国会会議録
 

平成28年5月12日- - 参議院厚生労働委員会会議録


○足立信也君 おはようございます。民進党の足立信也です。
 まず、前回、私、熊本地震に対して雇い止め、解雇が始まりつつあるという問題を申し上げました。そして、雇用調整助成金の支給の要件緩和、これはもう四月になされておるんですが、なかなか周知されていないと、これを積極的に周知していただきたいということを要望いたしましたので、まずその対応をお聞きしたいと思います。
 例えば、大分県では労働局のホームページ等には出ております。しかし、やっぱり現場を回って、商工会議所、商工会、そういうところにしっかりこの制度を、しかも緩和したということを伝えていただきたいんですね。その取組について、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるとおり、雇用調整助成金についての特例措置をやっても御存じじゃない方が結構おられて、いつの間にか解雇されていたみたいなことがあり得るわけであって、これはやはり万全の広報体制でやっていかなければいけないというふうに考えております。
 熊本地震の発生に伴って事業活動の縮小を余儀なくされた事業所について雇用の安定を図ることが極めて重要であることから、雇用調整助成金の要件について、まず第一に、四月二十二日に講じたのは、生産量等の減少の確認期間を三か月待つというのではなくて一か月で短縮して特例措置とするということで、一か月で判断ができると。それから、これは五月九日に公表いたしましたが、九州各県内に所在をする事業所が今回の関係で休業を実施した場合の助成率の引上げ等の特例措置、これを方針を九日に公表をいたしました。これは、十三日に開催予定でございます労政審の職業安定分科会において、省令改正のことにつきまして諮問、答申をいただけるように手だてを打ちたいというふうに思っております。
 これらの特例措置を含めました雇用調整助成金制度の周知でありますが、おっしゃったようにホームページには既にもちろん載っけているわけでありますけれども、熊本県はもとより、風評被害が懸念される大分県、これを含めて、労働局やハローワークによりますまず事業主向けの説明会の開催、それから業界団体や商工会等の事業主団体に直接こちらから出向いて丁寧に御説明をするということを積極的に実施を今させております。具体的に、大分県では、例えば四月二十八日に別府市の旅館ホテル連合会、それから五月二日に由布院温泉旅館組合、それから五月九日に由布院温泉観光協会、こういったところに対して説明を実施をしているところでございます。
 今後とも、地震の影響を受けた事業所における雇用の安定が図られるように、ただ待つのではなくて、こちらからも積極的に説明をするということで雇用を守ってまいりたいというふうに考えております。

○足立信也君 ありがとうございます。
 この前も言いましたが、リーマン・ショックの後や東日本大震災の後、あるいは円高が進んだときに極めて有効でしたので、周知を是非よろしくお願いします。
 それでは、B型肝炎について質問に入ります。
 趣旨説明で、提訴者が思ったより少ないと、その理由の一つとして、検査を受けている人が非常に少ないんではないかというようなことがございました。しかし、私はそうは余り思っておりません。実際、今医療機関等を受診される方は、侵襲的な検査といいますか、例えばCTを撮るとか内視鏡を行うとか、そういった方々は全員間違いなくBもCも検査しております。しかし、マイナスであった場合は言わないですね。言わないから検査を受けていることも知らないし、そういう認識の方が非常に多いんだと私は思っております。
 この点について、本当に検査を受けている人が少ないという認識でいるのかどうか、そこをお聞きしたいと思います。

○政府参考人(福島靖正君) 肝炎ウイルス検査の受検状況を把握するために、平成二十三年度に私どもで実施した調査におきましては、国民の約半数の方が肝炎ウイルス検査を受けていると推計をされたわけでございますけれども、このうち、御本人が検査を受けていたということを自覚していらっしゃる方がそのうちの三分の一ぐらいでございまして、残りの方は手術、あるいは妊娠健診、献血等で検査を受けているとの、その御本人は受けていると認識がないけれども受検をしていると、こういうふうに推計される方がいらっしゃったわけでございます。
 御指摘のように、これら以外にも、例えば職域の検診であるとか人間ドックを受検した者、例えば陰性のためにその結果について知らされていない、あるいはそういう調査でも把握できないような、検査を受けていることを認識していらっしゃらない受検者の方もまだいらっしゃるのではないかと考えております。
 検査受検状況につきましては、肝炎対策基本方針の改正案の中でも、引き続き把握することが位置付けられるということで今案を出しておりますけれども、今後調査を実施して、御指摘の内容を踏まえまして把握に努めてまいりたいと考えております。

○足立信也君 更にもっと多いだろうと。三分の二は知らない、検査を受けたこと自体も知らないということで更に多いだろうと、まあ認識は同じです。今妊娠の話もしました。婦人科受診の際にも必ずやると思います。
 ですから、これ、何をやればいいのかと義務にするのではなくて、検査をしてマイナスだったらそれは教えてくださいというぐらいの通知は必要だと思いますよ。そうすると安心される方も非常に多いでしょうし、実際に、この国の検診も非常に受診率少ないとはいいながら、これ、フリーアクセスの我が国で、ちょっとこの症状があるんですと言ったら検査をやられていて、実際は検診に近いようなことを相当やられているということも検診率がなかなか思ったように上がらない理由の一つですから、そこは、やっていますと、そしてマイナスですということをお知らせするようにちょっと工夫してみてください。簡単だと思います。
 これで、今回、今まではなかなか提訴まで至らなかったような方々も、条件が変わって二十年ということが入りましたので増えるということで、これは今後どれぐらいの数が増えると想定されているんでしょうか。

○政府参考人(福島靖正君) 今回の改正案で新たに追加いたします死亡又は肝がん、肝硬変を発症した後に二十年を経過して提訴、和解する方の現在の提訴状況を踏まえますと、今年度末まででおおむね死亡、肝がん、重度の肝硬変の方は三十名、軽度の肝硬変の方は約七十名、合計で百名の方が提訴されると推計をしております。
 今回の改正案では、提訴期限を五年延長することとしておるところでございますけれども、これを平成二十九年度からの五年間、三十三年度までの提訴見込みについて、これまでの提訴者数も少ないものでございますから的確に見込むことは難しゅうございますけれども、現時点では、この二十八年度までの百名と同程度の方が更に提訴、和解いただけるものというふうに想定をしております。

○足立信也君 それほど多くの数ではないということは皆さん認識していただけたと思います。
 じゃ、B型肝炎ウイルス感染の全体像は今後どうなるんだろうという話です。実は、私の学位論文は、慢性肝疾患というか、特に肝硬変に併存する肝細胞がんの治療が学位論文のテーマでして、もう相当前になりますが、ちょうどその頃から母子感染の予防ということはやられております。八〇年代の後半ですよね。それもありますし、この十月からB型肝炎ワクチンの接種も始まるというようなこと。それから、今大体私が十年間で見ると年間二千人ぐらいが新規に感染しているんじゃないか、これが私は相当減っていくと思うんですね。
 今後の、まあ正確に予想するのは難しいですが、大体の推測でどれぐらいに収束していって、まあゼロというのはないと思いますけれども、見通しとしてどういうふうに描いているか、それを教えてください。

○政府参考人(福島靖正君) 厚生労働科学研究の研究班によりますと、二〇〇〇年時点におきましてはB型肝炎ウイルス感染者数は百三十二万人から百四十七万人と、こういう推計があるわけでございますけれども、特に御高齢の方の方が感染率が高いということがございまして、御高齢の方の感染者の方がお亡くなりになっていくということがありまして、二〇一一年におきましては百九万人から百二十四万人と推計される、こういう報告もあるわけでございまして、B型肝炎感染者、患者数は全体としては減少傾向にあるものと考えております。
 また、B型肝炎ウイルス感染者は、以前から母子感染防止対策あるいは輸血用の血液のスクリーニング検査を行っておりますし、また今年の十月からはB型肝炎ワクチンの定期接種化を予定しておるところでございまして、長期的には今後の新規感染者数は減少していくものと考えております。
 ただ、近年、我が国においても報告が増加しておりますジェノタイプAのB型肝炎による急性肝炎につきましては、成人期の感染でありましてもその後遷延して慢性化しやすいということもございまして、ここの部分についてはその動向について注視が必要だと考えているところでございます。

○足立信也君 大体今後は、今新規で二千ですから、まあ私は千は割るような気がしておりますね、かなり少なくなるんだろうとは思います。
 以上で、B型肝炎についてはあと二人我が党でも残っておりますのでお任せするとして、今回、今までずっと懸念していることにある意味決着を付けたいみたいな話を私は前回いたしましたけれども、気になっているのは子宮頸がんワクチン、HPVです。ここは、かなり物議を醸すかもしれませんけれども、私も一研究者としての面あるいは医師としての面も含めて自分の考えをしっかり言っておく必要があると、そう思っています。
 これ、民主党政権時代に予算措置という形で始めました。もちろん、予算措置ですから勧奨はありません。これが平成二十五年の三月に予防接種法の改正法が成立して、A類、昔の一類ですね、A類に分類され、積極的勧奨がなされた、かつ、これの対象者という方々は、接種を受ける努力義務まで国民に課せられたわけですね。これはA類だからそうなっているわけで、四月一日に施行されたと。しかし、僅か二か月後に積極的な接種勧奨の差し控えというふうになったわけですね。もうすぐ三年、三年間放置していいのかという問題です。
 まずは確認したいのは、法律上、これはさっき申し上げましたように、国民に接種を受ける、予防接種を受ける努力義務があります。これは、積極的な接種勧奨を差し控えても国民には努力義務が課せられている、それでいいですね。

○政府参考人(福島靖正君) 御指摘のとおり、予防接種法上、A類疾患については法九条に基づきましてその対象者は接種を受けるように努めなきゃならないとされておるところでございまして、ヒトパピローマウイルス感染症についてはA類疾病に分類されておるわけでございますので、その努力義務は現在も課せられておるということでございます。

○足立信也君 国は積極的接種勧奨はしないけれども、国民には受ける努力義務があると。これはいささか、国民の皆さん聞いたら、えっと思うかもしれません。
 実際、何度も言われていることですが、特に委員長は関心高いと思いますが、予防できるがんの最たるものの一つであるわけですね。年間三千人の方がお亡くなりになる。欧米では、マザーキラーと呼ばれる方もいらっしゃる。それほど若い女性、あるいは若い経産婦、妊婦等にとっては大変な病気であることは確かです。
 この通達、積極的な接種勧奨の差し控えの通達、この後、実際、それまで予算措置時代、あるいは法に位置付けられてから僅か二か月ですけれども、その時代と比べてどれぐらい接種者としては人数ベースで減ったんでしょうか、教えてください。

○政府参考人(福島靖正君) HPVワクチンの予防接種につきましては、平成二十二年の十一月から二十五年の三月までは予算事業で実施をされておったわけでございまして、二十五年四月から予防接種法上に位置付けられたということでございます。
 この予算事業の、子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業という名称でございますけど、ここで実施されていた場合の数といいますか、実施率でいいますと、予防接種実施率は約六〇%程度でございました。予防接種法に位置付けられた後、六月に積極的勧奨の差し控えが行われたということでございまして、これ二十五年度でいいますとちょっと途中で数字が変わっておりますので、二十六年度で申し上げますと、二十六年度の予防接種の実施率は約一%ということになっております。

○足立信也君 三回ありますから、約一%で、そのとおりですね。〇・七、〇・七、一・一、そういうことです。
 そこで、日本人はノーベル賞と聞くと非常に弱いところがあると思うんですが、御存じのとおり、子宮頸がんとHPVウイルスですね、HPV、ヒューマンパピローマバイラスの関与を発見したハウゼン博士は二〇〇八年にノーベル賞を受賞されています。今では、これ約百五十近くあるタイプのうち十五ぐらいが子宮頸がんの原因になると判明しています。世界は更に進んで、これは男性の陰茎がんであるとか、口腔がんであるとか、今九価のワクチンができていて、男性への接種も勧められている、勧奨されている。これはもう以前の委員会で私、申し上げました。
 そういうような状況の中、ドクターの方々の言葉をちょっと引用します。
 あるドクターは、百人くらいに接種したが、十分に説明して、自らの意思で接種をしている、現時点で副反応に苦しむ人はいない、ただし、二〇一三年のこの通達、差し控え以降、接種希望者はゼロ、本人が接種を決めるというのが正常な形ではなかろうかというふうに発言されています。ある国立病院機構の医師も、通達以降、接種はゼロだと。別の医師は、様々な症状が、様々な症状というのは、この時期の、小六から高一、思春期の女子、非常に不安定、身体共に、そういう時期には様々なことが起きます。そのような症状がワクチン接種と関係があるかないかで受診する方が結構いらっしゃる。ワクチンには関係ないよと言うと、もう安心して受診しないというようなこともあります。
 厚生労働省は、その後の副反応と、後遺症というか、長引いた場合の後遺症ですけど、当初、心身の反応と言っていましたけど、昨年から機能性身体症状と、こういう表現をしています、機能性身体症状。そして、私が聞いたところでは、認知行動療法が有効であったというように聞いています。
 その中で、機能性身体症状ということと認知行動療法が有効であったということの説明を受けたいんですけれども、まずは認知行動療法が有効であったということの、その認知行動療法の大体どういうことをしているかという説明と今後の治療に関する取組、それをどう考えているかをまず教えてください。

○政府参考人(福島靖正君) 今、委員御指摘の認知行動療法でございますけれども、認知行動療法的アプローチというのは、物事の受取方、考え方、こういう認知の仕方、こういうものに働きかけて、その捉え方を改善して日常生活の中でできることを増やしていくと、こういうようなアプローチでございます。  HPVワクチン接種後に生じた慢性の痛みを含む様々な症状、こういうものに対して認知行動療法的なアプローチを行った結果、症状が改善した方がいらっしゃるという報告があることを私ども承知しております。
 私どもとしては、HPVワクチン接種後に生じた痛みや運動障害等の病態や治療法について、平成二十五年度から研究班において研究を行っていただいております。また、多様な症状を生じた方に対する医療提供体制につきましては、これまでの協力医療機関に加えて、その協力医療機関と連携して患者の方への相談、診療を積極的に行う医療機関でも診療を受けられるような体制整備を図っているところでございます。
 今後、研究班において治療方法ごとの治療成績や治療によって症状が改善した事例を集めまして、その結果を研修会等を通じて現場で実際に診療に当たられるドクター等に情報提供をしてまいりたいと考えております。

○足立信也君 最初の方におっしゃった物事の捉え方、ここがやっぱり非常に大きいんだろうと、そういうように認識します。
 そしてまた、多くの国民の皆さんが大変ショックを受けた、けいれんを起こしている、映像でよく流れたワクチン接種後のけいれん発作のことなんですが、これは今機能性身体症状というふうに言われている。ということは、器質的ではないということなわけです。分かりやすく言うと、脳の一部に原因と考えられるような変化ですね、特定ができるわけではないということなんですが、これが器質的ではないというのは、どういう診断、検査を経てそういうふうになったんでしょうか。

○政府参考人(福島靖正君) HPVワクチン接種後に多様な症状を生じた方の病態につきましては、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会の副反応検討部会におきまして個別症例の検討を含めて評価を行っているところでございます。その結果、二十六年一月に行われました同部会におきましては、四肢のけいれん等の不随意運動につきましては、脳波、筋電図の検査結果が神経疾患による不随意運動で見られるものと異なるなど神経学的疾患等の器質的な疾患ではないと考えられること、それから固定した症状じゃなく症状に日内変動や日差変動が見られると、こういうことから、器質的なものではなくて機能性身体症状であると考えられると評価をされているところでございます。

○足立信也君 私はすっと、すとんと落ちます。あの映像を見ているときに、偽発作、シュードシージャー、非常に似ている感じは受けました、私も。今、器質的な問題がないということは、脳波にも異常がないと今お話しされました。ということは、偽発作とどこが違うのかさっぱり分からないんです、私としては、医師としてです、ということなんです。だから、これは本当にそういうものが元々あるということも知っておいてもらいたいんです、偽発作ということがですね。これを指摘しておきたいと思います。  ところで、三月三十日に記者会見がございました。今後、民事訴訟を起こすかもしれないという記者会見ですね。大臣は、これ微妙な表現ですが、因果関係は必ずしも明らかでない有害事象という表現をされている。的確だと思いますね。今は、現時点ではそれしか言いようがないと思うんですが、これ、民事訴訟を起こすかもしれないということですが、民事訴訟というのはそもそも過失認定とそれに対する賠償、過失を認めさせなきゃいけないと。これは非常に難しいと私は思うんですが、その前に、厚生労働省は過失の認定をこれからされる側に立つかもしれませんが、HPVワクチン接種をA類の法定接種に位置付けたこと、このことについて誤りがあったと判断しているんでしょうか。

○政府参考人(福島靖正君) 訴訟につきましては、まず現時点では報道されている内容以上のことは分かりませんし、また提訴されているわけではございませんから、コメントは差し控えたいと思いますけれども、このHPVワクチンを予防接種に位置付けるということにつきましては、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会におきまして、医学的、科学的な議論をいただいた上で定期の予防接種に位置付けるように提言をされたわけでございます。その上で、予防接種法改正案を平成二十五年の通常国会に提出をして、国会で御審議をいただいた結果、A類疾病としての定期接種に位置付けるということになったものでございます。
 現在、その定期接種の積極的勧奨は差し控えをしていただいているわけでございますけれども、これは、その接種後に見られた多様な症状の発生頻度等がより明らかになって、国民の皆様に適切に情報できるまでの間、差し控えているというものでございまして、定期接種に位置付けというものについては過失があったというふうには考えておりません。

○足立信也君 そういう見解の中で、これから訴訟が起きるかどうか分かりませんが、過失を証明するというのは極めて難しいと思うんですね。
 なぜかと。これちょっと列挙しますが、皆さん御存じの世界保健機関、WHOですね、二〇一三年にまずこのワクチン二種、安全性を再確認した。二〇一四年に積極的勧奨を差し控え続ける日本と厚生労働省を極めて強い口調で非難しています。
 それから、同じくWHOは去年の十二月、専門家の副反応検討委員会は子宮頸がんワクチンと副反応の因果関係はないとの結論を出したにもかかわらず、国は接種を再開できないでいる。以前から指摘しているとおり、薄弱なエビデンスに基づく政治判断は、安全で効果あるワクチンの接種を妨げ、真の被害をもたらす可能性があると言われています。
 これ、ヨーロッパのEMA、医薬品庁ですね、ここも去年の十一月に、複合性局所疼痛症候群や体位性起立性頻拍症候群をワクチンが引き起こすことを支持する根拠はないと結論をしております。
 まだまだありますが、要は政府の対応にかなり酷評をしているんです、名指しでということですね。
 ちょっと余分なことかもしれません。例えば、新型インフルエンザが二〇〇九年に大流行したとき、このとき、日本の対応、実は国連のインフルエンザ対策上級調整官、デビッド・ナバロさんという方が表敬訪問されて、非常にすばらしい対応だということでお褒めをいただきました、私、政務官室で。それと比べると、今回の酷評はすごいですよ。
 ということで、もっと加えますと、二〇一二年一月にランセット・オンコロジーで、早期の子宮頸がんや前がん病変を有意に減少させるというふうに確立しています。これをやれないでいると。
 次の疑問は、日本人は、じゃ特殊なのかと。世界はそうなんだけれども、日本人特殊なのかという話で、去年いろいろ問題になりました白血球のHLAタイプ、このことについては報道が誤っております。それについて厚生労働省もしっかり正して、そして訂正したところもありますね。誤りがどこであったか、その報道を否定する見解、簡潔にポイントを絞って、これは前もって言っておりますから、そこを教えてください。

○政府参考人(福島靖正君) 一部の報道で、HPVワクチン接種後に症状が出た方のうち、約八割が同型の遺伝子を持っていたという報道がされたわけでございますが、このデータにつきましては、症状が生じた方における遺伝子保有率は人が単位でございまして、やっぱりその比べた一般日本人における遺伝子頻度につきましては遺伝子の本数が単位でございまして、そもそもそれは比較すべきものでないということ。仮に遺伝子頻度で比較した場合であっても、サンプル数が十四と少ない数でございまして、その八割という数字は確かなものとは言えない。こういうことから、このデータからは、その遺伝子を持っている方にHPVワクチンを接種した場合にそういう記憶障害などを起こす可能性が高いと言うこともできないということで、この辺につきましては、この報道の基になった研究を行った研究者の方にも確認をいただいた上で、私どものホームページにおいて情報提供をしているところでございます。

○足立信也君 そのとおりで、もう一回分かりやすく言います。
 保有率と遺伝子頻度は比較できるものではないということ、それから一般の日本人の遺伝子頻度と有意差はないということです。これが事実です。じゃ、日本人は特殊じゃないという話になる、なるわけです。じゃ、世界と何で対応が違うのかという話になってきて、もう最後になりますけれども、積極的勧奨は停止されているのに、ワクチン接種の努力義務はA類だから残っている、いまだに、国民に対しては努力義務が課せられている。十分に説明して、自らの意思で接種をしていれば、話題になっているような副反応、後遺症はないという医師がいる。
 このことを考えると、日本の国民のためですよ、女性だけじゃない、男性もこれ関わってきている話なので、日本の国民のために予防できるがんである子宮頸がんとどう向き合うのか。今、思考停止しているときじゃないですよ。もう三年もたって、ここは早くしないと、将来、逆に日本政府は何やっていたんだというふうになりますよ。ということが一つ、どうするつもりなのかというのが一つ。
 それから、私は今、A類の問題点を言いました。これ当初、法律改正のときに、最終的には賛成せざるを得なかったわけですが、私はA類、昔の一類ということには反対いたしました、個人的には、任意でやるべきだと。それだけのしっかり見識も持っているし、説明も必要なんだと。これは、今の努力義務のこと、勧奨を控えていることを併せてB類にすべきではなかろうかと私は思っていますが、その点も含めて、最後に大臣、答弁お願いします。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今、B類疾病に分類すべきではないかという御提案かというふうに思いますが、A類の疾病として位置付けられていることはもう先ほど来申し上げたとおりで、これは、HPVワクチンに関して、疾病に罹患した場合に死亡する割合が高いことや、それから疾病が重篤化する可能性が高いことによる重大な社会的な損失の防止を図る目的で、A類疾病として定期接種に位置付けるべき旨の厚生科学審議会の予防接種部会からの提言を踏まえた、それでこういう位置付けをしたわけでございます。
 それで、HPVワクチンにつきましては、広範な慢性の疼痛又は運動障害を中心とする多様な症状が接種後に見られたということで、有害事象、先ほど申し上げたとおりの因果関係が必ずしも明らかではない有害事象であったわけでありますけれども、積極的な勧奨は差し控えたということで、昨年の九月に厚労省として、救済そして医療についての手だて、さらには生活面での相談支援の強化等々を申し上げて、救済についてはもう従来からの救済制度の基本的な考え方にのっとって速やかに救済に係る審査を再開するとともに、Hibそれから小児用肺炎球菌ワクチンも含めて、PMDA法の救済も予防接種法と同等の範囲の救済をするということでございます。
 医療については先ほど局長から申し上げたとおりで、生活については学校での相談などが手薄だったということと、医療についても同じように地域でしっかり相談できるようにということをやりました。
 現在、日本では、ワクチン接種後に生じたとされる症状と同様の症状を疾患が接種していない状態でどのくらい生じているかについてのいわゆる疫学的データが不十分だということで、現在、HPVワクチン接種後に生じたとされます多様な症状に関する疫学調査を実施をしております。HPVワクチンの積極的勧奨の差し控えについては、この疫学的研究の結果など更なる科学的知見の収集を行った上で、総合的、合理的に判断をしてまいりたいと考えておるところでございまして、今、足立委員からお話がありました、現在のA類疾病としての分類をどう考えるのかということについては、この疫学的研究の結果などを踏まえて考えてまいりたいというふうに思います。


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