国会会議録
 

平成29年3月28日- - 参議院厚生労働委員会会議録


 

○足立信也君 民進党の足立信也です。
 参考人の皆さん、本当にありがとうございます。
 今日は、羽生田委員長の誕生日ということで、ふだんにも増して力が入っていますので、それに応えるべく質問したいと思います。
 今日の参考人の皆さんお越しいただくに当たって、今回の法律改正、四本本則改正あると思うんですが、メーンは雇用保険法と育児休業法だろうと。ですから、何とか男性二人、女性二人にしようということで計画したんですが、二人の男性が二人とも育児休業法をやっていただいて、大変有り難かったです。
 そこで、職場の雰囲気と駒崎さんが発言されました。それももちろんそうですが、私は国の雰囲気というのが大事だと思っています。
 そこで、育児休業の財源論について、村上さん、池田さんの順番でお聞きします。
 消費増税に当たって今までよりも範囲を広げた、使える範囲を広げたのは、医療を高齢者だけではなくて全世代に、そして少子化対策、子育て支援に広げたわけですね。しかし、この育児休業というのはやっぱり雇用保険でやっていると。先ほど村上さん発言ありましたけれども、これは国として、今この国が抱えている一番の問題かもしれない。そこに対して国としてどう財源を使いながらやっていくかという態度というのは極めて大きいと思うんですね。
 その点について、雇用保険財源で育児休業ということ、財源論について、村上さん、池田さんの順番でお答えください。

○参考人(村上陽子君) ありがとうございます。
 私も本日誕生日でございまして、ありがとうございます。済みません。失礼いたしました。
 育児休業給付の財源の問題でございます。当初、育児休業できて、その所得保障をどうしていくのかということについて私ども連合の中でも大きな議論がございました。というのは、やはり、先ほども申し上げましたように、雇用保険というのは失業に備えた給付をするために保険料を集めているのに、それについて育児休業に給付するのかということは組織の中でも様々意見が出されたところでございます。しかし、やはり高齢者の継続給付もありますし、そういった観点から育児休業給付についても一定程度出していこうという結論を得てこれまで取り組んできたところでございます。
 一定程度までは育児休業をされている方あるいは介護休業をされている方のためということで給付を行ってきているところでありますが、しかし、そもそもやはり育児を支援するといったことからすれば、雇用保険という制度ではなくやはり一般財源で行っていくことが筋であろうと、そのための消費税の引上げであったのではないかということも考えておりまして、是非積極的にその方向での検討を進めていただきたいと考えております。
 以上です。

○参考人(池田心豪君) 私も村上参考人と同じでして、雇用保険を財源にする以上は雇用保険制度全体の中でのやっぱり育児休業給付のそのポジションというものを大きく逸脱したことはできないと思いますので、この点はやはり育児に必要だから即座に引上げというのはなかなか技術論として難しいんじゃないかなと思っています。
 あともう一つは、現在就業形態が多様化している中で、雇用と自営の中間的な働き方、請負だったりとかフリーランスだったりとか、あるいは雇用保険に入っていない就業者の方も、先ほど駒崎参考人が経営者の立場でありながらお休みされたというふうにおっしゃっていましたが、そういった方々にとってはむしろ、子育てのために同じく休まなきゃいけない、でも所得の保障はないというそういった状況もありますので、そうしますと、目的、趣旨に照らしてどういった財源を取っていくかということはなかなかこれから多角的な検討が必要かなということがあります。そのように考えております。

○足立信也君 ありがとうございます。
 今は、この国は男性の二三%、女性の一一%ぐらいが生涯未婚ですね。しかし、労働者として当然雇用関係にもあるということも大きな財源考える上での要素だろうと私は思います。
 次は、自己都合離職です。この点について村上さんと田島さんにお聞きしたいと思います。
 安倍政権、そして今の政府が進めているのは、成熟産業から成長産業への労働移動だということが大きなテーマの一つです。しかし、そのことを考えて自己都合離職した方の給付の期間も、それから水準も低い。これは目指しているということに対してかなり矛盾があるんではないかと、そのように私は考えますが、その点について村上さんと田島さんの御意見を伺いたいと思います。

○参考人(村上陽子君) ありがとうございます。
 先ほども述べましたけれども、自己都合離職者についての給付水準というものはやはり見直していくべきだろうと考えますし、給付制限期間を三か月も置いていることについても見直していくべきではないかと考えています。転職を進めていくということではありませんけれども、積極的に次の道をステップアップしていくという方々もいらっしゃるのに、それについて後押しをしない、かえって制限をするようなことになっているのが給付制限期間ではないかと考えております。
 また、自己都合離職といっても本当に自己都合離職なのかということも慎重に考えなければならないと考えております。勤め先が違法とは言えないまでもブラック企業的なところであって辞めざるを得なかった方について、速やかに給付をできるような制度にしていくべきだと考えております。

○参考人(田島優子君) 雇用保険基本手当と申しますのは、労働者の生活の安定、それから再就職支援を目指す制度でございますので、やはり自己都合で退職された方とそれから倒産、解雇などによりやむなく職を失う方とで給付の内容を変えてきたという実態がございますが、先生おっしゃいますような今の世の中の変化ということを踏まえますと、これの在り方についても今後検討していく余地はあろうかと考えております。

○足立信也君 ちょっと時間は短いんですが、もし情報があったら池田さん、村上さんに教えてほしいんです。
 実は、二〇一二年の八月に労働契約法を改正して、有期雇用から無期雇用にと、五年目の転換ですね、これは無期雇用を増やそうという意図でやったんですが、来年の四月に五年を迎える中で、今かなり大きな声として、一斉に雇い止めが始まるんではないかと。これは、法律の趣旨、政府がやってきたこと、あるいはやらなかったことも含めて、そういう声が池田さんのところ、村上さんのところに届いているかどうか、あるいはこれを防ぐためにはどうしたらいいかということを御提案があったらお聞きしたいと思います。

○参考人(池田心豪君) 御指摘のような問題というのは我々も認識しており、一部報道等でそういったことも目にしておりますが、企業の対応全般としましては、そのときが来たからいきなり大量解雇みたいな、雇い止めということにすればやはり業務に大きな支障が出ますので、やっぱり雇い入れる時点でその人材を五年間の間できちっと見極めた上で継続雇用の可否を判断していくということが実態、良心というか、きちっと計画的に人員を管理しているところではそのようにしているというふうに認識しております。
 今、非正規だから、有期契約だからいつでも辞めていただいていいですというような働き方をしているという会社はだんだん減ってきております。やはり非正規の方の戦力化ということが進んでおりますので、どちらかといえば企業としては、戦力化をする人材か、そうでなく一時雇いをする人材かということをきちっと見極めた上での対応をしていくということになると思いますので、大量ということになるかどうかはちょっと私も慎重な見方をしております。

○委員長(羽生田俊君) 村上参考人、お時間ですので、簡潔にお願いいたします。

○参考人(村上陽子君) はい。ありがとうございます。
 両方の動きがあるというふうに承知しております。人手不足の中から人材を囲い込みたいということで早期に無期転換をされている企業もある一方で、そうではなくて、この四月からの契約でもう一年間で終わりだというように秋ぐらいから準備されて、そういった雇い止めを予告するような企業の動きもあるというふうに聞いておりまして、そういったことを防ぐには、やはり法律制度、簡単に雇い止めすることはできないのだということをきっちり周知していただくことが必要ではないかと考えております。

○足立信也君 まとめます。
 おっしゃるように、もう一年前から取り組まなきゃいけない問題だと思います。
 どうもありがとうございました。


 

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