国民民主党大分県参議院選挙区 第1総支部
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国会会議録

平成30年7月11日- - 参議院本会議

○足立信也君  国民民主党・新緑風会の足立信也です。
 私は、会派を代表し、議題となりました自民党、無所属クラブ共同提出の公職選挙法の一部を改正する法律案に対しまして、以下、自民党案と申しますが、反対する立場から、委員会で討論権を奪われた委員の思いも込めて、討論を行います。
 議運委員長の山本さん、決議案には同意しますが、あなたの発言は許せません。なぜ、地元の愛媛県だけを特筆するような言い方をするんですか。私たちは、全ての被災者に寄り添う、その決意でこの決議文を提案したのではないですか。
 是非、議運の場で訂正、謝罪し、この文言を削除することを私は求めます。
 西日本豪雨災害に関しまして、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、被害に遭われた皆様方に心からお見舞い申し上げます。
 いまだ行方が分からない方、どうか生きていてください。救助を待っていてください。また、現地で対応に当たられている行政関係者、消防、自衛隊、警察、ボランティア、その他全ての皆さんの御尽力に心から敬意を表したいと思います。
 ちょうど一年前、昨年の七月五日、九州北部豪雨を私は現地で経験しました。次々に特別警報や避難指示が出され、大災害が予測されました。九州北部豪雨では四十人以上の方が犠牲になり、いまだに千人以上の方が避難生活を送っています。
 今年の七月五日も、気象庁は、記録的な大雨のおそれを発表、北海道、そして関東から沖縄まで大雨の警報が出ると予報していました。小此木防災担当大臣は、大災害を改めて思い出し、対策に万全を期すようにと指示を出していました。西日本豪雨災害です。
 その五日に、自民党の西日本の方々が同じ場所に集まっていました。赤坂自民亭です。山口県の安倍総理、広島県の岸田政調会長、島根県の竹下総務会長、さらに災害復興担当の吉野大臣、自衛隊の最高責任者小野寺防衛大臣、本会議決議を主張した古屋衆議院議運委員長、西村官房副長官、そして、翌日七人の死刑を執行した上川法務大臣などなど五十人。何をしていたのかは多くの国民の皆さんが知っています。我々国民民主党は、四日に情報連絡室を設置し、六日に災害対策本部に格上げしました。政府が非常災害対策本部を立ち上げたのは八日でした。国民はあきれています。
 自民党は、当初、自民党案を七月四日、六日の審議で採決する予定でした。民主主義の根幹である選挙制度を議論するこの大事なときに、その中日に懇親会を行うことも理解不能です。災害についても、選挙制度についても、民主主義や人の命を甘く見ているとしか思えません。
 私は、平成二十五年九月に当時の山崎議長が設置された選挙制度の改革に関する検討会の下につくられた選挙制度協議会に三十一回、そして、昨年五月に伊達議長のつくられた参議院改革協議会の下にある選挙制度に関する専門委員会十七回の全てに出席しております。これは、第三者に制度改革を依頼した衆議院とは異なり、自らの身分に関わることを決めるのは非常に困難ではあるけれども、国民のための参議院議員選挙制度をつくるという気概の下に、熱心な議論が繰り広げられたと自負しております。
 反対の理由の第一は、議論の進め方です。
 岡田専門委員会委員長は、五月七日、報告書を伊達議長のつくった参議院改革協議会に提出しました。各専門委員からの意見を受けた報告書の最後には何と書かれてあるか。「選挙制度改革についてここまで丹念に論点を整理し、議論したことはあまりないのではないか。報告書を参議院改革協議会での議論に役立て、成案が得られるよう、参議院の在り方も踏まえた議論を参議院改革協議会にお願いしたい。」。それは専門委員会委員の総意でした。
 自民党は、専門委員会でも全く議論されなかった、議員定数を六増やし、比例代表の一部を拘束式の特定枠とする案の概要を六月一日の参議院改革協議会に提出しました。専門委員の総意も、その集大成である報告書も無視されました。そして、各会派代表者会議の議論の途上、六月十四日、自民党案は無所属クラブと共同で国会に提出されました。他の会派に対して、出せるものなら出してみろという態度です。伊達議長、自ら作ったルールを自ら破壊したのはあなたです。
 私が理事会でまず確認させていただいたのは、参議院改革協議会ではなく倫選特委員会での審議は議長の要望なのか指示なのかということです。議長の判断は、参議院改革協議会は開かず、委員会で議論するということでした。そこで、石井委員長に何度も申し上げたのは、参議院改革協議会に代わって倫選特が議論の舞台になってしまった、であるならば、委員長はできるだけ多くの会派が合意できる案を作り出す努力をしなければならない。当然、参考人に対する質疑も必要になります。しかしながら、委員長の運営は、多くの合意を図るよりも、各会派の法案の賛否を問うことに終始したと私は思います。
 第二の理由は、自民党案が抜本的改革案かどうか自ら語らないことです。
 平成二十九年九月二十七日の最高裁判決において、平成二十八年の参議院通常選挙の選挙区選挙は合憲とされました。その理由として、選挙区選出議員一人当たりの人口較差が三・〇八と大幅に縮小されたことに加え、平成二十七年、自ら作った改正公職選挙法の附則、来年の通常選挙に向けて選挙制度の抜本的な見直しについて必ず結論を得るという強い立法府の意思を示したことが挙げられています。
 来年までに我々がやらなければならないことは、抜本的見直しの結論を得ることです。抜本的見直しと言いながら、憲法改正まではこの改正制度をしばらく続けるかと問うと答えない。総理は臨時的な措置だと言う。参考人として招致した脇元選挙制度協議会座長は、自民党案は抜本改革とはとても言えない、これは、平成二十七年、自ら作った公職選挙法改正の附則を自ら破るものだと言われました。自民党案は党利党略のびほう策、ゲリマンダーにすぎません。
 我々国民民主党・新緑風会の法案も抜本改革案ではありません。しかし、今後の抜本改革の検討項目として、二院制の下における参議院の在り方、各都道府県選挙区において議員が選挙されること、つまり合区の解消、比例代表選出と選挙区選出の議員の在り方等を明記しております。専門委員会報告書に沿ったものであると私は考えます。
 第三の理由は、衆議院も地方自治体の多くも議員定数を削減する中、参議院だけが定数を六増やすことは国民にとても受け入れられないことだからです。
 我々の案では、議員定数全体の増加は避けています。二〇一二年十一月、党首討論で、消費税増税で国民に負担を強いるなら議員定数を削減しようと約束したのではないですか。来年秋には消費税の増税があります。なぜこのタイミングで議員定数を増やすのですか。自民党案の発議者は、定数を増やしても参議院の経費節減について議論を進めたいと答弁されましたが、経費節減を先にやってから言うべき話ではないですか。
 第四の理由は、新たな投票価値の不平等を生む制度であるからです。
 昭和五十一年の衆議院定数訴訟の最高裁判決以降、最高裁の累次の判決では、「憲法は、選挙権の内容の平等、換言すれば、議員の選出における各選挙人の投票の有する影響力の平等、すなわち投票価値の平等を要求していると解される。」と判決理由に書かれてあります。
 非拘束式に拘束式を混在させると、各選挙人の投票の有する影響力は全く不平等になってしまうのではないですか。これまで選挙区選挙で問われてきた一票の較差訴訟が比例代表選出にも広がるのではないですか。憲法違反と判断されるのではないですか。合憲と判断された選挙制度をあえて違憲の可能性のある制度に変える必要がどこにあるのですか。
 発議者は、合区を踏まえて拘束式の四増をお願いしたいと発言されました。選挙区の候補者になれない分を有権者の民意に全く関係ない拘束式で当選させるということは、民意を踏みにじることです。選挙制度は、国民のためにあるのであって、自民党のためにあるのではありません。
 最後に、出口の在り方です。
 私は、議論が収束に向かうどころか、それぞれの会派の主張に終始するような運営に反対をしてきたのです。議論は拡散しています。参議院改革協議会の代役を担わされた倫選特委員会でしたが、その代役が務まらないとすれば、一旦立ち止まって審議を中断し、議長にあっせんを依頼すべきではないでしょうか。
 このような党利党略の決め方でいいのか。自分たちの考えを押し通すのが強さではないはずです。感覚がずれている。これが通れば参議院への信頼は一気に低下する。第三者に任せればよかったのにと言われるのは目に見えています。採決は立ち止まった方がいい。合意を図る努力をしよう、知恵を出し合おう、倫選特では採決で決めるべきではないという結論でいいのではないでしょうか。
 なぜ今本会議が開かれているのか。本日の倫選特で、ここへ提出された自民党の動議の内容にはあきれるばかりです。委員会では四法案が審議されていました。自民党案だけ質疑を終局し、討論を省略し、直ちに採決することの動議が提出されたのです。繰り返します。自民党案だけ質疑を終局し、討論は省略し、直ちに採決する動議です。自分の案だけ通したいとはっきり宣言しているのです、他党の案はどうでもいいと。しかも、言論の府では討論はさせない、批判されたくないと。我々は直ちに委員長不信任の動議を提出しましたが、否決され、自民党案のみが可決されました。あしき前例をつくったと思います。前代未聞の動議です。悪法に対しては批判させないという習慣が今後も続かないように、もう、もう根付いてしまっていたとしたら、あなた方に、断ち切る勇気を同僚議員に私は求めます。
 以上のことを申し上げて、私の反対討論といたします。(拍手)

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