国会会議録
 

平成28年4月1日- - 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会会議録


○足立信也君 民進党の足立信也でございます。時間調整もありますので、質問の数をかなり減らして行います。
 昨年の十八歳選挙権の検討をする段階から、あのとき民主党でしたけれども、選挙人名簿法案も含めて公職選挙法の改正ということでかなり議論をしました。そのうち六項目ほどまとめて議員立法として昨年提出したわけですけれども、その後、いろいろ政府側、与党側と調整をして、閣法の部分に公職選挙法の部分を挿入する、それから議員立法に分ける、そして、これは実現なかなか難しいであろうから今後の検討条項にすると、そういうふうに振り分けてきたわけですね。我々としては、これはずっと取り組んでいる課題ですので、ちょっと絞って質問させていただきたいと思います。
 まず、大泉部長なんですが、この閣法の執行経費のことです。これは、先ほど大臣の答弁の中でも、ほとんどの部分、物価上昇等に合わせながら増える部分が多いわけですが、これ答弁絞って、じゃ、減算される部分があるのかどうか、そしてトータルで、この夏の参議院選挙、どれぐらいの増加が見込まれているのか、それを答えてください。

○政府参考人(大泉淳一君) お答えいたします。
 執行経費基準法におきましては、各投票所経費、開票所経費などのように各費目別にそれぞれ計上されているところでございますが、減算されているものとしては、新聞広告の公営費やそれから選挙公報の発行費など、これは物件費などを反映させた結果でございますが、そういうものが費目としては減っているものがございます。

○足立信也君 トータル。

○政府参考人(大泉淳一君) 全体としての御質問でございましたが、執行経費の、地方団体の委託費としましては、前回との比較、二十八億九千六百万の増加でございまして、六・五%の増加となっております。

○足立信也君 減算される部分はほんの少しで、後で違う意見の方もいらっしゃると思いますけれども、物価上昇、人件費も含めて、それが理由で上げていくと六・五%と。とてもとても、今この国の物価は目標の物価上昇と比べると物すごい高い上昇率ですね。これは、六・五というのがそのまましっかりうのみにできるのかということはかなり疑問が残ります。
 ところで、もし衆議院の解散・総選挙があった場合はどれぐらい増えるんですか。

○政府参考人(大泉淳一君) 衆議院議員総選挙についてのお尋ねでございました。
 総選挙の時点における立候補者数などの不確定な要素もありますので、現時点において正確な積算は難しいと思いますが、その上で、平成二十六年の衆議院議員総選挙と同数の立候補者数など、同じ条件に基づき改正後の基準法により積算をした場合、国の負担する委託費につきましては五百八十六億円程度と見込んでおります。それで、二十三億円の増加になると見込んでおります。

○足立信也君 合わせて五十一億円の増加ということですね。これも肝に銘じておきたいと、そのように思います。
 ところで、議員立法の方にちょっと順番変えて行きますが、前田委員長は、建設省から外務省出向時代にベトナム日本大使館におられて現地の状況を御覧になっていて、在外投票が大事だという認識の下に、平成六年、衆議院の倫選特の理事時代に、キャンベラ、クアラルンプールでしたっけ、現地公聴会まで開いたということでございます。それ以降、先ほど牧山さんからもありましたように、平成九年に投票時間の拡大、不在者投票制度の見直し、十年には在外投票制度、十一年に洋上投票制度、十五年に期日前投票制度、そして十八年に南極投票制度と、こういうふうに拡充されてきたわけですね。
 ところで、先ほど意義と効果ということについては質問、答弁がありましたので、端的に、これは何名ぐらい増えると想定されているんでしょうか、逢坂議員。

○衆議院議員(逢坂誠二君) お答えいたします。
 これは昨年の三月二十六日でございますけれども、当時の民主党が全日本海員組合からこの洋上投票の拡充についていろいろな申入れを受けたわけでありますけれども、その際に、国際物流を担う日本商船隊ですね、日本商船隊、これ約二千八百隻の船があるそうなんですけれども、そのうちの約二千六百隻が外国船籍というふうに伺っております。
 それで、正確に、それじゃそのうちにどの程度の人数の方が、日本人が乗っているかというのは簡単に把握するのはなかなか難しいわけでありますけれども、仮にこのうちの一〇%が一人ないし二人の乗船、あるいは五%が一人ないし二人の乗船というふうに考えると、百名余りあるいは百五十名余り、これらの方々がこの昨年の三月二十六日時点での話の中から推計されるのではないかなというふうに思っているところであります。

○足立信也君 数字的には小さな一歩かもしれませんけれども理念的には大きな一歩だと、そのように評価させていただきたいと思います。
 ところで、私、地元で造船関係のところを回っておりましたら、今回の洋上投票は当然のことながら船員に限られている。ところが、日本の造船業、海外に行くときに、一月、二月あるいはもっと長い単位でチームとしてどっと行かれる。この方々はもちろん在外投票というのがあるんですけれども、実は行くときには選挙の期日も分かっていないというような状況で、先ほど周知のことをおっしゃいましたけれども、チームとして相当な、もう単位ごとに、その課の単位ごとに行かれますから、その方々が本当に投票できないというのを実感として言われました。
 ですから、周知も含めてそのことは、海外に臨時的といいますか短期的に行かれる方、短期といってもちょっと長い方、その方々にも今後配慮ができるようにお互いに検討していきたいと、そのように思います。
 ところで、私は今理事懇等でいろいろ検討しておりますけれども、実は、衆議院の小選挙区と比例、それから参議院の選挙区と比例、それから都道府県知事という選挙を比べておりますと、参議院の選挙区選挙のみが政見放送に手話通訳、字幕、どちらも付けられない、できないということです。
 これは、今多くの方々が投票率を上げたい、投票の機会を増やしたいと思っている中で、参議院選挙の選挙区だけが、できるだけ多くの国民に候補者の政見を見てもらいたいのに、なかなかそれが、字幕がない、あるいは手話通訳がないというような状況になっているわけですね。
 この理由はどういう理由でしょうか。

○政府参考人(大泉淳一君) 政見放送についてのお尋ねでございます。
 衆議院の小選挙区選出議員の選挙につきましては持込みビデオ方式が認められておりまして、これにつきまして手話通訳や字幕を作成者の側で入れることができるというふうになっております。一方、スタジオ録画形式につきまして、衆議院比例代表選出選挙、それから参議院比例代表選出選挙及び都道府県知事選挙につきましては手話通訳を付して今録画できるということとなっております。
 ただ、先生御指摘のとおり、参議院の選挙区選挙につきましては手話通訳の付与ができないというふうになっております。これは、通常選挙として全国で同時に行われる選挙でございます。このときに手話通訳士を同時に確保する必要があるのでございますが、手話通訳士はその数が少ない地域もございます。最も多い東京都で手話通訳士は手話通訳士協会の資料などによりますと七百二十三人おりまして、政治用語などの用い方などを協会で独自に研修をしておりまして、研修を受けた方が二百六十一人いらっしゃるということですが、最も少ない佐賀県では四人で、それから研修を受けた方がそのうち二人というような状況となっております。したがいまして、このような状況を考えますと、手話通訳を全部の選挙について付することはなかなか難しいというようなことでございます。
 また、字幕については、スタジオ録画方式による政見放送のうち参議院の比例代表選出議員の選挙の政見放送においてできるようになっております。これは日本放送協会の東京本部のみで収録を行うということができまして、収録数も参議院名簿届出政党等の数に限定されるなどを勘案しましてできているということでございます。選挙区によっては多数の収録を行わなければならないということもございましょうし、字幕を付与するための設備あるいは技術的な対応がなかなか難しいというふうに伺っております。
 衆議院の比例代表選挙それから都道府県知事選挙も同様にこれはできないという、字幕はやっておらないというような状況でございます。

○足立信也君 もう一度言いますが、手話通訳も字幕もできないのは参議院の選挙区だけであると。ここはやはり解決しなければいけない、皆さんで知恵を出し合って解決しなきゃいけないと思います。
 我々民進党で議論した結果、これ二つ方法があるんだろうと。一つは、総務大臣が定める政見放送及び経歴放送実施規程、これを変えてしっかりやれということなんですね。しかし、これは今の佐賀の話がありましたけれども、やれと言われてもできないだろうということでございます。となると、衆議院の小選挙区のように持ち込みビデオ方式というのが現実的かなと、そのように我々の、民進党としては会派としてそういう今のところ考えに至っておりますので、各会派これから議論をして、何とか投票機会を、より多くの方に候補者の政見が分かるようにということを是非とも進めていきたいと、そのことを申し上げておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それから、先ほど経費の話で、参議院で二十八億、予定より、今までよりも増えるだろうと、衆議院がなされれば更に二十三億ですか、増えるだろうということの中で、じゃ、これを減らしていくには何が手かなと、そういうふうに考えると、選挙期間かなという気がするんですね。
 私、ちょっと調べました。もちろんインターネット選挙活動も解禁されましたし、これ平成四年から参議院は十七日間というふうになっているわけですが、その当時から比べると道路状況も当然整備が進んでおりますし、期日前投票もかなり多くなっています。この期日前投票が始まった直後の参議院、これ十六年の参議院選挙です、私が初当選したときの参議院選挙ですけれども、この当時は期日前投票が一二・三七%、ところが直近の一昨年の衆議院は二四・〇二%、もう倍になっているわけですね。それだけ多くの方が期日前投票に行かれるようになっている。
 これ、ちょっと分析したんですけれども、選挙が始まって、参議院の場合は四日目、十一日目、十六日目を見ると、特に十六日目は、期日前投票をされた方の八割がもう十六日目までにやっているというような状況で、これは衆議院の選挙期日の二日前を見ると七七%。十二日であっても十七日であっても、その期日の二日前には八割ぐらいはもうやられているというふうなことであると、私は、期間の長さ、まあ範囲が広いですから多少長いのは当然かと思いますけれども、それほど期間の長さが期日前投票にも影響もしていない、投票率も御覧のように衆も参も低下傾向にある、これが今課題なわけです。
 ということは、私は、平成四年以来十七日になっているのが、昨今の状況の違い、それからインターネット選挙活動が始まったこと等を考えると、私はそれほど長くなくてもいいのではないかと、そう思っていまして、月の半分以上を選挙活動というのもいかがなものか。仮に、今憲法改正の議論の中で緊急事態条項というのがありますけれども、これがダブルになったときに、それだけ長い期間、半分は残っているとはいいながら、本当にいいのかなと、そのように感じているところです。これも各派とも協議をしていきたいと思います。
 それから、期日前投票のことについて、あと二分ですからもう一問かもしれませんけれども、これはいろいろ今まで調査されていて、時間を今回二時間前倒し、後ろ倒しということになるわけですけれども、今まで期日前投票についてどのような要望が多かったんでしょうか、有権者の方から、それをちょっとお聞きしたいと思います。

○政府参考人(大泉淳一君) 期日前投票の時間ということで、市町村選管からの要望ということでお答えさせていただきます。
 この期日前投票の時間の弾力化につきましては、総務省に設置された研究会において弾力的な設定を盛り込んで、中間報告に盛り込まれておりまして、これを制度化するに当たっての具体的な検討におきまして、平成二十六年衆議院議員の総選挙において、駅やショッピングセンターなど既に有権者の利便性の高い場所に期日前投票所を設置している市町村に対しまして意向を尋ねたところでございます。
 その結果、早朝の投票につきましては、開始前の準備も必要であるということなどから午前七時半以降の開始ということで検討をしている回答でございました。ただ、通勤通学者が増え始める時間帯が朝の七時台であることなどから、市町村選管の負担なども考慮した上でも二時間以内の繰上げを提案しているものでございます。
 一方、夜間の投票につきましては、期日前投票所を設置しているショッピングセンターなどの開設されている開館時間などの関係から、午後十時までの開設を検討しているという団体もございました。これに対応できるように、終了時間につきまして、閉鎖時間につきましても二時間の延長を今回の法案で提案しているところでございます。

○足立信也君 まとめます。この夏の参議院選挙から十八歳、十九歳が初めて投票できるようになります。制度も名簿を始めとして大きく変わります。今回の法案でも大きく変わります。大混乱の起きないように、総務省としてきっちり対応していただきたい。
 それから、いろいろ変わるときは私はある意味チャンスだと思っていますから、今までできなかったことを我々の議論の中で変えていきたいと、そのように思いますので、是非とも皆さんよろしくお願いします。
 終わります。


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