。
 ちょっと他省庁との比較等はできませんけれども、いずれにしても、三百八十九・七も決して少ない時間数ではないというふうには思っておりますので、そういった意味において、先般若手の皆さんからもいろいろ御指摘をいただいておりますけれども、更に超過勤務の縮減等、厚労省の中における働き方改革にしっかりと取組をさせていただきたいというふうに思っております。
 また、委員から委員会の時間数のお話がありました。確かに厚生労働委員会の時間数、これを見ても長いということは、それだけ私もこうして御一緒させていただいているんだなということを実感させていただきました。

○足立信也君  後ろにいらっしゃる厚生労働省の方々は何か妥当だと思っているみたいですが、私はこの時間、うそだと思っていますよ。
 去年は三百六十二時間で出しているんです。これは、年間三百六十を所掌している厚生労働省としては、極めて大きな数字は出せないんだろうと私は思います。でも、やっぱり増えていますし、全体で見ても、全府省の総合計平均でも三百五十時間から三百五十五・六時間と、やっぱり増えているんですよ、一年で。
 先ほどの話に戻りますが、私もレジデントを教える立場だったり、あるいは外科の医局長としてやっていたときに、自分たちが健康でなければ患者さんは治せないよと、だから自分の健康に一番留意しなさい、めり張りですね、やるときはやるけれども、休めるときは早く帰りなさいということを言っておりましたが、つまり、病気になる前に物すごく無理をしている人が、厚生労働省を始めとした方々や先生やあるいはドクターやいろんな職種の方々の中にもいっぱいいるということなんです。
 先ほどの判決のように、心身の不調を来す危険がある長時間労働に従事させた場合、慰謝料の支払を命じられたということの中で、このケースは、二年間、月九十時間以上、最長百六十時間、しかし発症はしていないわけですよ。というような中で、今、労働災害の申請件数も昨年度、二〇一八年度は八百七十七件で、認定は二百三十八件しかない。先ほど申し上げましたように、十月八日の衆議院本会議で安倍総理は、労災認定基準の改定も視野に入れた検討をしたいというふうにおっしゃっている。
 そこで、加藤大臣にお聞きしたいのは、まず一点は、私の先ほどの意見から申し上げて、今は負傷、疾病と書かれています。確かにそのとおりです。しかし、それは個人による差が非常に大きいです。同じような労働時間であっても、本当に頑張って耐えている人、あるいは言えない人ですね、その方々も多くいらっしゃる。これは、疾病を発症しているというのが条件という考え方はちょっと改めた方がいいんじゃないかというのがまず一点なんです。その点についてはどのようにお考えになりますか。

○国務大臣(加藤勝信君)  少なくとも、総理もおっしゃったその認定基準については、まさに議論をスタートしようとしているところでございますけれども、その前提となっている今の労働災害補償保険法そのものを改定するということは、今、検討における念頭には置いてはおりません。

○足立信也君  慰謝料に止まっているということで、現状はそういう形を取らざるを得ないんでしょうね。
 しかし、私は、疾病を発症するというのは非常に個人差が多い、特に精神的なものについてはですね、と思いますし、そこはより時間を重視するという考え方もあるんじゃないかと、疾患の有無だけではなくてですね、そのように思います。まあ現状は慰謝料という形で、これ認められたということがあるので、恐らくそういうのが増えていくでしょう、これから。
 では、認定基準の見直しをやるということの中で、総理はそうおっしゃいました。今大臣も触れられました。どういった項目を考えていられますか。

○国務大臣(加藤勝信君)  まず、認定基準二つあるのは御承知のとおりだと思います。脳・心臓疾患の労災認定基準については、昨年度と本年度で様々な医学的知見等の収集を行っております。それらを踏まえて、令和二年度、来年度に有識者検討会を設置をして、労災認定基準の内容全般にわたって御議論をいただきたいというふうに考えております。
 また、精神障害の労災認定基準については、これは二つのステージを考えておりまして、一つは、パワーハラスメント防止対策の法制化が図られ、パワーハラスメントの定義が明確化されたことなども踏まえて、本年度中に有識者検討会を設置して検討を行うことにしております。これはパワーハラスメントに関してであります。
 また、精神障害の労災認定基準の内容全般については、令和二年度に最新の医学的知見を収集させていただいて、令和三年度において当該有識者検討会において検討を行う予定にしているところであります。

○足立信也君  検討の日程感、それから大きな内容については理解しました。
 是非、全般にわたってというのが先ほど大臣からありましたから、先ほど私が触れたような、ぎりぎりのところで踏ん張っている方々についてのことを是非検討していただきたいなと、そのように思います。
 次は、皆さんもいろんなところから言われていると思います、地域医療構想に関するワーキンググループが公表しました四百二十四病院の件について、残りの時間でやろうかと思います。
 私も、鈴木医務技監といろんなところで、学会等で一緒になったりすることあるんですが、昨年から彼は、地域医療構想と医師、医療従事者の働き方改革と医師偏在対策、これは三位一体で取り組まなきゃいけない、大臣もそのようにこの前おっしゃっていますが、私も確かにそのとおりだと思います。
 今回のこの公表された公的病院、公立病院、千四百五十五のうちの四百二十四ということなんですが、まずその内容の大まかなところを確認したいんですけれども、皆さんもう御案内のように、視点はAとBと二つあって、Aが疾患ですね。特に急性期がメーンだと思いますが、がん、心疾患、脳卒中、救急、小児、周産期、災害医療、へき地医療、研修、派遣機能の九領域、これの診療実績が少ないかどうか、これがA。Bは、がん、心疾患、脳卒中、救急、小児、周産期の六領域について、同じようなことをやられている、近くに、があるかどうかのその近接という要件。このA、Bですね。
 具体的に対応の再検証を要請される病院が公立、公的の中で四百二十四、三〇%近くで出されたわけですが、私、それをずっと、全国のを見ていますと、AとBに全部丸が付いているのはまあそうだろうなとは思うんですが、Aで丸が付いているところが違う、あるいはBでも違うと、私がぱっと見たとき統一性は余りないように感じるんです。
 Aに何個丸があったり、Bに何個丸があったり、それで、具体的対応の再検証を要請された、最終的な四百二十四になったというのは、このAとBでどういう評価がそこに加わって再検証の要請される対象になったのかどうか、そこを説明してほしいんです、まず。

○政府参考人(吉田学君)  お答えいたします。
 委員今御指摘いただきましたように、今般の分析はそれぞれの病院の急性期機能に着目をさせていただきました。その上で、いわゆる診療実績が特に少ないか否かのAというのと、構想区域内における医療機関の競合状況Bという、この二つの観点で整理をしております。
 まず一つ目の診療実績が特に少ないか否かというのをもう少し技術的に申し上げますと、構想区域の、まず人口規模別、全国これ三百三十九ございますけれども、人口を五つ区分にしまして、そのそれぞれの構想区域が非常に人口の多いところか比較的少ないところか、これは地域医療を考える場合に、そのエリアが人口が多いところか少ないところかというのはやっぱり区別して考えるべきだという御議論を有識者の方々からもいただきましたので、まず五つの階層に分けると。その上で、その人口区分ごとに、先ほどおっしゃっていただきましたがんなどの疾病の診療実績ですとか、あるいは救急車の搬送台数など、項目を九つ設けて全部並べまして、下位三分の一というところにそれぞれの区分で当たるかどうかということをそれぞれの九つの項目について印を付けるという作業をさせていただきました。
 もう一方の競合状況Bという方につきましては、当該構想区域内で同様の医療機能を担っている医療機関が、これも車で二十分というのを一つの目安として、それでカテゴリーをしまして、その自動車での移動時間のデータを基にひも付けました二つの医療機関の間で、六つの項目についての診療実績によって、ざっくり言うと、比較優位があるかという場合について、その優位のある方の医療機関には丸を付けない、付けないということにさせていただきました。
 だから、このため、例えば、ある医療機関の診療実績を見た場合に、その水準がAという観点から全国の規模の同規模の人口水準の中で下位三分の一がなっていて、付いているというのである一方で、その水準が、その当該地域の中で見ると、二十分以内の距離にある他の医療機関と比較して比較優位にある場合には付かないということになりますので、当然、両方付く場合もありますが、今申し上げたような場合にはAとBにおいて印が付いたり付かなかったりするという関係も生じ得るというふうな整理をさせていただいております。

○足立信也君  Bについては比較優位なところは丸を付けないと、よく分かります。Aのところ、下位三分の一、これは何個丸があった場合とか、そういうのがあるんですか、基準は。

○政府参考人(吉田学君)  今般、この九つの領域についてAについては分析をさせていただいて、下位三分の一については印を付けると。有識者から成りますワーキングにおける御議論を踏まえまして、私どもとしては、九つの領域全てにフラグが付いたといいましょうか、下位三分の一だったという、急性期、高度急性期の機能評価上そのような位置付けになったものに対して、今回再要請検証対象病院という形で整理をさせて、お伝えしているところでございます。

○足立信也君  これは、後でも詳しく言いますが、地域医療構想を実現するための一つのツール、判断のツールだと思います。この地域医療構想に係る病院というのは約七割が民間ですね。公的あるいはこの今回出ました公立千四百五十五、民間は三千九十四、計四千五百四十九ですね。
 その構想を実現させるためには、どうしても必要なのは、公的あるいは公立だけではなくて、民間の評価が今どうなっているのか、AとBでやった場合ですね。これがないと、もう既に、何というか、引揚げが始まったり、公立、公的のところが多分再統合、再編されるだろう、じゃ、その領域は少なくなっていくだろう、じゃ、民間がそこに科を増やしていこうかとか、もう採用が内定しつつあるのを取りやめとか、いろいろ出ていますね。
 要は、七割を占める民間病院のこのようなデータも近々公表する予定なんですね。

○政府参考人(吉田学君)  お答えいたします。
 今般、今委員御指摘の公立・公的医療機関などの診療実績データの公表に関しまして、国と地方の協議の場などにおいて、民間医療機関のデータも早急に公表すべきという御意見をいただいております。私ども厚生労働省としましても、地域医療全体を見直す観点からは、民間医療機関についても競合状態、競合状況の可視化というものは必要であるというふうに考えてございます。
 現在、今各地においていろんな意見交換を行っているところでございまして、そこでいただきました御意見、自治体関係者あるいは医療機関関係者など様々な御意見を踏まえた上で、具体的にどういった形で可視化を行うか、それをいつ、どのような形で提供するかについて判断してまいりたいというふうに考えております。

○足立信也君  最後の方に大臣にお聞きしたいのは、今何をやろうとしているかということを明確にしてもらいたいことなんです。これは議論の活性化なんですよ。そのために何が資するかということで出していく必要があると思っていて、民間病院にとってはこういう形で出されたら相当な痛手を被られるところが出てくるとは思いますが、地域医療構想を実現させるためには民間も公的、公立もそれほど区別はないですよ。今早急に出す予定だとおっしゃいましたが、その後、最後の方で出すか出さないかみたいな話もありました。
 これでなると、当然、急性期は多過ぎるんだという理解の中で進められていると思いますが、ダウンサイジング、あるいは慢性期、あるいは療養型の方にシフトしていこうという、当然現れますね。ということは、地域医療構想の中で、慢性期、療養の方のこのようなデータの公表も絶対に必要です。じゃないと、そこが余るじゃないですか。これの公表の予定はあるんですか。

○政府参考人(吉田学君)  お答えいたします。
 まさに今回の分析が何のために行ったものかという点で申し上げれば、まさに地域医療構想を進める際に、特にそれぞれの地域における地域医療構想調整会議の議論を活性化する。そして、先行してこの地域医療構想の実現に向けて取り組んでいただいております公立・公的医療機関などについて、現実、足下評価として急性期からの転換がなかなか進んでいないのではないかという御指摘もあったことから、急性期機能に着目しつつ、先ほど御指摘いただいたAとBということについてやらせていただきました。
 もちろん、今回のお示ししましたデータにつきましては、この急性期以外の機能を担っている病院のケースでありますとか、地域にとってなくてはならない病院など、今回お示ししたデータだけでダウンサイジングを含めて議論をするというのはなかなか判断し得ないというお声もいただいておりますので、そういう今回の分析だけでは判断し得ない診療領域、あるいは地域の御事情も踏まえて調整会議で御議論いただく、まずこれが今の足下でございます。
 その上で、さらに、今後の多くの医療機関を含めた地域の議論によっては、回復期あるいは慢性期についても今後の議論の進捗を促すという意味からは一定の分析をお示しするべき、あるいはしてほしいというお声もありますので、引き続き、研究あるいは検討をさせていただきたいというふうに思います。

○足立信也君  医療構想を立てる中で四つに分類して、それ等を含めて慢性期のところも構想の中には入っていて、それを実現させるためにやっているわけですから、そこも出てこないと、どう移っていいか分からないですよ。地域医療構想調整会議だって、そこがないと議論できないと思いますよ。今、まあ公表の可能性についておっしゃったような感じがしますけど、私は必要だと思います。
 そこで、役割分担を都道府県に要請するというふうに書かれていますが、当然、公立や公的だけの役割分担は正しいとは思いません。地域医療構想の中で、民間の病院の果たしている役割って極めて大きな部分がある中で、その役割分担を都道府県に要請するというふうになっていますが、当然これは民間も含めた話ですよね。

○政府参考人(吉田学君)  お答えいたします。
 まず、委員御指摘いただいておりますように、その地域医療構想は何のために進めるかというところに立ち戻って私ども頭の整理をさせていただくと、限られた医療資源をそれぞれの地域で真に活用していただいて、質の高い医療を地域で継続して提供できる体制を全体として築いていただくということであります。
 その中で、公立・公的医療機関については、これは基本的にということではありますけれども、山間へき地などにおける一般医療の提供でありますとか、救急、災害などの不採算・特殊部門に関わる医療の提供といった、いわゆる民間では担えない部門について役割が求められている、また求められてきたというのが基本的なことかと思います。
 もちろん、それぞれの地域においては、それぞれの地域の御事情もあろうかと思いますが、まずはこの役割をしっかり担っていただく観点から、今回、公立・公的医療機関における将来機能について議論を活性化していただきたいというのが今回データをお示しした趣旨でございます。
 もちろん、全体における地域の議論の際には、民間も含めた公立、公的と民間全体の役割分担も議論になりましょう。その際には、そのそれぞれについての医療提供体制の歴史的経緯でありますとか、それぞれの地域における官民、公民の比率など、地域の実情がそれぞれ違っておりますので、そういうのも踏まえた御議論がこれから行われるというふうに思っておりますけれども、私どもとしては、今申し上げたような、まず、公立、公的という先行したものについて、今回はその更なる議論を深めていただくための分析ツールを示させていただいた。それを踏まえて各地域においては議論がなされますでしょうし、今後進めていく、二〇二五までのこのプロジェクトでございますから、順番に民間の医療機関についてもその地域において果たされる、あるいは期待される役割についての議論が深まっていくものというふうに考えております。

○足立信也君  いや、吉田さんね、その民間では担えない機能とか、不採算部門とか、それは公的、公立が担うんだということは古い考えですよ。それで足りなくなった部分を民間の方々が今入っていってやっと成り立っているところ、いっぱいあるんですよ。
 だから、民間も公立も公的も、やはりそういうデータがないと議論できないですよ、医療構想会議の中でね。かつ、慢性も、療養のところもないと、移行もできないですよ。そういう意味で私は申し上げているんです。データは共通にないと、まずは公的、公立からというと、こういうハレーションを起こすわけですよ。みんなが出ていないから。
 ところで、今回A、Bの話がありましたが、今、厚生労働省としては、進むべき方向は機能分化と連携でしょう。その連携という項目が私は極めて弱いような気がするんです、今回の調査でね。
 例えば、私の地元を申し上げますと、医療連携や情報ネットワークというのはかなりもう進んできております。例えば、地元の臼杵市のうすき石仏ねっととか、もう市民の半分以上がそこに登録されて、データがずっと共有されていますよ。あるいは、別府市のゆけむり医療ネットとかね、こういうことをやっているわけですよ。皆さん御存じだと思います。その連携機能の核になっているところ、そういうようなところが今回の評価項目にないじゃないですか。これは絶対必要ですよ。そういう連携を図っているところが再編統合の可能性みたいな、マスコミの書き方でいうとですよ、そういう認識に持たれたら大変ですよ。
 私は、その判断の項目の中で、医療情報あるいは連携、医療連携、このことも是非加えなきゃ、それをまた発信しなきゃいけないと思いますが、それはどうですか。

○政府参考人(吉田学君)  お答えいたします。
 それぞれの地域でこの医療構想の実現に向けるためには、今おっしゃっていただいておりますような連携、そのためには、機能連携もあれば、情報ネットワークという形での連携も、それぞれ様々、地域の形であろうかと思います。
 例えば、情報ネットワークという意味での連携にしても、近隣の医療機関間で医療情報を非常に共有できる、閲覧できるという仕組みから、今お話ございました、高い患者登録率を確保してきめ細かな情報連携ができているもの、それが結果的にその地域の質の高い効率的な医療提供に寄与しているものも全国ございますし、一方で、残念ながら共有の場面が限られている、あるいは、コスト面など含めて参加する患者さんあるいは医療機関が限定的で非常に運営に苦しんでおられる連携もあると。
 私どもとしては、そのような地域地域において、この連携、それは、機能の連携であれ情報ネットワークという意味での連携であれ、重要であるという認識については全く共有しておりますけれども、それをどういう形でそれぞれの地域で構築していただくか、あるいはそれをどう評価するかということに関しましては、私どもから今回お示ししたような、ある意味で一定の客観的なデータをお示しして御議論するというところまで至っておりませんので、今回のお示しをしたものとは別に、またそれぞれの地域の中で、こういう連携という点についても必要に応じてそれぞれ御議論いただくということになるのではないかというふうに思っております。

○足立信也君  地域での議論が、これが全てなんですよね。その活性化のために何をするかという話です。
 今まで委員の発言で災害のことについて触れられていたので、ちょっと私も申し上げます。
 二点ほど申し上げたいんですが、ちょっとこれは、一点目は通告じゃないんですけど、数年前の常総水害、鬼怒川の堤防決壊、私が過去六年半勤めていた病院も浸水しました。これは、最終的には堤防の決壊というよりも水門の閉鎖です。そこで旧水海道市はほとんど水没したということです。あるいはダムの緊急放流とか、もう最後は人為的なものが加わっていることが非常に多い。これはまあおいておきますが。先ほどの島村さんの質問もそうなんですけど、感じたのは、床上浸水一メートルを超えると、大事なCT、MR、内視鏡、医療データ、カルテですね、紙の場合はカルテ、それから検診データ、厨房、ほとんど一階の、一メーターを超えた浸水があるとアウトなんです。先ほど挙げた病院も、きぬ医師会病院といいますが、約十億円弱です。
 ここで、一つの手としては、これは温暖化の中でだんだんだんだん雨量が増えてくる中で、北上している、その危険地域が。私は、かさ上げというか底上げというか、そういう重要機器あるいは重要データ、少なくとも一メーターか、あるいは一メーター五十は上に上げてくださいというようなことも非常に大事だと思いますよ。これは考えるべきだと思いますし、一つ病院がやられたら数十億の単位です。是非そこを検討してもらいたいというのが一点。
 それから、先ほど医政局長も、三百三十九の医療圏の話、医療構想を言われていましたね。これは二次医療圏ですよ。ところが、車で二十分というBの領域にやると、医療圏関係ないわけですよ。だから、私がいつも厚労省に申し上げているのは、県境問題、あるいは二次医療圏を超えたところの問題、ここにこそ、国が重点的に支援する区域としてやるべきではないかという話をしているんです。ところが、今回、地域医療構想で、二次医療圏の中で終わればいいですよ。でも、災害ですが、二次医療圏全てが災害を受けたような場合、あるいは二次医療圏を超えて三次医療圏、あるいはそれを超えるような場合、これを一体どうするんだと。
 そこで、その医療圏で完結型の構想を描いても、それを超えた範囲のときにどうするかということをまた考えるのが物すごく大事ですよ。
 東日本大震災の後に、私はもう政務三役は外れていましたが、梅村さんとかあるいはうちの川合委員とかと一緒に被災者健康支援チームというのをつくって、全国的な組織をつくりましたよ。その後、被災者健康支援連絡協議会というのができて、医療、介護、それから保険、避難所も含めて、全国的な健康支援のネットワークができました。会長は日本医師会の横倉会長ですが、中央防災会議のメンバーに、日本医師会の会長としてではなくて被災者健康支援連絡協議会の会長として参加されている。
 つまり、広域に達した場合は、そこを全国的に支援の手が講ぜられる手段は今あります、できています。今回も機能していると思いますが、その中間的なものです、二次医療圏を少し超えているようなところ、あるいは三次医療圏そのものがやられる、その場合に、国が重点的に指導入っていないと、地域医療構想その範囲で完結的なことをやっても、災害、今の日本ではそれを超えた範囲のことが起こり得る。
 この二点。一点目は、全体的なかさ上げを考える必要があるんじゃないか。二点目は、医療構想の範囲を超えた話、そのときに厚生労働省としてはどう対処をするか。この二点についてお聞きしたいと思います。

○国務大臣(加藤勝信君)  まず、一点目の話でありますけれども、全く、昨年の七月の集中豪雨で私の地元でも病院が水没をいたしました。一階部分が完全に水没をいたしました。その病院は、今、復旧復興を始めておりますけれども、何をされたかというと、もう一階にはそういうものを置かずに、二階以上にそういったものを設置をし、一階部分が浸水しても電気系統含めて基本的にダメージをなるべく受けない、そんな設計で対応していたわけであります。
 いずれにしても、災害拠点病院含めて、まず、いざ何か起きたらしっかり対応できる、BCPでしたっけ、をしっかりまず策定をしていただくとともに、それにのっとった対応をしていく。さらには、そうした災害に強い病院をつくっていくために、これは多分地域地域でいろんな事情が違うんだろうと思いますので、特に浸水地域、ハザードマップから見た浸水地域に当たるところがまず優先するんだろうと思いますけれども、そういったところでこうした災害が起きたとしても病院機能をしっかり維持できる、そのために何をすべきなのか。これは、さらに今回の災害の教訓も踏まえながら、我々しっかり議論をさせていただきたいというふうに思っております。そして、必要な対応を取っていきたいというふうに思っております。
 それから、二点目の、ちょっと二つお話があったと思うんですね。平時においても二次医療圏を超えていく場合とその二次医療圏そのものに災害が起きた場合ということでありますけれども、今回の地域医療構想、さすがに災害時というところまで残念ながら想定はしておりませんけれども、通常、平時において、県で、この今回の分析は二次医療圏の中でやらせていただいておりますけれども、県の中においては、当然、県を越えて、あるいは二次医療圏を超えた連携というところも当然考えているところはあるというふうに思いますので、そういった議論があった場合に、重点支援地域の設定というのがありますけれども、そういった超えて議論するようなところも重点支援地域としても十分取り得るものというふうに考え、我々としてはそうした先方の、我々が行くというよりも、先方がそういう考え方を持って、それに対して我々がお手伝いができるということであれば、こうした重点支援地域の仕組みなども使って、そうした議論を促進して、そうした構想が実現できるように我々としても支援をしていきたいというふうに思っています。

○足立信也君  かさ上げの件も答えていただきましたし、その重点支援区域の中に医療圏を超えたところもその一つとして入れて考えるべきだという考えも今提示されましたので、是非その方向でやっていただきたいと思います。
 これからは、大臣がこの四百二十四病院の公表を契機に、先ほど来私が申し上げていることですが、そこに臨む、与党質問みたいで申し訳ないですが、決意のところを聞きたいんですよ。なぜかといいますと、ネットの医師に対するアンケート調査がありまして、七千二百五十九名から回答があって、この四百二十四病院の公表、病院名を含めてですよ、妥当だという人が五三%いるんですよ。医療提供体制を見直すべきだという方は八割を超えるんですよ。メディアは一辺倒の報道かもしれませんが、実は当事者たちは必要だと考えているところが多い。当然ですよ。中でも、公立、公的な方も五四%が妥当だと答えている。この公表された病院に勤務している方も四一・八%が妥当だと答えている。
 つまり、世の中、これは大変だ、こんなことけしからぬだけではないという話なんです。何よりも大事なのは、何よりも大事なのは、地域医療構想の実現に向けて議論が一向に進まないことなんですよ。これを進ませる、活性化させるために大臣は何をするかということを最後に聞きたいと思っているんです。
 これは三位一体の改革だと、先ほど医務技監の話をして言いました。大臣もおっしゃいました。まさに医療構想と偏在対策と働き方改革は一体だと思いますし、働き方改革は、もう二〇二四年の四月からスタートするわけですよね。そこまでにはこれは全部三位一体で仕上げなきゃいけないし、この構想自体はそれよりも早く仕上げなきゃいけない。
 そんな中で、もう来年締切りですよね、再検証。三月と九月、統合を伴う場合は九月末まで、伴わない場合は三月末までですよね。極めて早い中で、大臣にお聞きしたいのは、今まで私たちも、政権のときも含めて、国民的議論が必要だ、提供する側だけではなくて受ける側の議論、それを反映させて、皆さんで納得した、私たちに安心、安全な医療提供体制をどう構築するかという議論の中で医療構想を作っていこうとしたわけです。しかし、その後に、専門医はどう配置するのか、専門医制度をどうするのかと、全くずれてしまって、どの医療圏にどれだけの専門医が必要かすら分からない。
 こういうちぐはぐなところがある中で、三位一体の改革、今必要なのは、皆さん自分のことと受け止めてしっかり議論してくださいということですよね。そのことについて、大臣、大臣のメッセージをお願いしたいと思います。

○国務大臣(加藤勝信君)  まず、今回の地域医療構想、特に病院名を公表したことに関しては、今、足立委員からそういうお話もいただきましたけれども、他方でいろいろと御批判もいただいている、それは我々しっかり受け止めながら真摯に対応していかなきゃいけないと思っております。
 ただ、私たちが進めようとしていることは、それぞれの都道府県で策定していただいた地域医療構想を、それをしっかり実現をしていく。そして、なぜそうした構想が要るかといえば、限られた医療の人材、資源、それをそれぞれの地域において必要な医療ニーズ、あるいはこれから変化していく医療ニーズに対応していく形にしていかなきゃなりませんし、それはもう、特に働き方改革や今の医療、医師の偏在、診療科目、地域間の偏在、こういったことを考えれば喫緊の課題でありまして、したがって、そうした議論が、大事なことは、その地域の中で共有をしていただいて、そしてどうあるべきかを地域の中でお考えいただくことが大事なんだと思います。
 実は、私の地元の公立病院も今回の中に入っておりまして、その地元で少し何人かの方とお話をしたら、非常にその実態もよく御存じで、こういう方向で議論していかなきゃいけないと。これは全然医療関係者ではなくて一住民の方ではありましたけど、まさに医療関係者のみならず、地域の皆さん方が、その辺、そうしたことをよく認識をしていただいて、自分たちの地域をどうやって守っていくのかという一環の中でこの地域医療というものをどう捉えていただくのか。
 そして、そうした議論がしっかりと進んでいただけるように、先ほど委員から御指摘ありましたけれども、必要な指導、あるいは必要な支援、それは我々しっかりとやらせていただく中で、この地域医療の実現、またそれを通じる中でこの医療の効率化等々が図られていくわけでありますから、これが医師の偏在とか働き方改革の推進にもつながっていく、そういうことで取組をさせていただきたいというふうに思っております。

○足立信也君  気持ちは私は酌み取れていると思います。
 二〇二五年、さらには二〇四〇年を目指して、これは大きな改革ですし、通らなきゃいけない道だと思います。三位一体の改革とおっしゃる中で、医政局あるいは労働基準局入ってくるんでしょうが、もうトップリーダーは大臣ですよ。これ、厚生労働省の中でこの三位一体でやっていく、そこの所管する司令塔はどこになるんですか。それだけお聞きして、局ですね、それだけお聞きして、質問を終わりたいと思います。

○国務大臣(加藤勝信君)  まず、トップリーダーというか、国全体というよりは、まずはそれぞれの地域で取り組んでいただくということでありますから、そういった意味では、都道府県等においてその役割を果たしていただきたいと思います。
 それを応援、支援する厚労省としては、それぞれ局がありますけれども、私自身がそれをしっかり掌握しながら前に進めさせていただきたいというふうに思っております。

○足立信也君  ありがとうございます。終わります。


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