国会会議録
 

平成27年6月15日- - 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会議事録


○足立信也君  民主党の足立信也でございます。山下委員のように若くはありませんけれども、私、十八歳だったのは四十年前でして、それでも結構関心はあるんだと思います。私の高校の同級生、今三人国会議員おりますので、それなりに十八歳という年齢は関心は高いと私は思っています。そんな中で、この前、参考人、最も若い原田氏も、それから高校教諭である杉浦先生も、若者は選挙権を自ら望んではいないと、そうはっきりおっしゃっていました、望んでいるわけではないと。その理由は、義務を押し付けられるのではないかあるいは責任を取らされるのではないかという面もありますし、また不安も感じている、投票という権利を行使して失敗したら社会に迷惑を掛けるかもしれない、そういう不安もあるようです。という若い人のその心情を考えながら、まずはこれをプレゼントと受け止めて社会参加のきっかけにしよう、考え方を変えるとチャンスだというふうに捉えている、もらったチャンスは生かさなきゃいけないと。だから、先ほど船田議員からありましたが、投票率は上がるのではないかと、そのようにおっしゃっていました。そこで、今までのことを考えて、選挙権年齢を十八歳以上に引き下げる、七十年ぶりですね、この意義をまず発議者の武正議員に伺いたいと思います。

○衆議院議員(武正公一君)  足立委員にお答えいたします。十八歳以上に選挙権年齢を引き下げる意義についてということでございます。既に世界の九割の国が選挙権年齢が十八歳以下であることは御承知のとおりでございますし、発議者の各党もこの間もそうしたことを取り上げてきた党がございますし、また、我が党も過去二回法案を提出しているところは御承知のとおりでございます。今年四月に実施された統一地方選挙、過去最低の投票率を記録しましたし、昨年の衆議院選挙も同様でございました。こうしたことは、やはり民主主義の根幹を揺るがす事態ではないかと強く危機感を覚えるのは私だけではないというふうに考えております。選挙権年齢を引き下げることは、若年層の政治参加が進むことになりまして、若年層の投票率が向上するという期待、そしてそれによって民主主義の土台が更に強いものになっていくということを期待をいたします。また、中長期的な諸課題の解決については、そうした若年層の政治参加によって、例えば財政再建など、こうした問題の解決に向けた声がより生かされることにもつながるというふうに考えます。

○足立信也君  今日は、前半部分を発議者にこの十八歳以上に引き下げる意義、それから後半部分は、これかなり細かな問題点あると思いますので、政府参考人にその運用について聞こうと、そういうふうに思っています。この法案では、施行が一年後と、去年準備されていた段階からずっと一年後だったわけですが、なぜ一年という期間を置いたんでしょうか。船田議員、お願いします。

○衆議院議員(船田元君)  お答えいたします。今御指摘ありましたように、本法案は、成立後、公布の日から起算して一年を経過した日から施行されることとなっております。なぜこの一年の期間が設けられているかということでありますが、一つは、選挙人名簿管理システムの改修などの準備期間が必要であるということがあります。また、もう一つは、先ほど来話が出ておりますように、周知啓発、そして特に大事なのは、高等学校等における教育の充実、特に実践的な主権者教育というものを実施していただくに一定の期間が必要である、こういう期間も考慮してのことであるということでございます。それから、選挙権の拡大という大変重要な、 十年ぶりのことでございますので、やはり国政選挙を基準とするというのがふさわしいのであろうということで、期限の決まっております参議院選挙からということになる、こういうことでございまして、是非御理解をいただきたいと思っております。

○足立信也君  そこで、一年用意したわけですが、この前の参考人でお呼びしました神奈川県の教育委員会の教育長、これ、神奈川県は二年前の参議院選挙のときに全県立高校で、これまでシチズンシップ教育というのはやっているんですけれども、その中で模擬投票をやったわけです。これは、六月から授業を始めて、そして実際七月に模擬投票ってやったわけですが、第一回目の授業の内容というのを御存じでしょうか。一番知らなきゃいけない第一回目の授業、選挙制度なんですよ。ここが物事の発端というのかスタートでありまして、この選挙制度がはっきりしないうちは恐らく授業をやろうとしても非常に難しいんだと思います。

そこで、まず武正議員にお伺いしたいんですが、選挙制度、これからいろいろ最高裁の判決等るる述べますが、これが未決着のまま参議院議員の通常選挙から適用と決めていいものなのかどうか。選挙制度の未決着の問題、未決着ということは、そのままいけば今の選挙制度のやり方でいくというわけですが、それが非常に議論になっている、まあ後で述べますけれども。これよりも先に来年の通常選挙から適用と決めていいものなのでしょうか。その点についてお伺いしたいと思います。

○衆議院議員(武正公一君)  お答えをいたします。二〇一三年に行われた参議院通常選挙に関し、昨年十一月、最高裁において違憲状態の判決が出され、二〇一〇年参院通常選挙と併せて二回連続の違憲状態と判断が下されているのは承知をしております。二〇一三年通常選挙では、四選挙区で定数変更を行った選挙でありましたが、違憲状態の判決が出されておりまして、次期参議院選挙に向け早急な制度見直しの必要性があることは委員御案内のとおりでございます。参議院では、二〇一三年九月以来、選挙制度改革を進めるべく協議を行っておりますが、現時点で各党間の意見が収れんしていないと承知しております。委員の御指摘は、一票の較差を解消されずにして選挙年齢を引き下げることがよいのかということと理解をいたしますが、この問題は、新たに有権者となる方々だけでなく有権者全体に対する投 票権の価値に関するものであり、全有権者のためにも早急な制度改正が必要であると考えます。選挙制度改革が終了するまで投票権年齢引下げを先送りするのではなく、新有権者も含めた全有権者の一票の較差が解消されるように、選挙制度改革を来年夏の参議院選で成し遂げていただきたいと存じます。

○足立信也君  この倫選特の委員のメンバーにもかなりいらっしゃいますが、私、一年三か月、三十回続いた選挙制度協議会のメンバーでございまして、閉会中からスタートしました。相当な議論をやりましたが、最終的に、残念なことに自民党からは考え方の提示にとどまりました。都道府県単位を維持して六増六減、もう一つはごく少数の合区、そしてその併用案と、まあ考え方の提示にとどまったわけですけれども。今、武正議員からありました去年の十一月二十 六日の最高裁判決、これは違憲状態ですね。その判決理由の骨子は、投票価値の不均衡は著しい不平等状態にあった、これがまず一点。それから、国会の裁量権の限界を超えるものとは言えない、それは立法してから僅か九か月の選挙であったということが大きいわけですね。もう一つ、判決理由の骨子の中に、都道府県を単位として定数を設定する現行の方式を改めるなど、速やかに立法的措置をとる必要があると明確に書かれているわけです。

そこで、船田議員にお伺いしたいんですけど、これ、砂川判決のことを言いたいんですが、集団的自衛権と直接関係ない外国軍隊の日本国内への駐留の合憲性、これが争われた最高裁判決であって、これを無理やり援用するよりも、公明党の先生方もこれは集団的自衛権の判決ではないんではないかということをおっしゃっているわけですが、最高裁から直接指摘されている参議院選挙制度の立法の方が、私ははるかに喫緊の課題だという認識でおります。

この点について、院は違いますが、同じ自民党の議員として、まさに指摘されている、しかも前回は九か月が国会の、立法の裁量権の限界を超えてはいないということですが、このままたてば三年九か月というふうになるわけで、この点について船田議員に御意見、御感想を伺いたいと思います。

○衆議院議員(船田元君)  お答えいたします。今、足立議員の指摘した前半のことはちょっと 脇に置かせていただきたいと思っております。一票の較差の問題は、もちろん衆議院、参議院に限らず地方選挙でも指摘をされているところであり、永遠の課題と言っても間違いではないというふうに思っております。憲法に保障している法の下の平等、一票の較差の是正、これは憲法が要請をしているところであり、参政権の保障というそういう観点からも、これは是非実現をしなければいけないことと思っております。ただ、現在、参議院の機関におきまして鋭意各党が参加をして議論をしていただいている、逐一はつまびらかになっておりませんが、非常に困難な状況を迎えているということは承知をしております。しかし、先ほど来の武正議員の答弁にもありますように、この一票の較差の問題、それとこの選挙権の拡大という問題、これは関連はいたしますけれども、できれば別個のものということで考えていただきまして、私どもの提案をした十八歳年齢ということについては何とかお認めいただくようにお願いをいたしたいと思っております。また、非常に初歩的なことでありますけれども、一票の較差における問題は人口の比較でございます。私どもが行おうとしていることは有権者の拡大ということでございまして、これはそれぞれ別個の観点で議論するべきものであると、このように考えておる次第です。

○足立信也君  各党が議論されていると今おっしゃいましたが、協議会の上の組織である検討会はもう既に打ち切られているわけです。あとは各党各会派に委ねられているような状況の中で、私はこれは、申し上げれば、議長の強い方向性を示してほしかったなという気がしております。今、別個のものという指摘がありました。武正議員に、これ感想でいいんですが、七十年ぶりに選挙権年齢を引き下げて、初めて十八歳、十九歳の方が投票できる、選挙できる参議院議員選挙、これがもし違憲と判断され無効になったら、どういう思いを初めて選挙に参加する若い人たちが思うか、どういう思いになってしまうか、その点について御感想がありますでしょうか。

○衆議院議員(武正公一君)  先ほども申し上げましたが、七十年ぶりに選挙権年齢を引き下げる、歴史に残る選挙になるわけでありますので、しかも今、高校生を中心に大変関心を高めておられる、高校生もいろいろ御連絡をいただく、あるいはそういう機会が増えてきているというふうに承知をしております。純粋な思いでこの選挙に臨もうというその新しい有権者にとって、御自身が初めて臨んだ選挙が万が一裁判によって無効になったり、あるいは選挙で選んだ代表者がその当選を取り消されるような事態になれば、その衝撃は計り知れず、また政治に対する不信感が生じることになるというふうに思います。選挙改革が進まない可能性を考慮して選挙権・投票権年齢引下げを先送りするというのは、政治家は選挙制度改革を実現しようとしていない、あるいは選挙制度改革を諦めているという疑念を有権者に抱かせることになり、さきに述べたこととは別種の政治に対する信頼を損ねることになるのではないかというふうに思っております。選挙結果の違憲無効は、当該選挙に投票した全ての有権者に対する問題であるので、そのような結果とならないように早急な選挙制度改革を進め、適切な選挙制度の下で新有権者も含めた選挙が実施されるように望みたいと思います。

○足立信也君  先ほど申し上げたように、立法府の裁量権の限界を超えるものではないと。これは九か月だったからであって、今回は三年九か月という日数があるわけです。そして、先ほど十八歳以上に引き下げる意義で、武正議員が、若者の政治参加、これを促すんだと。しかし、初めて行った選挙が仮に無効になったら、政治不信は一気に高まりますよ。このリスクをやっぱりしっかり受け止めなきゃいけないし、参議院の場合は半数改選で、かつ選挙区は百四十六の半分ですから七十三、残りは百七十人ぐらいいるわけですから、まあ衆議院に比べると私はハードルは低いと思います、無効のですね。ですから、この場で言うのもなんですが、自民党の議員の皆さんも、それから我々全員が、ここはしっかり、第三者機関に委ねなくて我々が決めると決めたことですから、是非ともこの国会中に成し遂げたい、そのことをまた私の方からもお願いしたいと思います。

それで、ちょっと後半は運用のことをお伺いしたいと思います。日本の選挙権、登録されていなきゃいけないわけですが、この登録条件というのは三つありますね。日本の国民であること、それから選挙権年齢に達していること、そして現住所に三か月以上住んでいると、この三つの要件です。そして、今は来年の参議院選挙からということになっておりますが、三、六、九、十二月にある定時登録、これはもう六月は一日ですから間に合わない。ということは、初めての登録が定時登録に間に合わないので、選挙時登録、つまり公示の前の日ということになるわけです。ここで十八歳以上の方が選挙権を持つことになるわけですが、まず基本的なところからお伺いします。日本人が年齢が一つ増える、具体的に言うとゼロ歳の赤ちゃんが一歳になるのは誕生日ですか、誕生日の翌日ですか、誕生日の前の日ですか。

○政府参考人(稲山博司君)  お答えをいたします。年齢につきましては、年齢計算ニ関スル法律によりまして、出生の日から起算し、その出生日の一年後の応当日の前日に年齢計算上の期間が一年経過することとされております。このことから、満一歳となりますのは、生まれた年の翌年の誕生日の前日に満一歳になるものと解されているものと承知をいたしております。

○足立信也君  ですから、来年を想定した場合に、選挙日当日、仮に七月十日だとすると、対象者は選挙日の翌日、七月十一日までの誕生日、七月十一日に十八歳の誕生日を迎える以上の人ということでよろしいですか。

○政府参考人(稲山博司君)  お答えをいたします。選挙人名簿の登録でございますが、御指摘ございましたように、市町村の区域内に住所を有する年齢満二十年以上の日本国民で、当該市町村の住民票が作成された日から引き続き三か月以上住民基本台帳に登録されている者について行うとされております。この年齢満二十年以上でございますが、判例等によりまして、満二十年に達する日が終了することを要せず、その日も含むというふうに解されております。また、選挙時登録は、一般的には選挙期日の公示又は告示日の前日に行われますが、年齢につきましては、登録の時点で満二十年に達していなくても、選挙の期日までの間に満二十年に達する者について登録するということにいたしております。したがいまして、御指摘のとおりでございまして、選挙時登録におきましては、二十歳の誕生日が投票日の翌日となる方までが登録ということになるところでございます。

○足立信也君  ということになります。ということは、七月十日が投票日だとすると七月十一日、十八歳の誕生日までの人が該当するということです。これは、そこに該当する方々は住民基本台帳で住所要件を確認すると、くっつけると。それでいいんですね。いいかどうか。

○政府参考人(稲山博司君)  先ほど申し上げました公選法二十一条に規定がございまして、例えば住所を移された方でございましたら当該市町村の住民票が作成された日、他の市町村から当該市町村の区域内に住所を移した方については転入届があった日から引き続き三か月以上住民基本台帳に登録されている者について行うと、こうなっているところでございます。

○足立信也君  そうすると、これ、選挙時登録は公示の前の日ですね、前の日。そして、年齢要件を満たすのは投票日の次の日が誕生日までの人。三か月の要件というのは、公示の前の日の選挙時登録の段階で三か月以上なんですか、それとも投票日の翌日まで三か月以上なんですか。

○政府参考人(稲山博司君)  お答えいたします。住所要件でございますが、年齢のように必ず投票日において要件を満たすこととなるものと異なるところでございますので、公示日又は告示日の前日、これすなわち選挙時登録の基準日とされているところでございますが、その日の三か月前に当たる日から引き続き当該市町村の住民基本台帳に登録されている者、こういった方を登録すると、こういうことになるところでございます。

○足立信也君  ということは、公示前日に登録される、そして選挙日までに引っ越しても前の住所地で選挙ができるでいいですね。

○政府参考人(稲山博司君)  公示日前日に登録されて引っ越された方というのは、そのまま登録されておりますので、前の住所地において国政選挙におきましては投票することができるということになろうかと思います。

○足立信也君  仮に、今のでお分かりだと思いますが、公示日が六月二十五日だとすると、その前日、六月二十四日の三か月前、三月二十四日以降に転入した方は、初めて選挙に行けると思ったけれども、それ以降に転入した人は住所要件を満たさない、これでいいわけですね。

○政府参考人(稲山博司君)  そのようなことでございまして、選挙時登録は、先ほど来申し上げておりますようにもう一般的な取扱いでございますが、選挙期日公示又は告示の前日を基準日としてその日に登録を行うということといたしております。その登録の時点におきまして引き続き三か月以上登録市町村の住民基本台帳に登録されている必要があるところでございます。したがいまして、新しく選挙権を有することとなる方につきましては、その基準日の三か月前に当たる日の翌日以降に他の市町村から転入した、こういったときには、この三か月要件、住所要件を有しておりませんので、選挙人名簿には登録されず投票することができないと、こういうことになるところでございます。

○足立信也君  私は、ちょっとしつこい聞き方かもしれません、これが通常のことになって、来年以降、何年も何年も続けばさほど問題ではないんだろう、定時登録されていくので。しかし、やっぱりこれ七十年ぶりですし、最初が肝腎だと思っているんですよ、第一回目がですね。

ですから、今の私の感覚でいうと、仮に七月十日が投票日だとすると公示日前日は六月二十四だろう、ということは三月二十四以降に転入した人は投票権、選挙権がないだろうという話になっているわけです。そして、初めて今度選挙権が得られる人は、当然十八歳、十九歳、そして今までと同じように二十歳の人もそうですね。皆さん、ここでお分かりなのは、それは、十八歳になって十九歳になる前、三月の二十四日以降、それは大学に入って、あるいは専門学校に入って、あるいは就職をして、引っ越す人が一番多いだろうと誰もが思うわけですよね。

これでデータはないかもしれませんが、来年ですよ、初回が肝腎ですので、来年新しく選挙権を得る十八歳、十九歳、二十歳の方で、この三月、四月の引っ越し、転入を考えると、三か月以上の居住要件を満たさないと推計される人はどれぐらいいるんでしょうか。

○政府参考人(稲山博司君)  お答えをいたします。来年の参議院選挙を仮に考えまして、住所移転したことによりまして、先ほど来申しております選挙時登録の基準日で三か月要件を満たしていない方がどのぐらいかということでございますけれども、そもそも選挙の期日が定まりませんと、その選挙時登録というものが不正確でございますし、また、どの程度の方が住所移転をするのか、あるいは生まれ月がその一年のうちにどこら辺に分布しているかというデータがございませんものですから、ちょっとこれを推計することは困難ではないかというふうに考えております。(発言する者あり)

○足立信也君  今、現実に起こるんだという話がありましたが、初回でこれだけ大きな変更をするのに、やはり私は十分配慮すべきことだろうと思います。初めて選挙権を得るというときに、いや、引っ越したから実はなかったという思いはできるだけさせたくないですね。先ほど山下議員がおっしゃっていましたが、松山市の選挙管理委員会が、これは全国で初めて大学内に期日前投票所を設置して投票してもらったわけですね、二年前の選挙ときにも。このときに 棄権した学生のその棄権した理由、圧倒的に多いのが、七割の方が住民票がないということなんです。これは、住民票を元の住所のままに残していることが当然考えられるわけですが、ここで二通り考え方があります。大学生になって遠く離れているのに住民票を移さない、これを容認していいのか。地方自治あるいは大学、私なんかは大学へ入ったときは、学生宿舎に入るので全員住民票を移動させられました。このことの方が、地方自治あるいは政治参加ということについて正しいのではなかろうかという思いもあります。また、これ移した人が、先ほどの話からいくと、もう当然のことながら選挙権がないという話になってくるわけです。どちらもですね。移さなかった方も、遠く離れているからわざわざ帰ったり、あるいは書類を取り寄せるとその場所で投票できますが、なかなかやらない。移した方もやらない。結局、そこには大きな棄権者を生む可能性があるわけです。ここはやはり、私は、第一回目ですからなおのこ としっかり対処すべきだと、そういうふうに思っているんですね。そのようなデータがないからということをおっしゃいました。確かにそうかもしれませんが、これはほかの手段を使えば、先ほどの松山市選挙管理委員会のデータもそうですし、実際に移動に伴って住民票を移していない方あるいは移している方、それは分かってくると思うんですよ。そこまで対処するべきだと私は思いますよ。これ周知に一年取ったと。先ほどもガイドラインの話出ていましたが、これは高校生、予備校生、大学生というふうにすぐ考えるんですけれども、社会人や無職の人、当然これは圧倒的に多数の方がそこにいらっしゃるわけで、この人たちにも周知という形は、是非これからしっかり詰めてデータを出して、そして、初めて選挙権得られるのに実は選挙権が住所要件でなかったというようなことにならないように、この周知も非常に大事だと思うんですね。そこで、先ほども出ておりましたが、主に文科省関係が出ておりましたけれども、必ずしも生徒、学生とは限らない。総務省の方でも、この選挙制度はもとより、はっきりしたものを今は言えませんけれども、その住所要件等についてもしっかり周知するためのガイドラインの基といいますか、周知のための手法、ツールといいますか、これははっきりつくっていかなきゃいけないと思いますし、急いでつくらなきゃいけないと思いますが、その点の取組についてはどうでしょうか。

○政府参考人(稲山博司君)  お答えいたします。改正法が成立いたしまして選挙権年齢が引き下げられた場合は、これは大変選挙制度の歴史の中でも非常に大きな改革でございます。広く国民の皆様に対する周知、また啓発を図っていくことが必要というふうに考えております。とりわけ、これまで投票の権利がなく、新たに権利を得ることとなる高校生、大学生の若者の政治意識の向上、あるいは仕組みの周知等が大変重要というふうに考えております。

このため、まずは新たに有権者となる高校生につきましては、先ほど御質問ございましたけれども、文科省と連携をいたしまして、選挙の意義なりその重要性を実践的な体験を通じて学ぶための高校生向けの副教材の作成を進めておりまして、でき上がり次第、学校現場で模擬投票なりいろんな取組ができるよう準備をしてまいりたいというふうに考えております。

また、改正法成立後早期に、高校や大学を含め、広くポスターの掲示、リーフレットの配布、あるいは、特に若者向けにつきましては、インターネットの広告でありますとかSNSを用いた啓発、あるいは全国各地でシンポジウムを開催するなどの周知啓発を今検討いたしているところでございます。先ほど申し上げましたように、大変大きな改革、改正でございますので、この一年間の周知期間を活用いたしまして、特に各地の選挙管理委員会なり、あるいは、若者啓発グループと申しまして、全国各地で自主的に啓発活動等を行っているグループもございます、そういった方々とも連携し、工夫を凝らしながら、広く国民の皆様に引下げの意義等が十分周知、浸透するよう努めてまいりたいというふうに考えております。

○足立信也君  最後の質問にしたいと思います。通告しておりませんが、済みません、船田議員と武正議員と北側議員にできたらお答え願いたいのですが、これから話をします。

被選挙権の、先ほど出ておった問題です。昔は人生五十年時代、五十歳。十五歳で元服ですよね、三割はまだ育つ時期、それから六割、三十年間働いて、残り一割、五年間が余生だったわけです。これは、私は、今の人生八十年時代もそうは変わらないと思っていまして、最初の三割、二十四歳までは育つ時代で、そこから六割、七十二歳まで働く、そして残りが一割、八年間は余生と、その割合というのは余り変わっていないと思うんです。それから、参議院がつくられたときに、再考の府、あるいは良識の府とするため、その良識はどこに求めるか、これ国会答弁にあるんですが、その良識に頼るところは、つまるところ、年齢差しかないだろうということで、衆議院に比べて五歳被選挙権を年齢高めたということなんです。今度、選挙権が十八歳以上になるわけですが、私は、冒頭述べた被選挙権のことについては、今人生のスパンが長くなっていて、そして成長する期間というものも十分時間が必要になってくる中で、お三方は、被選挙権については、あるいは衆議院と参議院の被選挙権の違いについても、今、 これ始められた当初のことは今述べましたが、どのようなお考えを持っておられるかお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。

○衆議院議員(船田元君)  お答えいたします。被選挙権のことにつきましては、先ほども答弁をしたわけでありますが、選挙権年齢が引き下がるということになりますと、やはり被選挙権の年齢との差が拡大をするという点がありますので、その辺りはやはり一定の短縮を図る必要があるのではないかということは思っております。しかし、また一方で、被選挙権の要件としてはやはり年齢を重ねること、今、参議院良識の府ということもお話をいただきましたけれども、やはり、長く人生を経験し、そして分別を持ち、あるいはその判断力、総合的な判断力、そういったものも年齢に伴って、あるいは経験に伴って増えてくるということが一方ではあると思っております。ですから、選挙権年齢、被選挙権年齢をいたずらに近づける、あるいは近づけ過ぎる、あるいは一致させるということについては、私は余り賛成はできません。一定の差があってしかるべきだと思っております。ただ、衆議院と参議院の被選挙権の年齢差があっていいかどうかということについては、私は今はまだ結論を自分として持っているわけではありません。これは少し、また、衆議院と参議院の役割の分担であるとか、あるいは成り立ちであるとか、そういったものをやはりじっくりと研究、検討しなければ、軽々に衆参は一緒であるべきだという結論は出ないというふうに思っております。

○衆議院議員(武正公一君)  お答えいたします。衆議院の方の参考人などからはやはり被選挙権年齢の引下げに対する強い期待が述べられまして、私ども答弁では、やはりこれも議論に付していく必要があるということはお答えいたしました。また、平成二十六年二月七日、国立国会図書館の調査で申しますと、世界の下院につきましては、選挙権年齢よりも被選挙権年齢が高い国が百九十七か国中百三十二か国、選挙権年齢イコール被選挙権年齢は五十八か国。上院については、選挙権年齢を被選挙権年齢が上回る国は七十八か国中三十二か国、イコールは七十八か国中七か国。下院と上院の被選挙権年齢については、上院の被選挙権年齢が上回る国は七十八か国中四十七か国、イコール、すなわち下院と上院の被選挙権年齢がイコールなのは七十八か国中二十五か国という統計が出ております。こうした点も併せて議論に付していく必要があろうかと思います。

○衆議院議員(北側一雄君)  先ほど来お話のあるとおりだと思いますが、公職に就く人を選ぶ側の選挙人の年齢をどうするかという問題と、選ばれる、公職に就く人の、就きたいという人の年齢の問題と、これはやはり基準は少し違ってもおかしくないと私は考えます。ただ一方で、衆議院と参議院との被選挙権の違いがあるということについては、これはもうあくまで私の個人的な意見ではございますが、同じ普通選挙でございます、衆議院も参議院も。ほかの国の上院、下院のように全然その選び方が全く違うというふうな仕組みではない、全く国民が普通選挙で選ぶという選挙制度を衆議院でも参議院でも採用しているわけでございまして、そういう選挙制度である以上は、被選挙権について違いを設けているという合理的な理由というのはなかなか乏しいんじゃないのかと私は考えております。

○足立信也君  どうもありがとうございました。終わります。




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