国会会議録
 

平成28年5月10日- - 参議院厚生労働委員会会議録


○足立信也君 民進党の足立信也です。
 羽生田理事から二回続けて被災者健康支援連絡協議会の話がありましたので、私も地元が今地震で大変な状況ですので、大臣も余り御存じじゃないかもしれないところをちょっと御説明いたしますね。
 これ、被災者健康支援連絡協議会ができたのは二〇一一年の四月二十二日です。私が中心になった方々を官邸にお連れをして、そこから、政府から要請していただいた形で、今後、オールジャパンの取組ですね、保健から医療、介護、福祉の各団体が集まった協議会がつくられた。それは四月二十二日、つまり、三・一一から一か月半近く。じゃ、何をやっていたのかと。ここが実は、今大事なときなんです。熊本地震から考えると今ちょうどその真ん中なんです。これは、それをつくる前に被災者健康支援チームというのをつくったんです。中にはチーム足立とおっしゃっている方もいらっしゃいますが。
 三・一一の後、私もつくばにある家の方が被災しましたので、十二、十三と片付けに帰りました。十四日からいろんな団体のトップあるいはその次の方々に私、個人的に連絡して集まっていただくようにしました。そして、議運の自民党の理事の方にも協力していただいて、議員会館の一室を借り切りました。そこにコンピューターや電話、もちろんファクス等も全部搬入をして、三月十六日からスタートしたんです。

 ここで一番大事だったのは、様々な団体から集まってくる情報、あるいは市民の方々、これは当然インターネットも介した情報とかどんどん集まってきますね。それを集めて正しい情報を整理して共有するというのが一番大事だったわけです。そのことを一か月間そこできっちりやったんです。だから、この地域には何が今足りなくて、何を、どういう人たちをそこに派遣すべきだということを皆さんで共有して、じゃ、医師会から、歯科医師会から、あるいは保健師さんというふうに派遣をするし、医薬品や衛生品も搬送したんですね。この情報の共有というのが極めて大事であった。
 今回、被災者健康支援連絡協議会も熊本地震の後、会議を開いたとお聞きしました。ただ、それから後、情報が共有できているのかどうか。僕はメディアを余り当てにしてはいけないと思っているんです、それは目立つところばかり報道するから。それにインターネットの情報が加わると、どんどんどんどんその地域だけに物資が集まるんですよ。ほかに、声も出せないところは全く置き去りにされてしまうんです。
 だから、情報の共有が大事で、その次に大事なのは足です。我々のときは全国の卸の業界の方々が手足になっていただいて、どんどん運んでいただきました。それから、あの当時、油がなかったです。だから、被災者健康支援チームというステッカーを作って、ここに乗っている方々は優先的にガソリンを入れてくださいと、それは石油協会の方も御協力いただいて優先的に入れてもらいました。
 そして、情報を集めて収集するだけではなくて、その情報が本当に正しいのか、これは医師会の方を中心に回ってもらいました。で、なるほど、我々が集めている情報は正しいということの、これはフィードバックですね、それをやっていったということが今の時点で私は一番大事だったんだろうと思っています。

 そこが今回本当に機能したのかどうか。これは、私は報道を見ていて、恐らく、大事なことは、被災者健康支援連絡協議会の出先を、熊本あるいは大分、やられているところのその周辺にまだ大丈夫、健全な市があるわけです。例えば、大分でいうと竹田市であったり、福岡だと大牟田市であったり、隣に元市長がいらっしゃいますが八女市であったり、そういうところに出先をつくって情報を収集して何が大事かということを共有する、そしてオールジャパンでそこに助けに行くというようなことが私は大事だったんだろうと、そのように思っております。ですから、これから、今もそうですが、災害があるかもしれません。そういうときには情報の共有を、つまり発信力の高い人のところばかりに集まっちゃいけないということです。それを是非注意していただきたいと思います。
 それからもう一点、要望です。これ、熊本もそうですが、大分は日田、玖珠、湯布院、別府、竹田と、観光地です。観光地という、観光産業というのは非常に裾野が広いなと改めて感じました。特に、大分は地産地消ということもセットでやっておりますから、食材、それに働く人、作る人、土産物を作る人、そこで材料から加工する人、多くの職種がそこに、裾野の広い分野です。
 我々のときは、これリーマン・ショックの後、それから東日本大震災、そして円高のときに雇用調整助成金の要件緩和というのをやりました。雇用を継続していただきたい。厚生労働省も四月二十四日か五日にやられましたね。ところが、今、被災地ではやっぱり解雇が続いているんです。これは旅館やホテルはもちろんそうですが、今、裾野が広いと申し上げました、その分野の人たちもやはり解雇されている方々が出てきているんです。ここは、雇用調整助成金がこういうふうに要件緩和をして、是非使ってくださいねということをアピールしてもらいたいんです。雇用を守ってもらいたいんです。今まで何度も何度もそれはやってきまして、かなり有効だったです。それを是非アピールしていただきたい。そのことを申し上げたい、要望です、よろしくお願いします。
 それでは質問に入りますが、私の任期から考えるともう一般質疑の時間ってそれほどないのかもしれませんので、今までずっと僕、疑問に思っていることを、今日はちょっと決着を付ける意味で聞いていきたいと思っています。
 一番目は、この前の僕は質問のときに、薬価の市場拡大再算定のことを申し上げました。そして、今話題になっているのは抗がん剤の一つですね、免疫チェックポイント阻害剤、これは画期的な免疫力を活用した抗がん剤の治療だと。この研究者はノーベル賞の候補だというふうにもちろん言われておりますし、これは画期的です。
 ここで問題なのは、今まで適応が非常に限定されていた。つまり、使う人が非常に少なかった。ところが、今回、適応がかなり拡大をされて、恐らく使う人が増えてきたし、標準的な使用量そのものが、投与量そのものが増えた。これによって莫大な薬剤費が掛かるだろう。しかも、単価は変えなかったということです。ここに僕はずっと疑問を今まで持っていて、それがいい例が出たので今日質問をするんですが。  今、例えば、悪性黒色腫の免疫チェックポイント阻害剤のニボルマブ、これが今まで悪性黒色腫、切除不能の悪性黒色腫だけであった場合に一人大体どれぐらいの平均で使っていて、それが何人ぐらいいらっしゃって、年間どれぐらいだったのか、それが今回、切除不能な進行、再発の非小細胞肺がんに適応拡大された。更に言うと、腎細胞がんやホジキンリンパ腫に対して適応拡大の申請が今されている。
 肺がんの場合、これが一人当たり、投与量増えますから、どれぐらい掛かって、それが年間どれぐらいいらっしゃって、年間の総額としてはどれぐらいまで行くと想定されているかどうか。概要で結構ですから、お知らせください。

○政府参考人(唐澤剛君) まず、今お尋ねのオプジーボでございますけれども、最初は悪性黒色腫に対する適応ということで承認がされたわけでございます。
 これにつきましては、例えば通常の使用でいいますと、一回二ミリグラム、これは体重一キログラムに対してですので、五十キロの方だと百ミリグラム使うということなんですが、それを三週間間隔で点滴で静注をするという形で使用することになっておりまして、このピーク時の予想は、この悪性黒色腫の場合でございますが、二年度目に四百七十人という予想でございます。
 単価は、これは二十ミリグラムと百ミリグラムのものがございますが、二十ミリグラム、二ミリリットル一瓶が十五万円、したがって、二ミリグラムが体重一キロですから、五十キロの場合ということになれば、二十ミリグラムですから十キログラム分ですね、体重の、ということですから、五十キロの場合はこの十五万円の五倍ぐらいの値段ということに一回なるわけですが、その予想販売金額は三十一億円ということでございました。これが平成二十六年九月に薬価収載された際の金額の見込みでございます。
 そして、二十七年の十二月に肺がんに適応が拡大をされておりまして、その際の使用量につきましては、肺がんの方が使用量が多くなっておりますので、一回三ミリグラムで、キログラム当たりですけれども、二週間に一遍という投与になっておりますので、これは二週の一回の投与で一回分が約百十八万円、四週、一か月ではその二倍の二百三十六万円というのが月額になるわけでございます。これは年間の予想販売額が幾らかということを正確に申し上げるのは難しい面がございますけれども、メーカーの発表しているもので見てまいりますと、およそ千二、三百億円というような見込みをしているところでございます。

○足立信也君 随分控えめにおっしゃいましたね。悪性黒色腫が三十一億で、今の計算からいくと、月二百数十万で掛け十二の、これ六万人あるいは七万人だったらどれぐらいになるんでしょう。三千数百億になるんじゃないですか。つまり、二桁上がる。これは、なぜ適応拡大をして使う人が一気に増えるのに単価はそのままだったのかというのが私の長年の疑問です、今まではね。
 そこで、やっぱりこれは解決しなきゃいけない話だと思います。二年に一回の薬価改定ですけれども、途中で新たに適応拡大されたら、そのときは単価を見直すというようなことが私は必要なんだろうと思います。じゃないと、二年間、仮に二年間フルでやれば、今二桁違うのがそのまま薬剤費として使われるわけですからね。
 そこで、私たちのときにスタートして今も継続されていますが、新薬創出加算ですね、これ未承認薬の適応の。これは非常に評価高いし、未承認薬、適応外が適応になるということは、かなりそれの加算があることによってインセンティブ働いています。非常に大事なことです。しかし、このことと、じゃ、承認されて使用する方々が一気に増えるときに単価を下げるというのは僕は並び立つ論理だと思います。そこのインセンティブはきちっと保つけれども、極めて多く使うと予想される方が増えるんであれば、やっぱり単価は下げるべきだ、それが市場拡大再算定の意味であったわけですから。つまり、二年に一回の薬価改定の途中でそういう承認が追加されたときには単価をきちっと下げないと莫大になってしまうんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) 先生御指摘いただきましたとおり、ちょっと私どもの制度が予想しているものよりもかなり大型の新薬が出てきている、しかも抗体医薬というようなバイオ関連のもので出てきているというのが最近の趨勢でございます。これまでも、イノベーションの評価ということはこれはきちんとしていかなきゃいけないと、日本の医療とそれから産業の将来ということを考えても、イノベーションの評価ということはこれは非常に重要でございます。
 他方で、国民皆保険を持続可能なものにしていく、財政的にもきちんと成り立っていくものにするという課題を両立をしていくという必要があるわけでございます。このような当初の予想販売額に対しましてかなり実績が大幅に上回った場合というものにつきましては、これまでも市場拡大再算定ということで、前提が変わってきておりますから、投資した費用についてはかなり回収できているということで引下げの特例を設けさせていただいているわけでございます。
 他方、この新薬の開発のイノベーションを維持するという観点からは、ただいまお話ございましたけれども、特許期間中にちゃんと研究開発投資を早期に回収できるようにしていく、それから、あわせて、なかなか申請をしていただけなかった適応外の効能について解消していくという観点から、この新薬創出加算を設けて現在も試行を継続するということにしているわけでございます。これはこれで非常に重要な制度でございます。
 このようなものの両立を、保険制度とイノベーションの両立ということをどういうふうにしていくかということで、現在は売上げの実績が出た事後に特例的な引下げをするということにしているわけでございますけれども、先生の御指摘にありましたような、事前に引下げを効能の追加のときにすべきではないかという御意見はございます。
 私どもの方は、これがイノベーションの意欲というものに対してどういう影響があるのか、そぐことにならないのか、こういうことが非常に大きな点でございますので、今後、中医協等におきましてしっかりと検討してまいりたいと考えております。

○足立信也君 大臣にお聞きしたいんですけど、さっき私、計算がぱっと間違えたような気がしますね。仮に六万人、肺がんが使用して、フルに使用したら一兆を超えますね、はい。三十一億から一兆を超えるという話です。
 そこで、大臣、これは薬価改定を毎年しろと言っているわけじゃないんです。新しく承認された場合には、その想定される使用量をこれ想定できるわけですから、そのときには薬価は、単価は下げていくというような仕組みは私は必要だと思います。どうしても二年間タイムラグができますから、その間に何兆、何兆というのが何個か出てきたらたまったものではありませんから。こういう仕組みが必要だと私は思うんですが、大臣、検討していただけますか。

○国務大臣(塩崎恭久君) この問題につきましては、藤井先生からも再算定の問題につきましては、そしてまた、特に今回は特例再算定を導入をしたということもあって、イノベーションと皆保険を、イノベーションを推進するということとそれから皆保険を守っていくということとのバランスをどう考えるのかということは極めて大事な問題であって、私も正直、様々な方々からこのオプジーボの問題で、今のままで本当にいいのかということを言われて問題提起を受けているところでございまして、今まさに先生からその問題を頂戴したところでございまして、今局長から答弁したとおり、二年に一度の診療報酬の改定ということでやっておりまして、そのときは市場実勢価格に基づく薬価の見直しということをやっておりますけれども、昨今、こういう形で爆発的に使用の金額が増えるというものもあり得るわけでありまして、この適応拡大をした場合の随時薬価を見直す仕組みについては、先ほど申し上げたとおり、やはり今のままいくということについての懸念は大きいわけでありますから、どの程度拡大すると見込めるのか。
 特例拡大再算定の場合には、見通しから大分外れた場合のことを特に対象としておりますけれども、それが本当に一年で随分その見通しが変わってしまうというようなこともあり得るので、どういう形で今のイノベーションを奨励をして、またドラッグラグを招かないようにしていくということと、医療保険財政、これが持続可能なものとしてやっていけるかということをやっぱりしっかりと議論しなければ、医療自体がもたなくなってくる可能性があるということを考えていかなきゃいけないんだろうというふうに思いますので、先生の問題意識はしかと受け止めて議論を深めていかなきゃいけないなということを思っているところでございます。

○足立信也君 実績に基づいてという形にどうしてもなってしまうんですが、変な言い方をしますと、わざわざ症例数の少ないところで研究開発をして薬を作っておいて、単価決めておいて、それから急激に対象者を拡大するというやり方も取ることも出てくるかもしれませんよ。そうすると、単価がそのままで莫大な利益ですからね。そうならないためにも、私は、その仕組みはやっぱり検討しておくべきだ、実績に基づくのではなくて、あらかじめこれだけの症例数が増えるだろうという想定の下でいいはずなんですね。そこを是非お願いします。
 次は、年金のことで長年僕も疑問に思っていることです。
 私は、秘書が九人おります。公設が三人ですから、六人私設です。雇用契約を結んでいまして、協会けんぽと厚生年金です。
 これ、半額保険料を払っている雇主の私が国民年金と国民健康保険。ずっと払い続けていて、例えば被選挙権を下げようと考えている党があるみたいですけれども、例えば二十歳になって五十年もずっとそういう状況が続いたら、はるかに秘書の方は年金が厚生年金で物すごく高くなる。
 これ、国会議員の秘書に限定して、しかも年金に限って言いますが、私、いろんな今まで年金担当の方々にずっと聞いてきました、にやっと笑っている方もいらっしゃいますが。これは、秘書は協会けんぽと厚生年金だという方もいらっしゃれば、最近聞いた方は、いや、本当は国民年金と国民健康保険なんですとおっしゃる方もいて、国会議員にはそのどちらを採用している方もいらっしゃって、秘書になりたいという人間は厚生年金の方を選んだり、あるいはあそこは社会保険入っていないんじゃないかと評判が悪くなったり、いろいろあるんです。
 本当はどうなんでしょう。基本は、国会議員の秘書というのは厚生年金そして協会けんぽが基本なんでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君)○政府参考人(鈴木俊彦君) お答え申し上げます。
 国会議員の先生方の秘書さんの場合でありますけれども、これは公設秘書の方と私設秘書の方で考え方が分かれます。私設秘書の方について申し上げます。
 一般的に、厚生年金に加入するということになりますと、これは厚生年金保険法にしっかりと規定がございまして、一定の要件を満たす適用事業所に使用されていることが必要でございます。具体的には、第一に常時五人以上の従業員を使用する一定の業態の事業所、又は常時一人以上の従業員を使用する国、地方公共団体又は法人の事業所、このいずれかに該当する事業所で使用されている、これが必要でございます。
 私設秘書の方でございますけれども、これらの方々が働いていらっしゃる事務所、実はこのいずれにも該当いたしません。したがいまして、国会議員の先生の事務所につきまして厚生年金が強制適用されることはございませんので、原則を申し上げれば国民年金の加入ということになります。
 ただし、私設秘書の方の場合でありましても、任意包括適用という仕組みを活用することで厚生年金に加入していただくことができます。具体的には、事業主であられる国会議員の先生の申請に基づきまして、使用される方の二分の一以上の同意を得て申請をしていただきますと、厚生労働大臣が認可をいたしまして、これに基づいてその国会議員の先生の事務所が厚生年金の適用事業所になることができる、こういう仕組みがございますので、私設秘書の方々で厚生年金適用の方というのはこの任意包括適用の仕組みを活用して厚生年金に加入しておられる、こういう理解でございます。

○足立信也君 見ている私の秘書はショックを受けたかもしれませんが、私は協会けんぽと厚生年金というのは変える気はありませんが、基本は国民年金と国民健康保険だということでございますので、皆さん、よく御承知おきを。
 次は、これはもう解決されたかもしれませんが、私、十二年前、年金国会でございまして、そのときに何度か指摘したことです。
 私のように国立大学で研修医それから医員として働いていた人間、医員というのは非常勤の国家公務員で、非常勤であるがために、四月以降も働く予定であっても三月三十一日に解雇されて、一回雇用契約が切れます。ということは、年金は、それまで、私の大学は非常によくできていて、厚生年金でした。無給医局員というのがいっぱいいた頃の話ですから。それでも厚生年金でした。ただし、月末の雇用形態で決まるので、三月三十一日は雇用されておりませんから、一日だけの関係で三月は国民年金になるということで、毎年一回未納の月が出るという問題がありました。これはそういう仕組みで、仕組みの問題なんだと私、何度も言いましたが、足立は未納があったと言われました。
 今、これ変わっているんでしょうか。それとも、これ変わっているというか、実際上、三月から四月で雇用の見込みがずっとあるのに三月三十一日だけ雇用契約がないので国民年金に加入し直して、そしてまた四月になると厚生年金というのは僕は不可能だと思いますが、これは今解決されたんでしょうか。

○政府参考人(福本浩樹君) 厚生年金保険それから国民年金の適用区分の話でございますけれども、適用事業所である事業主と常用的使用関係にある場合、その間は厚生年金の被保険者であって、使用関係が消滅した場合は国民年金の被保険者となるというのが原則の考え方でございます。
 ポイントは、この常用的使用関係が継続しているのかどうかということに今お尋ねのようなケースはなるわけでございますけれども、その場合の判断といたしましては、雇用契約書に記載されている雇用の期間がどうなっているかというのみをもって判断するものではなくて、就労の実態に照らして個別具体的に判断するというのが基本的な考え方でございます。
 お尋ねのケースは、有期の雇用契約であって、かつ一日空けて契約が更新されるという場合にどうなるかという話でございますが、一旦終了、契約を、させるわけですけれども、そのときに、今後また事業主と被保険者との間で次の雇用契約の予定が明らかにされている、一日だけ空けるというようなことですから次も引き続き雇用するということが予定されておるというようなことが考えられますので、事業主との雇用契約が継続しているというふうに判断できるケースではないかと思います。そのような場合には、被保険者資格を喪失させることなく引き続き厚生年金保険の被保険者として取り扱うということが考え方でございます。
 従来から基本的な考え方はそういう考え方であったはずなんですけれども、この点を明確化するために、平成二十二年それから二十六年になりますけれども、今申し上げたようなことを文書化をいたしまして、いわゆる指導通知という形で発出をいたしましたので、現在ではこれに沿った運用がなされているというふうに考えているところでございます。

○足立信也君 思い出しました。政務官やっていた頃に、この問題があるという話で、通知でそこのところは徹底させる、雇用継続とみなすとなったような気がします。だから、多分、そうされていないところもまだあるかもしれませんけど、多少は安心してできるのかなと、これはずっと昔からの問題でしたので。
 あと、残り時間の関係で、ちょっと順番変えます。申し訳ありません。
 今、私が県下ずっと回っておりますと、二次医療圏ごとに地域医療構想のことが非常に問題になって、それぞれ私、話ししているんですが、大変な誤解がある。なぜなのか。まず、二〇二五年の削減目標が提示されて、これは病床削減構想じゃないかという話で、こんな話合いのテーブルに着いたら自分のところから削減されてしまうということで、なかなか構想されていたような形になれていないといいますか、うまく進んでいないという現状がございます。
 これ、このガイドラインを作るに当たって中心人物であった松田教授の話のところを読んだわけですけど、彼なんかは、今提示している病床数というのは必要最低限、最低限のラインだという表現をしているんですね、二〇二五年は。私もそうだと思うんです。
 そこで、ちょっと確認したいと思うんですが、これ、厚生労働省の資料で、最低限のラインというふうに私は理解しているんだけれども、二〇二五年の必要病床数として、括弧目指すべき姿と書いてあるんですよ。これを目指すべき姿と言われたらゴールを示しているんだろうなとやっぱり思いますね。ここのところ、まずどっちなんですか。目指すべき姿、つまりゴールなんですか、それとも松田先生が言うように必要最低限なんでしょうか。

○政府参考人(神田裕二君) 先生御指摘のように、平成二十六年に成立いたしました医療・介護総合確保推進法に基づいて、現在、都道府県は地域医療構想を策定しているところでありまして、構想区域ごとに高度急性期、急性期、回復期、慢性期という四つの病床機能別の必要病床数を推計することにいたしております。
 これの具体的な推計方法といたしましては、構想区域ごとの二〇二五年の性・年齢階級別の推計人口と構想区域ごとの二〇一三年の性・年齢階級別、それから医療機能別の入院受療率を掛け合わせまして、二〇二五年の医療機能別の医療需要というのを算出した上で、各医療機能ごとの病床稼働率でこれを割り戻しすることによって必要病床数というのを算出しているということでございます。
 したがいまして、本質的な目的といたしましては、それぞれの地域でそれぞれの患者の状態にふさわしい病床において医療が受けられるように、効率的かつ適切な医療提供体制の整備を進めるということの目的のために行っているということでありますので、一律に削減目標を示すものではないというふうに考えております。
 したがって、目指すべき目標ということにはなると思いますけれども、一律に削減目標を示すものではないと。これは、内閣官房の方から全国にこの推計方法を当てはめた推計値が出たときにも、これは一律に削減をさせるものではないということを、課長から各都道府県にそのような解釈を示しているところであります。

○足立信也君 いや、神田さんの言う目指すべき病床数だというのがこのまま独り歩きしちゃうと、松田教授の言う必要最低限だというのが飛んでいっちゃうような気がしますよ。僕は、構想はやっぱり必要最低限で考えたんだと思います。
 そこで、皆さんにもやっぱり、今地域ごとの患者さんの疾病構造とかを勘案してという話がありました。大事なのは、これは患者数ではないということですよね。今、稼働率の話がありました。稼働率というのは大体八割、九割と、これから言ってもらおうかと思いましたが、幅がありますね、高度急性期が七十何%とか、一般は九〇%とか。ということは、患者数はここに出ている数よりもかなり少ないと想定しているわけですね。それが現実的に正しいかどうかですよ。私はそうじゃないと思いますよ。
 二〇三〇年までは高齢者は増え続けます。患者数というのはやっぱり増えていきます。そこをできるだけ在宅にという気持ちは当然分かりますけれども、この必要病床数というのは、稼働率が八割なら八割、九割なら九割と想定した上で上積みした部分のはずです。患者数が正確にほぼ推定できているのであれば、そこは必要数だと私は思うんです、必要数、最低限のラインだというふうに思っています。その点がしっかり理解がないから、やっぱり最初から数値目標二割カット、三割カットという話ばかりが出ていってしまって、同じテーブルに着けないという状況が生じているわけです。ここはしっかり、私としては、患者数から割り戻した、しかも空きベッドを想定した必要な最低限の数なんだということを明確にすべきだと思います。もう時間がないので申し上げます。
 ところが、我々が社保一体改革で示した二〇二五年のベッド数、病床数と、今回の二〇二五年の病床機能報告から割り出した数が大分違っています。それから、表現も違います。地域包括ケアという言葉はもう一般的に今なりましたが、残念ながら地域包括ケアとは何なんだということを分かっている方がそういらっしゃらない。行政にも、あるいは政治家にも。
 これは、介護保険法の改正で平成二十三年に作ったときに、これは二十一世紀型のコミュニティーの再生だと。人が減っていく、きずなが薄れていく中でも、そのまましがみついていってもできない、新たなコミュニティーをつくり直すんだというのが地域包括ケアです。そこの中心になるべきところは、医療資源が豊富な都会と医療資源が乏しいところ、そこは保健から医療、介護、福祉までセットになったような形、急性期から慢性期までセットになったような形の病床が絶対必要なんです。それが地域包括ケア病床なんです。
 我々、社保一体改革のときにはその病床数二十四万というふうに書きましたけれども、今回の二〇二五年の必要病床数のところにはそれがありません。ここを明確にしないと構想立てられないと私は思いますよ。そういった性質の病床がどれぐらい必要だということが地方にとっては一番大事なんですよ。これがないから四種類に分けられて、どれだけで最低限削減しろというふうに取られちゃうんですよ。
 この問題、次回ももう少し詳しく、それから今日できなかったこともやりたいと思います。
 以上で終わります。


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