国会会議録
 

平成25年4月25日- - 厚生労働委員会


○委員長(武内則男君) ただいまから厚生労働委員会を開会をいたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る三月二十九日、山田太郎君、広田一君及び青木一彦君が委員を辞任され、その補欠として川田龍平君、櫻井充君及び武見敬三君が選任されました。

○委員長(武内則男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房総括審議官生田正之君外十三名の政府参考人の出席を求め、また、麻薬及び向精神薬取締法及び薬事法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、厚生労働省医薬食品局長榮畑潤君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。

○委員長(武内則男君) 社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、雇用、労働等に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○石橋通宏君 民主党の石橋通宏でございます。
 今日は、雇用、労働に関する集中審議ということで、待ちに待った委員会立てをしていただきまして、この間予算委員会で質問の機会をいただいていろいろ意見、やり取りさせていただきましたけれども、まさに今、安倍政権の中で、雇用・労働問題に関する規制緩和問題を含めて様々に議論されている中で、この厚生労働委員会でこの問題について集中的に審議され、これは本当に必要な話だと思っております。今日の委員会立てしていただいた委員長、そして両筆頭理事始め皆さんにまずは敬意を表したいと思います。ありがとうございます。
 それでは、早速質問に入らせていただきますので、今日はよろしくお願いを申し上げます。
 まず、大臣にお伺いしたいんですが、先般予算委員会でも、あるべき雇用、労働の姿、とりわけ憲法上の要請を含めて安倍総理の見解も伺ったところなんですが、今日はその意味も込めてまず最初に、ILO、国際労働機関との関係について、とりわけ我が国はILOの主要国、主要メンバーとしてILOの結成以来役割を果たしてきているわけですが、まず、厚生労働大臣として、ILOの意義含めてどうこのILOのミッションを日本で遂行されていく決意でおられるか、その辺の考え方、国際労働基準の遵守ということも含めてお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(田村憲久君) おはようございます。
 委員、ILOで御活躍をいただいておられたということでございまして、大変ILOに対して御理解をいただいておられる先生だというふうに存じております。
 一九一九年、国際連盟の発足と同時にILO、これも発足したわけでございまして、一九四四年のフィラデルフィア宣言において四つの基本、根本原理というものを再確認をされた。労働は商品でないでありますとか、また表現、結社の自由等々、さらには一部の貧困は全体の繁栄を危なくする、そしてまた欠乏に対する闘いということでございまして、これは政労使共に協力していく、このような四つの基本的な考え方、再確認されていく。
 こういう中において、日本もこのILOに参加をさせていただきながら、言うなれば世界において政労使、これが一致した唯一の国際機関でございますから、その中において役割を果たしていただいておるという意味では、日本の労働行政を進める上においても大変大きな示唆をいただいているというふうに思います。
 労働条件の改善を通じて、社会正義を基礎とする世界の恒久平和を確立することに寄与すること、また完全雇用や労使協調、さらには社会保障を推進することを目的としているというふうに存じておるわけでありますけれども、もちろんILOの条約等々、この制定や遵守、これは大変重要なことだというふうに思っております。
 あわせて、日本の政府としての役割といいますか、それに関しましては、この国際労働基準に関する議論にまずしっかりと参加すること、それから途上国の労働基準の遵守でありますとか雇用や労働の安定、こういうものに関してILOを通じて実施をしていくこと、これを支援していくこと、そしてまた分担金、これは財政の部分でありますけれども、この任意拠出、支出に対して財政支援をしっかりと行っていくこと等々、ILOの標榜するディーセントワーク、これの実現に向かって日本としてもしっかりと協力をしてまいりたい、このように思っておるような次第でございます。
○石橋通宏君 ありがとうございます。
 しっかりと協力をしていくというお言葉をいただきましたけれども、我が国、主要加盟国としてのむしろ責任をしっかりと果たしていく必要があると思っています。
 大臣、途上国での労働基準の遵守に向けてという、協力もしていくんだという決意だと思いますが、むしろこの日本でこの国際条約をちゃんとしっかりと遵守していくんだという決意をむしろ示していただきたいと思いますが。
 その意味で、もう御存じのとおり、大臣言うまでもなく、日本は残念ながら世界で全ての加盟国が批准し遵守をしていこうという中核条約、八条約あるわけですが、この中核条約のうち百五号、百十一号をいまだに批准しておりません。この点に関して、実は私どもILO活動推進議員連盟という議連をつくっておりまして、この議連には自民党、御党の主要メンバーの皆さん、公明党の主要メンバーの皆さんも入っていただいて、みんなでこれやっぱりこの中核条約の遵守はやろうよと。実は甘利、今、現大臣ですが、甘利大臣にも昨年までは副会長として、これやっぱりやっていかないかぬよねという話はしていただいておりました。
 大臣、是非この中核二条約、まだ未批准のやつ、批准是非していきたいと思いますが、決意どうでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 大臣も私も同じ思いだろうと思いますので、私の方から。おはようございます。
 委員の方から、まさにILO条約、とりわけ中核条約八条約のうち二つが残っていると、こういう御指摘ございました。百五条、強制労働の禁止、それから百十一条条約、雇用、職業についての差別待遇の禁止、この点について、先般、私も委員お取り組みいただいている議連に参加させていただいて情勢はよく分かっているわけでありますが、それぞれの条約、目的、内容、日本にとっての意義等を十分検討し、国内法制の整合性を確保した上で批准する必要があるわけでございます。
 国内法制との整合性についてなお検討をすべき点があるということが今の現状でございますが、委員のお取組もございます。我々としてもしっかり精力的に検討を進めてまいりたい、我が国がILOの中で主要な位置を占める国でありますから、そのことも十分踏まえて検討を進めてまいりたいと思っております。
○石橋通宏君 もう恐らく検討、検討、検討という段階は終わっておりまして、もう言うまでもないと思いますが、ILO百八十五か国中、この二条約、百五号はもう百七十四か国、百十一号は百七十二か国、残りがほんの僅かです。その中に日本が入っておるんです。アジア諸国に対して労働基準をなんて言う前に、まずは日本が実践しなきゃいかぬのですよ。ですから、もう検討は長らく厚労省でずっとしてきて、もう積み上げあるんです。是非、もう次のステップに行くというのを、みんなでこれはもう政治の責任としてやっていこうじゃありませんか。是非、それは我々も一生懸命協力していきますので、大臣、副大臣、是非率先してやっていっていただきたいと思いますが。
 ILOの一番の重要なもう根源といいますか、これは、大臣、言うまでもなく、三者構成主義です。一九一九年、第一次世界大戦の惨禍から、もう世界の恒久平和を目指す、そのために何が必要かといったときに、三者構成なんだと。労働・雇用問題については、やはり政府だけが、政治だけが、もう使用者の代表の皆さん、労働者の代表の皆さん、みんなで一緒にやっていくんだということでILOをつくって、国際労働基準作っているわけです。この三者構成主義をやはり実践していく、これが一番の重要なILOへの参加、参画であり、ILOのミッションへの協力だと思っています。
 大臣、その意味で、この三者構成主義をやはりしっかりと日本の国内で、あらゆる労働・雇用分野の政策、そして労働者に影響を与える社会経済政策、こういうことを、しっかりと三者構成主義を尊重して、それを実践していくんだという意味での決意と覚悟、これ是非聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今までも、この労働問題、法律改正含めていろんなものをやるときには、この三者構成ということを踏まえて、労働政策審議会で御議論をいただいて、私にその上でいろんな結論をいただいてきたわけでございまして、そのような意味からいたしますと、答申、建議、いろんな形で私に御意見をいただいてまいりました。
 もちろん、これからもいろんな議論は至るところでなされてくると思いますが、最終的にそれを政策としていく限りは、この労働政策審議会の中で御議論をいただいた上で結論をお出しをいただくというところは変わらないわけでございまして、しっかりとその精神を踏まえて対応してまいりたいというふうに思っております。
○石橋通宏君 もちろん、今、我が国では労政審という三者構成の場があります。しかし、この三者構成主義というのは別に労政審だけにとどまる話じゃないわけです。様々なところで雇用、労働に関する議論というのは行われるわけで、そういうところにやはり常に三者構成主義というものを入れ込んでいくことこそがILOの三者構成主義を実践するということになるわけです。労政審があるから、それは労政審でやればいいんだということじゃないんです。そういうことではなくて、やはり雇用・労働政策を議論するときにはきちんと労働者の代表を入れる、使用者の代表も入れる、それで三者でやるんだと、これが三者構成主義なんです。大臣、そういうことでいいですよね。
○国務大臣(田村憲久君) いや、様々な論点で様々な議論をされるところはあると思うんですね。それは、目的は何かということに関していろんなところでいろんな議論をされるわけであります。ただ、最終的に労働法制を始め労働行政を所管をしておるのは我が厚生労働省でございまして、それまでの議論は、自由闊達な御議論はこれは結構です。しかし、最終的に物事を決める、政府として決めるとなれば、それは私が責任を持つわけでございますが、そこを通らなければ何も決まらないわけでございまして、そこにおいては、やはりちゃんとこの三者の議論をしないことには物事が決まらないというふうになっておるというのが今の日本の仕組みでございますから、最終的に労働政策審議会というところでちゃんと議論をいただく。ここを通らないことは絶対あり得ないです。だから、ここを通した上で労働政策は決めていくということでございますから、私の責任においてちゃんと三者の御議論をいただいた上で物事を決めさせていただきます。
○石橋通宏君 日本的なやり方とまた国際的なそういうILO、さらにはより高いレベルで三者構成を実践しているヨーロッパ諸国の国、是非また大臣も今後三者構成主義の現場、いろいろまた実際に見ていただいて、日本もきちんと三者構成主義ができるようにやっていただければと思いますが。
 次の点に移りますけれども、TPP交渉について、この間、厚労委員会でも議論があり、予算委員会でも議論があり、大臣も答弁立たれておりますけれども、ちょっと確認をさせていただきたいんですが。
 ちょっとこれまでの大臣答弁で、若干私も不安を持っているというのは失礼な言い方ですけれども、心配をしておりますので、まず、TPP交渉、まだ参加していないので中身分からないというのはもう重々知っております。ただ、やはり情報収集、今どんな議論が本当に行われているというのは、それは関係国からいろんなほかの分野でも、農業分野なりほかの分野でもやられてきたわけです。じゃ、事労働分野に関してこれまでどう厚労省として情報収集をされていて、何が今分かっているのかいないのか、この点は非常に重要な点ですが、これ、現段階でどうなのか、ちょっと状況を説明していただけますか。
○国務大臣(田村憲久君) 今委員もおっしゃられましたとおり、まだ交渉に参加いたしておりませんので、具体的に正確な情報という意味からすれば細かいところまでは入ってきておりませんが、いろんな情報収集はさせていただいております。
 労働分野に関して申し上げれば、現在のところ、単純労働者の移動は議論の対象となっていないということ、それからもう一つは、貿易や投資の促進を目的とした労働基準の緩和の禁止、国際的に認められた労働者の権利保護等について議論が行われていると。これはどちらかというと労働者の権利を保護していくような方向で議論が行われているというような、そういう情報が入ってきております。
 いずれにいたしましても、我々は、このTPP交渉に関しましては、その労働者の権利の保護をしっかりするという観点から厚生労働省として関与していくことがこれは重要であろうというふうに思っておりますので、そのような立場から私どもは物を申してまいりたい、このように思っております。
○石橋通宏君 ありがとうございます。
 確認ですが、これは予算委員会で我が党の小林委員からの質問に対して大臣お答えいただいている。そこのところは、いわゆる雇用の規制緩和の話が出てくるのではないかという懸念を小林委員が示した。それに対して大臣は、そのような話はないと。今も答弁いただいて、その辺の話はないということで理解させていただいていいのかということなんですが。
 一つ我々が大変心配しておりますのは、これまでアメリカからの対日要求、過去、一九九〇年代以降、様々な形で対日要求があって、その中には間違いなく労働の分野の要求が入ってきています。幾つか大変大きな話も入ってきておりまして、第一次安倍内閣のときに、当時の安倍総理が労働ビッグバンと称して実現をされようとしていたことも実はその対日要求の中に入っています。なので、国民もちょっと心配をしているわけです。
 ですから、そういう過去のアメリカからの対日要求の中に入っていた、例えばホワイトカラーエグゼンプションだとか、例えば派遣法の緩和の要求だとか、例えば解雇規制の緩和のルールの話だとか、そういうことは少なくとも今のTPP交渉の労働分野には入っていないということでよろしいですね。
○国務大臣(田村憲久君) それぞれに議論、それは国内の中ではいろんな議論をしていくということはあろうと思いますが、TPPの中でそのような要求が来ておるということは今のところ我々は聞いておりません。
○石橋通宏君 今、国内の中で議論していくというので、今申し上げたようなことを国内の中で議論していくというのを大臣が肯定されたんだろうなというふうに受け取りましたけれども、TPPの労働の中では、今のところの情報では、やられていないということだと思いますが、先ほど大臣言われた、労働者の権利を保護していくんだという、これやっぱり一番大事なところなんです。
 自由貿易、これはウイン・ウインの関係を国際的につくっていく、しかし、それは決して労働者の犠牲の上にあってはいけないと。やはり労働者の基本的な権利、基本的な最低限の条件、これはもうやっぱり守っていくんだということを自由貿易の中にしっかりと組み込んでいくということをやっぱりこれ日本も、我が国も、先ほどのILOの議論もありましたが、率先してやっていかなければいけないと思います。
 その意味で、具体的にはやはりILOの先ほど申し上げた中核条約、これをもうビルトインして、我々ではよく労働条項とか社会条項とかいう言い方をしますが、これを日本として積極的にアメリカやほかの国とも協力をしながら入れ込んでいくんだというところは是非主体的にやっていただきたいと思いますが、その辺は、大臣、決意のほど、どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) おっしゃられる意味もよく理解もするんですが、そもそもこの八つの基本条約に、今も申し上げられましたとおり、二つ我が国は入っていないわけでございまして、ここ、いろんな議論があるのはもう御承知だというふうに思います、ネックになっている問題もあるわけでありますけれども、これは、TPPの中に八つの基本条約を入れるとなりますと、我が国自体がまだ二つ、これ入っていないわけでございますので、そういう問題はあろうと思います。
 しかし、いずれにいたしましても、労働者を保護する立場、これは間違いなく我が方としては主張をしていかなければならないというふうに思っておりますので、そういうような立場から我々はTPPの方に臨んでまいりたいというふうに思っております。
○石橋通宏君 大臣、言うまでもなく、アメリカも批准していないんです、まだ八条約は。でも、アメリカは国際的にはこれは基本的な権利としてこういう中核条約とかを尊重していくべきだというのは主張しているんです。ですから、これは日本は批准していませんけれども、これは日本も批准していくんだというメッセージも含めて、これは絶対中核条約というのを、こういうのを基準としてやっていくんだというのは全く問題ないわけです。それを是非、主体的に考えて是非やっていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 次に、この間、予算委員会等で衆議院の方でも盛んに、先ほどちょっと申し上げて、大臣もちょっとお話しになりました雇用規制の緩和の話の中で、政府としては失業なき労働移動をやっていくんだというような御説明がありました。それを盛んに言われている。ちょっと我々も混乱しておりますのは、失業なき労働移動、何か文言としてはすごく聞こえがいいんですけれども、失業じゃないのに労働移動なんかあり得ないだろうと、逆にそんな意地悪な見方をするケースもあるわけです。どうしても、この間議論になった解雇規制のルールの緩和とか金銭解決導入とか、そういうところがむしろ目的であって、それがあってこその失業なき、つまり成熟産業から労働者をどんどん出すのを促進するという意味での失業なき労働移動ではないかというような心配が今あるわけです。
 大臣、それはそうではないということをきちんとやっぱり説明する必要があると思いますが、その点、ちょっと改めて、どうでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) それぞれの企業で当然、成熟産業という言い方がいいのかどうか分かりませんけれども、経済の状況等々におきまして事業運営がだんだん厳しくなって成り立たなくなりつつある、そういう企業があります。そういうところは、それこそ整理解雇をするかどうかは別でありますけれども、割増し退職金等々を用意して、それこそ早期退職等々を要望をすると、募集をするというような企業がずっとこのリーマン・ショック以降あったわけでありますし、ここ最近も、実際問題、電機を中心にそういう厳しい状況の中でそんな現状があったわけであります。
 でありますから、そういう意味では、職を失うという危険性というものは常にこれは世の中あるわけでございまして、そんな中において、そういうものを何とか防いでいこうという一つの考え方、つまり就労中、会社を辞める前からいろんな対応をして、その上で次の新しい成長産業等々へ労働移動を促していくというような意味でこの失業なき労働移動政策というものが議論をされておるわけでございまして、もう言葉のとおり、これ、なるべく失業というものをつくらずに次の職の方に移れるような、そういう環境をつくろうというのがこの基本的な考え方でございます。
○石橋通宏君 失業なき労働移動、もし本当にやるのであれば、例えば、今大臣言われましたけれども、企業がなかなか事業がうまくいっていないと、じゃ、やっぱり事業うまくいっていないから、ちょっとここの労働者を、従業員を外に出して、どこかほかで頑張ってくださいというのではなくて、むしろその企業が新しい分野にちゃんときちんと新しい事業を展開していって、そこで自分のところの従業員をよりいい形で活用して活躍していただける、そういう企業の努力をむしろ促進していく、応援していく、そういうことであれば分かるんですが、何か今までの御説明聞くと、むしろ外にほうり出して、外部労働市場をつくって、そこを促進していこうみたいな話をするので、どうも解雇と絡むんじゃないかという、そういうように見えるんですよ。
 今日ちょっと参考人で内閣府からおいでをいただいておりますけれども、大変いい報告書を先般、四月九日に内閣府の方で成長のための人的資源活用検討専門チームの報告書というのが出されています。そこでは、いや、清家さんが座長でやられているはずですが、むしろ、いや、労働者を解雇をやりやすくしてというような話じゃなくて、やはりきちんと真っ当な雇用を新しい分野とか若しくは既存の企業の中でつくっていく、そういう趣旨で提言をいただいておりますので、ちょっとこの報告書のエッセンスについて御説明をいただければと思います。
○政府参考人(豊田欣吾君) ただいま御指摘のございました成長のための人的資源の活用検討専門チームでございますけれども、経済成長を担う人材育成を促進し、人的資本の蓄積を可能とする新たな経済社会構造に対応した人的資源活用の在り方について専門的見地から検討を行うために、慶應義塾大学の清家篤教授に座長となっていただいて開催されたものでございます。
 本専門チームの報告書は本年四月九日に取りまとめられたところでございますが、報告書の中におきまして、高生産性部門の拡大と労働移動に関しまして以下のような指摘がなされているところでございます。「高生産性部門の拡大と、それへのマッチングのための効果的な教育訓練機会の提供などを通じて、人的資本をできるだけ損なうことなく、企業内外のより高い生産性の部門へ失業を経ないで移動できることを目指して改革を進めるべきである。」、「なお、こうした労働移動については、外部労働市場を介するものだけでなく、企業自身が高生産性分野にシフトすることにより内部労働市場を通じて行われるものも含まれる。」、以上のような指摘がなされているということでございます。
○石橋通宏君 ですから、どうも今、何かちょっと、大臣、先ほどの労働移動の関係だと、解雇を、解雇、解雇というか、雇用の終了を前提として、じゃ、企業内でまず辞める前に何か職業訓練してもらってみたいなことを言っていますけれども、だから、そこに集中しちゃうから、どうも解雇、解雇、解雇、辞めさせる、企業から出すのが目的じゃないかというふうになっちゃうんだと思うんですよ。だから、今、この内閣府の提言なんというのは非常にいい提言だと思いますので、是非こういう、政府内でしっかりとその辺も、政策、よく横の連携を取っていただいて、いい形の政策をより作っていただければと思いますが。
 ちょっと一点、今の関係で、限定正社員というか、これ厚労省として文言がよく分からないんです、これ。限定正社員と言ったり、第二正社員と言ったり、準正社員と言ったり、今、産業競争力会議でこういうのが出てきて、新聞もあっち行ったりこっち行ったりするものだから、何が今どうなっているのかよく分からないのでその辺の混乱もあると思うんですが、どうもこの失業なき労働移動というのが、ここの中に、構想の中にこの限定正社員制度というのも入っているのではないかと。
 つまり、どんどんどんどん出すんだけれども、行き着く先は限定正社員。限定正社員と言っているけれども、経団連さんのあの要望とか一部民間議員の方の話とか聞くと、どうも限定正社員というのは、何か新たな働き方で、より働きやすいなんて言っておきながら、実は、給料は二割以上安いし、解雇もしやすいし、四要件外して、解雇規制撤廃してなんということを経団連さんは要求をされているし、どうもそういうことを考えると何か狙いが別のところにあるんじゃないかという心配がまさにあるわけです。
 ちょっと大臣の口から是非、限定正社員というか、厚労省が考えるのはそんなものじゃないし、もしそういう話であればこんな話は絶対に乗らない、大臣として絶対ストップする、その辺の決意も含めてお願いします。
○国務大臣(田村憲久君) 多様な働き方の一つとして、正社員として幾つか限定した中で労働契約を結ぶというようなものをイメージをいたしておるわけでありまして、職種でありますとか職務でありますとか、場所も若干入るのかも分かりません。あと、時間というものもあるんだと思います。しかし、それは一方で実態がどうであるかということに起因するわけでありまして、そういう契約であったとしても実態がそうでなければ、それは今の働き方と変わらないということが前提であるというふうなことは御理解をいただけるものだというふうに思います。
 これはそもそも、ワーク・ライフ・バランス等々を実現するために、今の日本の正規と言われる働き方、いわゆる日本型の働き方といいますか、それがかなり労働者に対しての制約があるという中において、それが原因でなかなか少子高齢化、少子化も改善していかないというような、そういうようなことがあるものでありますから、やはり本人が望む中においてそのような多様な働き方を実現をしていこうというのが基本的な考え方であります。
 しからば、それで解雇をしやすくなるかどうかでありますけれども、そもそも、日本の解雇法理といいますか、言うなれば、これ、解雇、労働契約でありますから、契約は自由でございます。つまり、いついかなるときでも本来解雇することはできるわけでありますが、しかし、そうなりますと、やはり民法上権利の濫用に相当するわけでございまして、これが昭和五十年代前半にいろんな裁判で最高裁でそれこそいろんな判例が確立をしてきたわけでございまして、それが民法の方に移されてきた。民法の中においても、権利の濫用等々、これを規制する条項があるわけでありまして、その中において解雇権の濫用というような法理が生まれてきて、今労働契約法の方にそれが移ってきておるわけであります。言うなれば、社会通念上、相応で、相当でないというような、そういう解雇でありますとか、客観的に合理的な理由のないような解雇、こういうものに関してはこれは権利の濫用と、解雇権の濫用と見るわけでありますから、これ自体が、この働き方というものが変わる中において、すぐさま変わるものではないであろうと。
 つまり、そういうものが社会的な中においてどういうふうな認知をされるかによって、それは司法が判断をするものでありますから、仮に、解雇は自由だというような法律をあえて上乗りで作ったとしても、本来、最高裁で確立をされてきた解雇権というものの、権利の濫用の法理というものが、上から他の法律を作ったからといって、それで本当に変えることができるのかという疑問はあるわけでございまして、あくまでもこれは裁判で我々としては確定をしてくるものであると思っておりますので、働き方において解雇をしやすくなるというようなものを狙って我々がこのような働き方を推奨するわけでもございませんし、あえて言えば、そういうことを目指していろんな方々がいろんなことをおっしゃっておられても、そういうものが通用していくものだというふうには我々は思っておりません。
○石橋通宏君 長々と御説明をいただきましたけれども、要は、どういう名称になるのか、どういうあれになるのか分かりませんけれども、特定の労働者に対して解雇権濫用ルールを適用除外にするようなことはないということですね。それだけちょっともう一回確認をお願いします。
○国務大臣(田村憲久君) 契約の自由という中において、権利の濫用の防止というものが求められてきておるわけでありますから、当然、いかなる労働契約においても解雇権の濫用という考え方というものは、これはあるわけでございますから、今おっしゃられたとおりでございます、委員の。
○石橋通宏君 解雇権濫用ルールの適用除外をするようなことがないという大臣答弁ですので、是非それはしっかりと、今後労働者を守る立場から是非頑張っていただきたいと思います。
 今日はいろいろと、せっかくですから、ちょっとワーク・ライフ・バランス、先ほど、せっかく大臣が言及していただいたので、まさにワーク・ライフ・バランス、私も全く、大臣、そこの点は同感なんです。正社員という働き方が非常に無限定になっていると。でも、ちょっと多分違うのは、だから正社員じゃない別のカテゴリーを作ろうということではなくて、だったらやっぱり正社員という働き方の中で労働者が真っ当な働き方ができるようにしていこうじゃないかというのがむしろ正しい考え方で、昨年まで厚労省の中でも多様な形態の正社員という、正社員の中でいろいろなやっぱりワーク・ライフ・バランスが実現できるような、例えば労働時間の在り方とかいうことはあってもいいんじゃないか、そこは私もそう思うわけです。
 その意味で、大臣やっぱり今問題は、大臣、イクメン議連で活躍をされたりしておりますが、問題はやっぱり労働時間だと思うわけです。無限定の労働時間、三六協定を結んでしまえば青天井みたいな、今のような働き方が問題なのであって、大臣、この労働時間規制の在り方、あるべき姿、やっぱり僕は年間の上限規制を設けるとか、ヨーロッパではもう標準になっている勤務間インターバル規制、休息規制を設けるとか、さらには一週間に一回は必ず休もうよと、絶対週休制を設けるとか、こういう規制をやっぱりしっかりやって労働者を守っていかないかぬと思いますが、この点についてどう思われますか、大臣。
○副大臣(桝屋敬悟君) 大臣との議論を聞いておきながら、私も一言申し上げたいと思って立ち上がりました。
 今委員からのお話のございましたワーク・ライフ・バランス、この実現、非常に貴重なお話をいただきました。労働時間の削減と、労働時間の問題だと、こういうお話をいただいたわけであります。非常に大変重要な課題だと考えてございます。週労働時間六十時間以上の雇用者の割合、大変多くなっているわけであります。このため、労働基準法第三十六条第一項、いわゆる三六協定でございますが、この時間が、同条第二項に基づく限度基準、いわゆる一か月四十五時間、一年間三百六十時間等に適合するように指導監督を徹底するなど、長時間労働抑制の取組に全力で今取り組んでいるところでございます。
 今委員から労働時間法制について幾つかの提案もございました。厚生労働省といたしましては、まずは実態把握が重要と考えておりまして、本年四月から、時間外労働あるいは休日労働等の実態を把握するための全国調査を今実施しているところでございます。その結果等を踏まえて、労働時間法制の在り方について労働政策審議会で総合的に議論をいただきたいと考えているところでございます。
○石橋通宏君 この辺は是非、男性も女性もやはりしっかりと仕事と家庭を、それぞれのライフスタイル、そしてライフステージに応じて自分の意思でバランスを取れる、そういう社会をつくっていくことが必要です。大臣もイクメン議連の中でそういう議論をされてきたと思います。是非、この労働時間規制の在り方、これ是非一緒にやっていきましょうよ。それで、やっぱりワーク・ライフ・バランス社会を実現していくということが本当に労働者のためになる。そして、企業のためにも間違いなくなるはずです。これは是非やっていきたいと思いますので、是非今後の取組をよろしくお願いをいたします。
 それでは、ちょっと時間がなくなってきたので、本当はいろいろと用意をさせていただいたんですが、一点だけ、改正労働者派遣法について、これは大臣、昨年ずっと大臣も自民党、御党の中で取組をいただいて、三党合意も御尽力いただいて、ようやく十月一日施行されて、これ、本当に今回、新たに労働者保護という観点を入れていただいて、これで派遣労働者、労働者を守っていこうよということで新たにいろいろ規制を入れていただいたわけです。
 やっぱり、これはきちんと施行していかないといけない、現場で運用していかないといけないという思いでおりますが、私も今回ちょっといろいろ調べさせていただいたら、その運用体制が非常に脆弱、貧弱だということを気付きました。
 これ労働者派遣法は、もう言うまでもなく、需給調整指導官という方々が現場で、労働局でやっておられると。しかし、これ需給調整官の数がもう全然足らないと私は思う。全国で四百七十八人しかおられない。派遣事業者は登録事業者だけで八万社はあるわけです。それを四百七十八人で運用されている、県によっては二人、この実態でどうやってこれ運用するの。ちょっと、この体制の強化、今の状況、これ、どういう思いでおられるのか。そして、これ、どういうふうにきちんと労働者保護の観点から法施行していく、運用していくためにこの体制強化されていくのか、ちょっとここはしっかりとお考えお聞かせください。
○副大臣(桝屋敬悟君) 改正労働者派遣法の適正運営の体制確保という観点でお尋ねをいただきました。
 今、需給調整指導官、委員から四百七十八名と、こういう御指摘もいただいたわけであります。ただ、委員、これも確かに実施体制重要でありまして、我々もこれで十分とは到底考えておりません。厳しい総定員の中で取組をいたしておりまして、二十四年で十名の増加、二十五年で七名の増加、その結果、四百七十八名と、こういうことに相なっているわけであります。
 今委員から二名という、これは山梨の事例だろうと思います。決して十分な体制ではないと思いつつも、この適正運営確保に向けての取組としては、やはり、需給調整指導官、この役割も極めて大事でありますが、労働局全体の取組として、パンフレット等による周知あるいは改正労働派遣法に関する旧来の説明会、こうしたことも併せて取り組みたいと、こう思っているわけでございます。
 今後とも、この適正な運営確保に向けて引き続き必要な定員の確保には取り組んでまいりたいと考えている次第でございます。
○石橋通宏君 そこを是非やってください。全体の数が大変な中で確保するのも大変だと思いますが、これまさに改正労働者派遣法の趣旨を徹底していくためには、体制なければとてもできませんから、これ是非やっていただいて、今日、別に追及しませんけれども、一部、労働基準監督官から借りているという事例もちゃんと報告を受けておりますので、こんなことあってはなりませんよ。そこは是非しっかりやっていきたい。もし今後進展なければもうちょっと追及したいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 それでは、またで恐縮ですが、丸川政務官に御登場をいただきたいと思いますが、予算委員会でいろいろと答弁をいただいたところですけれども、どうもちょっとまだ腑に落ちないところが多々あるので、またここでいろいろと聞かせて、確認させていただければと思っておりますが、予算委員会、丸川政務官、答弁の中で、下の広告はあれですけれども、少なくともヒューマントラスト社の広告として日経新聞に出ることは知っていたという答弁されましたが、それはそういうことでいいですね。
○大臣政務官(丸川珠代君) ヒューマントラスト社の広告として出るというふうな認識はございませんでした。
○石橋通宏君 ちょっとよく分からない。ヒューマントラスト社の社長と対談をしていて分からなかったんですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 対談をしている最中にも、その受けるときにも、これがそのヒューマントラスト社の広告であるという説明は一切ございませんでした。
○石橋通宏君 予算委員会で、広告だという認識はあったということを言われましたね。それは、じゃ、何の広告だと思われたわけですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 私、これ、いただいたゲラをもう一度確認しましたけれども、私、これ、日経新聞の広告だと思っておりました。自社提供枠とでも申し上げればいいのか、日経新聞にとっての広告なんだというふうに理解をしておりました。
○石橋通宏君 信じられない答弁ですね。
 最初に企画書いただいたでしょう、丸川政務官。企画書、企画書にそれちゃんと書いてなかったんですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 私が読んだ限りでは、それは認識しておりません。
○石橋通宏君 企画書を提出求めましたけれども、提出をできないというお話で拒否されましたが、これ、何で提出できないんですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 私が伺った限りでは、これは日経新聞の社内の書類なので、日経新聞社が出してほしくないというふうにおっしゃっているというふうに伺いました。(発言する者あり)
○石橋通宏君 これは冗談じゃなくて、この間の予算委員会でも、例えば岡本前政務官の話だとか前の国交大臣の話も出たりしましたが、実は、国交省、前、前大臣の事務所から私は企画書いただきました。全然問題ないという話でいただいております。なぜ出さないんですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) それは、日経新聞社が社内の文書であるので出したくないというものを、私たちの所有物ではないものを出すことができないので出せないということです。
○石橋通宏君 委員長、これ、是非、資料の請求を改めて求めたいと思いますので、ちょっと委員長としてのお取り計らいをお願いします。
○委員長(武内則男君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をいたしたいと思います。
○石橋通宏君 丸川政務官、先日の津田委員からの質問の中で、最初にオファーがあったときはヒューマントラスト社のことを知らなかったと言われましたが、それは本当ですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) はい。知りませんでした。
○石橋通宏君 ヒューマントラスト社の社長さんは、人材派遣協会の理事をやっておられますね。これまで、丸川政務官、人材派遣協会、様々にお付き合いがあったと理解をしておりますが、それでも面識も一切なかったということですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 後で調べましたら名刺交換をしていたことが分かりましたが、全く記憶にございませんでした。
○石橋通宏君 全く記憶にない、全く知らないヒューマントラスト社の広告に出たと、そういう理解でよろしいんですね。
○大臣政務官(丸川珠代君) 結果的に広告に出たということになっておりますけれども、私が取材を受けてゲラを確認した段階では、広告を受けたという認識はございませんでした。
○石橋通宏君 確認しますが、結局、丸川政務官、この広告への出演を最終的に承諾したのはいつですか。
 委員長、答弁早くお願いします。
○委員長(武内則男君) 政務官。丸川政務官。
○石橋通宏君 お願いします。
 あなたが承諾したんでしょう。御自分で承諾されたんだから分かるでしょう、いつか。自分で承諾されたんでしょう。承諾したのはいつなんですか。ちょっと、時間……
○委員長(武内則男君) ちょっと、速記止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(武内則男君) 速記を起こしてください。
○大臣政務官(丸川珠代君) 取材が受けられないかという問合せは平成二十四年度末にございましたけれども、実際に取材を受けるということを決定したのは、政務官に就任後、厚生労働省に対して確認をして受けて構わないということで答えをもらってからでございまして、これが一月の九日でございます。平成二十五年の一月の九日でございます。
○石橋通宏君 なぜ承諾するまでにそんなに時間が掛かったんですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 政務官になったからです。
○石橋通宏君 最初にオファーがあったときは十一月の十三日で、そのときは野党の、その当時は御党野党の一議員でいらっしゃいましたね。そのときは政務官全然関係ないですね。なぜ政務官どうのこうのという説明になるんですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) まずもって、十一月はたしか野田総理大臣が解散するやもしれないというような話になっていたかと思います。それで、選挙があるかもしれないという中で時間が取れるかどうかということで、正直、時間は恐らく取れないだろうという見込みがございましたので、そのままにしておりました。そうこうして、選挙が終わりましたらば、政務官に就任するということになりましたので、これはきちんと確認をさせていただきたいということでそのまま年をまたいだという状況でございます。
○石橋通宏君 何か、十一月十三日の時点であなた解散知っていたわけないでしょう。我々みんな年越すと思っていたのに、何であなたが十一月十三日の時点で解散、解散、すごくそれ、今の答弁おかしいですよ。
 これ、本当は十一月十三日でなかったんじゃないですか、最初に話があったのは。
○大臣政務官(丸川珠代君) 十一月十三日です。
○石橋通宏君 厚生労働省から今日参考人でおいでをいただいていますが、これも丸川さんの答弁で、ヒューマントラスト社のことを知らなかったのでヒューマントラスト社の信賞必罰について調査を掛けたというお話がありました。これ、この間、津田さんが聞いてもいないのに、丸川さんが最初にぼんぼんぼんと答えられたので何かあるのかなと思ったんですが、厚生労働省、丸川さんから信賞必罰、ヒューマントラスト社について問合せがあったのはいつでしたか。
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。
 丸川事務所より、大臣官房を経由いたしまして職業安定局の方に対しまして、ヒューマントラスト社に対する指導、勧告の公表ベースの事実について問合せがありましたのが十一月十三日で、十一月十四日に、私どもの方から、官房を経由しまして事務所の方に、そのような公表ベースでの指導、勧告を受けた事実はないという形で返させていただいております。
○石橋通宏君 ちょっと、もうちょっと詳しく教えてください。
 どうやって、何をどうやって調べたんですか、ヒューマントラスト社の信賞必罰について。
○政府参考人(宮川晃君) 公表ベースで指導、勧告の件数、内容等の分かるような資料が欲しいという資料要求がございましたので、翌日、そのような公表ベースでの指導、勧告の事実はないという形で返させていただいております。
○石橋通宏君 これ、おかしいんですね。私が同様の問合せを厚生労働省にすると、特定企業のそのような情報は出せませんという回答を厚生労働省からいただきました。それは野党議員だから駄目だということなのであれば、当時、丸川さん、十一月十三日は野党議員だったはずです。その件について御説明願います。
○政府参考人(宮川晃君) 要求されたものが公表ベースということでございますので、公表ベースのものはなかったものでございますので、公表ベースとしてはないという形でお答えさせていただいております。
○石橋通宏君 私が質問したときは自分で調べてくださいと言われましたけど。
○政府参考人(宮川晃君) 大変恐縮でございますが、指導監督ベースということで、公表ベースという形であるのであれば公表ベースの形で返させていただいておる、そういう形で返させていただくつもりでございます。
○石橋通宏君 大丈夫ですか。特定の企業のその辺の情報は基本的には出せないはずです。それが厚生労働省の方針のはずです。十一月十三日の時点、丸川議員が野党議員であったときにヒューマントラスト社のということでやっても、本来は出さないはずです、特定の個社のやつは。なので、むしろ政務官としてそういう問合せを掛けたのであれば、それは政務官だから答えるというのはあり得る話かなと思うわけですが、宮川さん、もう一回、大丈夫ですか。
○政府参考人(宮川晃君) 先ほど、今先生の方から、議員の方からお話がありましたように、指導監督につきまして個別のケースについてお答えすることは差し控えさせていただいております。しかしながら、行政処分あるいは勧告など公表ベースで行われているものにつきましては、公表しているものについて問合せがあれば、その旨お答えさせていただいているところでございます。
○石橋通宏君 それでは、これから我々もばんばん質問させていただいて、是非、もうしっかり教えていただきたいと思いますが。
 政務三役規範についても、厚生労働省、問合せを受けたと聞いております。政務三役規範について、丸川これは政務官から問合せがあったのかな、問題なしという判断を厚生労働省の方でされたということで我々も説明聞いておりますが、これ、いつの時点で、誰が、厚生労働省のどなたが何に基づいて判断をされたんですか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。
 まず、今年の一月八日の日に丸川政務官の国会の事務所の方から厚生労働大臣政務官室に対しまして、日経クロスメディア企画による対談記事の対応の可否について御相談がございました。
 翌日、一月九日、大臣政務官室で検討いたしまして、三点の理由から対談を受けるという判断をしたということでございますが、一つは、日経クロスメディアによる対談企画であるということでございます。それから二つ目が、対談相手であるヒューマントラスト社が日本人材派遣協会の理事を務めている企業であるということ。三番目が一番大きいんですが、この対談に関しまして報酬、供応接待等を受けていないことということで、国務大臣、副大臣、大臣政務官規範に抵触はしないということで対談を受けていただくということにしたものでございます。
○石橋通宏君 それは省内で検討されたということなんですね。
○政府参考人(生田正之君) 大臣政務官室で検討したということでございまして、大臣政務官規範に反しないということが明確であったということで、政務官室で判断したということでございます。
○石橋通宏君 ヒューマントラスト社が人材派遣協会の理事であったなんて、関係ないんじゃないですか。これは、中身はヒューマントラスト社の広告ですよね。ヒューマントラスト社、つまり特定の企業の広告であるということから照らし合わせても、大臣規範に違反しないという。これがもしオーケーだったら出放題ですよ、特定の企業の広告に。それを許してまで認めたわけですね。もう一回お願いします。
○政府参考人(生田正之君) まず、日経クロスメディアの対談企画ということで、対談の相手がヒューマントラスト社であったということで申し上げておりまして、最終的な判断は、もちろん国務大臣政務官規範を読めば一番いいわけですけれども、読みますと、「関係業者との接触に当たっては、供応接待を受けること、職務に関連して贈物や便宜供与を受けること等であって国民の疑惑を招くような行為をしてはならない。」ということなんですが、これにつきまして、報酬、供応接待等を受けていないということで、これに抵触することはないというのは間違いないというふうに判断したところでございます。
○石橋通宏君 これ、全然違うんですよ。話があったのは、ヒューマントラスト社の社長から丸川議員に対して話があったんでしょう。全然違うじゃないですか。
 日経クロスメディアから、これ例えば過去の同様の記事は、日経クロスメディアから直接役所に対して申入れがあったんです。前田国交大臣のケースはまさにそうです。日経クロスメディアの事業部から国交省に対してきちんと企画書が送られているんです。これは違うじゃないですか。ヒューマントラストの社長から話があったんでしょう。社長から話があって、丸川議員に対して話があったわけです。
 これ、特定の個社と特定の議員とのつながり、最終的には政務官とのつながりじゃないですか。何で規範違反にならないんですか。
○政府参考人(生田正之君) まず、今回の対談企画につきまして、下のヒューマントラスト社の広告については、それが掲載されるという情報は事前には一切なくて、対談企画ということでの御承諾をしたということでございますので、何といいますか、そのヒューマントラスト社の広告に出るという考え方ではないということでございます。
○石橋通宏君 それ、とても苦しいですよ、申し訳ないですが。だって、ゲラチェック、厚生労働省もされたんでしょう。そこに広告と書いてあるし、あそこには一切人材派遣協会と書いてないですよ。ヒューマントラスト社社長と書いてあるんですよ。ヒューマントラスト社の社長と、そして政務官と、そこに広告と書いてあるじゃないですか。それが何で規範違反にならないんですか。
○政府参考人(生田正之君) まず、日経トラスト社の対談企画だということでお受けしておりまして、下にそのヒューマントラスト社の広告が出るということについては全然私どもとして分かっていない状態でございます。ゲラチェックの段階でも、もちろんヒューマントラスト社の広告が出るということは一切情報として入っておりませんで、対談企画として受けるときに、報酬等を一切受けていないということですので、政務官規範に反しないということで判断させていただいているということでございます。
○石橋通宏君 これ、資料配ってありますよね。ここに広告としっかり書いてある。予算委員会でも、丸川さん、広告という意識はあったと発言されている。ゲラチェックの段階で厚生労働省もこれ広告だという認識はあったはずですよ。
○政府参考人(生田正之君) 新聞の取扱いの仕方なんですけれども、記事以外は広告だという整理になりますので、対談企画という形での広告だというふうに私どもは理解しております。ヒューマントラスト社の広告ではなくて、日経新聞としての意見広告のような性格のものであるというふうに考えております。
○石橋通宏君 これ、ゲラを厚生労働省も校正されたんでしょう、二回も。中身見たらこれヒューマントラスト社の宣伝ですよ。キュリカの宣伝。私たち、この会社は一生懸命頑張っています、それに対して丸川政務官がお墨付きを与えている内容じゃないですか。キュリカのこと何て書いてありますか。私たちはキュリカを導入してと、これ個社のサービスでしょう。この個社のサービスに対して、丸川さんはそれはすばらしいと言っているじゃないですか。これが何で広告じゃないんですか。ちょっと、そういう認識でこれオーケーしちゃったら、何でもかんでもオーケーになっちゃいますよ。
 丸川さん、この内容からいっても、丸川さん、ヒューマントラスト社の企業に対して政務官として企業のサービスに対して肯定的な発言をされている。この影響は明らかにこのヒューマントラスト社の広告目的に加担をされている行為だと思いますが、これでも本当に丸川さん御本人、政治家として規範に違反していないと断言されるんですね。
○大臣政務官(丸川珠代君) キュリカのことを話されている後に何と私が言っているかといいますと、派遣事業者が、ニーズをとらえたエージェント機能をきっちりと果たすことで、労働者が保護されるのは望ましいですと、つまり、労働者が保護されるようなことであればエージェント機能を果たしていることは望ましいということを言っておりまして、全くキュリカとは関係のないことを私はここで言っているなということを改めて私思いました。
 全く、この取材を受けたことに関して規範に違反しているという認識はございません。
○石橋通宏君 いや、本当に恐ろしい認識ですが、これ丸川さんがどう判断されるかというよりも、受け手、読み手がどう判断するかです。これ、キュリカの話をしていて、サービスとして評価をいただいています、その後に、ニーズをとらえた、つまりキュリカがニーズをとらえた、そして労働者の保護を果たしている、そういうふうに読み手は取るわけですよ。だから、あなたがこのキュリカに対して、ヒューマントラストがやっている、業界を率先してやっているキュリカに対してお墨付きを与えている、そういう流れになっているわけですよ。
 だから、これについてあなたは、今日資料で配らせて、先月の津田さんのときにも、キュリカについて本当にあなたはちゃんと認識があるわけですか、知らないとキュリカのことをおっしゃいましたね。キュリカがどのようなサービスであるか、あなたは今御存じですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) こちらに書いてある限りのことは存じ上げておりますが。
○石橋通宏君 それでよくこのゲラをオーケーしましたね。この間、津田委員のときに、津田さんから説明されたので、今はそれ以上に御存じなはずでしょう。
 キュリカというのは、アコムのATMを使って、これ労働者の賃金の前払じゃないんです、これ貸付けなんです。貸し付けて、本当は月払、でも、日雇で頑張っておられる方々はその日その日でお金欲しいわけですよ。そして、契約してもらって、そうしたら、前払という形を取りながらも、これ貸付けなんです。貸し付けて、しかも一回一回引き出しで手数料を取るんです。労働者が頑張って働いて、でも、日銭が欲しいからそれ契約する、そうしたら、引き出すたびに手数料を取られるんです。この手数料の額、賃金の日額から考えたら相当な金利です、金利換算ですよ。
 つまり、そういうのをあなたは促進するような発言をここでしてしまっていることについても全然何とも思いませんか。
○大臣政務官(丸川珠代君) ここでキュリカに対する評価は全くしておりませんので、それがそれを促進するようなことになっているとは一切認識をしておりません。
○石橋通宏君 本当に御自分の責任を全く考えておられませんね。あなたがどうのこうの、この広告が、派遣労働者がこれ読んでどうするか。ああ、これは丸川さんがいいと言っているから、これいいじゃないか、労働者保護。それで、労働者がヒューマントラストのサービスに行って、キュリカ契約して、気が付いたら手数料取られて、そういう影響をあなたは考えないんですか、政務官として。それは余りに無責任な発言じゃないですか。どうですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 今回、こういう質問をいただくことになったことは誠に遺憾でございます。
○石橋通宏君 ちょっと今日、時間ももうありませんので、ここで私の質問は終わりにして引き継ぎたいと思いますが、これ、ヒューマントラスト社は今は、丸川さん、労働者保護、そういうことを言われていた。じゃ、ヒューマントラスト社、まあヒューマントラスト社に限らずですが、とりわけ、丸川さん、こういう広告を、結果責任でしょう、政治は。出て、ヒューマントラスト社の営業行為にあなたは加担したわけです、政務官の肩書持って。
 もし、ヒューマントラスト社に派遣法の脱法行為なり違反行為が発覚した場合には、あなた、責任取りますね。
○大臣政務官(丸川珠代君) 個別の会社がどういう行為を取るかということについてはきちんと労働局において対応すべきことと思っておりますので、きちんとそこは厚生労働省として対応していきたいと思います。
○石橋通宏君 それが心配だと言っているんですよ。あなたは担当政務官ですよ、雇用・労働問題の。派遣法をきちんと施行する側の立場ですよ。取り締まられる側のヒューマントラスト社とこういう広告に出て関係つくっておいて、いや、それは労働局、それは成り立ちませんよ。
 ということをちょっと強く申し上げて、余りに政務官が政務官としての責任なり、本当に役割を果たす、そういう立場でおられないということが本当に悔しい、残念です。そのことを申し上げて、私の質問を終わりにさせていただきます。
 ありがとうございます。
○津田弥太郎君 改めて言うまでもないことですけれども、本来、この集中審議は与野党の筆頭理事間で今月の四月の三日に行うことが内定をしていたわけであります。ところが、与党である自民党の国対が開催を認めないということで、一方的にキャンセルを言い渡されたわけでありまして、これ信じられないことであります。
 その結果、衆議院を通過した日切れ扱いの法案が参議院に回ってきているにもかかわらず今日に至っているという、田村大臣、そういうことですから、これ本当にこの厚労の政務三役が与党をちゃんと説得して、やることをやって早く法案の審議してくれというふうに政務三役が頑張らなきゃいけない。頑張っていない。大変問題であるということをまずもって指摘をしておきたいというふうに思います。
 この間の事情は、厚労省の事務方も多く承知をしております。私は、野党であるんですけど、国民の視点で、有益な閣法については、やっぱりそれなりに審議をして、通すべきものは通していくべきだというふうに思っているところでございます。そういう点で、私は、今回のこの問題がこれだけこじれているということについて、政務三役の皆さんの猛省を促したいというふうに思うわけであります。
 また、丸川政務官本人には、本日の委員会が実質、丸川政務官の新聞広告出演問題を含む雇用についての審議という形で開催される意味を十分に考えていただきたいと思うんです。あなたの不適切な新聞広告に対する不誠実な対応のためにこれだけ委員会が混乱をしている、その責任はあなた自身にあるということ、この自覚が余りにもなさ過ぎる、このことをはっきり指摘をしておきたいというふうに思います。
 現役の政務三役の不祥事、疑惑、これが特出しでテーマになって委員会が開催されるなんていうのは、これは、恐らく私の知る限りでは、厚生労働省始まって以来の不祥事というふうに言わざるを得ない不名誉なことですよ。私も厚生労働省にいた経験からして本当に残念に思っているわけであります。しかも、今日のテーマについては、自民党さんや公明党さんも了解をしているわけです、このテーマに。弁解の余地は全くないわけです。
 さて、昨年の通常国会で、派遣法改正により、昨年の十月一日から、三十一日未満の日雇派遣が原則禁止になったわけであります。厚生労働省のホームページ、ここにおきましても詳しい解説が載っています。そこには、派遣契約の期間については日雇派遣かどうかの判断、これには関係ないというふうにわざわざ特出しで書いてあるんですね。こういうふうに書いてあるところから見ると、日雇派遣として原則禁止されたのは三十一日未満の何のことなのか、丸川政務官、お答えください。
○大臣政務官(丸川珠代君) 申し訳ございません。今の質問の意図が分かりませんでございました。
 申し訳ございませんが、もう一度御質問いただけますでしょうか。申し訳ありません。
○津田弥太郎君 あのね、厚生労働省のホームページで特出しで書いてあるんだよ。そんなことも分からないのか、君は。
 日雇派遣として原則禁止をされたのは、労働契約の期間が三十一日未満の日雇派遣が原則禁止されたんですよ。こんなもの、イロハのイの字の話なんだよ。そんなことも知らぬのか。
 さて、そこで、現在大きな問題として指摘をされているのが、労働契約の期間を三十一日としておいて、実際の労働者の派遣期間は一日あるいは二日など極めて短期間にしている、ここが大きな問題になるわけであります。つまり、派遣期間と実際の労働が全然違うというところです、働く日が、日にちが。こうした社会通念上明らかに適当とは言えない労働契約については、労働者派遣事業関係業務取扱要領においても、日雇派遣の禁止の適用を免れることを目的とした行為であると解されるとはっきり書かれているわけであります。この取扱要領は今月、今月ですよ、職業安定局が出したばかりですから、担当である丸川政務官は当然詳しく御存じのはずであります。
 そもそも、日雇派遣の原則禁止の意義として、取扱要領にはこう書かれているんです。「日雇派遣については、必要な雇用管理がなされず、労働者保護が果たされない等といった課題が指摘されている。」。
 そこで、丸川政務官にお尋ねいたします。
 ただいま読み上げました取扱要領の日雇派遣の原則禁止の意義に鑑みるならば、労働契約の期間と比べて実際の労働者の派遣期間が著しく短い場合に、これが脱法的行為と判断されないためには、労働契約の期間において労働者が派遣されていない日については何が行われることが期待されているでしょうか。例示で結構ですから、お答えください。(発言する者あり)
○委員長(武内則男君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(武内則男君) 速記を起こしてください。
○大臣政務官(丸川珠代君) 大変申し訳ございませんが、その質問をされるという質問通告を受けておりませんで、今、要領を確認させていただきました。
 「禁止の範囲」というところに、例えば、労働者の派遣の期間が一日しかないにもかかわらず三十一日以上の労働契約を締結する、また、労働契約の初日と最終日しか労働者派遣の予定がないにもかかわらず当該期間を通じて労働契約を締結するなど、社会通念上明らかに適当とは言えない労働契約については、日雇派遣の禁止の適用を免れることを目的とした行為であると解されるというふうになっておりまして、委員御指摘のとおりでございます。
○津田弥太郎君 とんでもない答弁だよ、それは。私が何を聞いているか全然聞いていない。後ろの厚生労働省も分かっていない。私が言ったのは、何が行われることが期待されているかということを聞いているんですよ、労働者が派遣されていない日については。こんなことも分からない。今月ですよ、今月この要領が発表されているわけ、取扱要領が。この必要な雇用管理、これが行われることが必要なんですよ。例えば安全教育なんです。例示で私は言ったんだよ。これはイロハのイの字なんだよ、派遣の問題の。こんなことも知らないでヒューマントラストに出ているんだ。恥ずかしい。
 日雇派遣の禁止から半年が経過したわけです。この機会に各派遣会社の労働契約の期間と実際の日雇派遣の期間を徹底的に調査をし、必要な雇用管理がなされているかを含め、脱法的な行為が行われていないかを私は検証すべきだと考えます。もちろん違反企業は厳罰に処すべきでありますけれども、担当政務官として見解はどうですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 問題があればきちんと厳しく指導すべきであるというふうに考えます。
○津田弥太郎君 最近の派遣会社の中には、日々紹介とか短期人材サービスというふうに称して派遣会社がアルバイトを企業に紹介をし、さらに労働条件通知書や労働者名簿の作成、勤怠管理、給与計算、さらには源泉徴収事務などの煩雑な事務作業も同時に代行するサービス、これを提供しているところがございます。契約上は企業と労働者の間での直接契約であるんですが、企業に残る機能は労働者への指揮命令権限と賃金の支払などが思い浮かぶだけですから、これは派遣法で原則禁止となった日雇派遣と実質的な違いはないわけです。形を変えた日雇派遣と言わざるを得ないと私は思います。
 何より、先ほど指摘した厚労省の業務取扱要領に記されている労働者保護のための必要な雇用管理、これがどのようになされているか。このような雇用形態は、日雇派遣を禁止した労働者派遣法等の趣旨を踏まえ妥当であるかどうか、労働者派遣法の抜け道となっていないかどうか、是非、先ほどの労働契約の期間と実際の日雇派遣の期間との問題を併せて、法施行後半年が経過をしたわけでございますから大規模な調査を行うべきと考えますが、丸川政務官、そうした調査を約束していただけますか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 日雇派遣の原則禁止というのは与野党が合意をして成立したルールでございますので、厚生労働省といたしましては、規制の実効性が上がりますように、まず、日雇派遣禁止の趣旨について改正法の説明会などを通じてまず周知徹底を図っているほか、労働局による指導において例外要件の可否や社会通念上妥当とみなされない労働契約によって日雇派遣を行っていないかを厳格に確認するなど、派遣元が適切に対応しているか確認を行っているところでございます。
 今後とも改正派遣法の趣旨である派遣労働者の保護が達成されるよう、引き続き厳正に運用していきたいと思います。
○津田弥太郎君 聞いてもいないことを答えなくていいんだよ。調査を約束していただけますかと私は聞いているんだよ。このことに対して、様々な脱法的行為が行われていることに対して私は危惧を抱いているんです。そのことに対してきちっとやる気があるのかどうか。ヒューマントラストの言うことはうんうんとうなずいておいて、こういう労働者が使い捨てにされるような状況についてちゃんとやるのが政務官の仕事だろう。
 テーマを変えます。四月十日の衆議院予算委員会で我が党の大西議員の質問に対する丸川政務官の答弁について確認をします。
 丸川政務官は、御自身が日雇派遣の禁止に反対してきた理由として、派遣会社の応援団ではない、労働者の声なき声を代弁しているんだというふうに答弁をされていました。その上で、具体的な論拠として、丸川政務官本人がある派遣労働者のグループとお会いした際に彼らが発言した内容が、民主党政権が進めようとしていたこととは別の方針だったというふうにおっしゃっています。
 野党時代の昨年三月二十七日に丸川政務官は本委員会で、私は派遣労働者の方がつくっておられる労働組合の方ともお話をさせていただきました、その話の中で、その組合としては製造業派遣の禁止あるいは日雇派遣の禁止には反対であるという、そういう意見を述べられたんですというふうにおっしゃっているんですが、これ、このお会いされた派遣労働者のグループ、派遣労働者の方がつくっておられる労働組合とは具体的にどのような名称の団体ですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 具体的に申し上げることはできません。
○津田弥太郎君 何、団体名答えられない。第三者である我々に対して、その団体が実在するのかも分からない中で、答えられない、根拠のない意見を言っている、誰が言っているか分からない。ひきょうだよ、それは。真偽が定かでない怪文書と同じですよ、これは。
 昨年三月のあなたの質問、このときは一議員の質問ですよ。だけれども、御自身の良識に委ねられる面はありますよ。だけれども、先日の衆議院の予算委員会の答弁は、これ性格違うんですよ。これは政務官として答弁をしている。しかも、それはどこの団体か答えられない。恥ずかしい。こんな政務官が雇用・労働担当の政務官であるなんていうのはとんでもない話だ。
 田村大臣にあえて聞きませんけれども、話の流れを聞いていただけば、桝屋副大臣も、もう十分この不適切な丸川政務官は早く何とかしなければならないというお気持ちになられるんじゃないでしょうか。
 さて、三月二十八日の本委員会において丸川政務官は、ヒューマントラスト社の対談広告の下の部分の表現、すなわち石橋議員の資料のこの「猫の手」、これについては、派遣労働者の方へのメッセージとして失礼であるということをお認めになりました。その上で、以下の発言をされました。この点については、事務所の方からヒューマントラスト社に対してよくお伝えをしておきたいと考えていますという発言をされました。いつ、どこで、誰が、誰に対して、どのような内容を伝えたのでしょうか。また、それを受けた相手の反応はどのようなものだったか、お答えをください。
○大臣政務官(丸川珠代君) まず、先ほどの調査に関してでございますが、これは、日雇派遣の原則禁止に抵触する事案については日々調査をしておりますが、きちんとこれは調査をいたしております。引き続き、これは続けさせていただきます。
 それから、団体名またグループ名について答えられないのは、まずもってその方たちの許可を、そのときも得られませんでしたし、今も得られておりません。また、その方たちが弱い立場の方たちであるというふうに私は認識をしておりまして、そうした方たちを守ることからも、私はどういう方たちか申し上げることはできません。
 それから、「猫の手」についての失礼な点があるということに対して、ヒューマントラスト社に対しては三月二十八日木曜日の参議院厚生労働委員会の後、その日じゅうに私の事務所から電話で、先日私が答弁した内容そのものをヒューマントラスト社にお伝えをいたしました。ヒューマントラスト社の返答は、分かりましたということでございました。
○津田弥太郎君 こんな大事な問題を電話でやっているんだ。あなた自身がヒューマントラスト社に行って、社長に会ってきちっと言うべきことでしょう。自分が、こんな「猫の手」なんというとんでもない広告を載せることを承知をしていなかったと、私をだましたと、何というひどい阪本社長なんだと言わなきゃいけないのに、電話で事務所の者がヒューマントラストの誰に、どなたかも分からないで、一応厚生労働委員会で言ったことをそのまま伝えましたと。で、相手の反応は何も言いません、分かりましたと。何ですか、それは。
 これ、この広告を、全面広告としてあなたと一体となった表現に受け止められてしまっているんですよ、これは、この「猫の手」が。「猫の手」は派遣労働者ですよ。派遣労働者を猫にした、それを厚生労働省の丸川政務官が是としたと、こういうふうに、あなたは思っていなくても世間は受け取っているんだ。全くこのことに対して事後対策を全く取っていない。電話で事務所の者が、自分が電話していない。話にならない、反省も何もしていないということが非常によく分かった。これ、派遣労働者に対してあなたは、これ、この「猫の手」が載ってしまったことに対して反省する気あるんですか、どうですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 派遣労働者の方たちに対してこの「猫の手」という表現が失礼に当たるという点は、私自身よく認識をしております。ですから、私の事務所の方からヒューマントラスト社に対してよくお伝えをさせていただきました。
○津田弥太郎君 こういう問題で、あなたの意図をしない形で多くの派遣労働者や国民、読者の皆さんが、何ということだ、労働者を猫にした、とんでもないことだと思っていることに対してきちんと抗議もしていない。電話で伝えた、電話で伝えたというのは相手がそのことに対して反省しているかどうかも分からない。
 もう一回言います。多くの派遣労働者を始めとした厳しい環境の中で働いている労働者に対して、あなたは謝罪をすべきですが、ここで謝罪してください。
○大臣政務官(丸川珠代君) 派遣労働者の方たちに対してこの「猫の手」という表現は失礼に当たる点があったということは十分に認識をしておりますし、これからも派遣労働者の方たちが、それぞれ派遣労働者の中にもかなえたい夢、それから実現したい働き方というのがそれぞれにございますので、その方たちがそれぞれの思いをかなえられるような労働条件、環境の整備、また労働者の保護ということについて、懸命に、力いっぱいこれからも取り組んでまいりたいと思います。
○津田弥太郎君 そういう思いがあるんだったらこんな広告に出ないんだよ。こんな広告に出るというのは、逆のことをあなたはやっているんだよ。言っていることとやっていることが全然違うじゃないか。
 この本日の審議に際しまして、私たちは理事会で協議をしていただきまして、ヒューマントラスト社の阪本社長並びに今回の対談広告を企画したとされます日経クロスメディアの責任者の方について、是非委員会に参考人として出席をいただきたい、そのようなお願いをさせていただきました。もし社長が出席できない場合はそれに準ずる方でも結構ですということも併せてお伝えをしたわけでございます。丸川政務官の疑惑を解明するためにはどうしてもこれら関係者の証言が必要となるからであります。しかし、両者とも本日の委員会の出席をお断りになりました。極めて遺憾であります。
 もしかしたらインターネットでこの委員会を見ていらっしゃる可能性があるから、申し上げます。ヒューマントラスト社の阪本社長、やましいことがないなら、出頭しなさい。
 委員長、丸川政務官の新聞広告出演に関する以下の事実関係について、この両者から文書によるお答えを速やかにいただきたいと思っております。
 まず、ヒューマントラスト社に対して、以下の六点であります。
 一番。今回の対談広告は本当に日経クロスメディアの発案によるものでしょうか。事務方からいろいろその点聞いておると、どうも違うのかもしれないという話がございます。そうであるとして、最初に日経クロスメディアから企画の説明を受けた際、自民党の参議院議員と対談を行うことに対してどのような感想を持たれたか。
 二番。今回の対談広告の企画は政務官就任前の十一月十三日に丸川議員に伝えられたとのことですが、実際の対談は政務官就任後の今年の一月十一日に行われているわけであります。対談の当事者として、相手方の丸川議員が派遣業界を所管する政務官に就任したことで問題が生じるのではないかとの発想、これをいささかも持たなかったのでしょうか。
 三つ目。今回の対談広告について一千万円あるいは二千万円という巨額の広告料が必要となるわけであります。この費用はヒューマントラスト社一社で負担しているのでしょうか。
 四つ目。ヒューマントラスト社は営利企業であり、株主に対する責任も生じます。今回の丸川政務官との対談広告に必要な巨額の広告料に見合うだけのメリットとしてどのようなものを想定し今回の企画を了承されたのか。
 五つ目。昨年十一月十三日から今年の一月十一日の間の丸川議員側との交渉の詳細を詳しくお答えください。
 六つ目。ヒューマントラスト社若しくはヒューマントラスト社の役員が丸川議員のパーティー券等を購入した事実はありますか。
 これがヒューマントラスト社に対する質問です。
 日経クロスメディアは以下の四点です。
 一つ目。今回の対談広告は本当に日経クロスメディアの発案によるものなのでしょうか。事務局の話であると、電通という話も出ているわけであります。まあ、それはそれとして、そうであるならば、対談の当事者がなぜ丸川参議院議員とヒューマントラスト社の阪本社長なのでしょうか。まず、今回の広告の企画書を提出してください。
 二つ目。丸川政務官のこれまでの答弁によりますと、日経クロスメディアの企画であるにもかかわらず、丸川政務官側への連絡はヒューマントラスト社の阪本社長が行っているわけであります。先ほど石橋議員とのやり取りで明らかになっています。これは極めて不自然に思われますが、なぜそのような経緯になったのか。
 三つ目。今回の対談広告の企画は政務官就任前の十一月十三日に丸川議員に伝えられたとのことですが、実際の対談は今年の一月十一日、政務官就任後に行われているわけであります。企画された立場として、丸川議員が派遣業界を所管する政務官に就任したことにより、特定の一企業との対談広告の相手としては問題が生ずるのではないかとの発想をいささかも持たなかったのか。
 四つ目。昨年十一月十三日から今年の一月十一日の間の丸川議員側との交渉の詳細を提出をしていただきたい。
 武内委員長、よろしくお願いします。
○委員長(武内則男君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
○津田弥太郎君 丸川議員が野党の議員時代に対談広告の話が来て、まあ、それでも何か逡巡したようでありますけれども、やろうというのは、それはあることだろうと思います。ただ、常識があれば、自らが業界に対する監督権限を持つに至った時点で、一企業の対談広告への出演というのはこれは事情を話してお断りをすべきなんです。ただし、事前に手付金も謝礼ももらっていないのだったらね。そこが重要なんですよ、パーティー券も含めて。
 また、対談広告の御自身の発言内容についても、厚生労働省の事務方は一参議院議員の発言としてチェックを行ったと答えている。しかし、実際に厚生労働省の担当政務官に就任をし、あなた自身が確認した対談の原稿においても厚生労働大臣政務官に就任した丸川珠代議員というふうに明記をされている。これは、担当政務官の発言としてチェックをしてもらうべきなんですよ。これも、明らかにもう極めて常識がない、非常識。
 本日のこの委員会資料として、昨日の朝刊に掲載されました全国紙の全面広告をお配りを申し上げております。当委員会の委員であります武見議員が渡辺真理さんという方との対談広告で、広告主は公益社団法人東京都医師会というふうになっているわけでございます。ここは読売新聞を取り上げましたが、同様の全面広告は毎日、産経、東京新聞にも掲載されておりますし、ちょっとサイズが小さい、なぜかよく分からないんですけれども、日経新聞、これはサイズが小さくて同じ内容がほぼ掲載をされているわけでございます。
 これ、御覧になっていただけばお分かりのように、対談広告のメーンは自民党の武見参議院議員、まさに、極めてこの、いらっしゃる御本人です。丸川政務官の広告と比較をしますと、武見議員自身が政務三役ではなく一議員であること、さらには、広告主が公益社団の東京都医師会という違いがございます。武見議員の発言内容も、御自身の法定ビラに転用できるような極めて格調高いものであるというふうに、私は、お世辞ではなくて、評価をしたいというふうに思っております。
 ただ、逆に言えば、なぜ日本医師会ではなく東京都医師会なのか、恐らくこれトータルすると一億円近い巨額の費用負担をしてこのような広告を記載をしたのか、なぜ東京都医師会がそこまでやらなければいけないのか、全く私には分かりません。
 この広告、最後のところに取って付けたように東京オリンピックの問題に触れられていますが、これ、地域限定で行っているんですね。その意図もよく分かりません。
 言うまでもないんですが、武見議員は七月の参議院選挙で東京選挙区から丸川珠代議員と一緒に、言わば競争相手として立候補を予定している方であります。政務三役が先にあのような広告に出演しているのだから一議員の自分は当然平気だと、こういうことかもしれません。しかし、このようなことが横行するならば、資金力が潤沢な支持団体に支えられている候補者はメディアを使って事実上の売名行為を行うことができるようになってしまう。これは公職選挙法の根幹にかかわる大きな問題となってまいります。
 こうした状況を生み出した丸川政務官には極めて大きな責任がある。私流の言い方ですれば、丸川君、恥を知れというふうに申し上げて、私の質問を終わります。
○行田邦子君 みんなの党、行田邦子です。
 ちょっとがらっと雰囲気変わりますけれども、質問させていただきます。
 今日は雇用の集中審議ということでお時間をいただいていますので、まず、先日の、三月二十一日に質問させていただいた労働契約法に関連して質問させていただきます。
 先月、三月二十一日に私も質問させていただきましたけれども、今月から労働契約法改正、これが施行になっています。いわゆる五年ルールなんですけれども、五年を超える有期労働者が期間の定めのない労働契約の締結の申込みをした場合、無期雇用に転換がされるということであります。
 これは、私は非正規雇用の固定化を防ぐ第一歩というふうにとらえているんですが、前回の質問でも私の方で指摘をさせていただきましたけれども、これが逆に法の運用次第では雇い止めを増発するのではないかということ、指摘させていただきました。実際にそれが起きているような状況が見受けられます。
 JR東日本なんですけれども、JR東日本という会社は契約社員のグリーンスタッフ制度というものを設けています。これがどういう制度かといいますと、年間契約、契約社員制度は一年契約で四回更新までできる、つまり最大五年、五年満期という、そもそもそういう制度になっているんです。
 これは、労働契約法改正される前からこういうグリーンスタッフという制度がありまして、私は、今回の労働契約法が改正される、この法の改正の趣旨をしっかりと企業としても理解をして、当然のことながら、この法が施行されたと同時に、あるいはそれ以前に、自主的に企業の方からこういった五年満期というような契約社員制度は見直すんだろうと期待をしていました。ところが、そうはなっていませんし、今現在も企業としては見直す予定がないようであります。これは私は問題なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 今委員の方から個別の企業のお話がございました。
 個別企業の状況についてはコメントを控えたいと思いますけれども、改正労働契約法の施行前から更新年数の上限を定めている企業は一定割合存在してございます。改正法の施行後も特に対応を変えていない企業もあると承知をしてございます。しかしながら、有期労働契約の反復更新の上限を設定することは改正を始めとする法令の規定に直ちに触れるものではなく、そのことが違法とは言えないというふうに考えてございます。
 厚生労働省といたしましては、無期転換によって、雇用の安定がもたらす労働者の意欲や能力の向上、そして企業活動に必要な人材の確保に寄与するということなどにより、メリットについて、そうしたメリットについても十分御理解をいただいた上で、雇い止めをする実際上の必要性を十分慎重に検討していただいて御対応いただきたいと考えておりまして、各種説明会あるいは法改正の内容を解説したパンフレットにおいてお願いをしているところでございます。
 また、改正法の趣旨を踏まえた無期転換の取組が進むよう、業種ごとの実情に応じた無期転換の好事例の収集、発信等に取り組むというふうにしてございます。今のような事例もございますが、好事例の収集、発信等に取り組んでいただき、改正のメリットということを是非御理解をいただきたいと思っております。
 引き続き、労使に向けた改正法の周知啓発にきめ細かく取り組んでまいりたいと考えてございます。
○行田邦子君 今の副大臣の御説明だと、法の規定に触れていないから仕方がないとも受け取れるわけであります。
 確かに、こういった五年満期の労働契約というのは、これは法の規定に触れてはいません。ただ、今回あえてこういう労働契約法を改正したその趣旨というのを鑑みれば、これはやはり企業の方から率先してこういった五年満期のような労働契約を見直すべきだというふうなことを私は言っているわけであります。何も厚生労働省さんが法の抜け穴を自主的に作ったわけではないでしょうし、また企業に対して抜け道を作ってあげたわけでもないと思いますので、そこはしっかりと助言なりまた注意をしていただきたいと思います。
 それで、先ほど、今副大臣からもお話ありましたけれども、こういったいわゆる五年満期とか、実質上満期が決まっているような労働契約の制度を設けている企業というのは、この法改正以前から結構あると私は認識しているんですけれども、これは厚生労働省としてはどの程度とらえているんでしょうか。その数字をどの程度とらえているんでしょうか。
○政府参考人(中野雅之君) 御指摘のような状況はちょっと今直ちに手元にはございませんが、先生御指摘になりましたように、今回の労働契約法の改正に伴いまして、有期契約労働者の活用のされ方や労働条件、それからただいま御指摘ございました契約の上限設定の状況、さらには無期転換への取組など、雇用の実態がどのように変化したのか又は今後変化する見通しであるか、それを把握することは非常に今後の適切な政策対応を図っていくために重要な課題と考えております。
   〔委員長退席、理事津田弥太郎君着席〕
 このため、企業の対応状況に関する調査につきまして本年度実施する方向で検討していきたいと考えているところでございます。
○行田邦子君 是非、早急にこの実態調査というのを行っていただきたいと思います。私は、いわゆる優良企業、大企業と言われているような企業でもこのような制度というのは結構今現在存在していると思いますし、一体じゃこの法改正によってどれだけこの制度を自主的に見直すというような意向がある企業があるのかというと疑わしいと思っていますので、ここは是非、まずはその実態を把握していただきたいというふうに思います。
 それから、まずは実態を把握するということ、それから法改正の施行は今月からまだ始まったばかりですので、もう少し様子を見るべきだとは思ってはいますけれども、法改正の趣旨を一向に企業が理解をしない、そしてまた自主的に制度を見直そうとしないというような状況が続いた場合、やはり法律そのものも改正、見直す検討をすべきだと思うんですけれども、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) この改正労働契約法でありますけれども、附則で、無期転換が生じる時期から三年後には必要な措置を講ずるとなっておりますが、これ実はいろんな議論を、当時民主党政権の中において政府提出法案として出てまいりまして、委員そのときには民主党におられたと思うんですけれども、この部分に関しては実は当時自民党、公明党もそうだったと思います、それからみんなの党もそうだったと思います、この部分に対して大変心配をいたしました。
 つまり、五年の無期転換寸前で雇い止めが起こるのではないか。これによって結果的に、この法律がなければ、例えば、それはいい形じゃない、無期にはなりませんけれども、ずっと労働契約が有期の下で続いていくという方々が逆に職を失うおそれがあるのではないかということで、かなり委員会でも議論をした覚えが当時ございます。最終的に自民党もみんなの党も賛成をさせていただいたわけでございますが、その点は以前から我々共通認識を持っておったわけでございまして、このような状況、今からいろいろといよいよ無期転換になるまでの間、状況を我々も調査してまいりますけれども、やはりそういうおそれがあるということになれば、一定の対応を取らなければならないというふうに思っております。
○行田邦子君 私も、まず、この今回の法改正によって、しっかりと非正規雇用者の固定化が解消されるということを期待していますけれども、ただ余りにもそれが見直されない、直っていかないんであれば、やはり法改正そのものも検討すべきだというふうに思っています。
   〔理事津田弥太郎君退席、委員長着席〕
 そしてまた、施行後結局八年ということですので、これは、やはり状況を見ながらですけれども、もう少し前倒しで見直しをすることも出てくるのかなというふうに思っております。
 それでは次に、女性の活躍を成長戦略の中核に位置付けたことについて質問いたします。
 一昨日の予算委員会で質問させていただきました。その続きなんですけれども、あのときは余りお時間がなかったので大臣の御意見も伺えませんでしたが、今日は時間がありますので、いろいろと伺わせていただきたいと思っています。
 まず、女性の活躍を成長戦略の中核に位置付ける、そのときに女性が働き続けることの課題となるのが仕事と子育ての両立です。そこで、お伺いしたいと思いますけれども、待機児童の数なんですが、今いわゆる目に見えているというか、顕在的な待機児童の数は二万四千八百二十五人ということでありますけれども、それでは、そのいわゆる潜在的な待機児童の数というのはどのように厚生労働省としてはとらえているんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 政府としましては、次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画策定時に、平成二十一年、市町村が実施したニーズ調査を基にはじいたものであります。平成二十九年度末までに保育ニーズがピークを迎える、このように考えております。潜在的なものを含めて、平成二十九年度においては、保育ニーズは二百六十五万人になると見込んでおります。平成二十四年四月時点での保育所の定員が二百二十四万人でありますので、今後、約四十万人の受皿整備が必要と考えております。ちなみに、この二百六十五万人でございますが、ゼロ―二歳の保育の利用率が四四%でありまして、現在二五・三%でありますから相当高い数字になっております。
 いずれにしましても、この潜在的な保育ニーズも含めて、しっかり対応していく必要があるだろうというふうに考えております。
○行田邦子君 平成二十九年度ですか、には二百六十五万人ではないかということですが、これはどういうふうに潜在的なニーズというか待機児童数をどのように試算されたのか、もう少し教えていただけますか。
○政府参考人(石井淳子君) これは子ども・子育てを推進する上で次世代育成支援対策推進法というのがございまして、そこで市町村に行動計画を策定いただく必要がございます。そこで受皿整備を進めていく、そのための前提として、資料として、それぞれの市区町村において保育ニーズが今後どのくらいあるだろうかという数字をはじいてもらって、それを集計をしたということでございます。
○行田邦子君 そういった試算の上でなんだと思いますけれども、先般、安倍総理が女性の活躍を成長戦略の中核に位置付けるということで、その文脈の中で、今年度と来年度、二年間でいわゆる受皿、保育所というか受皿ですね、保育所等を二十万人分増やすと、これからの五年間で、今年度からの五年間で四十万人分増やすということを発言をされましたけれども、特にこの今年度と来年度の二十万人分の受皿をつくるといった点で、予算の手当て、財源をどのように考えていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) そもそも二十五年度、七万人分を予定をいたして予算の方を準備をさせていただいておるわけでありまして、二年間、これ、前倒しで二十万人ということでございますから、単純計算十万人、十万人になるのか、それとも若干の九万人、十一万人か、そこのところはこれからの計画次第になってくるわけでありますけれども、基本的に施設整備等々の費用等を含めて、これ、二十四年度予備費で安心こども基金に一千百十八億円、それから補正の方で五百五十七億円、これは保育士の方々、質の向上等々も含めてでありますけれども、こういうものを準備をさせていただいております。そういうものを利用しながら、今年度、これはしっかりと七万人から更なる上乗せをしてまいりたいと、このように思っておりますが。
 一方で、二十六年度に関しましては、今の計画でいけば、まだ完全にそれが動くかどうかというのはありますけれども、今の計画でいけば消費税を引き上げるという計画になっております。そのときに、当然消費税が上がることを前提に、これは三党合意の中におきまして子育ての方に使うお金というものをある程度見ておりますし、地方におきましても地方の部分の消費税の部分がございますから、それで御対応をいただけるということでございますので、そのような形の中におきまして、この二年間前倒し、二十五、二十六年度で二十万人というものを確保してまいりたい、このように思っております。
○行田邦子君 予算の手当て、もちろん必要だと思います。これはもう是非、今大臣が御答弁されたとおり実行していただきたいと思いますけれども、それだけではなくて、予算を手当てしなくても保育所の増設をスピードアップすることがまだまだできるのではないかというふうに思っています。
 そこで、受皿、保育所等の増設の具体策について伺いたいと思います。
 まず、今いろいろ議論があるとは思うんですけれども、民間の参入とか株式会社の参入について伺いたいんですけれども。まず、大臣の御見解を伺いたいと思うんですが、株式会社の参入について、いろいろと議論があります、いろんな意見もありますけれども、その利点と課題、どうとらえていらっしゃるのか、そして大臣御自身はこの株式会社の参入について、まあ推進するお考えだと思いますけれども、そこら辺のところをお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) もう委員御承知のとおり、株式会社、NPO共にもう既に認可の対象になっておるわけでございますが、昨年の法改正におきまして、これ認可するものとすると。今までも認可、これは当然しなきゃいけないわけでありまして、一定の基準をクリアできれば認可しなければならなかったんですが、そこを明示的に法律の中に認可するものとするという形に変えさせていただきました。
 ただし、質を担保しなきゃなりません。それは、実は三党合意の中でも、いろんな議論の中でその話が議題になったわけでありますけれども、そこで、ここ、要件を加えまして、明確化したと言った方がいいのかも分かりません。
 一つは、財政基盤というものをしっかりしていただいていることが前提。それから、やはり社会的信望のある方々に運営をしていただくことがこれは大変必要なことであろうと思います。言うなれば、余りよろしくない方々に運営をしていただきたくないという意味でございます。それからもう一つは、やはり経験者、社会福祉法人等々の運営に携わっていたことのある経験者の方々、こういう方々にやっぱり一名たりとも入っていただくというような形で、やはりこれ、児童福祉でございますので、その精神は株式会社の方々にも御理解をいただきながら保育事業というものを運営をしていただきたいということでございます。
 質のいい株式会社、NPO法人に入っていただいて、この量の確保ということ、これは質が前提でございますけれども、これをやっていただくことに関しましては、我々もこれから二十万人分、二年間で確保していかなきゃならぬわけでありますから、是非ともお力をお貸しをいただきたいというふうに思っております。
○行田邦子君 ここは是非自治体の理解も必要かなというふうに私も思っていまして、そして、もうこれは、保育の質を維持するということはもうこれ大前提だと思っています。その上で、民間の参入、それから株式会社の参入ということを促すのであれば、やはり客観的な保育の質を維持する基準をしっかり設けて、それを行政、地方自治体が主体となると思いますけれども、がチェックをしていくという体制を今以上に整えるべきだなというふうに思っています。私は、株式会社の参入というのは、これだけ待機児童が多くて受皿が足りないときには、やはりもっと参入を促すべきだろうというふうに思っています。
 それから、あともう一つなんですが、この保育所の受皿を増やすときに、まだ余りできていないなと思っている点がありまして、それが事業所内託児所であります。今、厚生労働省のこれは予算の中で事業所内保育施設設置・運営等支援助成金というのがあるかと思いますけれども、この助成金が国から企業に直接助成をされています。けれども、これが余りうまく使われていないのではないかなというふうに思っていまして、例えば、私のいる埼玉県などは埼玉版ウーマノミクスということを知事が提唱していまして、(発言する者あり)埼玉版ウーマノミクスです。女性の労働力を、それを経済成長、地域社会の活性化につなげていくということなんですけれども、そのためにはやはり地域において保育所をしっかりとつくっていくということを県としてもやっていきたいということをずっと知事は訴えているんですけれども、そのときに、国から企業への、この直接助成している事業所内保育施設設置・運営等支援助成金、これを是非県に権限と財源を移譲してほしいと。それぞれ、企業への助成といっても、埼玉県は大企業よりむしろ中小企業が多かったりするので、今の仕組みですと、中小企業が例えば三社、四社固まってグループになって託児所をつくるといったことにしっかり助成できるようになっていないようなんですね。
 こういった地域の実情に合わせた企業内、事業所内の託児所を設置する助成をしたいというような声がありまして、その点、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 使い勝手をしやすくしてほしいという話なんでしょうけれども、一方で、これ雇用二事業の方からお金出しておるわけでありまして、運営それから財政的な責任、それぞれですけれども、国が負っておるわけであります。これをもし、財源、権限を地方にお渡ししますと、一方でこれ雇用保険というものから出しておるものでありますから、ちゃんと適切に運用いただけるか。まあ疑うわけじゃないんですけれども、効率性の問題等々を考えますと、直接かかわっている部分というものが都道府県はこれは薄いわけでございますので、なかなかそこのところを都道府県にお渡しをするというわけにはいかないというのが今の現状でございますが、しかし、事業所内保育事業というものも、これも待機児童解消に向けて我々も新しい制度の方で期待をしている部分でもございますので、更に御質問をいただくのであるならばその後の御回答をさせていただきたいというふうに思います。
○行田邦子君 ちょっと、今の大臣の御答弁ですと、自治体を信用していないようなふうにも受け取れるんですけれども、自治体には地域の実情をよくよく理解して、またそれを、その実情に合わせた政策を打っていく、実行していく能力は十分に、特に埼玉県なんかあるわけですので、そこはやっぱり任せた方がいいのではないかなというふうに思っています。
 ただ、恐らくそこで問題になるのが、そのお金の出どころが労働保険特別会計だという、雇用二事業なんだということなんだと思うんですけれども、財源があるということは有り難いんですけれども、私は、この二事業が財源となっているということで逆に事業所内、企業内の託児所という位置付けが、これが社員の福利厚生という見方の域を出ていないんじゃないかなと思うんですよ。
 私はこれは駄目だと思っていまして、やはり保育所等の増設ということを考えると、それは単なる、単なると言うと失礼ですけど、福利厚生という域を出て、もっと広い視野での、女性の労働力を経済成長に生かすというような視野で取り組んでいかなければいけないというふうに思っていまして、そうすると、なかなか難しい問題はあるかもしれませんが、一般会計の中でもしっかりと財源を措置するべきではないかなと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほどなかなか、もごもご言ったのは、次の委員の御質問に対してお答えをしなきゃならなかったわけでございまして、おっしゃるとおりなんです。やっぱり雇用二事業からお金を出すというのは、あくまでもこれは企業側の立場にも立って福利厚生、企業の下で働いておられる労働者の方々の福利厚生という意味で、企業内においての役割という意味でのお金の出し方でございますので、なかなか待機児童、一定の役割は果たしていただいているんですけれども、待機児童解消というものに対して全面的に御協力というわけにはいかないんであろうと。
 そこで、一定の要件は課します。例えば、全員やはり事業所の方々ばかりですと困りますけれども、一部は地域の方々に開放していただく等々、幾つかの要件を満たしていただけるのであるならば、新しい子ども・子育て新制度の中におきまして、これは地域型の給付といたしましてお金を出させていただくという形になる。それは今の雇用二事業じゃなくて、そもそも子ども・子育て新制度の中においてお渡しをさせていただくと、運営をしていただくというような形を今制度設計を考えておる最中でございまして、子ども・子育て会議等々の方でいろんな議論を今詰めさせていただいておるというような状況でございます。
○行田邦子君 新制度の中で今運用の設計をされているということでありますけれども、これ是非やっていただきたいと思います。
 私自身も今、浦和に事務所があるんですけれども、やはり中小企業だけじゃなくて小規模な事業所というのが非常に多いものですから、大企業のないような地域ですと、大きな企業があればいいんですけれども、ない場合はやっぱりグループになって、五社、六社、あるいはもうちょっとかもしれませんけれども、複数の事業所が集まって行政から助成金を受けてやっていかないと進まないと思っていますので、是非やっていただきたいと思うんですが、それはいつごろできるんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 新制度は、予定では二十七年の四月を予定しておりますが、それまでに詳細な要件等を確定しまして、全体像が明らかになるというふうに考えております。
○行田邦子君 いろいろ準備が必要だと思いますけれども、二十七年度だとちょっと遅いんじゃないんでしょうか。せっかく総理が待機児童の受皿を増やすということも前倒しにすると、これじゃ余りにも遅過ぎるから今年度からやるというふうにおっしゃったわけですから、やはり事業所内託児所についても、新しい制度、これはもうできるだけ、一年でも前倒しをしていただきたいと思いますけど、いかがでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 総理の発表されました待機児童解消加速化プランの中に事業所内保育施設の支援も実は位置付けられておりまして、現在の要件を緩和してより利用しやすいようにということを盛り込んでいるところでございます。これは速やかに対応していきたいというふうに考えております。
 それから、併せて申し上げたいんですが、先ほどグループ型の助成が受けられないという話ございましたが、現にグループでこの助成金の対象になっているところもございますので、我々としましては、そうした好事例なども発出していきながら、それまでの間にできる限り多くの利用に供するようにしてまいりたいというふうに考えております。
○行田邦子君 お願いいたします。
 そして、もう一つ伺いたいと思います。
 保育所等の受皿を増やすということについてなんですけれども、今、認可保育所の要件なんですが、保育士要件、十割になっています。全員が保育士の資格を持っていなければいけないというふうになっていますけれども、この点、見直すおつもりはありますか。
○政府参考人(石井淳子君) 保育士といいますのは、単に子供を、お子さんを預かる、託児ではございませんで、子供の発達を支援したり、あるいは健康、安全を確保したり、さらには保護者に対する相談支援、そういうことを行う保育の専門職でありまして、その専門性や質の確保というのを担保するために保育士というその資格を付与されているということでございます。そういう意味で、保育所における保育の質を確保する上で、保育士の配置基準、極めて重要だというふうに考えております。
 したがいまして、先生のせっかくのお尋ねでございますけれども、保育士の配置基準を緩和することは、保育の質を確保しながら保育所を増やしてほしいという保護者の声との兼ね合いから、これはなかなか難しいというふうに考えております。
 ただ、現在、先週総理が発表しました待機児童解消加速化プランにおきましても、この保育の量的拡大を支える保育士の確保、これ盛り込まれております。認可外の保育施設に勤務する保育士資格のない保育従事者の保育士資格取得に対する支援もこれは実は補正の中に盛り込んで、例えば、働きながら通信講座を受けて、かつ、事業所の方からすれば、一定期間スクーリングで抜ける期間ありますが、そこの代替要員も付けて認可保育所ではない認可外の保育施設におけます保育士資格取得を促していくという形で考えておりますので、そういう中で保育士の確保を図って質と量の両面を狙っていきたい、かように考えております。
○行田邦子君 先ほど大臣が手を挙げかけていましたが、大臣、何かありますか、御意見を。
○国務大臣(田村憲久君) いや、今局長言ったとおりでございまして、やはり保育士、今、認可の基準というのはこれしっかり守らなきゃいけない。いろいろなところで事故も起こっております。今、杉並等々でいろんなお母さん方が声を上げておられるのも、しっかりとした認可保育園の中において、基準を満たしたものじゃなければ子供を安心して預けられないという、そういう悲痛なお声だというふうに理解いたしております。
 ただ、一方で、東京の認証保育園もそうなんですけれども、すぐにはこれ、じゃ保育士集められるかというところで非常に苦しんでおられるわけでございますので、そういうところには、認可保育園になるというのであるならば、今、保育士資格を持っていない方々に対してしっかりと助成をして、また施設の方にも助成をして認可保育園になっていただく、ステップアップ型でなっていただくと。すると、保育士の方々も日々勉強されておられますから、今よりもどんどんどんどん質が上がりながら、最後は保育士の資格を取っていただいて認可になっていただくと、こういう形で待機児童の解消を図ってまいりたいと、このように思っております。
○行田邦子君 保育所等、受皿という言い方をしてきましたけれども、その受皿としては、ハードの保育所というものだけではなくて、やはり保育士の確保というのも必要かと思います。
 今、資格のある方は百十万人ぐらいいらっしゃるんでしょうか。ただ、そのうち四十万人弱しか……(発言する者あり)百万、百万人いらっしゃる中で四十万人弱しか実際に働いていらっしゃらないと。残りの六十万人ぐらいの方にいかに働いていただくのかといったことも是非やっていただきたいと思います。
 ちょっとテーマを変えまして、これも一昨日の予算委員会の続きではあるんですけれども、日本は一九六〇年代にILO百号条約を批准していますけれども、それに合わせた国内法の整備の経緯について簡潔に教えていただけますか。
○政府参考人(石井淳子君) ILO第百号条約は、同一価値の労働についての男女労働者に対する同一報酬の原則を定めるものでありまして、この同一価値の労働についての男女労働者に対する同一報酬とは、性別による差別なしに報酬を定めるものと、こういうことでなっております。
 我が国におきましては、労基法、国家公務員法、地方公務員法等にこの条約に適合する規定が設けられておりまして、また条約に反する法律もないことから、一九六七年、昭和四十二年にこの条約を批准したところでございます。
○行田邦子君 労働基準法等、男女の同一賃金ということが定められているということでありますけれども、ただ、実態は結果としてそうなっていないというふうに思っています。
 一昨日も大臣の方から、今の状況ですけれども、女性の賃金は男性に比べて平均七〇%といった答弁もいただきました。その対策として大臣は、例えば女性の管理職を増やしていくという必要性、また育児休業をしっかりと取っていただくということもおっしゃいましたけれども、ただ、女性の管理職を増やすとか、育児休業をしっかり取ってもらってその上で仕事に復帰するということを促していく、実行していくためには、やはり私は、働き方に対して、雇用形態に対して賃金を設定するのではなくて、仕事、職務に対して賃金を設定する、つまり同一労働同一賃金ということをしっかりやらないと駄目だというふうに思っていまして、何遍も申し上げるんですけれども、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) もちろん女性の方々の待遇という問題もありますが、それのみならず、やはり、日本の国の中において日本流の働き方というものが、見た目同じような仕事をしているようでも賃金が違っているというような、そういう状況をつくっているのは事実でございます。
 それは、今委員おっしゃられたのは、職務給のような形をつくるべきだというようなお話だと思いますが、実態は職能給、能力に応じた給料のような形になっておりまして、職種、職務が変わっても能力が同じならば賃金は変わらないという状況になっているわけでありますから、逆に言えば、同じ職種、職務であっても賃金が違う、人によって、能力に応じてという状況が起こっておるんであろうというふうに思います。
 いずれにいたしましても、これ労働契約でございますから、それぞれ、国が法律で決めるというよりかは、そのような風潮をつくっていく中において、労使の中で合意を得て雇用形態というもの、管理形態というものが変わっていくんであろうというふうには思いますが、多様な働き方ということも我々は今推奨しておるわけでございますので、そのような形の中におきましてそのような形態も一定程度増えていくように努力はしてまいりたいというふうに思います。
○行田邦子君 今大臣がおっしゃったその努力という中なんですけれども、この問題というのは私は労使だけではもう解決できないというふうに思っていまして、それを待っているんでは全く駄目だと思っています。
 ですから、政治が一歩も二歩も前に出て、そして、ということはつまり、例えば法律で規定をするとか義務付けるとか、そういうことをしていかないと駄目だと思っていまして、つまり法律によって労使が、産業別でもいいので、きちんとその同一労働同一賃金を実現するための協議の場を設けるような、そのような義務付けをするべきだというふうに考えておりますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 大臣からでなくて恐縮でございます。
 非正規雇用の中では、やはり雇用が不安定という問題のみならず、先ほどおっしゃったように、賃金が低いという問題が指摘をされているわけでございまして、この正規、非正規の二極化の解消、これは女性の活躍を推進する上で大変重要だというふうに考えております。
 これまで、厚生労働省として、いわゆる社会風潮のみならず法律の対応もしてきておりまして、派遣法の改正あるいは労働契約法の改正もいたしておりまして、こういう法制面での対応は実施してきたところでございます。
 今後、さらにパートタイム労働対策としまして、昨年六月の労働政策審議会の建議を踏まえてこの改正法案の国会提出に向けた検討を進めるとともに、企業内でキャリアアップをしていく、それを支援するなど、非正規雇用労働者の処遇の改善などに向けた取組を行う事業主に対する支援を行いながら、二極化に向けた取組、これを後押しをしていきたいというふうに考えております。
○行田邦子君 私が申し上げているのは、オランダでの事例で何か参考にならないかなということであります。オランダでワークシェアリングが定着したわけですけれども、そのオランダでの成功事例を日本でも何か取り入れることができないかなということを申し上げているわけであります。これはまた別の機会があれば是非議論させていただきたいと思いますけれども。
 最後に、この丸川珠代政務官の広告出演について伺いたいと思います。
 今いろいろ質疑を聞いていますと、頭が混乱してきて、丸川政務官の答弁とそれから審議官の答弁が違うんですよ。訳が分からなくなってきてしまったので、もう一回ちょっと聞かせていただきます。
 まず、先ほど丸川政務官は、日経新聞の自社広告だと思ったというような発言をされました。ということは、同じ広告でも日経新聞の広告だったらばいいと思ったんでしょうか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 記事以外のこの紙面の部分というのは基本的に広告だというふうに理解をしておりますので、私は、日経新聞の意思表示といいますか、そういうメッセージがこもっている部分のものだというふうに理解をしたので、いいというふうに判断しました。
○行田邦子君 申し訳ないんですが、全く意味が分からないんですけれども。
 そうしますと、昨年十一月ですか、丸川政務官は、ヒューマントラスト社から直接出演の依頼を受けたとおっしゃっていますよね。そうですよね。
○大臣政務官(丸川珠代君) ヒューマントラスト社の阪本社長からうちの事務所に連絡があって、日経の企画でこういうものがあるんだけれどもということで、いかがでしょうかという問合せがありました。
○行田邦子君 済みません、そのときに、こういった企画があるけれども出演しませんかという依頼を受けたときに、じゃ、この企画というのは何なんですかと、誰がお金を出す、どういう性質のものなんですかという確認をしなかったんですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 日経の企画であるというふうに伺ったので、日経がその紙面を、まあ自社買い切りとでも言えばいいのでしょうか、そういうふうに紙面を提供するものだというふうに理解しました。
○行田邦子君 それは非常におかしいと思うんですけれども、なぜ、じゃ、そのヒューマントラスト社から直接、日経の独自の企画に出ませんかという話が直接来るんでしょうか。おかしいと思わなかったんでしょうか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 阪本社長が直接まず自分でおっしゃりたいという趣旨で連絡をされてきたというふうに話をされておられました。
○行田邦子君 一般常識的にはおかしいと思うのは普通だというふうに思いますけれども、そして、まず、じゃ、これはどこが主体の企画なんだろうかということを確認するのが普通だというふうに思います。
 審議官に伺いたいんですけれども、先ほどの御答弁の中で、この広告出演が問題ないと判断した三つの理由の中の一つで、日経クロスメディアの企画だからというふうにおっしゃいました。それでは、審議官は、日経クロスメディアという会社はどういう職種のどのような仕事をしている会社ととらえているんでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) 石橋先生の質疑の中でお答えしましたように、当時、政務官室で判断した状況につきましては私の口から御説明をさせていただきます。
 まず、日経クロスメディアにつきましては、日経新聞の東京本社にございますクロスメディア営業局というところだというふうに理解をしておりました。
○行田邦子君 日経新聞社の中の一局、組織ですよね。ここが行っている業務というのは、いわゆる記事体広告とかイベントの実施といったような広告的な仕事を行っているセクションではないんでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) まさにこういう日経新聞で、何といいますか、対談企画だとかあるいはいろんな施策の御説明だとかした下に広告が載る可能性があるということだと思いますけれども、必ずしもそうではないと思いまして、はっきりしたことは分かっていません。はっきりと下に広告が載るということまでは私どもとしては理解していませんでした。
○行田邦子君 そこら辺をはっきりしないでいいとするのは、問題ないとするのはおかしいと思うんですけど、いかがでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) 先ほどの答弁と重なるんですけれども、日経のクロスメディアの対談企画であるということを前提に、政務官規範との関係での判断でございますので、報酬等を受け取っていないということであれば違反しないということで、政務官室として当時そういう判断をしたということでございます。
○行田邦子君 そのときに、日経新聞のそういういわゆる編集記事なのか、日経新聞が主宰をしている編集記事なのか、それとも広告、記事体広告なのかということをなぜ確認しなかったんですか。
○政府参考人(生田正之君) 恐縮でございますけれども、当時の状況については十分分かってございません。
○委員長(武内則男君) 行田邦子さん、時間が来ておりますので、よろしくお願いいたします。
○行田邦子君 はい。
 丸川政務官はそこら辺確認しなかったんですか。つまり、日経の編集記事なのか、この対談が、それとも記事体広告なのかということをなぜ確認しなかったんですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 私が認識しておりましたのは、例えばテレビ局で言うところの自社の事業だとか番組を宣伝する自社の枠のような形で番組のおしりにコマーシャルと同じような枠で付ける部分が時々あるのですが、そういう類いのものだろうというふうに理解をしておりました。
○行田邦子君 最初の質問に戻ってしまいますけれども、そうであれば、私企業である日経新聞の広告であれば出演してもいいと思ったんですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 広告に公務員が出演すること自体は問題がないという判断が一般的にされているので、民主党政権時代にも大臣や政務官が出ておられたというふうに私は認識をしております。
○行田邦子君 ちょっとますます分からなくなってきて混乱しているんですけれども。先ほど津田委員が資料請求をされたと思いますので、これはやはりもう少し事実確認をしなければいけないなという必要性を感じております。
 私の質問を終わります。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 では、それを受けまして、丸川政務官の広告、登場されたことについてお聞きをいたします。
 いろいろ広告がどこの広告かということが議論になっていますけれども、結果として、ヒューマントラスト社の広告で、同社の社長と対談をした、監督官庁の政務官が監督の対象となる一事業者の広告を行ったというのは、これはもう事実なんですよね。だから、これは本当に問題だと私も思います。
 まず、私、お聞きをしたいのは、丸川政務官はヒューマントラスト社は問題のない企業だと確認した旨の委員会答弁を繰り返し行っておられるんですね。じゃ、実態はどうなのかということを少し見ていきたいと思うんです。
 この対談で阪本社長は、就業当日に給与の一部を日払いするキュリカを大変押し出して宣伝をしておられる。このキュリカを利用した派遣労働者からは、手数料が引かれるんだという指摘の声が上がっています。
 まず、労働基準局長に一般論でお聞きをいたします。
 労使協定がない下で給与の一部を控除する、手数料などの名目で控除をすると、これは違法ではないでしょうか。
○政府参考人(中野雅之君) 一般論として申し上げます。
 労働基準法では、賃金について全額を支払うことを使用者に対し義務付けております。使用者が労働者に対して賃金を支払う際に賃金から控除を行う場合には、労使の書面による協定を結んでいただく必要がございます。
○田村智子君 これは日々の働き方ですから、恐らく労使協定という枠の外に置かれた労働者の皆さんがこのキュリカを使っておられるというふうに思うんですね。違法なんですよ。
 そんな違法行為をこんなあからさまにやっているのかと思って、キュリカについてヒューマントラスト社のホームページを詳しく調べてみました。津田議員のでしょうか、のところにもあるんですけれども、なかなかこういう具体の説明にたどり着けないんですよ。たどり着いてみて分かったのは、この資料の中にもあるんですけれども、これは労働者に給与の相当額の一部を貸し付ける制度なんですね。だから、貸付けのための手数料を一回三百十円徴収をしているわけです。
 しかし、政務官が登場した広告にも貸付制度という説明は一言もありません。ホームページでも給与即日払いサービスだと大きく銘打っています。だから、多くの労働者、ほとんどの労働者はこれは給与の一部を受け取るシステムだと認識をして、手数料徴収は違法じゃないかという声もインターネットの書き込みの中で現れてくるわけですね。
 これは、そのホームページを見た労働者はどうするかというと、キュリカの情報なども見てそのまま派遣登録するわけですよ。言わば募集に応じているわけですよ。となると、これは虚偽の求人広告とも言えるのではないかと。適切なやり方であるのかどうか、安定局にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(岡崎淳一君) これも一般論でお答えいたしますけれども、労働者の募集の際には基本的には労働条件をきっちり明示していただくということが基本でございます。
 その際に、必ずしも労働契約締結と同じになるわけではない場合もありますけれども、それはその可能性を含めてしっかり明示していただくというのが基本であるというふうに考えております。
○田村智子君 実際に誤認している方がいっぱいいますし、恐らく丸川政務官も対談したときには誤認をされたのではなかろうかというふうに思うわけですね。
 もう一点、これは基準局長に確認をしたいのですが、労働条件通知書、これは法令に従うと誰が作成をすることになっているのか、お答えください。
○政府参考人(中野雅之君) 一般論で申し上げます。
 労働基準法では、使用者に対しまして、労働契約の締結時に労働者に対して賃金、労働時間、その他の労働条件を書面で明示することを義務付けております。
○田村智子君 その答弁を受けて、ヒューマントラスト社の企業向けのページ、まとめんCAを紹介するホームページのページを打ち出したので御覧いただきたいんですけれども、ここには、まず打ち出しからして、「派遣法改正後も今までと同様の業務効率運営が可能日雇派遣を」と、こう書かれていて、ちょっと意味がよく分からないんですけれども、続いて、これは三十日未満の日雇派遣が原則禁止になったと、これはちゃんと説明しています。
 その上で、自社での日々直接雇用は業務量及びコストの増加が発生すると説明をして、私どものまとめんCAを利用すれば、求人募集、応募者管理、面接手配、労働条件通知書の作成、シフト調整、勤怠管理、月次、何だっけ、ごめんなさい、とにかく給与にかかわることですね。それから、給与の明細作成、振り込みデータ作成、日払い対応、社会・労働保険手続、年末調整まで全ての業務をヒューマントラスト社が行いますよと、こういうふうに書かれているんです。これは偽装日々紹介ではないかと。しかも、法令で定めている労働条件通知書の作成をあなたのところはしなくていいんですよと、事業主に法令違反の勧めまで行っていると、こういう中身になっているんです。
 丸川政務官、ヒューマントラスト社のこのようなやり方は調査や是正指導の対象ではないかと思うんですが、先ほど必要があったら調査を行っていくという御答弁が繰り返し行われていました。ヒューマントラスト社、調査すべきではないでしょうか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 問題があれば厳正に対処するべきだと思います。
○田村智子君 是非調査を行っていただいて、法令違反をお勧めする、自らも犯すというような企業は厳正に対処をしていただきたいと思っていますし、そういう企業の広告に結果としてあなたは登場したんだということをやっぱり深く受け止める必要があるんじゃないかと思うんですね。
 私、こういう広告に出たのは偶然でも何でもないと思っているんです。丸川議員はこれまでも、派遣事業への規制強化が行われようとすると、派遣業界と立場を同じくして意見を述べてこられました。例えば、二〇一〇年、専門二十六業務が本当に専門的業務になっているかどうかを厚生労働省が立入調査を行ったときには、人材派遣協会が厚労省に要望書を出したと、その直後にその要望を受ける形で調査に抗議する委員会質問を行っておられます。二〇一二年には、派遣法改定の際、日雇派遣の規制を行うべきではないなどの論戦を張ったことを私は鮮明に覚えております。
 業界からは、こういう言わば要望という政策提言的なものを受けただけではなく、二〇一〇年、二〇一一年には、製造業派遣の事業所と業界団体でつくる政治連盟新労働研究会からパーティー券各六万円、二回、購入を受けていると、金銭の支援を受けていると。これは政治連盟新労働研究会の政治資金収支報告書に記載がされています。事実です。
 丸川議員、「人材ビジネス」二〇一三年一月一日号、これはまあ政務官になる前に受けたインタビューかとは思います。そのインタビュー記事の中で、労働者派遣制度は、基本的に規制をするというよりも活用するという姿勢が大切だと、こう述べられているように、派遣業界は全体として優良な業界だと、もっと育てていくことが必要だと。何か問題あれば厳正に対処と言いましたけれども、全体としてはもっと活用していく業界だという立場でいたから、こんないかがわしいことをやっているようなヒューマントラスト社もそのまま信じて広告に出てしまったのかなと思うんですね。ただ、それは派遣業界の実態を余りにも見てないんじゃないのかというふうに思うんです。
 厚生労働省のまとめで、二〇〇六年度、労働者派遣事業にかかわる企業、これ調査件数九千七百七十六件、うち是正指導は六千二百八十一件です。二〇一一年度は、調査件数一万四千五百三十件、うち是正指導は九千二百八十件にも上ります。調査も是正指導も、これ増え続けているわけですね。企業名公表にまで至った悪質な違法、この中には三菱電機のグループ企業、三菱電機プラントエンジニアリングとか、派遣大手の株式会社新日本も含まれているわけです。
 この現状を、丸川政務官、どのように思われますか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 問題のある派遣企業をきちんと指導していくということは非常に正しいことだと思っておりまして、まさに私が望むところは、派遣制度の中で問題のある企業をどんどんと市場から追い出していくことにあるというふうに思っています。
○田村智子君 かなりそうやって真っ正面から御答弁されると、じゃ、ちょっと聞きたいんですけれども、じゃ、そういう派遣の指導対象かなと思われるヒューマントラスト社の広告に結果として出てしまったということはどのように認識されておられるわけですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) こういう御質問を受けることになったこと自体が非常に極めて遺憾だと思いますし、問題があれば厳正に対応するべきだと極めて強く思っております。(発言する者あり)
○田村智子君 そうなんですね、御自身の問題はどうなのかというふうに本当に思うんですけれども。
 実態は、その一部企業を指導していけばいいような事態じゃないんですよ。今も違法派遣というのは増え続けてしまっていて、ここに厳正に対処するということが厚生労働省には求められているわけで、労働者の物扱いを根絶するんだと、こういう立場に立つべきだというふうに思います。
 しかし、政務官の発言、この広告の中でも言っています、ニーズがあるのに規制すればアンダーグラウンドに潜ると、こういう発言をされているんですよ。規制が強化されるから違法が増えるんだと言わんばかりの発言ですね、これは。これは、規制強化されるから違法件数が増えているんだと。これでは私は派遣業界を監督指導できないというのは明らかじゃないのかなと。
 これ、雇用担当の政務官の任としてふさわしいのか、大臣、どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) いや、実は、弁明するわけでも何でもないんですが、自民党の中でいろんな議論をしてまいりました。派遣業者の中に、言われるとおり、非常に態度の悪い派遣業者はあるんです。それを、それをどう規制するか、規制するための法律を作ろうではないかということで議員立法を準備してきたことも事実でございます。
 派遣という働き方自体が全て悪いとは我々は思っておりません。それは、政労使の中においてもいろんな議論の中において、派遣法というものを今まで数度改正をしてきたわけであります。でありますから、全ての派遣が悪いとは思いません。
 しかし、一方で、派遣の中において、言われるとおり、労働者の権利を守らない、そのような業者が多いことも事実であります。そこをどのような形で整理をして、不良業者を指導して是正をしていくか、若しくはそのような業者が入れないような制度にするか、そういうことを考えていくのが厚生労働行政だと思っておりますので、そのような観点から労働者の権利の保護を進めてまいりたいというふうに思っております。
○田村智子君 規制を強化すれば問題が起こるんだという発言とはそれは矛盾すると思うんですね。それで、先ほど言ったように、派遣大手も違法派遣が後を絶たないと。ここの問題が全く解決されていないのに、規制を強化したことが問題だという発言を繰り返されていると。私はもうこれは、議員として発言するなら分かるんですけれども、厚労省の担当政務官としてやっぱりこれはふさわしいとはとても思えないんですけれども。
 これはちょっと問題を少し、また恐らく議論の機会があると思いますので、これは丸川議員の問題にとどまらないんですね。これ、今お話ししたように、違法派遣という実態が一向に止まらない。増え続けている。いかに監督するかという課題が本当に厚生労働省の目の前にある。
 ところが、産業競争力会議で厚生労働大臣は、成長のための労働政策という提案をされていますよね。この中で、労働者派遣制度の見直しに向けた検討を加速するということを明記されています。この間、民主党政権のときに大臣が提出された派遣労働法の改正、修正の中身を見れば、規制強化ではないという提案もされていたので、一体どういう方向で派遣労働が見直されていくんだろうかと大変私これ危惧をしています。
 また、派遣事業を含む民間人材ビジネスを大きく位置付けた新たな施策というのも思い切って提案をされておられます。その一つは、労働移動支援助成金の抜本拡充と。現行の制度は、中小企業を対象として、定年、解雇、離職を余儀なくされた労働者の再就職支援を民間の職業紹介事業者に委託をし、再就職が実現した場合に委託費の二分の一、労働者の年齢によっては三分の二、これを助成する、上限四十万と、こういう制度です。ごめんなさい、説明受けようと思ったんですけど、済みません。
 抜本拡充の提案も、これ見てみると、中小企業だけでなく大企業も対象とするんだと。再就職をした後に助成するだけでなく、再就職支援を委託したときにも助成金を出すんだと。民間人材ビジネスの、これ派遣事業なども含まれます、ここでの職業訓練、これへの助成も新たに創設するんだと。
 大変、言わば派遣業を含む人材ビジネスに多額のお金が流れ込んでいくというような政策になっていくんじゃないのかなというふうに思うんです。違いますか。
○国務大臣(田村憲久君) ここでも今委員おっしゃられましたが、民間ビジネスといいますか、送り出し企業の方にしっかりと助成をしようと。送り出し事業の方から民間人材ビジネス事業者にお金が行った場合、委託した場合には流れるでありましょうけれども、基本的にはその送り出し企業の方にまずしっかり支援をやろう。
 それから、一方で、それを引き受けた企業ですね、就職を、そちらに対しても、オフ・ザ・ジョブ・トレーニング、オン・ザ・ジョブ・トレーニング等々、いろんな部分でこれからいろんな職業訓練をしなきゃいけませんから、そちらの方にもしっかりとお金が行くようにしようということでございますので、決して民間人材ビジネス、企業にだけお金が行くというわけではございませんでして、全体的にこれを支援していこうという、こういう枠組みでございます。
○田村智子君 再就職支援を大規模に民間人材ビジネスを使って進めようというと、そこにはお金も出すんだと。当然、民間人材ビジネス、派遣業を含む、ここの何というか業務が拡大する、その利益になるということは明らかな仕組みだと思うんですよね。
 それで、予算のことを聞きたいんです。この助成金、今年の予算は中小企業対象ですから、一億九千万円なんですよ。非常に少ないんです。これだけの抜本拡充しようとすれば、これ相当な予算増が必要で、一方で雇用調整助成金の大幅縮減ということも言われていて、そうすると、雇用調整助成金、今年度予算で減らされていますけれども、それでも一千百七十五億円積んでいるんですよ。片や助成金は一・九億円ですよ。
 これ、この助成金の制度が数十倍とか百倍とか、そういう規模で膨れ上がるということですか。
○国務大臣(田村憲久君) それはこれからの制度設計でありますとか試算によってどうなってくるかという話になろうと思いますが、もう御承知のとおり、雇用調整助成金はリーマン・ショック以前と比べて大変な膨らみになったわけですね。
 これは、当時の雇用情勢考えれば仕方がないことでございますが、それから日にちがたってきて、今大分労働環境が変わってきています。有効求人倍率ももうかなり上がってきていますよね。失業率もかなり下がってきている。こういう状況の中で、いつまでも雇用調整助成金というわけにはいかない、これはもう委員も御承知のとおりだと思います。
 一方で、そういうものを、雇用調整助成金というものがあっても、今非常に本来の基準より緩和しております、条件を。それであっても多くの企業が国際競争力の中で、今自主的な退職も含めて割増し退職金等々でいろんな方々が実質上会社を去られておられるわけでありまして、その方々は失業者にもなられておられるわけでありますから、そう考えたときに、その労働移動というものをどうするかというのはこれは喫緊の課題でございますから、失業がない中において労働移動するというのが我々の大きな目標でございますので、そのような形で人がうまく動いて新しい職場でしっかりと頑張っていただけるような、そういうような政策を進めてまいるということでございます。
○田村智子君 予算がどういうふうになるかというのは、検討と言いつつお答えいただけない。恐らく巨大な助成金にならざるを得ないんじゃないかというふうに思いますよね。
 私は、これは電機リストラのようなことを今進められている、大規模に進められている。これが政府が助成までして一層進めることになるんじゃないのかと、雇用の安定図るということからリストラ支援にかじを切ると、厚生労働行政が、これに等しいんじゃないかというふうに危惧をしております。
 この電機リストラも、単に失業させているというだけじゃないんです。人材ビジネスを既に介在をさせて、再就職支援の名目で労働者を追い詰めるというやり方が既に横行しているわけですね。例えばソニー、労働者を従来の職場から隔離をしたいわゆる追い出し部屋に入れて、次の仕事を探すことが業務だと、まさに雇用移動があなたの業務だというやり方なんです。ここにパソナとリクルート、これが絡んでいるわけですよ。
 それで、電機産業だけではないです。資生堂、黒字決算です。だけど、口紅製造の拠点である鎌倉工場閉鎖を打ち出しました。直接雇用の女性労働者五百人、再就職を外資系人材会社ランスタッド、ここに委託をしている。ランスタッドは、労働者に退職届を先に出さないと再就職あっせんに必要なIDは提供できませんと説明をするわけです、まず辞めさせると。仕事紹介の基本はパソコンなんですけれども、これやってみた女性労働者は、エンジニアなどの資格要件のある求人ばかりで、ある女性は六十か所から条件外だという返事が返ってきて、見付からないと、困ってしまってランスタッドの窓口まで行って相談したら、ハローワークに行ったらどうですかと言われたと、こんな実態があるわけですよ。
 現に大企業は再就職支援だと銘打ってやっているわけです、雇用移動だと言って。実態まず調べてみたらいかがですか、ソニーの追い出し部屋とか、この資生堂とか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 今いろんな事例のお話がございました。
 昨年末以降、様々な報道もあったわけであります。こうした報道等に対して、こうしたまた事実に対して、大臣が直ちに指示をいたしまして、今お話のございましたところも含めて企業の幹部を厚生労働省本省に呼び出しまして、本省幹部、本省職員が直接事情聴取する方法によりましてその状況を調査したわけであります。その結果を大臣に報告した上で、結果につきましては大臣自らが、一月の末だったと思いますが、公表いただいたところであります。
 今のような大規模な雇用調整事案、こうした対応につきましては、今後とも機動的な事実関係の把握あるいは裁判例等に基づく啓発指導にしっかりと取り組んでまいりたいと。今のようなハローワークではなくて、まさに労働局に御相談に行っていただきたいなと、こうも感じたわけでありますが。
○田村智子君 違う。私が言っているのは、もちろん追い出し部屋のことを呼んで聞いてもらったと、一歩前進だと思っているんですけど、私は新たな問題提起しているんですよ。この追い出し部屋が再就職支援だといってやられているんですよ。それで、大臣が提案しているように、民間人材ビジネスを入れて、まさに労働移動じゃないですか。自分のところはもうあなた要らないんだ、労働移動してほしいんだと。外から民間人材ビジネスも入れて、それで再就職活動やってくれということをやっているんです。
 じゃ、その再就職支援活動というのが一体どのようなものなのかと。だって、お金出すって言っているんだから、そういうことに。これは、企業の人呼んで話聞いて、実態分からないですよ。そこまで行って、その現場に行って、労働者からもお話を聞いて、いかなる再就職支援活動が行われているのかということを先行事例として調査をしてみたらいかがですか、大臣。
○国務大臣(田村憲久君) まず、産業競争力会議でこの再就職支援の議論が出ているときに、御本人の意向というものもしっかりと反映しなきゃいけないねというのが民間委員の方々からも御議論が出ておるという事実はお伝えをさせていただきたいと思います。本人の意向を無視して無理やりどこかに移すということ、これ自体はなかなかそれは難しい話でございます。ですから、御本人の意向というものが大変重要であろうと思います。
 しかし、一方で、企業は、自らの企業の運営が成り立たないということになれば、最終的にはそれこそ最大の危機というものが訪れるわけでございまして、そのような中において最終的に全ての職員が大変な状況になるおそれもあるわけでありますから、そのような意味からすれば、企業は残る職員の方々の保護ということ、労働者の権利というものも含めながら考えていかなければならないわけでありまして、そこはいろんな選択をせざるを得ないという状況、これは資本主義経済でありますから致し方がないわけであります。そんな中において、そのような状況をつくらないためにも労働移動支援というものをやる必要があるのではないかと、こういうことがあるわけでございますので、そこには我々はしっかりとお手伝いはしてまいりたいというふうに思っております。
 なお、もし、それぞれの御本人の意思を無視したりでありますとかひどい状況に関しましては、先ほど副大臣からお話がございましたけれども、労働局に個別労働紛争の相談室がございますので、そちらに行っていただければ適切なまた御指導等々ができるのではないかというふうに思っております。
○田村智子君 聞いていることになかなかお答えいただけないんですね。
 大臣が提案されているんですよ、産業競争力会議にね。産業競争力会議でどういう議論があるかというのはあるんですけれども、大臣が労働を移動させるために、労働者を移動させるために国が助成金を出して民間人材ビジネスによる就職あっせんをもっと導入したらどうかとおっしゃっておられるので、だから、現に大企業行っていますよ、その実態調べたらどうですかとお聞きしているんですけれども、なかなか、いや、助成金受けずにやっているわけですよ。今言ったでしょう。ソニーもパソナとかリクルート入れてやっているわけだから、その中身がどういうものなのかということを、聞き取るだけじゃなく実際に見に行くこと必要だと重ねて要望しておきたいと思います、もう平行線だと思いますけど。
 私、やっぱり今リストラに走っている大企業、成熟産業がどこかとかいろいろな議論ありますけれども、例えばパナソニックだって、一方で大量に首切ったけど、残っている研究開発の方はもう夜中零時になっても家に帰れないというほどの超長時間、超過密労働になっているわけですよ。果たしてその人員削減がふさわしいものなのかどうかということなんです。
 長時間労働、不払残業、いまだ蔓延していると。これを是正するだけでも、新たな雇用というか雇用の継続できるんだ、ワークシェアリングのようにできるんだ、二百八十万人分の雇用が生まれるんだという、そういう調査さえあるわけですよね。常用雇用労働者の労働時間見てみれば、二〇一一年の二千六時間からこれ二千三十時間へと増えています。残業も百五十六時間から百六十時間へと増えていると。
 ここにこそやっぱりメスを入れて、人間らしく働ける、安易なリストラ支援やらないということが必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 安易なリストラ支援なんてやるつもりは全くないわけでございまして、我々は、まず失業なき労働移動をどう果たしていくかということを考えているわけでございますから、リストラ支援をやるつもりはございません。それから、サービス残業等々、これは労働基準法上違反でございますから、そういうものがあれば適正にこれに対しては対応してまいるわけでございますし、委員がおっしゃられますとおり、やはりワーク・ライフ・バランスも含めて、労働者の方々がしっかりと生活の質というものに対応したような働き方、こういう働き方を我々も要望いたしておるわけでございまして、適切にまたそれぞれの事業者等々に対しては啓発活動をしてまいりたいというふうに思います。
○田村智子君 終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。私も受けて質問参ります。
 丸川政務官、ディーセントワークとは何ですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 雇用形態にかかわらず公正に処遇され、継続的なキャリア形成が可能となり、健康で安全な働き方で、働きがいがある人間らしい仕事、これがディーセントワーク、これを実現することが重要であるというふうに考えております。
○福島みずほ君 直接雇用と間接雇用、どちらがディーセントワークにふさわしいとお考えでしょうか。
○大臣政務官(丸川珠代君) それは一概にどちらがどうと言い切れないものがあると思っておりますが、より安定した雇用というのを望まれる方にとってはもしかすると直接雇用かもしれませんし、自分の望んだ時間に働きたいという方であればそれは間接雇用かもしれません。
○福島みずほ君 違うでしょう。確かに間接雇用という働き方はありますが、期間の定めのある働き方は労働者にとって不利ですよ。丸川さんがずっとこの委員会でも、政務官になってからも、その意味が分かっていないんですよ。間接雇用でいいんだという考え方、それが、間接雇用を選択する人もいるけれども、労働法制としてどうあるべきか、どうやって労働法制を規制していくかという視点がないから、それが問題なんですよ。
 私もこのヒューマントラスト社を調べました。ホームページで驚きました。「派遣法改正後も今までと同様の業務効率運営が可能日雇派遣を」となっております。日雇派遣、何で問題なんでしょうか。いや、済みません、丸川さん、答えてください。
○大臣政務官(丸川珠代君) 日雇派遣は雇用の安定について問題があるというふうに認識しています。
○福島みずほ君 どういうことで日雇派遣は問題なんですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 往々にして派遣先が見付からないという状況が発生するということについてだと理解しております。
○福島みずほ君 毎日毎日、自分があした働けるかどうか分からない、だから自民党も含めて日雇派遣を原則禁止をしたわけです。じゃ、このヒューマントラスト社はどうでしょうか。派遣法が改正され、日雇派遣が原則禁止になっても、日雇紹介やりますから大丈夫ですということなんですね。日々紹介をやります。
 たくさんの労働者から聞いてきました。日雇派遣は原則禁止になっても日々紹介というのがあるんですね。日々紹介という働き方は日雇派遣より問題です。なぜならば、日雇派遣は前日に労働契約が成立する。しかし、日々紹介はその日の朝、毎日その現場で労働契約が成立しますから、あなたもう要りませんと言われたら、その人もう職ないんですよ。日雇派遣であれば、休業手当の問題、補償の問題が起きますが、日々紹介は起きません。日々紹介というのは日雇派遣の潜脱ではないですか。
○政府参考人(宮川晃君) 日雇派遣の禁止に伴いまして日々紹介事業が増えているという御指摘でございますが、厚生労働省におきまして東京、大阪、愛知などの各主要局から収集した情報によりますれば、日雇派遣が原則禁止した後の対応状況といたしましては、日雇派遣ではなく日々紹介事業に移行するものとか、あるいは日雇派遣の中でも法令上認められる方々を対象とするもの、あるいは日雇派遣型の事業をやめるもの、様々な形で対応されているというふうに認識しております。
○福島みずほ君 これ日雇派遣がなぜ駄目なのか。あした自分の仕事があるかどうか分からない、極めて不安定な働き方で、将来が見据えないわけですよね。日々紹介も同じじゃないですか。
 私は、この阪本社長が言っているように、例えば選挙の日とかクリスマスとか、特定のそのときだけなら日々紹介というのはあり得ると思うんです。しかし、日雇派遣の潜脱じゃないですか、日々紹介って。だからこそ、このヒューマントラスト社は「派遣法改正後も今までと同様の業務効率運営が可能日雇派遣を」となっているんですよ。これは日雇派遣が原則禁止になっても日々紹介がありますから、日々紹介やりますよということじゃないですか。そうしたら、日々紹介だったら結局同じですよ、不安定さは。
 大臣、うんうんとおっしゃっていますが、これ問題じゃないですか。日々紹介についてもメスを入れるべきじゃないですか。限られた本当に必要な日々紹介ではなくて、これ日雇派遣は原則禁止されたから日々紹介やりますということじゃないんですか。大臣。
○国務大臣(田村憲久君) 日々紹介という制度があります。これは、そのニーズがあるわけでありまして、一方で働く側にもニーズがある、今委員がおっしゃられたような働き方の方々にはニーズがあるわけですね。ところが、一方で、今まで日雇派遣であられた方々が、日雇派遣が駄目になったものでありますからこちらの方に流れ込んで、そして日々派遣の方で同じ実態があるということでございますから、実は、あのときにもそうなるのではないかという議論を委員会でさせていただきました。でありますから、この日々派遣というものをどうするかというものをもう少し考えた方がいいんではないかと。
 つまり、日々派遣においていろいろと、まあ言うなれば労働者の権利を侵されている方々を、もう少ししっかりと労働者の権利を守る方法というのがあるんではないかと、こういう議論もあったんですが、しかし、それぞれの各党との合意の中において、この日々派遣というものが基本的にはなくなったわけであります。その結果、日々紹介の方に今人が流れておるということでございまして、非常に労働者の権利というものを侵されているようなものがあるとすれば、これに対しては適正に我々は対応していかなければならないというふうに思います。
○福島みずほ君 厚労省は日々紹介を勧めているんですか。
○政府参考人(宮川晃君) 日雇派遣の原則禁止の対応として様々な対応があり得ると思いますし、その中で事業主が自分たちのビジネスモデルをどういうふうにやっていくかという中で御対応いただいているものと考えております。
○福島みずほ君 いや、問題じゃないですか。日雇派遣を何で原則禁止をしたのか。それは、使用者にとっては便利かもしれないけれど、労働者にとって先行きが見えないからなんですよ。で、日雇派遣は原則禁止になりました。
 今の厚労省の答弁も問題ですよ。じゃ、日々紹介だったらいいんですか。それは日雇派遣の脱法化を認めるということですよ。そして、それを日々紹介でやっている、そしてそれに乗っかって丸川さんもこれで宣伝しているんですよ。どうですか。
○政府参考人(宮川晃君) 日雇派遣の問題点につきまして当時議論されていましたのは、余りに短期の雇用就業形態という形の中で、派遣元、派遣先双方で必要な雇用管理責任なかなか果たしづらいと、特に安全衛生面でも問題があるんじゃないかと、そういう観点から日雇派遣の原則禁止ということが議論されたというふうに承知しております。
○福島みずほ君 いや、日々紹介も、今日はA社、次はB、C、D、あるいは今日紹介されるかどうかはその日に行かなくちゃ分からない。働く人にとって極めて不安定じゃないですか。だから、それは直接契約が起きているように見えるけれど、でも結局ヒューマントラスト社や日々紹介が派遣しているんですよ。同じじゃないですか。
○政府参考人(宮川晃君) この場合、いわゆる労働力の調整という機関の面ではそういう人材ビジネス業界が関与しておりますが、最終的な雇用形態と雇用の責任はどこが持つかということになれば、いわゆる派遣の場合ですと派遣元が原則ですけれども、日々紹介の場合ですと雇われて使っている方々が全ての雇用主責任を負うという点では違いがございます。
○福島みずほ君 直接契約、間接契約という違いはありますが、厚労省にも理解していただきたいのは、日雇派遣の潜脱として日々紹介が使われている。だって、これそういうふうに書いてありますよ、「派遣法改正後も今までと同様の業務効率運営が可能日雇派遣を」。だから、全部、紹介、紹介、紹介でやって、結局これ日雇派遣の潜脱じゃないですか。
○国務大臣(田村憲久君) 確かに直接雇用になりますから、そこの雇用契約の中において雇用主と、それから雇用者の側の権利性というのは強まるわけでございますが、今委員がおっしゃられたように、そうはいっても一日一日だから、事実上はそうではないのではないかと。
 もちろん労働災害が起こったときには、それは直接契約でやっている方が当然その権利性は強まるわけでございますけれども、ただ一方で、実はあのときの議論も、どういう議論をしておったのかと、委員会の中で。これは自民党もそうでありましたし、みんなの党さんもそうであったと思いますけれども、あと公明党さんもそうでありましたか、要は、そうはいいながらも、実際スキルが、まだ労働者のスキルが十分ではなくて、その方々をどうやってスキルアップしていくかということを考えた場合に、何らかのやはりルートがなければならないと。
 そこで、派遣というものであるならば、その労働者に対して一定の契約の下において関与性は強いから、それをうまく使って労働者のスキルアップをしていただいて、初めは日々派遣からかも分からないですけれども、だんだんだんだんステップアップしながら正規雇用につなげていくというルートもあるのではないかと、こういう議論も実はさせていただいたわけでございます。
 そんな中において、今の現状がそのような現状で動いているとすればそれは問題がありますから、これからの厚生労働行政の中において、何とか、そのような日々紹介で働いておられる方々のスキルアップ、そして、それが正規雇用へと向かうような施策を我々は進めてまいらなければならないというふうに思っております。
○福島みずほ君 国会で日雇派遣を禁止して労働の安定化を図ろうとしていても、結局、日々紹介、今日はA社、B社、あるいは一週間ないかもしれない、次、D社、E社、直接雇用といいながら派遣の潜脱ですよ、こんなの。これちっとも、あしたの自分の雇用が分からないわけで、日々紹介、毎日毎日一日単位でやることそのものがディーセントワークではないですよ。
 そういうことを推進することを多様な労働機会創造というふうに言えるんですか。私は、新聞記事と広告の違いといえば、記事であれば、一応、いろんな、派遣のいい面、悪い面、問題点、労働法制の規制、なぜ今回やったのかというのが記事として出るでしょう。しかし、これは、その派遣やいろんな問題についてのマイナス面や働く人にとってどうかというのは、広告ですから、これはヒューマントラスト社の広告ですから一切ないんですよ。
 私は、やっぱりこれを非常に問題だと思うのは、「多様な労働機会創造に使命」というふうになっていますよね、社長が言っている。しかし、私たちは、小泉構造改革の下で、派遣は製造業まで可能とし、労働法制をどんどん規制緩和してきて非正規雇用が現在三五%になってしまった。どんどんワーキングプアが増えている。だから、国会の中でもそのことを追及し、何とかして労働法制の規制強化を図ろうと思って努力をしてきたわけじゃないですか。
 しかし、丸川政務官の考え方は、一国会議員であったときも今政務官のときも全く変わっていないんですよ。多様な労働機会を保障するのがいい、直接雇用も間接雇用も一概にどちらがいいか分からない。一委員としてもずっと発言されていますよね。派遣事業というのはセーフティーネットと相まって雇用の安定をもたらす、禁止しても需要がある限りそこに新しいビジネスが生まれて需要を埋めようとする、そこをまた規制すればどんどんどんどんアンダーグラウンドに潜って悪循環が生まれていくと。つまり、規制することにやっぱり反対している言説、労働者派遣法を、業界の立場で、規制していくことに反対の言説をずっと言っていらっしゃるんですよ、この委員会の中でも。
 それは問題じゃないかと。だから、そういう考え方だから、この広告にも出たんじゃないかと私は思っているんです。どうですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) まず、日々紹介についての問題意識を御指摘いただいたことは大変有り難いことでございまして、直接雇用だから安定するというふうに一概に言えないということがここではっきりしているわけでございます。
 だからこそ、直接雇用だからこそ安定するわけではないということを御指摘いただいているのが、まさに、私も、この紙面で申し上げている規制をしたらアンダーグラウンドに潜ったというのは、まさに直接雇用でも安定しない働き方になっている部分があるのではないかということを申し上げたいわけでありまして、規制を緩めろとか、規制強化を止めろということを全くそこで申し上げていないのに、何か誤解をされているなというふうに理解をしております。
 私は、規制の強化をしたということを前提に、その方向性が一体それでよかったのかどうかということについて党内で議論があったということ、あるいは、ほかの党からも御指摘があったということを前提にこのことを申し上げておりまして、これについては今派遣の在り方に関する勉強会でも御討議をいただいているやに聞いておりますので、是非、しっかりと御議論をいただいて、その日々紹介の件についても労働者の保護が図られるような方向で改正が進められることを望んでいます。
○福島みずほ君 いや、ちょっと私はびっくりしたんですが、つまり、日雇派遣を禁止した、原則禁止、だけど日々紹介という形で偽装日雇派遣が行われている、これを問題にずっとしてきました。
 これはもしかしたら偽装日々紹介かもしれないんですよ、このヒューマントラスト社は。そこを問題としているわけで、今日御指摘して分かりましたというんで、だって、あなた、広告に出ているじゃないですか。この中でも同じこと言っていますよ。ニーズが多いものを抑えるとアンダーグラウンドに潜り労働者保護は更に難しくなる、そうなってはいけないというふうに言っているでしょう。
 でも、このヒューマントラスト社は、日雇派遣が禁止されたから、日々紹介でやれて、同じことができますよとやって仕事をしているわけじゃないですか。あなたが、丸川さんが、アンダーグラウンドに潜るのが問題だって規制したら、規制したら問題が起きるということをまさに踏まえて日々紹介やっているんですよ、問題じゃないですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) アンダーグラウンドに潜ったものをきっちりと厳正にチェックしていくことが必要だという意識で申し上げています。
○福島みずほ君 だから、アンダーグラウンドに潜って日々紹介やっているところが問題でしょうということなんですよ。まさに、だってこれは、「派遣法改正後も今までと同様の業務効率運営が可能日雇派遣を」と書いているんですよ。結局、これ駄目じゃないですか。法律変わっても、我が社を使ってください、日々紹介で実際は日雇派遣と同じようにできますよということをやっていることをやれば、これは少なくとも国会の中で派遣の労働法制を規制して労働者を守ろうと思った、私は厚労省もその立場だったと思いますが、それは全然違う、真逆の立場ですよ。それは駄目だと。こういう誤ったメッセージを出すのは良くないし、それから、私は申し訳ないが、労働行政を扱う政務官として問題があるというふうに思います。大臣、どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) そういう働き方というのがあります。しかし、一方で、全てそういう働き方がなくなれば、まず雇用というものにアクセスしづらくなる方々もおられるんです。でありますから、日々派遣でありますとか日々紹介という形態がある。問題は、その方々がスキルアップをしていただいて正規にどうつなげていくかという施策を組んでいくことが必要であって、そのまず入口というものが、今ある中において、これが正規の方にどうつなげていくかということを、これから我々厚生労働省としても考えてまいりたいというふうに思います。
○福島みずほ君 だって、日雇派遣をこの国会で原則禁止にしたわけでしょう。にもかかわらず、潜脱として日雇、日々紹介をやっていることが問題でしょうということなんですよ。もちろん、スキルアップすることは望まれますよ。でも、さっきの厚労省の通達だってそうじゃないですか。どんどんどんどん、三十日、三十一日だとされているけれど、実際働いたのは一日だけで日雇派遣と変わらないとか、そういう実態を厚生労働省と交渉してきましたよ。日々紹介が問題だと交渉してきましたよ。
 そういう潜脱をやっていることをどう変えていくのかというところにメスを入れるのが厚生労働省なのに、それを慫慂するような、労働法制の規制強化と真逆の方向でこれを言っているから問題なんです。そこが今日の中でも何か、分かってもらえたのか、分かってもらえてないかもよく分からないというか、分かってないんですよ。だから、こういう広告に出て問題ないと思う。
 それは、やっぱり私は正直言って国会の冒涜だと思います。国会がずっと労働法制の規制強化をやろうと曲がりなりにも与野党共同してやってきて、日雇派遣は原則禁止にした。だけど、まだ多様な働き方という名目で許容しようとしているのかということなんですよ。申し訳ないが、自民党は多様な働き方という言葉を使って労働者派遣法の規制緩和してきました。それは明確に間違っていたんですよ。
 だから、私たちは雇用の流動化とか、雇用の多様化という言葉にだまされずに、正社員の長時間労働と非正規雇用の待遇改善、正社員化を目指さなくちゃいけないと思います。その立場で、政務三役が努力するなら理解できる。そうじゃないからなんですよ。しかも、一会社の日々紹介やっていますよというところで、なぜこれを宣伝するんですか。厚労省がなぜ日々紹介を推進するんですか。おかしいですよ。
 これについては、やっぱり根幹、労働法制を厚労省がどうしていくのかという根幹にかかわる問題です。私も産業競争力会議と規制改革会議の方向が間違っているというふうに思っています。
 産業競争力会議の委員である竹中平蔵さんは文芸春秋でこう言っています。ちょっと済みませんが、こう言っています。「どの審議会にも、政策の利害関係者の方がメンバーにいますね。本来こうした政策審議会は、利害関係を持たないインディペンデントな議員のみによって構成されるべきです。」。でも、竹中平蔵さん、パソナの、労働者派遣の会長じゃないですか。
 つまり、雇用の流動化や派遣の規制緩和をすることで、申し訳ないが、最も関係がある人間が審議会に入っているんですよ。どこがインディペンデントなんですか。労働者の声はどこにも入っていないんですよ。雇用の流動化という名目でもう一回自民党が雇用を壊さないように、そして厚労省はそれと戦ってくださいよ。
 第一次安倍内閣で、ホワイトカラーエグゼンプション、解雇のルールの規制緩和を出そうとして、私たちは、過労死促進法案、残業代不払法案と反対をして、それを国会に出すことは何とか食い止めました。でも、産業競争力会議で、ホワイトカラーエグゼンプション、裁量労働制、労働時間の規制をなくすとか、解雇のルールの、なくす、民法の原則でいけなんという議論が出ていますよ。これでいくんですかと。産業競争力会議と規制改革会議と、厚労省はこの方向と戦ってくださいよ。雇用の流動化なんというふざけた方法で解雇を増やさないでくださいよ。どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) 労働者の保護の立場から我々は議論をさせてそこでいただいております。産業競争力会議のメンバーの方々はそれぞれの専門分野においていろんな御発言をされるんだというふうに思いますけれども、少なくとも解雇に関しては、今まで最高裁の判例に基づいて解雇法理というのはできてきているわけでありますから、その精神はしっかり守らなきゃならぬというふうに思っております。
○福島みずほ君 厚労省がこのふざけた労働法制の規制緩和に抗してくれるように、その厚労省であれば私たちは応援しますし、その立場で社民党も頑張ります。
 最後に、イレッサ薬害訴訟で判決が、製薬会社側の賠償責任は問われずに残念ながら終わりました。でも、この訴訟を通じて、今後の薬事行政を進めていく上で、副作用情報の徹底などの安全対策、特に抗がん剤の副作用救済制度の必要性などいろんな問題提起があったのではないかというふうに思っています。安全対策、あるいは抗がん剤の副作用救済制度などについての厚労省の取組を教えてください。とりわけ、被害を救済する制度があるが、抗がん剤は除外をされています。がん患者の救済も早急に検討すべきだというふうに思っています。
 また、この訴訟で製薬企業側の証人に立った医者の中に、同企業から寄附や講演料を受け取っている人が複数いらっしゃいました。やっぱり、政官業癒着、これを断ち切ることも必要だと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) イレッサ訴訟については、国に法的に責任はないというふうなことが認められたと理解いたしておりますが、引き続き医薬品の安全対策はしっかりとこれは取っていかなきゃならないということでございまして、改めて今般、薬事法改正におきまして添付文書の届出制の導入をさせていただく予定でございます。
 なお、おっしゃられました検討会でございますけれども、中においてやはりいろんな御議論があったわけでございまして、範囲をどうするべきなのか、それから、これは薬だけではなくてほかの例えば放射線治療でありますとか、他の治療法、手術もございます、こういうものとのバランスはどうなんであるかとか、いろんなやはり問題点がある中で、今般に関しましては今委員のおっしゃられる方向では結論が出なかったということでございますが、しかし、制度導入に関しましては引き続き政策課題だというふうには認識をいたしております。
 それから、それぞれの研究者の方々、委員の方々の製薬企業とのつながりでございますが、これは一定の基準をつくっておりまして、その中において対応をさせていただいておるということでございます。
○福島みずほ君 安全対策や、それから是非抗がん剤が除外されていることについて、がん患者の救済も早急に検討してください。また、安全対策も是非厚労省としてしていただくよう、それから田村大臣とは議員連盟でもかつてやってきておりますが、薬事の問題についての独立した第三者機関、閣法で出してくださるよう強く求め、私の質問を終わります。
○委員長(武内則男君) 雇用、労働等に関する件についての質疑はこの程度にとどめます。
 午後零時五十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時九分休憩

   午後零時五十分開会
○委員長(武内則男君) ただいまから厚生労働委員会を再開をいたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 本日、牧山ひろえ君、武見敬三君、梅村聡君及び小林正夫君が委員を辞任され、その補欠として田城郁君、中原八一君、有田芳生君及び難波奨二君が選任されました。

○委員長(武内則男君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○足立信也君 民主党の足立信也でございます。お疲れさまでございます。
 午前中の議論を聞いておりまして、その件は本来のこの質問の趣旨ではないんですが、やはり丸川政務官は行政府の人間ですから、そこで規制官庁である厚生労働省のナンバースリーの政務官であるという点、それから国会で決めた意思、成立した法案に対して行政府として対応するのが第一義だと思うんですね。その点についてちょっと認識が甘いんではないかというのが一点。それから、結果としてこれは一企業の宣伝広告に政務官として出ているわけです。これは明らかに私は規範に反すると思っています。ですから、これはもう、申し訳ないけど、政務官として私は失格だと思います。しかるべき行動に取る可能性が極めて高いということを申し上げておきます。
 大臣、あと、この前の質問で私、一点だけまだ回答が得られていないことをお伺いします。
 厚労省を始めとして、多くの方があの広告、新聞を見てびっくりしたと。多分、丸川さん以外はびっくりしたんだと思いますが。三月二十一日に、大臣としては、これ全体を見て、厚労省としてはどういう対応をしたのかとお聞きしましたね。あのときに大臣は、僕は抗議はしたのかと聞いたんですが、確認してみますということで、そのまま止まっているんですね。
 ですから、その点について、厚労省としてあるいは大臣としてどういう対応を指示したのか、それは丸川政務官に対しても含めて、そのことについてまずお答え願いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 再度記事を確認をさせていただきました。
 丸川政務官、参議院議員丸川珠代という形でこの宣伝の方に、広告の方に出ておられるということでございます。基本的に政務でやられておるということでございますので、我が省として、法令違反若しくはその疑いがある場合は何らかの対応をいたしますけれども、そのような疑い、まあ適切な表現ではないとは思いますが、疑いがないわけでございまして、その意味では抗議等々は行いませんでした。
○足立信也君 それは政務官に対しても直接の指示もなかったということも含めてだと思いますが、その点も含めて今後の対応にやっぱり参考にさせていただきたいと、そう思います。
 午後は、午前中が労働、雇用でしたから、厚生関係でというふうに党内で仕分けておりますので、その部分をお聞きします。
 安倍総理が大変勇ましい発言がずっとこう続いております。この分野でいいますと、例えば初めて日本版NIHをつくるとかですね、薬事法の改正、再生医療の推進、規制の法案、どちらも今国会で成立させるというようなことをおっしゃっております。
 この委員会の今後の審議がどうなるかは大変な問題だと思いますが、そんな中で、法案は、これはもう御案内のように、薬事法も、それから再生医療の件についても、予防接種もそうでしたが、我々がずっと準備してきた法案の内容でありまして、趣旨が変わらなければ私は提出すればいいと思います。必要な法案だと思っています。それから、日本版NIHについても、我々は、医療イノベーション推進室というところを司令塔にして、医療イノベーション五か年戦略を作って、そしてその推進室が中心になって、六つの省、文科、厚労、経産、外務、環境、総務、毎回合議して二十五年度の概算要求書を作ったんですね。そういう形は、もう素地はできているんです。ですから、是非やればいいと思います。
 ただ、気になるのは、我々のときは、トップ、室長、次長を含め、これ民間でやっていただいた。ところが、今度名称が変わり、元経産、そして元厚労が室長、次長に就かれていますね。ここら辺は私はちょっと懸念をしております。本当に、横串を刺して、縦割りを排して、元々いた省庁からの人間がほかの省庁に対してできるのかどうか、若干不安があります。この点は、我々がやってきた取組も参考にしていただきたい、そのように思います。
 二月十二日に最高裁で、これは、ここは医療機関、病院ですけど、奈良県立奈良病院、宿日直勤務について、実際に診療に従事した時間だけではなく待機時間も含めて全て勤務時間であると確定しました。と同時に、いわゆるオンコールですね、宅直は時間外勤務とは認められませんでした。つまり、今までの定額の宿日直手当から時間外手当へということになっているわけですが、この最高裁の決定を大臣はどういうふうにとらえて、今後どうしなきゃいけないかなというふうに考えておられるでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 最高裁での判断でございますので、それは厳粛に受け止めなきゃならない話だというふうに思います。
 宿日直といえども、平時の、平日の昼間と同様の労働に従事する時間、こういうふうな、また内容も含めてもそうでありますけれども、そういう状況であるならば、それはやはり宿日直であったといたしましてもそれは宿日直という形態ではないということでございまして、分娩件数の六割以上がこの時間帯で行われておったということでございますので、これは労働密度が高いということでございますから、賃金の支払等々に対しても適切に対応をしていただく必要があろうというふうに考えます。
○足立信也君 全国の医療機関が、これどうやって対応しようかなと今準備しているんですね。私が時々顔を出している救急病院で、そこで実際に試算を一緒になってやってみたんですよ。
 この病院は四百九床だった、四百数十床、九床だったと思いますが、その病院で、祝日の日直が、救急が三名、医師ですよ、病棟が四名、小児医が二名、計九名。祝日ですから年間約百十九日。で、当直ですね、夜の、これが救急が五人、病棟が四人、小児が三人、計十二人。これ三百六十五日ですね。
 これで、ほかに看護師さんや技師さん、あるいは事務方も当直されているんですが、これは時間外勤務とした場合もほぼ近い額の手当が出ているということで、これは余り問題ないだろうと思います。ところが、医師のところは相当に額が差があると。つまり、定額の宿日直手当と時間外勤務にした場合の時間外手当とは相当差があるということで、その差額を計算してみたんですよ。
 その差額は、日直は平均一万六千五百円で、これが九人掛ける百十九日、一千七百六十七万。それから、当直が平均三万五千八百円の差額で、十二人いて三百六十五日、一億五千六百八十万。つまり、合わせると一億七千四百四十七万。これが、対応したらそうなってくるという四百床の病院の試算。救急病院ですから、ほとんど時間外勤務なんですね。
 こうなってきた場合に、今後、これ対応はこれから考えなきゃいけないとおっしゃっていますが、これ診療報酬で対応するんだろうか、それとも予算でそれ付けるんだろうか、あるいは補助金でちゃんと法定された働き方で賃金を与えるという形にしていくのはどういう手段を考えておられるのかなと。どれがふさわしいのかなと思っておられるかということをお聞きしたいんです。
 その中でも、特に文部科学省、今日来ていただいていますけれども、が所管する大学病院は、今四百床の話をしましたが、大学病院だと八百床、一千床ですね。当直の人も物すごく多いわけですよ。加えて、交付金は削減されていますね。で、人件費も削減していますね。そこで、さっきの億を超えるような年間の金額が必要になってきた場合にどう対応するつもりなんでしょうか。大臣と文部科学省にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども、この最高裁の判決の中身で、分娩件数の六割以上が宿日直時間帯であったということでありますから、病院によって状況は違うと思いますけれども、労働密度が低い場合に限ってはこれは宿日直でも対応できるというふうに思いますが、現場はなかなかいろんな複雑さがあるんだと思います。
 産科等々に関しますれば、産科医等への手当等に対する財政支援の実施でありますとか、また、診療報酬において、救急や産科医療に対しまして、また、さらには、病院勤務医に対しての負担軽減策等々は今まで取ってきた次第でありまして、それはまさに、民主党政権のときにかなりの手厚い診療報酬改定をなさられた中において、大きな病院に関しましてはかなり財政状況が良くなってきたというような実態もあられます。
 しゃくし定規に申し上げれば、そのような対応を取ってきておるわけでありまして、二十五年度予算でも、新生児医療担当医確保支援事業でありますとか、産科医等確保支援事業、救急勤務医支援事業等々、いろんな補助金等々で対応いたしておるわけでございますので、労働時間等々に応じた賃金の支払ということで、そのような中において対応をしていただきたいというのがしゃくし定規な答弁でございます。
 ただ、本当に実態がどういう状況なのか、これによって本当にどれだけの賃金の支払が増えるのかということは、いろいろとこれから勘案していかないと、実際問題、それによって病院が回らないという話であった場合には大変なことになろうと思いますので、これからいろいろと実態をお聞かせをいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 医療機関におけます休日、夜間の勤務等の適正化につきましては、以前から厚生労働省、労働基準監督署から各医療機関に対して要請や指導がなされてきたところでございます。仮に見直しが必要な事例があった場合には、各国立大学法人が費用を負担して必要な対応を行うということになるわけでございます。
 今回の判決を一つの契機といたしまして、国立大学附属病院等に対しまして、改めて、勤務の実態の把握を行うことも含め適切な対応を行うよう、文部科学省としても必要な指導や助言を行ってまいりたいと考えております。
○足立信也君 結論からいくと、現場で対応、実態に即してという形に今おっしゃるんですが、二回の診療報酬プラス改定でやっと一息というところなんですね。公立病院は半分ぐらいがやっと黒になったと。更にこの人件費のところがどかんとくる。今、田村大臣は、診療報酬もあるし、補助金もあるだろうというお答えでした。
 それから、大学については、私、今から数えると三十年ぐらい前、調査が一回あったんです。実際の勤務はどうかという調査が一週間分あったんですが、二日ぐらいで取りやめになったんです。余りにひどいと、そういうことだったんですね。僕、七年目のとき、新しい病院造ったときに行ったんですけど、月に八回当直で全く寝られないというような状況で、ほとんどがそうだと思いますね。だから、そこは現場でという話ですが、実際に人件費も、それから交付金も削減されている中で、これ対処しろというのは多分不可能な話だと思いますので、これは大切な問題になってくると思いますから、是非あらかじめ検討を始めるべきだと、そのように思います。
 この少子高齢社会で、医療、介護は質の改善、そして効率化、これはもう絶対図らなきゃいけないと私思います。そのように対応をしてきたつもりです。私は、質の高い医療や介護というのは納得できるものだと、そう思っているんです。それをずっと言い続けてきたんですね。良質なものに医療や介護を変えていく、性善説に立つのか、性悪説に立つのかという考えもありますが、良質なものに変えていくためには、手段としては、これは法令でやる、あるいは予算事業で誘導していく、あるいは報酬でそこに付けて相互に取り組んでもらうというようなことが考えられるわけですが、この質を良くしていくということに対して、大臣は、何が効果的で何が即効性があるかというふうに考えていますか。
○国務大臣(田村憲久君) これは、それぞれのものを使っていくというのが必要でありまして、例えば医療供給体制、これから見直しも図っていかなきゃならぬわけでありますけれども、これは医療法にのっとって基本計画を作って、ビジョンをしっかりと実現していくという話でありましょう。これは法令でありましょう。それから、予算でいければ、これは、例えば医療機関等々の整備等々はこれは予算措置等々で対応していく部分もあろうと思います。診療報酬でいいますと、例えば在宅医療等々へのシフト、またいろいろと問題もありましたけれども、七対一等々の入院基本料の問題、こういうものは診療報酬で誘導ができる部分でございますから、それぞれうまくベストミックスを果たす中において良質な医療サービスというものを提供していくべきだというふうに思います。
○足立信也君 なぜこういう質問をしたかというと、やはり診療報酬が占める部分ってかなり大きい、しかも即効性があるだろうと、過剰反応というのもありますけどね、いうことだろうと思うんです。私は、大臣おっしゃるように、法令的なもの、それから予算、補助事業ですね、それと診療報酬、ベストミックスでいくべきだと思いますが、確かにやっぱり効果があるのは診療報酬なんですね。
 そこで、診療報酬の話をしたいんですけれども、よく財務省が意図的に診療報酬イコール医師等の給料だなということを、我々が政権を担っていた当初も言っていましたし、途中でやめさせましたけど、最後はまた同じことを言い出したですね。
 もう皆さん御案内のように、医療機関の収入のうち、支出する部分においては半分が人件費ですね。その人件費半分のうちの更に半分が看護師さんですね。その半分が医師ですよね。ということで、これはかなり意図的に誘導されているわけですが、診療報酬というのは、これ三年前、田村議員とかなりやりました。そのことをこれから申し上げるんですが、診療報酬というのは単価を付けるわけですね。それに数、件数が掛けられて医療費というふうになっていくわけで、既にあるものの単価を上下させるということで大体件数は予測できる部分がある。しかし、新しいものを始めて、そこに報酬を付けることによって、今までやっていたことをやめる、そこを改善する、やらなくなるという効果が極めて大きい部分があるんです。それが質の改善に私つながると思っていまして、そして効率化にもつながる、そういう意図で診療報酬の単価を何に付けていくか、新しいものを何を出していくかというのは極めて大事だと思っているんです。
 そんな中で、三年前、先ほど言いましたが、あのときは診療報酬の質疑で、薬価改定マイナス一・三六%、医療費に換算して五千億円、それを丸々診療報酬本体に持っていって、更に上乗せして一・五五%プラス、医療費に換算して五千七百億円、そしてネットは、ネットプラス〇・一九%で約七百億円ということに対して、田村当時の議員は、まだこれじゃ本来足らないでしょう、多分足らないと思う、もっと本当は上げなきゃ日本の医療はもたないと思うと、そう質問されているんですね。さらに、公定価格と市場価格の差を埋める、つまり薬と機器のところですね、この部分の改定は、この部分を本体の方に全部丸ごと持っていって質を変えていくんだというのが我々のやり方、で、二回プラスにしたわけですね。当時の田村議員は、その薬と機器のところで出た部分のお金は全部付けるべきじゃないかという主張をされていたわけです。それはもう覚えておられると思いますが。
 ところが、社会保障国民会議では、四月四日、薬価及び機器の改定分を本体、診療報酬本体の方に回さないようにという意見が支払い側から出ています。出ています。田村当時の議員は、全部回しても足りないと主張されていた。社会保障国民会議でのこの回すべきではないということに対して、野党時代のその認識と発言は今も変わりませんか。
○国務大臣(田村憲久君) 更にもっと言っていたような気がいたしまして、当時、ジェネリックに換算して計画が進む部分、これが進んでいなかった部分を、製薬会社に隠れ引下げみたいな形で引き下げさせて、その部分は、この医療の方に還元されていないというものは実は本来医療の方じゃないか、そこも持ってこいなんということまで言っていたような記憶がございました。
 実際問題、当時申し上げておったのは、一つは、民主党の理想というのはもっと大幅に医療費を増やすというようなお話だったというふうに私、覚えております。当時、一〇%ぐらい医療費増やすんだ、二〇%だと言われた方もおられたと思います。そういう大きな目標を持っておられましたので、ちょっと頑張ってはいただいているけれども目標よりかは少ないんじゃないのかなという気持ちも含めてであったんですけれども。
 言われますとおり、我が方といたしましては、医療費というものをしっかりと必要な部分には付けていきたい。もちろん、他の部分で適正化をしなきゃいけない部分は多々あると思います。今でも、本来必要じゃないところに医療サービス等々が提供されておられて、無駄があるという部分もあります。そういうものの適正化は進めていかなければなりませんが、一方で、必要な医療費というものはこれは確保していかなきゃならないというわけでございまして、しゃくし定規に言えば、それこそ物価でありますとか、また賃金でありますとか、さらには医療経済実態調査におきます医療機関の経営実態、こういうものを踏まえて、まあ総枠はこれは国が決める、政府が決めるわけでありますけれども、今委員がおっしゃられました、それを基に、中の診療報酬の科目、これに関しては中医協の中でそれぞれの立場の方々の話合いによって決められるわけでございますから、そのような中においてお決めをいただきたいと思いますが、総枠に関して言えば、これはしっかりと確保をしていくように努力をしたいというふうに思っております。
 保険者の皆様方には保険者の皆様方の言い分があることも十分に存じ上げておりますが、厚生労働省といたしましては、必要な医療費というものはしっかりと確保してまいりたいと、このように思っております。
○足立信也君 衆議院の山井議員との間ではなかなかそういう、今、確保の部分がなかなか出てこなかったので、あえて聞かせていただきました。
 それに加えて、先ほど言った人件費の問題、時間外勤務の問題がこれに加わってくるということならば、やっぱりそこは足りなくなってくると思いますよ、やっぱりそこを増やさないと。それに、新規のものは、先ほど、今までやってきたことと違う行動をしてもらうんだということで、私は大変重要だとさっき申し上げました。そこで、効率化あるいは無駄の削減につながるのが、私は三つずっと挙げているのは、予防医療であり、予防接種を含む予防医療であり、それからチーム医療の推進であり、そして自己決定権を尊重するという考え方、ここに報酬の単価を付けていくべきだというような考え方を持っているということを言わせていただきたいと思います。
 今、社会保障国民会議の話で、支払側の委員としてはそういう話だろうということですが、これから二ラウンドに入っていって議論が深まっていくと思いますので、今後確保したいという大臣のその意思をしっかり皆さんに分かっていただけるように頑張ってもらいたいと思います。
 そんな中で、やはり衆議院の議論で、今社会保障国民会議の話しましたが、産業競争力会議での民間議員の発言、これもまた様々な懸念が出ていますね。そこをお聞きしたいんです。
 特に衆議院で話題になったのは、七十五歳以上の医療費の自己負担を二割に上げたらどうかという意見ですね。高額療養費、高額療養費のところの、今は定額ではなくてプラス一%部分があります。この一%をもっと増やしたらどうかという意見もありましたね。それに対して、厚生労働省から聞いた説明では、大臣は社会保障国民会議の議論も踏まえつつ検討すると発言したというふうに私は聞いたんですが、衆議院の議事録をずっと読むと、そういう発言はないんですね。つまり、社会保障国民会議の議論を踏まえというのがないんですね。
 そこのところは、大臣としては、この産業競争力会議の中では国民会議の議論を見つつ、待ちつつやるのか、それとも、競争力会議の中は中で、厚労省として大臣が呼ばれたときに答えて、そこで完結しようと思っているのか。その国民会議と競争力会議の関係ですね、対応の、そこをちょっと明確にしていただきたい。野党になってから会議体の意味合いがよく分からなくなってきているんです。是非お願いします。
○国務大臣(田村憲久君) 国民会議は、御承知のとおり、三党、自公民の中において一応約束の中においてつくられた、法律にのっとった、そういう組織でございます。でありますから、あのときに論点になった部分、特に消費税との絡みの中において、どのように医療、医療に限って言えば、医療を進めていくか、持続可能なものにしていくか、こういう論点から議論をいただいております。
 産業競争力会議は、名前のとおり産業競争力を付けるという意味において、医療の部分でも産業的な部分もあるであろうという中においていろんな御議論があると同時に、一方で、国民の健康を守るということは労働者が健康で働けるということでありますから、そのような観点からもこの競争力が付くであろうということでありまして、いろんな労働部分に関しても御議論もいただいているところであります。
 両方との関係性というものは、必ず産業競争力会議で出た議論が国民会議で議論をされなければならないというものではございません。お互いにそれぞれ独立した組織でございますから、その中において御議論をされるわけでございまして、この部分に関して国民会議の中で議論をいただけるということになれば、それは御議論として一定の方向は出てくるんだと思いますが、いずれにいたしましても、いただいた御議論をそのまますぐというわけにはいかないんであろうなと。
 それは、厚生労働省としても、例えば社会保障審議会等々でいろんな御議論はいただかなきゃならんのであろうなというふうに思っておりまして、それぞれでいただいた御議論、例えば労働分野でございますれば労働政策審議会等々でまた御議論をいただかなければならない話でございますので、そういう厚生労働省の所管する責任ある審議会等々で御議論をいただいた上で最終的な御決定をさせていただく、こういうことになろうというふうに思います。
○足立信也君 特に二つ、私が挙げた七十五歳以上の自己負担二割の件と高額療養費のプラス一%の部分というのは、社会保障国民会議の中でも議論のテーマの一つにはなっています。なっていますので、あそこは二ラウンド目で議論されるんだと思います。
 今お聞きしたのは、それをまあ見つつというか、議論の対象になれば当然それを考慮にしながらとおっしゃいましたが、やっぱりタイミング的に間に合わなくなると思うんです。
 内閣官房も来ていただいていますけれども、今の大臣の答弁、産業競争力会議と社会保障国民会議の今の関する答弁、そのとおりでよろしいですか。
○大臣政務官(山際大志郎君) そのとおりで結構でございます。
○足立信也君 今私が申し上げたのは、つい先日、社会保障国民会議の方は、医療、介護の議論が四回終わりましたね。今度は少子化ですね。次は年金ですね。だから、どう考えたって、二ラウンド目の本当の議論が始まるのはやっぱり六月になるんではないかと思うんです。ところが、産業競争力会議の方は年央、これはまあ六月だと思いますが、そこでもう結論を出して、それを、成長戦略あるいは骨太の方針か分かりませんが、そこに反映させるとなっているわけです。となると、今社会保障国民会議で議論の論点になっていることが議論されないまま産業競争力会議の結論が先に出るという形になるんじゃないですか。そこを気にしているんですね。
 で、今、おっしゃるとおりと言われたんだけれども、じゃ、内閣官房としては、その恐らく八月二十一日までのものと六月に結論出すというものが、二か月のずれをどうやって、今議論がもう始まるから、それは参考にしますと大臣答えたんですね、国民会議の議論。どう産業競争力会議にそれを反映させる、時間的な整合性が取れないんじゃないですか。そこをお聞きしたいんです。
○大臣政務官(山際大志郎君) その二か月のタイムラグという話でございますが、もちろん両者の会議は独立してあるのはありますけれども、両者でどういう議論が行われているかということは、お互いに情報を共有しつつ進んでいるところでございます。
 今、田村大臣の方から御答弁がございましたように、この委員御指摘の点に関しましては、国民会議等の議論を踏まえて検討すると、このように厚生労働省の方から言われていますことをきちんと踏まえた上で成長戦略に向けて何が盛り込まれていくかということを議論するということでございまして、ですから、そういう意味では、向いているベクトルというのは同じ方向を向いておりますので、そこでそごが生じるというようなことはないと、このように承知してございます。
○足立信也君 もう一回整理しますよ。社会保障国民会議で二ラウンド目の本当の議論が始まるのは恐らく六月だろう、それを参考にして厚生労働省も決めたいという。そのことを産業競争力会議でもやっぱり、厚生労働省が決めたことを産業競争力会議で発言するんでしょう。となると、やっぱり六月には社会保障国民会議の意見を反映させることは難しいんですよ。そこは整理しないと、私は、独立した会議だからいいんだではなくて、大臣はやはり社会保障国民会議での議論を参考にしたいわけですから、そこのところで、その前に厚生労働省としての結論というような形になるのはおかしいと思いますよ。是非、そこのところはちょっと緻密なスケジュールを考えて、内閣官房もですよ、後々社会保障国民会議の方から厚生労働省が勝手に決めたって言われないようにしないと、そのことを申し上げているんです。是非そのようにしてください。これはもう要望です。
 今日、資料をお渡ししております。今話題の一つになっている高額療養費のことなんですが、海外で生活した多くの人が、お聞きしますと、日本の医療制度、公的医療保険制度はやっぱりすばらしいと、中でも高額療養費制度がやっぱりすばらしいというふうに私はよく聞きます。そうだろうと思います。
 この資料は、一年前になりますが、批判を浴びて民主党の中でも没になった案でございますけれども、受診された方々一回百円払っていただければ、これだけのことができるよという試算です。三段階の七十歳未満のところだけ申し上げますが、七十歳未満の三段階をこれを五段階にする、それぞれ上限を下げる、かつ、プラス一%の部分はやめる。そして、疾患に関係なく多くの人たちが長期間高額な医療費が必要になる事態を避けて、負担の上限をしっかり抑えると。特に、低収入の方々については厚くするという案です。ただ、受診された方々一回百円ということが党内で批判を浴びて日の目を見ることはなかったんですが、これだけの試算です。これだけ高額療養費制度が充実するという試算で出させていただきました。
 それに対して大臣は、やはり衆議院の議論で、TPPに交渉参加しても高額療養費制度はなくすなんてことは考えていないと、そうおっしゃっています。制度はなくならないでしょうが、やはり負担は、先ほどの民間議員の議論のように懸念があるわけですよ。自民党も公明党も昨年のマニフェストで高額療養費の自己負担は引き下げると書いています、マニフェストで。我々は、この百円のことで、今申し上げたように一%は廃止する、そして負担を下げると、疾患に関係なく皆さんが恩恵受けられるようにというような趣旨でやろうとしたわけですね。
 しかし、今の一%部分を更に上げようという議論になると、高額療養費の自己負担を引き上げると、やはり先進医療は高収入の方しか受けづらくなるわけですね。高収入の方しか受けづらくなれば、それは民間保険一層推進という形になってくる、又は民間保険の現物給付という形にもつながるかもしれない。それはまた、国民皆保険、公的医療保険による国民皆保険の崩壊につながっていくわけですよ。
 是非ともここは、大臣、公的医療保険にしっかり加入することが国民にとって負担は一番少なくて済むんですよということを、我々が政権のときも、これ、もっと宣伝しなきゃってやろうとしたんですが、ちょっと足りなかったと思うので、是非とも日本の公的医療保険、特にこの高額療養費制度を含めたものをしっかりアピールしていただきたいんですよ。いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今委員おっしゃられましたとおり、この高額療養費制度というのはすばらしい制度でございまして、もちろん自己負担三割という部分で保険という意味合いはあるんでしょうけれども、この一番のリスクというところをここで担保しているという意味で、私は本当に世界に冠たる日本の医療保険制度、その根幹を成している部分だというふうに思っております。
 特に、これから低所得者の方々の高額療養費の上限どうするかという問題、それから、それのみならず、がん等々で長期間やはり非常に医療費の掛かる方々に対してどのような上限設定をするか、こういうことに関しては本当に幅広い御議論をいただいた上で制度をどうしていくか考えていかなきゃならぬ、このように思っております。
 ただ一方で、これ以上に更に収入のある方々どうするんだということに関しては、それはいろんな御議論があるところでございまして、そこも含めて議論はさせていただかなきゃならないのかなというふうに思っております。
○足立信也君 おっしゃるとおりで、五段階に分けると言いました。私の元々の提案は、一番上にもっと上位所得者の欄を一個つくると。ただ、これは財源として三十億程度しか出てこないからということで、省かれた案になっている、大臣のおっしゃるとおりです。
 私申し上げたのは、アピールすべきだということを申し上げたので、今、世界に冠たると表現されましたので、ここを、今の民間議員の議論からいくと、ここが、屋台骨がぐらつく話なんですね。ですから、是非ともアピールしていただきたいということを更に申し上げたいと思います。
 四月十八日に、医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会で、いわゆる事故調の骨子案が了承されました。資料の二、三に付けておるんですけれども、この主な要旨を、特に五年前の大綱案ですか、あそこから変わった主な点を原局長の方から説明していただきたい。簡潔にお願いします。
○政府参考人(原徳壽君) 昨年の二月から十二回に及ぶ議論を行ってまいりまして、制度の基本的な在り方について多くの部分で合意に至っております。
 その中で、一つには、まず調査は、医療事故の原因究明及び再発防止を図るために行うものであること、それから二つ目に、これが変わった点ですが、まずは院内調査をしっかりと実施することが重要であること、それから三番目には、この院内調査の結果や状況に納得が得られなかった場合など、遺族や医療機関からの調査の申請があったものについて第三者機関が調査を行うこと、そして四つ目には、第三者機関は民間組織とすることというようなところがおおむね合意に至ったところでございます。
○足立信也君 資料のところ、当時の大綱案が左側、政府案と書いています。我々も対案を作りましたので、そのとき、これ二〇〇八年ですが、民主党案というのを簡潔に目的からずっと違いを表しています。ほぼこの資料でいう民主党案に近い形で今回骨子案ができているということだと思います。
 こうなるためには三年掛かったという話でございますけれども、現場での混乱は何だったのかと。これは、法医学会のガイドラインあるいは厚労省のマニュアルで医師法二十一条の解釈が非常に混乱したと。これは変わっていないんだけれども、それはしかし、ついせんだってですかね、二十一条の解釈を明確におっしゃったということで、我々が従来描いていた感覚に戻った。これも三年掛かったわけですね。
 学会とかあるいは学術会議から医師法二十一条を変えるべしという提言がずっと続いた中で、そこにこだわると警察に代わる捜査機関をつくらなきゃいけなくなっちゃうんですよ。だから、そこは解釈をしっかりさせることで、そこに余り拘泥しないという形で、捜査機関ではなく原因を究明して納得を高める組織という形で我々が考えていったのがこういう案なんです。
 そこで、これは、今回の骨子というのは、二十一条の解釈はもちろん最高裁の判断に沿うものであって、そして、今回の骨子もこういう形で私はより多くの人間が納得できるタイプになりつつあると思います。
 そこで、二点だけ申し上げたいんですが、我々が示したところで違うのは、第三者機関にまず届け出た上で院内調査が始まるということですね。ただ、私、いいように解釈すると、届出というものをやることによって確実に院内調査はやるんだと、最後までやるんだということの担保だと私はいいように解釈しているんです。その公表しない届出を何の意味があるかという言い方もありますけれども、私はそこで担保しているんじゃないかなと思うんです。
 あと一つの問題は、これ、費用負担ですよ。オートプシーイメージングを始めとして、これをやることによってモデル事業でも一体当たり九十万ぐらい掛かっているんですか、こういう費用負担をどのようにしていくか、そこを今後どう考えるか。それには、内閣府でやられている死因究明推進のための計画、今作ろうとしていますね。そこでの費用負担とやはり医療関連死のところだけは別の費用負担の仕組みでやりますよというと、やっぱり納得が難しいと思うんです。できるだけ平仄を合わせたような費用負担にしなきゃいけないと思っているんですね。
 その二点、この届出のところはもちろん公表はしないだろうし、それは院内事故調査がしっかりやられるということを担保するためのものなのか、そして、費用負担については、今内閣府で検討されているものとどう整合性を取っていくつもりなのかということについてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(原徳壽君) まず、届出のことでございますけれども、これは先ほど申し上げましたように、原因究明と再発防止を図ると、そういう意味では、死亡事例が、診療行為に関連した死亡事例が発生した場合に、その数を把握する、そして内容を把握するという意味で届出をしていただこうという趣旨でございます。
 その後、費用の問題でございますけれども、院内調査に係る費用については、前回の検討部会でお示しした資料の中では、実施費用は医療機関の負担とすることとしてはどうかという形で提言をさせていただいておりますが、これが結論出たわけではございません。
○足立信也君 最後、終わりたいと思いますが、医療以外のところの死因究明の仕組みの費用負担とやはり平仄を合わせるような形で是非検討してもらいたい。
 最後に、本当は、国民会議で私は議論してほしいなと思っていることは、診療報酬、例えば技術料、手技料というのは診療報酬でいいと思うんですが、成功報酬といいますか、良くなったらかえって収入が減るというのはやっぱりマイナスのインセンティブになっています。この部分をどう考えるかという点。
 それから、先ほどイレッサの話がありましたけれども、一〇〇%納得できるものってやっぱり無理です。そうなった場合に、責任を追及しても、裁判で追及しても納得は得られないんですよ、最後まで。というときには、結果に対してやっぱり補償する制度、そして原因を究明する仕組みというのはやっぱり両輪で必要なんですよ。ということを実は国民会議で議論してもらいたいと。
 私は、そういう議論をしないと、これから先は、皆さんが、より多くの人が納得できる医療や介護というのは難しいということを思っておりますので、是非参考にしていただければと思っております。
 以上で終わります。ありがとうございます。

○委員長(武内則男君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、浜田昌良君及び石井みどり君が委員を辞任され、その補欠として石川博崇君及び上野通子君が選任されました。

○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。
 最初に、イレッサと抗がん剤副作用被害救済制度について質問いたします。
 抗がん剤イレッサにより、間質性肺炎による多くの副作用死を出した事件に関する訴訟は、四月十二日の最高裁判決をもって終結をしました。最高裁は国と企業に責任はないという判断を下したわけですが、これはあくまでも損害賠償責任はないという判断であって、国の薬事行政に問題がなかったというお墨付きが与えられたわけではありません。
 イレッサについては、副作用の少ない夢の新薬という情報が承認前から広がり、承認から三か月後に緊急安全性情報を出して添付文書が改定されましたが、この三か月だけでも百六十二人の間質性肺炎による死亡者を出しています。副作用で亡くなられた方の多くは、十分な情報のない中で、副作用が少ない抗がん剤と信じて服用したのです。被害者の方々には何の落ち度もありません。
 副作用被害については、スモン訴訟の後、副作用被害救済制度が設けられましたが、抗がん剤は適用対象から外れており、これは公平を逸しております。
 この度の最高裁判決を言い渡した最高裁第三小法廷は、裁判官五人で構成されていますが、三名の裁判官が補足意見で救済に言及しており、そのうちの一つ、二名によってこのように指摘されています。「副作用が重篤であり、本件のように承認・輸入販売開始時に潜在的に存在していた危険がその直後に顕在化した場合について、使用した患者にのみ受忍を求めることが相当であるか疑問が残るところである。法の目的が、製造者の責任を規定し、被害者の保護を図り、もって国民生活の向上と国民経済の健全な発展に寄与することにあるならば、有用性がある新規開発の医薬品に伴う副作用のリスクを、製薬業界、医療界、ないし社会的により広く分担し、その中で被害者保護、被害者救済を図ることも考えられてよいと思われる。」との指摘です。
 判決後の新聞各社社説も、救済制度の創設の必要性を指摘しています。
 抗がん剤副作用救済制度については、二〇一一年一月の東京、大阪両地裁の和解勧告について国がこれを拒否した際に、これはいろいろとありましたけれども、国が和解について拒否するようにということを学会に下書きの文書まで命じてそれを指示してこれを書かせたということもありましたが、厚生労働大臣が和解は拒否するが救済制度は検討すると述べて、厚生労働省に検討会を設置して、二〇一二年の八月に引き続き検討すべきという取りまとめの報告書を出して解散しております。
 そこで、大臣にお尋ねいたします。抗がん剤副作用救済制度を創設していくための検討をしっかり続けていくという姿勢があるのかないのか、お答えください。
○国務大臣(田村憲久君) 今委員がおっしゃられましたとおり、菅内閣当時にこの制度導入を検討するとした経緯がございまして、抗がん剤等による健康被害の救済に関する検討会、これが開催をされたわけであります。いろいろと御議論いただきましたが、二十四年八月十日、その取りまとめがなされまして、抗がん剤の副作用による健康被害の救済制度の導入には様々な問題があり、現時点では具体的な判断は容易ではないというような内容になりました。
 といいますのは、幾つかの問題点がこの報告書に挙げられておるわけでありますが、例えば、適正使用の判断によっては医療が萎縮してしまうんではないか、その結果、患者の選択肢が狭まるのではないか。それから、製薬企業が抗がん剤の開発に消極的にならないか。さらには、放射線治療また手術による副作用等々とのその関係性、これが不公平が生じるのではないか。このような議論があったわけでありまして、最終的には具体的な判断は容易ではないと。
 ただ一方で、引き続き制度の実施可能性について検討を続けるべきとされておるわけでありまして、厚生労働省といたしましても、制度導入を引き続き政策課題と認識して、今後とも検討をしてまいりたいというふうに思います。
○川田龍平君 この取りまとめでのこの引き続き検討と、今おっしゃいました引き続き検討となった検討というのは、具体的にはどこで行われ、どのように進展していくのでしょうか。
○政府参考人(榮畑潤君) 昨年八月の抗がん剤等による健康被害の救済に関する検討会では、引き続き制度の実施可能性について検討を続けるということと、それから抗がん剤等による副作用の発生状況等の基礎的データの収集、分析の体制整備を進めるというふうなこと等があったところでございます。
 そのため、昨年度、平成二十四年度から、副作用発生状況等の基礎的データを収集するために、厚生労働科学研究班で抗がん剤による重篤な有害事象の発生頻度を推定する仕組みにつきまして研究に着手したところでございまして、今後ともこの研究につきまして更に進めていって、引き続き制度の実現可能性についての検討を進めていきたいと思っておるところでございます。
 以上でございます。
○川田龍平君 このデータベースの構築というのも当然しっかりやっていただきたいんですが、データベースができなければ何も動かないというのではおかしいと思います。抗がん剤による副作用に関する因果関係の認定の在り方や、抗がん剤救済制度の新たな制度設計の可能性について検討する研究班を設置するべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○大臣政務官(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。
 今話に出ております抗がん剤等による健康被害の救済に関する検討会、この中では、今もお話ありましたけれども、まず現状をきっちり把握しようということで基礎データを収集、分析している、まずそこから今取り組んでいる状況でございます。ですから、もちろん副作用に関する因果関係の認定の在り方、これはその検討結果を見ましてまた判断していきたいというふうに考えておりまして、これももちろん重要な検討課題の一つであるということは重々承知しております。
 御指摘のように、研究班を設置するということもございますけれども、これは、現状をまずは把握をして、それから考えていきたいと、このように思っております。
 ありがとうございます。
○川田龍平君 これはいつごろまでにやるということで検討していますでしょうか。
○政府参考人(榮畑潤君) 先ほど申しました厚生労働科学研究班の調査研究ですが、まず二十四年度に着手しまして、二十五、二十六年度ぐらいまで続けて実証的な調査研究を進めていきたいと考えておるところでございます。
○川田龍平君 私もこの薬害のエイズの被害者の当事者として、特に被害者がなぜ裁判を提起するのかというのは身をもって体験をして知っておりますが、それは賠償金のためではないんです。事件の真相を明らかにして、二度と同じようなつらい思いをさせない、そういう人が出ないようにということで、教訓を生かしてほしいということで、願うからであります。訴訟において国は勝ちましたけれども、この賠償責任が否定されたから薬事行政に問題がなかったということにはなりません。この事件の教訓をしっかりと今後の薬事行政に生かしていただきたいのです。
 教訓の一つは、迅速な承認でこそ安全対策が重要ということと、特に前評判が高く、医療現場や患者さんの期待が多いときこそしっかりと安全対策をしなければなりません。イレッサは二〇〇二年の七月に、通常は審査に八か月から一年掛かっていたところを、僅か五か月余りで承認をしました。当時、国は新たにPMDAを設立して、迅速な承認体制を築くという政策を進めていました。イレッサは言わばその迅速承認の前倒し実施で、しかも夢の新薬とも言われ、前評判が大きく、承認直後から爆発的に使用されたのです。
 今、再生医療が大きな期待を集め、国もこれを後押ししています。そして、迅速な承認のための特別な制度を設けようとしていますが、これはイレッサのときと似ているのではありませんか。迅速承認と安全対策は車の両輪でなければなりません。前のめりとなって、安全対策がおろそかになされていないのかを危惧します。
 そこで、大臣に伺いますが、まずイレッサの教訓、これについては、訴訟の勝敗にかかわらずに、しっかり薬事行政に生かすという姿勢をお持ちかどうか、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(田村憲久君) 裁判の結果にかかわらず、引き続きこの医薬品の安全対策というのをしっかり充実をしてまいりたいというふうに思います。
 あわせて、今般、薬事法改正、提出をさせていただくわけでありますけれども、添付文書の届出制等々ということでございまして、しっかりとその点は強化をしてまいりたいというふうに思います。
○川田龍平君 次に、再生医療製品について、迅速承認後の安全対策がおろそかにならないよう、しっかりやっていくというお考えをお持ちかどうか、基本姿勢をお聞かせください。
○国務大臣(田村憲久君) 再生医療製品は品質が均一ではないということでございまして、そのような意味から、今回、条件又は期限付の承認制度というもの、こういうものを考えておるわけでございますが、安全性を決しておろそかにするわけではございませんでして、安全性はしっかりと担保してまいりたいというふうに思っております。
 特に審査の際には、細菌感染やまた使用時の免疫反応などの副作用を評価対象とするなど、発熱やアレルギー、こういうものもしっかりと見ていく中で安全性を確認をしてまいりたいというふうに思っておりますし、市販後に関しましても安全対策、これをしっかり取ってまいりたいというふうに思っております。
 再生医療製品が使用される対象者の記録と保存、これを義務付けるということ、それから再生医療製品のこれから全症例を登録しまして、有効性や安全性の評価に活用するための患者登録システムの構築、これに関しましても検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
○川田龍平君 この再生医療推進法が議員立法で提案されているわけですが、閣法で検討されている関係法案については、どのような法案がどのようなスケジュールで提出されていくのかをお聞かせください。
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 再生医療に関しましての議員立法については、再生医療の実用化の推進のための理念や、あるいは併せて基本的な施策、また安全面や倫理面への配慮なども含まれております。再生医療の推進において大きな意義があると考えているところでございます。厚生労働省としましては、この議員立法も踏まえながら、関連法案の準備を進めております。
 まず、再生医療の迅速かつ安全な実用化に向けて、今話題にございました再生医療製品の特性を踏まえた承認審査等について、薬事法の改正案をすること。それからまた、再生医療のリスクに応じた、適切に安全性を確保して、再生医療そのものができる仕組みをつくる再生医療の新しい法案、この二つを検討中でございます。
 これらにつきまして、再生医療新法につきましては、関係審議会において、四月八日に法案の枠組みとなる報告書をまとめていただきました。また、先般総理からも御指示がございまして、この報告書に沿って今国会に薬事法の改正法案共々提出するよう、引き続き精力的に取り組んでいきたいと考えております。
○川田龍平君 この被験者保護というものをしっかりとされないままに、再生医療の新法が施行されるべきではないと考えていますが、厚生労働省の見解をお聞かせください。
○政府参考人(原徳壽君) 今現在、この再生医療につきましては、人の幹細胞を使った研究ということで、そのためのガイドラインを作っております。ただ、まだその法制化はされていないわけでありますが、このガイドラインに沿ってしていただいておりまして、その中でも、当然ながら、被験者保護についてもしっかりと書かれているところでございます。
 また、今回の新しい法律につきましても、このガイドラインに基づきまして、例えば被験者及び提供者への適切な説明と文書による同意を得ること、いわゆるインフォームドコンセントをしっかりと受けること、それから第三者性がしっかり担保された倫理審査委員会を経て実施すること、また、健康被害が生じた際の必要な補償の手だてを取ること、これらについて、今ガイドラインに示されておりますようなことも踏まえてこの新法の中でも、新法にも入れていくべきだという議論が検討会の中でもされたところでございます。
 それを踏まえまして、この安全性を確保しながら、かつ迅速に実用化ができますように引き続き作業を進めていきたいと考えております。
○川田龍平君 私は、命が最優先される社会を実現することが私の使命だと思い仕事をさせていただいておりますが、その原点は、薬害被害者当事者として薬害が再発されない制度をつくることにあります。そのためには、このガイドラインというだけではなく、被験者保護を法制度化して確立する必要があると考えています。
 私、無所属のときから、この被験者保護法を制定するために実は勉強会を繰り返し重ねてきました。やはりこの被験者保護というものが、国として、やっぱりしっかりと反省に基づいて被験者保護法というものを作っていかなければ、実はこのガイドラインではやっぱり様々な問題が既に起きております。
 被験者保護がやっぱりしっかりとされた上でなければ、研究についてもこれは世界的な研究の俎上にも上りませんし、やはりそういった意味では研究自体も進まないと。これは、被験者保護というのは、患者の立場、被害者というか患者になって治療を受ける側の被験者となる側の問題だけではなくて、研究者が研究をしやすくするためにも実はこの被験者保護の観点からの法改正、法律を充実する、法律を作るということが、成立させるということが私は大事だというふうに考えています。ほかの国ではできているものが、やはりこの国ではガイドラインが乱立した状態で、研究者の人たちも、そのガイドラインがやっぱり理解されないまま今研究がなかなか進まないということにもなっておりますので、そういう意味では、絶対にこれはガイドラインを是非法律にして、法律として被験者保護をやっていただきたいというふうに思います。
 再生医療も含めて、臨床研究全般における被験者保護についての大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(田村憲久君) この新しい治療法でありますとか診断方法というものは、どうしても臨床研究におきまして人を対象にしたもの、これをやらざるを得ないわけでありまして、そういう意味では、被験者の保護というものは大変重要な点だというふうに考えております。
 これ、今再生医療の話も出ましたけれども、これ再生医療新法、今国会で提出をさせていただいて審議をいただきたいというふうに思っておりますけれども、この中でもやはり被験者の保護、これをしっかりやらなきゃいけないという議論がこれ関係の審議会で行われておるわけでございます。
 一方で、やっぱりこれ全体のこともあるわけでございまして、臨床研究全般における被験者保護については臨床研究に関する倫理指針、これにおいて定められておるわけでありまして、この改定が今検討をされております。厚生科学審議会・科学技術部会に臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会、これを設置をいたしておりまして、昨年の十二月から検討を行い、これまで四回ほど議論をいただいておりますが、いずれにいたしましても、この議論の中で更なる被験者の保護というもの、これを進めていくようないろんな結論を得たいというふうに思っております。
 あわせまして、今法制化というお話もございました。委員、法制化に向かって日々御努力をいただいておるわけでございますけれども、この専門委員会の中のいろんな御議論をいただく中で、結論を得た上で法制化をするかしないかということも含めて決定をさせていただきたいなと、このように思っております。
○川田龍平君 私は、やはり是非これは、今国会ではなくても、是非これは早くこの研究、その報告を出していただいて、是非これ法制化に向けて前進していただけるように、特にこの再生医療、私も期待をしておりますが、本当にその再生医療を進めていく上でもやっぱりこの被験者保護をしっかりとできるような形でこれは進めていくべきだというふうに思っていますので、どうかそこのところをよろしくお願いいたします。
 質問を終わります。ありがとうございます。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 金融審議会保険商品・サービス提供等の在り方に関するワーキング・グループで、保険の現物給付や新たな保険商品の開発、保険商品の募集、販売の在り方についての議論が行われています。
 ワーキング・グループでは、生命保険の現物給付の導入については見送ったと、しかし、その代わり、医療機関などへの保険金直接支払制度の導入、これと併せて保険会社が提携する財・サービス提供事業者を保険契約者に紹介すると、こういう保険商品を可能とするという方向が示されました。これは現物給付に大変近い方法なので、そういう財・サービス提供が可能というふうになるわけで、一定のルール整備が必要だという方向も示されています。
 この議論の整理の中では、いろいろ言われているんですが、現在ニーズがある事項については全て直接支払で整理することが可能だという意見とか、現行の法体系の下でも実現可能である直接支払で整理し対応することとしてはどうかと、早くこれをやろうというような議論が行われているんですね。
 これは事実上、マスコミの報道でも現物給付の解禁と、こう書かれました。非常に重大な中身です。民間医療保険などの第三分野、また生命保険の保険契約で新たに直接支払サービスを提供するに当たって、それでは契約の変更や新たな保険商品の認可と、こういう手続が必要なのかどうかを、これ必要ではないという方向で検討していると聞いているんですね。お金を払う相手が保険の契約者からサービス提供事業者に変わるだけだと。それでは保険会社が直接支払をするそのサービス事業者、これはこの情報を保険契約者に提供していくと、これ全く新しい枠組みになるんです。これについては保険契約の変更や新たな保険商品の認可が必要となるのかどうか、どういう議論かお教えください。
○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおりでございまして、現在、金融審議会の保険商品・サービスの提供等の在り方に関するワーキング・グループにおきまして、その保険金の直接支払のサービスの是非につきまして検討が行われております。まだ検討中でございまして、現時点でその確たる内容についてお答えする段階にはまだございませんが、途中経過で申し上げますと、このワーキング・グループにおけます議論では、保険給付自体を財・サービスによって提供すると、こういう現物給付型保険の解禁ということではなく、それはむしろ問題があるので、今回はそれをしないという方向である他方、保険給付は金銭の支払で行うと、こういう現在の法体系の枠組み、この中でこの仕組みを維持しながら、まず附帯サービスとしまして、契約者に対してサービス提供業者の紹介を行うということとともに、契約者が当該事業者のサービスを利用した場合に、指図払いといたしまして、保険会社が保険金の中から当該サービスの代金をそのサービス提供事業者に対して直接支払うと、こういういわゆる直接支払サービスとして行ってはどうかという方向でおおむね議論が行われているというふうに承知してございます。
 この考え方を前提といたしますと、直接支払のサービスにつきましては、保険金の支払という保険給付の内容を変更するものではありませんので、保険契約の変更ないしは新たな認可ということは必ずしもしないものというふうに考える次第でございます。
○田村智子君 これ、現物給付に限りなく近い商品が契約の変更も新たな保険商品の認可も行わずに販売されることになりそうなんです。
 これはどういうことかというと、例えば直接払いと提携事業者の情報提供サービス、これを組み合わせて、医療費の三割負担の自己負担分も見ますよとか、介護保険の利用料の自己負担分見ますよとか、あるいは介護保険外の介護サービスは賄えますよとか、制限日数超えたリハビリ見ますよとか、こういうことが次々と商品開発される可能性があるわけですね。今、例えば自動車保険の中では、完治していないんだけれども、一定期間過ぎたリハビリの費用負担、保険会社が拒否するという事例などが問題になってもいるんです。
 そうすると、これ、中身をも、サービスの中身を提供する保険、そういう情報提供をして利用できるようになってくるわけですから、どういうサービスが提供されるのか、その質の確保はどうなのかということが本当に検討されなければならないと思うんです。そうすると、医療や介護サービスなど、提供されるサービス、これ極めて複雑なものにもなると予想されます。このサービスの内容とか水準、これは直接検査をして監督を行うということになるんでしょうか。
○政府参考人(三井秀範君) お答えいたします。
 今、私申し上げましたとおり、この今検討されております直接支払サービスのこの中身でございますけれども、これは、保険会社が事業者の紹介と、それから顧客、契約者の求めに応じた代金をこの事業者に対して行うと、こういうことでありまして、これは現在の自動車保険などで修理工場に支払っているものと何ら変わりはないところでございます。
 サービスの提供自体は、その保険契約者であるお客さんの照会ないしは指示なり指図に基づきまして、事業者が、そのサービス提供事業者が保険契約とは別個の契約に基づいてサービスを提供するということになります。そういたしますと、必ずしも金融庁の検査監督の直接の対象になるものではないというふうに考えます。
 他方で、この保険契約の段階で、保険会社からお客さんに対して保険金を将来支払う時点で事業者を、このサービスを提供する事業者を紹介するサービスを行いますと、こういうふうに保険会社が明示して契約の勧誘を行うことが想定されますと、これは自動車保険などでも現在行われていますが、そういうことが想定されますと、その保険会社が将来紹介するであろうサービス内容に対しまして、顧客、契約者の期待が生ずるということで、その期待を保護する必要があるのではないかという議論が金融審議会ではございます。
 こうしたことから、保険会社に対しましては、その紹介先の事業者が提供するサービス内容に対して保険会社からその契約勧誘時のお客さんに対してしっかり情報提供をする必要があるのではないか、さらには、その紹介先の事業者が実際に保険金支払段階になって提供するサービスの質について保険会社が日常的に確認をするなど、適切なこの業者を紹介するような、そういった保険会社サイドの体制整備が必要なのではないか、こういった御指摘がこのワーキンググループでもなされてございます。
 そういうことでございますので、仮にこのような……
○田村智子君 急いでください、もう時間ないので。
○政府参考人(三井秀範君) はい。
 このような義務が導入された場合には、金融庁といたしましても、しっかりその検査監督を通じて取り組んでまいりたいと思ってございます。
○田村智子君 これ、結局、情報提供がちゃんとされているかとか、ちゃんと提携事業者を確保しているかということしか検査ができなくなっちゃうんですよ。どういうサービス提供するかの中身のチェックができないというふうになってしまうんですね。これは、私、非常に問題あるんじゃないかなというふうに思っているんですけど、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 現在も民間の保険で、医療の一定のサービスに対して給付を受けれるというのがございますが、基本的には、自己負担の部分でありますとか、あと選定療養、また評価療養、この一部に対して保険等々で給付が受けれる。これは直接御本人でありますが、これを直接支払で今度は医療機関等々に支払うというような、こういうような制度設計なのかなと。詳しい話は我々も聞いていないので分からないのですが。しかし一方で、我が国の公的医療保険制度というのは、一つは、保険診療、これをしっかり確保することでございまして、自己負担とそれから高額療養費の組合せであるわけでございます。
 あと、保険でカバーする部分というものはしっかりと、我が方でここはしっかりグリップをいたしておるわけでございまして、他の部分に関していろいろと民間保険の方で対応いただくようでございますけれども、我が方が保険で対応する部分をしっかりと守っている限りは国民医療保険というものは崩壊することはないというふうに思っております。
○田村智子君 その保険で手当てする公的保険のところが非常に不十分だという声がいっぱい上がっていて、だから民間保険に流れているという実態もあると思うんですね。
 私、もう一つ危惧するのは、やはり高い保険料が払える方は、そういう自己負担分を民間保険会社に払ってもらったりとか、あるいは介護保険外の介護サービスが受けられるとか、こうやって今言ったように公的な部分が不十分なところを賄ってもらえる。そうすると、受けられる医療や介護の中身が、量もですね、非常にそういう貧富の格差が所得の格差によって生じてくるというような事態も生まれてくると思うんです。
 それに拍車を掛けるようなやり方がこの直接支払で、事実上の現物給付にかなり近い金融商品の販売で普及されていくということになるんじゃないのか。これについては金融庁に対して、審議会に対して大臣も物を言うべきだと思うんですけど、保険でしっかり見るんだと、格差を生むようなそういう商品がどんどん出ていくということには歯止めを掛けるようなことが必要だと思うんですけど、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) ですから、高額療養費制度でありますとか合算制があって、介護と医療の中で合算制を入れているわけでございまして、その部分で上限というものをしっかりと守っていくということが大事であろうというふうに思っております。
○田村智子君 最後に一言だけ、済みません。
 やはり今こうやって日米の保険会社が本当にすさまじい勢いで保険商品を売るわけです。事実上、現物給付に近いというものまで売ってくる。私はそれが逆に公的医療保険の範囲の拡大を妨げるような、民業圧迫を主張してというような事態にもなりかねないと思いまして、この動きはしっかり厚生労働の行政としては歯止めを掛けるようなことも時には必要だということを申し上げて、質問を終わります。
○福島みずほ君 午前中に引き続いて、雇用について一言お聞きいたします。
 厚生労働省は、行き過ぎた雇用維持型から多様な働き方を支える労働移動支援型への政策転換を掲げているということでよろしいですか。
 また二点目は、裁判で解雇無効が認められても金銭解決をすれば解雇を有効とできるという事後型の検討は、甘利経済再生大臣は選択肢はあってもいいというふうに言っています。こういう解雇ルールの事後的救済、これは厚生労働省として賛成ということでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 労働移動支援というのは、要は労働者の失業というものをなるべく生まないようにというような形でそれを支援していこうということでございますから、労働者の雇用というものをしっかり確保していこうという観点からこの制度というものを今我々としては議論をさせていただいておるような状況でございます。
 それからもう一点、解雇紛争に関する、裁判後、解雇不当、無効、不当解雇に関する金銭解決のルールでありますけれども、これに関しましては、厚生労働省は、まあ甘利大臣もこれを積極的に進めるというよりかは議論はしてもいいというような御判断だというふうに思います。厚生労働省としては、以前の労働政策審議会での議論というものをしっかりと踏まえながらこの件に関しましては検討を進めてもらいたいというふうに思います。
○福島みずほ君 問題で、雇用の流動化という名の下に解雇が行われないようにということをしっかり申し上げたいと思います。
 今日は待機児童解消についてお聞きをいたします。
 いつ待機児童解消するか、今でしょう、ナウと、こう思っているんですね。私が少子化担当大臣のときに沖縄で待機児童解消基金を使って認可保育園を増やした。もう一つは、やっぱり待機児童の問題というのは、沖縄という事情と、それから都会、大都会、都会は残念ながら土地がない、あるいはとても土地が高い。そこで、当時、財務省等あるいはいろんなところとチームをつくりまして、国有地を貸与してくれないかというので、当時何十と保育園を回りましたが、世田谷が第一号、そして横浜でも国有地を定期借地権という形で貸与してもらうという形でスタートし、今は定期借地権十二件、売却が十一件。でも、やはり土地がありませんので、国有地を貸与する、定期借地権が割とリーズナブルな値段かもしれないんですが、やっぱり高いんですね。
 これは今、子供のためですから、是非、国有地を割と安く貸与するということについて、財務省、ここは太っ腹でいっていただきたい。いかがでしょうか。
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。
 喫緊の課題となっております待機児童の解消を強化、加速させる観点から、保育所用地として地方公共団体から要請があった場合には、国有地の優先的売却あるいは定期借地制度を利用した国有地の貸付けを積極的に行うこととしてございます。今後とも、廃止宿舎、土地、あるいは宿舎の空きスペースなどの情報について、厚労省、自治体とも協力しつつ積極的な情報発信に努めて、待機児童解消に貢献してまいりたいと思っております。
 なお、保育所施設用地として国有地を地方公共団体等に貸し付ける場合には借地権利金が不要である等、初期投資額が低減をされる定期借地制度を活用してございます。また、貸付料につきましても、公的な施設に国有地を使用するため、公租公課相当額を控除しているなど、一般の民間ベースでの民有地の貸付料の水準よりは実際相当程度低くなってございます。今後とも、こうした取組を積極的に活用していただきたいと考えております。
○福島みずほ君 自治体はどこに国有地があるか分からないので、是非財務省としても積極的だというPRとうまくいっているというPR、そして、私が言うのも変ですが、定期借地権まけてください。是非、これは子供のために今やっぱり投資をすべきだと思いますので、財務省も、国会議員もこれには余りけちけち言わないと思いますので、定期借地権、是非安くして、やはり保育園を自治体がつくれるように、基礎自治体だけに任せるのではもうできないんですね。これはやはり財務省、しっかりお願いをいたします。ちょっと決意表明をお願いします。
○政府参考人(西田安範君) 繰り返しになりますけれども、廃止宿舎、土地等の情報につきましては、厚労省等とも協力しつつ、積極的な情報発信あるいはPR等に努めてまいりたいと思っております。待機児童解消に貢献してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○福島みずほ君 財務省頑張れと、ここは言いたいと思います。
 ママたちというか、パパたちもそうですが、保育園を増やしたい杉並の皆さん、保育園で今回異議申立てをされた多くの人たち、メールでもいろんな声を寄せてくださいと言ったら、本当にたくさんの声を聞きました。本当に切実な話が多く、とりわけ、やっぱり認可保育園つくってくれとか、兄弟が別々の保育園だと、もう死ぬほど大変とか、いろんな声を聞きました。
 その中で、厚生労働大臣にも保育の規制緩和に対する保護者の意見というのが寄せられていると思いますが、面積基準の緩和はしないでください、保育士の人数の緩和はしないでください、あるいは、是非保育士さんの労働環境の改善を検討してくださいとあるんですが、是非取り組んでいただきたい。いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) これは、実は三党協議の中でも議論をされたところであります。質をちゃんと担保するということは大変重要でございまして、日本の国は決して世界と比べて保育の質、最低基準が高いわけでもないんです。そういう意味からいたしますと、そこはしっかりと質は担保する、場合によっては必要な部分は更に質を高めていくということはやっていかなければならないというふうに思います。
 重ねて申し上げますけれども、今回、待機児童解消、二年間早めます。二年で二十万人、五年で四十万人でありますけれども、それに関しては保育の質を決して落とすことなく認可保育園で対応してまいりたい、このように思っております。
○福島みずほ君 福島県以外の放射能による健康不安について、健康診断をしてほしい、これこそまたママたちパパたち、とりわけ千葉のホットスポット、茨城、群馬、栃木、埼玉などのママたち、ママが多いですけれども、健康診断をやってほしいというのでずっと行政交渉をしていますが、なかなか進みません。
 文科省は、先日、下村大臣が予算委員会で、「文部科学省としては、環境省等における対応を注視しつつ、子供の健康の保持増進を図るという観点から、福島県や県外の自治体において学校健診の中で放射線検査を実施したいという意向があれば、必要な協力を行ってまいります。」と、非常に前向き答弁をしています。
 文科省、これ進めていただきたい。いかがですか。
○政府参考人(山脇良雄君) お答えいたします。
 御指摘の福島県民等の健康管理につきましては大変重要な課題であると考えておりまして、環境省を中心に政府全体として対応を行っているところでございます。
 そこで、先ほど先生がおっしゃいました文部科学大臣の答弁におきましては、学校健診の中で自治体におきまして放射線検査を実施したいという意向があれば必要な協力を行う旨の発言をしたものでございます。
 現時点におきましては、福島県以外の子供の放射線検査に関しまして自治体からの具体的な要望は承知しておりませんが、今後そのような事例があれば、環境省や自治体における対応を注視しながら、文部科学省においても必要な協力を行ってまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 茨城を始め自治体は要望しているんですね。
 環境省、どうですか。もう環境省は、子供たちの命を守るために、健康診断、文科省がここまで言っているんですから、やりますって言ってくださいよ。さっきのじゃないけど、今でしょう、健康診断やるの。十年後では遅いので。どうですか。
○政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。
 福島県の近隣県における健康診断のお話だったと思います、御質問だったと思いますけれども、各県が主体となりまして、ホール・ボディー・カウンターとか、被爆線量、個人線量計を用いた被曝線量の把握をサンプル的に実施しまして、その結果から、その時点では、各県が主体となって開催しました有識者会議とか意見交換会では、科学的に特段の健康管理は必要ないという結論が出ていると承知しております。
 また、最近になりまして、去る二月末ですけど、WHOが独自の調査をいたしまして、また、健康リスク評価専門家会合報告書という形で取りまとめております。これは、大ぐくりの年齢構成別に今般の放射線による健康への影響を取りまとめているんですが、この中でも、かなり大胆な仮定を置いて、最大限被害を見積もったと仮定しておりますが、県外についてはがんの増加が確認される可能性は極めて小さいという報告が出ております。
 しかしながら、健康の不安を感じていらっしゃる方が多いというのはお伺いをいたしておりますので、私ども環境省が取りまとめ省になりまして、健康不安その他リスクコミュニケーションの解消に資するアクションプランの作成をしたり、またその一環として統一的資料をつくったり、保健師あるいは学校の担当者に対する教育、研修なども行っているところです。
 以上でございます。
○福島みずほ君 駄目なんですよ。つまり、大したことないからやらなくていいという環境省の結論、駄目ですよ。子ども・被災者支援法もそうですが、福島以外の子供たちの健康診断をやるべきだというのが考え方じゃないですか。しかも、千葉はホットスポットの場所は福島県より高いところがあるんです。だから、福島以外のところで、御両親含め、不安あるいは子供の健康診断やってほしいって当然だと思います。
 これは、学校は、文科省もそうですが、学校健診やっているわけですよ、学校で。だとしたら、そこでちゃんと付加してやってほしいというのはそんなに手間暇が掛からないんです。それを環境省が大した被害ではないと言い放ってやらないというのは、これは私は子供の健康を本当に軽視しているというふうに思っています。
 これは学校の話ですが、厚生労働省はまだ保育園という問題も抱えており、福島県以外のところで、実際学校の健診を使って子供の健康診断やってほしいと。大したことないからやらなくていいんだじゃないんですよ。問題が出てくるかこないか分からないから健康診断やってくれって頼んでいるので、これはやっていただくまで食い下がってやっていきますので、ちょっと環境省、頭切り替えてください。
 ということを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(武内則男君) 本日の調査はこの程度にとどめます。

○委員長(武内則男君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、櫻井充君及び大久保潔重君が委員を辞任され、その補欠として川合孝典君及びツルネンマルテイ君が選任されました。

○委員長(武内則男君) 次に、再生医療を国民が迅速かつ安全に受けられるようにするための施策の総合的な推進に関する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院厚生労働委員長松本純君から趣旨説明を聴取をいたします。松本純君。
○衆議院議員(松本純君) ただいま議題となりました再生医療を国民が迅速かつ安全に受けられるようにするための施策の総合的な推進に関する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
 本案は、再生医療を国民が迅速かつ安全に受けられるようにするために、その研究開発及び提供並びに普及の促進に関し、基本理念を定め、国、医師等、研究者及び事業者の責務を明らかにするとともに、再生医療の研究開発から実用化までの施策の総合的な推進を図ろうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、再生医療を国民が迅速かつ安全に受けられるようにするために、その研究開発及び提供並びに普及の促進に関する施策の基本理念を定めること。
 第二に、国の責務、医師等及び研究者の責務並びに再生医療に用いる細胞の培養等の加工を行う事業者の責務を明らかにすること。
 第三に、国は、再生医療の迅速かつ安全な研究開発及び提供並びに普及の促進に関する基本方針を定め、公表し、少なくとも三年ごとに検討すること。
 第四に、国は、国民が再生医療を迅速かつ安全に受けられるようにするために、必要な法制上、財政上又は税制上の措置等を講ずるものとするほか、先進的な再生医療の研究開発の促進、再生医療を行う環境の整備、臨床研究環境の整備等に関し、必要な施策等を講ずるものとすること。
 第五に、国は、再生医療の施策の策定及び実施に当たっては、安全性を確保し、生命倫理に配慮しなければならないこと。
 あわせて、国等は、再生医療の実施に係る情報の収集を図るとともに、当該情報を用いて適切な対応が図られるよう努めること。
 なお、この法律は公布の日から施行すること。
 以上が、本案の提案理由及びその内容です。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(武内則男君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 再生医療を国民が迅速かつ安全に受けられるようにするための施策の総合的な推進に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(武内則男君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。

○委員長(武内則男君) 次に、麻薬及び向精神薬取締法及び薬事法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 発議者藤井基之君から趣旨説明を聴取いたします。藤井基之君。
○藤井基之君 ただいま議題となりました麻薬及び向精神薬取締法及び薬事法の一部を改正する法律案につきまして、民主党・新緑風会、自由民主党・無所属の会、公明党、みんなの党、生活の党、みどりの風、日本維新の会及び新党改革を代表し、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 近年、覚醒剤や大麻と同様の幻覚等の作用を持つ違法ドラッグが、店舗やインターネットなどで、ハーブなどの形態で合法と称して販売されております。オープンマーケットで容易に入手できるため、若者を中心として急速に使用が拡大し、乱用による精神錯乱、死亡等の健康被害や使用に起因する事故等が増加しております。厚生労働省による調査では、昨年十二月時点でこうした違法ドラッグを販売する業者数は全国で三百五にも上っております。また、違法ドラッグは、より常習性の高い麻薬等禁止薬物へのゲートウエードラッグでもあり、今後より深刻な健康被害等の拡大が懸念されます。
 違法ドラッグ対策については、平成十八年の薬事法改正により、麻薬等以外に、幻覚等の作用を有する蓋然性が高く、危害が発生するおそれがある物質を指定薬物として指定し規制する仕組みが導入されました。しかし、現在、指定薬物は麻薬取締官等による取締りの対象外となっており、また、その疑いがある物品を発見した場合においても、それを収去することができず、取締りの実効性が確保されておりません。厚生労働省では、指定薬物への指定の迅速化等、監視指導、取締りの強化を図り、化学構造が類似している特定の物質群を包括的に指定薬物に指定する包括指定の取組を行っておりますが、違法ドラッグによる被害の発生、急速な拡大を防止する観点からは、こうした取組と相まって法改正により早期に違法ドラッグの取締り体制を強化することが緊急の課題であります。
 そこで、本法律案は、麻薬取締官等に対し、指定薬物に関する取締り権限を付与し、また、麻薬取締官、薬事監視員等が立入検査の際に指定薬物やその疑いがある物品を発見した場合、試験のため必要最少分量を収去できるようにする等の改正を行うものであります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、麻薬取締官及び麻薬取締員は、指定薬物に係る薬事法に違反する罪について、司法警察員として職務を行うものとすることとしております。また、厚生労働大臣又は都道府県知事は、指定薬物に係る廃棄その他の処分及び立入検査等を麻薬取締官又は麻薬取締員にも行わせることができるものとすることとしております。
 第二に、厚生労働大臣又は都道府県知事は、その職員に、指定薬物又はその疑いがある物品を試験のため必要最少分量に限り収去させることができるものとするとともに、収去を拒み、妨げ、又は忌避した場合についての罰則を設けることとしております。また、収去の権限の追加に伴い立入検査等の要件を見直し、指定薬物の規制に係る規定の施行のため必要があると認めるときに行うことができるものとすることとしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(武内則男君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○田村智子君 まず、厚労省にお聞きをいたします。
 指定薬物の規制は二〇〇七年の薬事法改正で導入をされました。これは食品衛生法を参考に制度設計がされたと説明をお聞きしていますけれども、立入り等の要件について違法薬物を発見したときとした理由や収去規定を盛り込まなかった理由、また、そのために指定薬物の取締りがよくできなかったなどの問題があったら、その事案、これ併せて御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(榮畑潤君) 現行薬事法の七十六条の八の指定薬物に関する立入検査等という条項がございますが、これにつきましては、指定薬物の疑いがある物品が既に発見されていることがあくまで前提として定められているところでございまして、これはまさに食品衛生法がそういうふうに作られていたということを参考にして、こういう仕組みにしたところでございます。
 それとともに、指定薬物である疑いがあることが発見されたときには、現行薬事法の七十六条の六という、検査命令という規定がございましたが、これで対応すればよいというふうに考えておったために、収去に関する規定がこのときの改正では設定されなかったというふうなところでございます。
 以上でございます。
○田村智子君 事案についても併せて。
○政府参考人(榮畑潤君) それとともに、先ほど申しましたように、この立入検査及び収去の規定が作られたなどということから、一つは、現在、指定薬物の薬事監視業務では、販売店舗に立ち入って、そこで指定薬物である疑いがあるものを販売実態を確認すること、それからまた、そのものを買い上げて検査をするということなどで対応しておるところでございます。
 ところが、これでいきますと、あくまで販売実態の確認とか買上げ調査の前提となる販売店舗への立入りにつきましては、現行の薬事法では、先ほどもちょっと申しましたが、あくまで発見した場合ということで条件が設定されておるところでございます。そうなりますと、現行法では、販売店舗側から職員が入ろうとするときに入ってくれるなというふうなこともございます。こうした際には現実に発見できなくなりまして、薬事法による立入りの規定が発動できないことになります。
 また、先ほども申しましたけど、実際にそのもの、指定薬物の可能性があるものを買上げするときにも店舗側から断られるというケースもございまして、そうなりますと、結局それは、その可能性があるものを入手できずに、調査を進めるのに進められなくなるというような支障も現実にあるところでございます。そういう点から、この収去規定とか立入り等の要件につきまして、発見したときとなっているということに関する支障がある事案が現実に発生しておるところでございます。
 以上でございます。
○田村智子君 提案者にお聞きをいたします。
 今回、それでは指定薬物の取締りについて、収去規定の追加、それから立入り要件の緩和、指定薬物事案を麻薬取締官等が取り扱えるようにしたその理由を、済みません、端的にお願いします。
○渡辺孝男君 田村委員にお答えいたします。
 まず、収去規定の追加についてでございますけれども、先ほども答弁でございましたけれども、現状では指定薬物である疑いがある物品等について試験を行う必要がある場合には、任意提出を求めたり試買調査を行うといった取組によって対処されていると承知しております。しかし、業者が商品の提出を拒否する等の理由からその実効性の確保が難しいということであります。
 そこで、指定薬物の違法な流通が広がりつつある中では、指定薬物の疑いがある物品等についてより円滑かつ確実に試験を行い得る手続を整備する必要があると考え、新たに収去の権限を整備することとしたものでございます。
 次に、立入り要件の緩和についてでございます。
 今回、ただいまお伝えしたように、収去の権限を追加いたしますが、その収去の前提となる立入りを行い得る場合について、現行では「指定薬物又はその疑いがある物品を発見した場合」との限定がなされております。その現状において、職員による任意の入店や試買調査が拒否される等によりこれらの物品の発見が困難であるケースも多いとのことでございますから、せっかく収去の権限を追加しても発動できないということのないようにこの限定をやめる必要がございます。
 また、現行で立入りの要件として検査命令等の規定の施行に必要な限度とされている点に関しても、指定薬物の製造等の禁止や広告の制限の規定の違反についても行政として把握し、その是正に必要な対応を迅速に行うため、立入検査等を実施できるよう見直しを行っているところでございます。
 最後に、指定薬物事案を麻薬取締官等が取り扱えるようにしたことについてでありますが、麻薬取締官等は麻薬等の取締りに際し指定薬物等を発見することがありますが、そのような場合でも指定薬物の取締りに関する権限を有していないために自らその捜査又は行政権限の行使をすることができず、取締りの効率性を欠く状態にあります。
 また、指定薬物の取締りに当たっては販売業者の背後にいる製造業者まで取り締まることが重要でありますが、指定薬物の流通ルートは必ずしも都道府県の区域内には収まっておらず、広域的な対応が必要です。しかし、都道府県職員である薬事監視員ではそのような対応は難しく、また国の薬事監視員についてもほかに多くの業務を担っており、十分な対応をする余力がないと承知しております。
 こうした問題を解決するために麻薬取締官等に権限を付与し、効率的、広域的な取締りが推進されることを期待するものです。さらに、指定薬物の事案と麻薬等の事案との間には共通性、類似性がありますので、麻薬等の事案についての調査、捜査のノウハウを有している麻薬取締官等に権限を付与すれば、そのノウハウを生かしたより実効的な取締りが行われることも期待されているわけでございます。
 以上でございます。
○田村智子君 私も、害悪の大きさを考えれば、これは指定薬物を麻薬や覚醒剤、大麻などと同じように規制していくことは必要だというふうに思っています。一方で、やはり指定薬物事案の場合、外形的には合法的に営業しているようなお店などで販売がされているわけですね、ハーブ屋さんみたいな感じで。
 それで、ですから、今回の改正で取締り権限が緩和されたことで権限の濫用があってはならないと思いますし、逆に、これはもう犯罪の疑いが濃厚だと、だけれども、令状を取るという捜査ではなくて、行政取締り権限によって立ち入るというような令状主義の逸脱もあってはならないというふうに思います。そういう適切な運用が必要だと思いますけれども、これも、済みません、短めにお願いします。
○渡辺孝男君 御懸念の点、一つは、収去、立入り等については過剰な権限行使につながらないようにということであると思われます。改正後の薬事法第七十六条の八第一項では、この章の規定を施行するために必要があると認めるときと規定することとなりますが、これにより、立入検査等を行うことができるのは指定薬物の製造等の禁止などの規定の違反を把握する上で必要な範囲内に限られています。したがって、立入検査等を行い得る範囲をむやみに広げることにはならないと考えております。
 さらに、立入検査等の権限の行使については、一般に諸般の具体的事情に鑑みてその必要性が客観的に認められると判断される場合に、相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限りにおいて行使し得るものと解されておりまして、改正後の立入検査等についても同様の運用がなされるものと考えております。
 御懸念の第二点目は、収去、立入り等の対象となる違法な行為が処罰につながり得るものであるため、収去、立入り等が犯罪捜査と一体のものとして行われるおそれがあるのではないかという懸念であると思われます。
 立入検査を始めとする行政調査と犯罪捜査との関係につきましては、行政調査の権限を定める際に、その権限が犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない、そのような旨を規定し、権限の位置付けを明確にすることが多く、指定薬物に係る立入り等についてもその趣旨の規定が置かれています。この規定を踏まえ、指定薬物に係る立入り等につきましては、これまでも適切な運用がなされてきたものと考えられますので、今回の改正後も引き続き適正な運用がなされるものと考えております。
○田村智子君 済みません、もう一点だけなんですけれども、元々は取締りの強化ということで、私はやっぱり閣法で出すべきだったんじゃないかということは一言言っておきたいというふうに思うんですね。
 私、ちょっと違和感があるのは、やはりこういう違法ドラッグが薬事法に位置付けられていることなんですよ。薬事法というのは、医薬品等の製造や医薬品の販売など、これがちゃんと合法的に行われているかどうかと、合法的に使われることを想定した法律の中に合法的に使われることはもう皆無と言えるものが位置付けられていると。だから、本来、やっぱり麻薬や覚醒剤や大麻などと同じように、刑事特別法を定めて、規制や指定薬物の違反事案などを取り締まるというような整理が本来は必要なんじゃないかというふうに思いますが、大臣に一言お聞きして、終わります。
○国務大臣(田村憲久君) お尋ねの指定薬物に係る刑事特別法の件でありますけれども、指定薬物の毒性の立証度が、つまりおそれというものがやはり麻薬や覚醒剤よりも低いというような状況の下で、やはり規制や罰則のバランスを考えますと、ここは慎重に検討をする必要があるということでございまして、御理解をいただきたいというふうに思います。
○福島みずほ君 私も、発議者の皆さんのこういう問題について取り組もうというのは、本当に努力に心から敬意を表しますが、本来、処罰権限を拡大するわけですから、閣法でやるべきだというふうに思います。
 まず初めに、違法ドラッグの危険性について広報を更に促進していくべきではないか、いかがですか。
○政府参考人(榮畑潤君) 脱法ドラッグ、違法ドラッグの広報啓発につきましては、従来からも厚生労働省としましてホームページ等々で様々な啓発手段などを使いまして注意喚起等を進めてきたところでございます。
 その上で、今年の二月から新たにあやしいヤクブツ連絡ネットというものをつくりました。そこにおきまして、指定薬物を含む脱法ドラッグ、違法ドラッグに関連する健康被害事例等の収集とか広報啓発、ホームページ等を通じた消費者等への情報提供及び消費者等からの相談対応なんかも進めておるところでございまして、こういうような様々なことを進めながら、脱法ドラッグ、違法ドラッグの乱用をなくしていくための広報啓発を更に進めていきたいと思っておるところでございます。
○福島みずほ君 今回の法案は公布から施行まで六か月以内とされていますが、どのように体制を整備していくんでしょうか。
○政府参考人(榮畑潤君) 指定薬物の取締りにつきまして、今回の法案が成立しましたならば、都道府県等各地方自治体の薬事監視員と適切に連携しながら指定薬物対策業務を進めていくことが必要となるところでございます。このために、今後、今回の法案が成立した暁には、施行までに必要な研修とか都道府県との連携体制をつくっていくということの作業を進めていかなければならないと思っておるところでございます。
○福島みずほ君 今回の法改正でどのような処罰規定が盛り込まれるのか、その点も周知徹底していく必要があると。法律改正して何が変わったのか、その対策はいかがでしょうか。
○政府参考人(榮畑潤君) 今回の法案で新たに追加される処罰規定でございますが、指定薬物の疑いがあるところのものを薬事監視員等が収去すること等を相手方が従わなかったりしたようなときには五十万円以下の罰金刑になることになります。
 この法案が成立したときには、この法案の内容とともに、先ほども申しましたが、様々な啓発手段を使うとか、更に言いますと、今年の二月から開始しましたあやしいヤクブツ連絡ネットなどを通じまして、この法案の内容を周知、広報啓発していかなければならぬと思っておるところでございます。
 以上でございます。
○福島みずほ君 若者が厚労省のホームページを是非見るようにじゃないですが、いろんな、新宿や渋谷などでも何かすごいチラシ配るとか、かつて自殺防止担当大臣のときに駅でチラシ配ったりしましたけれど、若い人に届くような広報も是非よろしくお願いいたします。
 今回の法改正で収去等可能となりますが、収去の権限の追加に伴い、立入検査なども認められていくことになります。権限の濫用の歯止めについてどのように考えているでしょうか。
○政府参考人(榮畑潤君) 先ほども提案者の方から御答弁ございましたけれども、立入検査につきましては、今回の法案におきましても、この章の規定を施行するために必要があると認めるときというふうに定められておるところでございまして、まさに必要な範囲内に限って進められるところでございまして、このことによって、立入検査を行い得る範囲が関係ないところまで広がっていくということにはならないと考えております。また、最高裁の判例でも、この立入検査等につきましてはその力を限定的に使っていき得るものというふうに解されておるところでございます。
 さらに、今回の法案に盛り込まれております収去につきましても、まさにこの法案の中で、この章の規定を施行するために必要があると認めるときは、試験のために必要な最少量に限り行うことができるというふうに書かれておるところでございまして、これに従って、法案成立後、まさに必要な最少量に限って収去していくみたいな等々の適正な手続、運用等を進めていきたいと思っておるところでございます。
 以上でございます。
○福島みずほ君 これは薬事法にある手続で立入検査して収去するわけで、結構難しい面もあると思うんですね。恐らくこれに当たるだろうと思って持っていったら、実は成分が違ったとか、例えば、遠慮していると分からないというか、持っていって成分調べないと分からないというものですから、やらなければならないけれども、怪しいというだけではなかなか、持っていって、場合によってはお店に被害を与えるとか、いろいろあると思うんですね。
 是非その辺は、条文上もある程度収去についても限定的ですが、実際、刑事手続ではなく薬事法にのっとった形の手続、取締りですので、そこが立法趣旨と、それから侵害が起きないようにという兼ね合いを是非よろしくお願いいたします。
 違法ドラッグの取締りと規制逃れのイタチごっこが続いてきたと、今回、包括的な規制ができるということで、ある程度カバーできるとも思いますが、その効用をどのように想定しているでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 三月二十二日に、化学構造、これが類似している特定の物質に関しましてこれ包括指定という形を実施をいたしました。七百七十二物質これ包括指定をしたわけでございますので、基本的に基本構造を押さえますので、類似したものはこれで包括指定の中に入るということでございまして、指定薬物になるということになりますから、今現在、七百物質しか存在はまだ確認をされていません、七百七十二物質のうち。ということはどういうことかというと、流通する前に押さえちゃうということでございますから、もう売らせない、外に出させないということでございまして、これはかなり効果があると思います。
 しかし、これだけでは駄目でございますので、この基本構造を押さえて、次から次へと出てくるものをまず基本構造を押さえて、類似のものを全部指定してしまうということによって、かなりの部分効果が出てくるのではないかなというふうに我々も期待をいたしております。
○福島みずほ君 最後に、先ほど提案の理由の説明がありましたが、今回の麻薬及び向精神薬取締法及び薬事法の一部を改正する法律案の提案の趣旨に、思いについて、発議者、お願いいたします。
○渡辺孝男君 今回の改正の柱は、一番目には麻薬取締官、麻薬取締員の指定薬物に係る職務権限の追加ということであります。二番目には収去の権限の追加、三番目にはそれに伴う立入検査等の要件の見直しであります。
 いずれにつきましても、指定薬物についてのいわゆる包括指定が昨年度末に実施されたことと併せまして取締りの体制を強化しようとするものでございます。これにより、若い方々が健康被害等に陥らないようにしていきたいと、そのように考えております。
○福島みずほ君 終わります。
○委員長(武内則男君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 麻薬及び向精神薬取締法及び薬事法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(武内則男君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
 委員長より一言申し上げさせていただきたいというふうに思います。
 両筆頭の大変な御努力もあって、本日、四階建てという御指摘もありながら、委員並びにオブザーバーの皆さんの御理解もいただいて、本日二本の法案、採決をすることができました。改めて両筆頭を含め、理事、オブザーバーの皆さんへの御協力に感謝を申し上げたいというふうに思います。
 いよいよ大型連休に入ってまいります。言うまでもなく、厚生労働行政は国民の生活に本当に密接に関連をした法案を多く抱えておりますし、関係者を始め国民の皆さん方は早期の成立を望んでいる法案もございます。そうした法案の十分な審議と円滑な委員会運営に委員長としても最大限引き続き努力していく、そのことを申し上げながら、二点。
 一つには、今回の丸川政務官をめぐっての委員会でのやり取り、一企業の宣伝広告に掲載をされたという事実。そして、政務官に既に就任をされていたというこのことについては、厚生労働省、政府としても厳正に受け止めていただいて、御対応を心からお願いをして、本日の委員会については、これにて散会をいたしたいというふうに思います。
 ありがとうございました。

午後二時四十七分散会


(平成25年4月25日 参議院厚生労働委員会会議録より)


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