国会会議録
 

平成21年3月17日- - 厚生労働委員会 大臣所信への質疑


○足立信也君 民主党の足立信也でございます。今日は雇用の問題をやります。
  大臣は所信表明で、今までと違って雇用問題を最初に持ってこられて、しかもかなり長いスペースを割いて、これは雇用に対する認識、それから危機意識が相当高いんだなということを感じました。しかし、私は、今までの予算委員会あるいは衆議院の審議を聞いていて、ややもすると現下の非常に厳しい状況に焦点が行ってしまって、でも本来、この雇用とか労働に関することはかなりそのベースのところでも相当問題があったということが多少置き去られているような気がしてならないんですね。
  そこで、雇用問題は当然大事です。それで、非正規雇用はなぜ望ましくないのか。私は、雇用というのはやっぱり社会とつながっているという実感だと思うんですよ。非正規雇用は、その言葉自体も含めて、社会とつながっているというその実感が希薄にならざるを得ない、なっているんだと、そのことが問題だと私は思っています。生きるため、生活のためということも大事なんだけれども、生きるために働く、それを補うセーフティーネットという考えではなくて、生きがいのために働く、その準備のためのセーフティーネット、私はそういうふうにとらえたいと思っていまして、そういうふうに私自身は考えています。
  そこで、今回の雇用保険等の改正案、並びにその政省令事項がかなりありますけれども、現時点で大臣自身が今の政策、これで十分だというふうに考えておられるのかどうか、その点をまず最初にお聞きしたいと思います。

○国務大臣(舛添要一君) 今委員、冒頭でおっしゃったように、社会に対する帰属意識という、ここに属しているんだという、それがないといけないので、今まで日本社会のある意味で安全弁というのは企業が果たしていた面が非常に多くて、戦後の社会においては。それは終身雇用制であったり、それから年功序列制度である。もう一つ言うと、労働組合も、各企業内の労働組合と、これが日本的経営の三本柱だったと思います。三番目はおくとして、最初の二つと、それから福利厚生施設、フリンジベネフィット、これは企業が張り巡らしている。そうすることによって非常に安心した、大企業であればあるほどそこに働く労働者というのは安心した状況になってきている。しかし、やはり十五、六年前ぐらいから国際競争ということがあって、グローバル化、情報化、こういうことの中で企業が国際競争に伍して生きていかないといけない。その中で、日本的慣行というのがある意味で邪魔になるという形で切り捨てられていってきた。そこには、例えば選択と集中という言葉に典型的に表れているように、まさにフリンジベネフィットなんかは切っていくんだということがありましたので、そうすると、そのプロセスにおいて企業が果たしてきた、悪い言葉で言うと親方日の丸とか企業一家主義とかいうような、こういうのがなくなってくる。
  そうすると、セーフティーネットを張っていた企業の力が弱くなっていけば、当然それを政府が、中央、地方問わず政府がカバーしないといけない。やはり、恐らく移行期、もっと言えば二十年前ぐらいからなんでしょうが、政府が果たすべきセーフティーネット機能というのがまだ十全ではない、したがってこれを今から、特にこういう状況にあるとそのほころびが目立つわけですから、そのセーフティーネットを張り巡らしてまさに政府が企業に代わってやるべき時代が来ていると、そういう認識を持っています。

○足立信也君 今、雇用は社会とのつながりの実感であると、帰属意識という、これは共有させていただいたと思っております。それから、十全ではないということも、そのベースの部分で私もそう思いますし、これは共通認識だと思います。
  そこで、今回のいろいろな制度改革、法案の改正も含めて気になっているのが、これ労働政策審議会の雇用保険部会で十一月から検討されてきましたね。その報告書、十二月に出ましたですよね。そして、一月七日に今回の法案の概要を出されました、諮問されてましたですよね。それで、その諮問の中身は諾とされたわけですけれども、同じ日に、大臣も参議院議員でございますから、参議院の本会議で我々は、雇用と住居など国民生活の安定を確保する緊急決議案というものを出しました。当然これは、舛添大臣もこの決議案に対しては賛成していただいたわけですけれども、ということは、それ以前に既にもう決まっていた内容なんです、先ほどの経緯をお話しすると。この緊急決議案を受けて、何を手を着けたのか、何がそれから変わったのかということについては、私は変わっていないと思うんです。
  参議院で全員で、全会一致で決議したこの緊急決議案をどのように反映させてきたか、その点についてはいかがですか。

○国務大臣(舛添要一君) 雇用保険法の全体的な枠組みについては先ほど、六か月がいいのか二か月がいいのか三か月がいいのかというのは既にもう議論をしたところですけど、例えば先ほど申し上げた生活支援なんかについて言うと、二百万という年収条件であるとかアルバイト条件であるとか、変えていけるところは、今一つ例を出しましたけど、そういう形で対応していっているというところでありますし、ハローワーク、これはもう全力を挙げて職を探してこいと、求職票を見付けてこい、そして、いや求人票ですね、求人票をできるだけ増やしていけと。こういうことを含めて、現場での対応を全力を挙げてやっているというところです。

○足立信也君 現場対応で対処しているという話ですね。
  ここから先、ちょっと順番変えまして岡崎部長のところから、高齢・障害者雇用支援機構、これの不正経理問題のところに行きたいと思います。昨日、我が党の前川議員が集中審議で雇用・能力開発機構の点を指摘しました、私のしごと館ですね。それが合併する高齢・障害者雇用支援機構に関する質問です。
  昨年の決算委員会で我が党の風間直樹議員が、この不正経理問題について質問をしました。ちょっと概略を説明します。
  この高齢・障害者雇用支援機構が、十八年度、十九年度の会計検査院報告で、その傘下の四十七都道府県の雇用開発協会に支払った業務委託費のうち、飲食への流用や空出張などで合計二億二千万円の不正が指摘されたということですね。どういうことかといいますと、神奈川県では懇親会費用六百万円、山梨県はイベント経費の水増し七百八十万円、新潟では障害者に付き添って出張する場合に受けられる割引制度を悪用したと、そういったようなこと。これに対してその質問では答弁されているわけですけど、まずその原資の話をちょっとします。
  まず、厚労省からこの機構に対して交付金として年間約五百億出ています。その原資は雇用保険二事業の雇用安定事業プラス障害者雇用納付金、これは法定雇用率に満たしていないところが払う、そういうところが原資になっていますね。この五百億円のうち機構から今挙げました都道府県の雇用開発協会に対して委託費として年間約七十億円が出ている。この七十億円に係る不正の問題ですね。
  雇用開発協会というのは何をやっているかという話をまずしなきゃいけないわけですけど、主にその委託費は事務費、それから高齢者・障害者雇用に向けた相談会、さらには講習会の開催などに使われているわけです。
  そこで、十九年度まではこの四十七都道府県の協会に高齢者雇用就業支援コーナーというのがありました。この高齢者雇用就業支援コーナーの年間の利用率、利用数といいますかね、相談件数、一コーナー当たりではどれぐらいの相談件数があるんですか、まずお聞きしたいと思います。

○政府参考人(岡崎淳一君) 高齢期雇用就業支援コーナーでございますが、十九年度につきましては全国四十七か所設置しておりました。その中で相談援助件数は、全体では六万八千件でございます。したがいまして、一か所当たりでいきますと千五百件ぐらいというような状況でございます。

○足立信也君 これ、じゃ一日当たりだと五件ぐらいですか、五、六件ですか。一日当たり五、六件の相談件数で仕事をしていると、そういうところですね。これ、就職の紹介とか当然やっていないわけですね、就職先の紹介。そのような実態です。そこに対する委託費の話ですね。
  ということで、これ、返還のことについて話を進めたいと思います。
  先ほど二億二千万円の不正経理が指摘されたと。そのうち、十八年度に指摘されたものは五千八百五十万円返還対象額で、加算金合わせて六千七百万円返還された。十九年度に指摘された分は、同じように一億二千万円余りの額、それを全額返還したと、そういうふうに答弁されています。
  資料を御覧ください。先ほど私、わざとざっと数値だけ言ったんですけれども、この一枚目ですね、一番下の行を見てください。「なお、指摘のあった委託費については、既に返還の措置を講じたところである。」。これを読みますと、指摘された二億二千万円、全額返還したんだろうなって国会議員は思います、これ国会に対する説明書ですからね、思います。説明書によると当然全額返還したのだなと私は思います。
  しかし、先ほど言いましたように、二億二千万円の指摘額で返還額は約一億六千万なんです。六千万円の差があるわけですね。その内容をどうして国会に対して説明しないのか。その指摘額のうちやはり返還すべきものとその必要はないということも、当然その判断も示されるべきでありましょうし、そもそもそれはいつ検討して、いつこういう結論に至ったのかのその日付の提示すらないですね。この説明書の内容について、これは全く不十分じゃないかと私は思いますが、どうですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 説明書につきまして、高障機構の方から国会の方に提出させていただいたものでございます。
  ただ、表現等につきまして、どこまで記載するかということにつきまして、これは高障機構の方で前例等を見ながら書いたものと思いますが、確かにその指摘のあった委託額ということにつきまして、返還すべきという意味で言われたということで書いたつもりだろうと思いますが、おっしゃいますように、そういうふうに読めと言われて難しいかどうかということにつきましては、私もややあれがあるというふうに思います。この辺はもう少し分かりやすい形で国会に説明書を出すべく高障機構にも話をしていきたいと、こういうふうに思っております。

○足立信也君 これ資料では、決算報告書に関し国会に対する説明書というこれ百六十三ページになっていますが、読むと、その検討の経緯それから返還額等々、詳しく書いてある説明書もいっぱいあるんですよ。
  これの説明書では、指摘のあった委託費は返したというふうに読めます。ところが、六千万円、二億二千万円指摘されていて、一億六千万円しか返還はされないということですね。その経緯を、今回、風間委員が決算委員会で質問したから分かるようなものの、それがない限りは素通りですよね。相変わらずそこへまた委託業務が続いているという話です。これは大きな問題があるのではないかということをまず指摘しておきます。
  そこで、この機構とそれから協会の間の委託契約書、これには、機構は報告の内容を審査し、委託費の額の確定をすることになっています。通常、額の確定は委託元、つまり機構の担当者が領収書や伝票の一枚一枚チェックして、精算報告書と突き合わせて確認する。これは当たり前ですよね。
  今度この件で発覚したような不正は、ですからそういう作業をやっていれば簡単に見抜けたはずなんですよ、見抜けたはず。機構が協会に対して当たり前の行為をやっていれば見抜けたはずなんです。ところが、これ平成十一年等さかのぼりずうっとやられている行為であって、そのことを見抜けなかったと。ということは、逆に言うと機構側の責任も相当重いと私は思います。この額ですからね、二億二千万円が指摘されているわけですから。
  そこで、機構側から協会側に対しての調査、額の確定は、何人の担当者がどれぐらいの時間掛けて、どういうことをやっているんですか。どうして見抜けなかったのかということの説明を求めます。

○政府参考人(岡崎淳一君) 高障機構の担当している経理部会計課職員、課長以下八名でございますが、主として精算業務に当たった者は五名程度というふうに聞いております。
  従来は、年度が終わった後に協会の方から出てくる報告書、精算報告書を基にその時点から審査すると、こういう形でやっておりましたが、全体精算額を確定するまでの期間等の関係もありまして、今先生御指摘のようなところまでの審査はしていなかったという状況でございます。
  そういうことの中でこういう状況があったという反省を踏まえまして、年度が終わりかけた二月の時点で、どういう業務にどういうお金を使ったか、これを出させて、年度中から細かくきちっと見るような体制を取るようにいたしました。そういう中で、新たにこういうことは絶対出ないようにということで、心して高障機構も対応しているという状況でございます。

○足立信也君 いや、岡崎さんね、私が今言ったようなことは、審査はしていなかったとおっしゃったわけですが、これは多分、領収書や伝票の一枚一枚をチェックして精算報告書と突き合わせるというそういう確認作業をしていなかったということを今おっしゃったわけですけれども、これがあり得ることでしょうかね。機構が委託している協会に対して契約書ではそういうことをやると書いてあって、それやっていないということを今おっしゃたわけですよ。(発言する者あり)おっしゃるとおり丸投げですよね。
  それで、私が聞いた内容は何人かということと加えて、今時期の問題がありました。それから、予想は付きます、岡崎さんがなかなか言えない、予想は付きますが、これ五人で四十七都道府県、しかも全部決算締めた後に出てくると。物すごく限られた時間でやっているということはすぐ分かりますが、どれぐらいの時間掛けているんですか、これ、一か所当たり。

○政府参考人(岡崎淳一君) 時間数までちょっと把握しておりませんが、五人で四十七を担当しますので一人十協会ということでございます。それで、そんなに長い期間、確定まで時間掛けておりませんので、その程度の時間で対応していたというふうに思います。
  ですから、その部分も含めまして今回は三月を含めましてきちんとした審査をすると、こういう体制を整えているということでございます。

○足立信也君 大臣、経緯を聞いておいてくださいね、今のそういう話ですね。
  この不正行為は、要は不正だということがもう指摘されているわけです。そして、機構は調査に入るわけです。ということは、その協会がだれの指示でどういうふうにやっていた、そしてその責任はどこにあるんだということまで当然調査はされているというのが当たり前だと思いますよ。その調査はされているのかどうか。ちょっと答えが多分していないというふうに答えるんだと思って、まず調査をやるべきことは大事だと、当然の行為だと思います。もし、していないんだとしたらこれは大変な問題なんだけれども、機構側としてはその協会側に対して処分の要求は当然していいはず、委託契約の関係からいってもと思いますね。
  その調査はどの程度、だれの責任かというところまで調査はされているのか。そして、処分の要求はしているのか。もしそうだとすると、ちょっと質問が三つ、項目になって申し訳ないんですが、もしそこまでやっているんだとしたら、なぜ同じところに委託契約をずっと続けるんですか。これは当然、契約書の中にもやっぱり契約解除ということは当然あるわけですね、不正行為に関しては。その三点、お答えできますか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 機構の方は委託元でございますので、調査に入った際に委託元としましてきちんとした経理処理をするようにというような指導でありますとか、それからそれに基づく調査等をやっております。
  それからもう一つは、この協会につきましては厚生労働省の所管法人でございます。私ども都道府県労働局がそれぞれ担当しておりますが、協会を所管しているという立場から、運営体制の適正化等につきましてはこの事案を踏まえましてそれぞれ調査いたしました。その際に、処分するかどうかというところまでは言っておりませんが、きちっとした対応をするようにというような話はその中でさせていただいております。
  いずれにしましても、公益法人としてのそれぞれの判断でありますが、担当者が既に辞めている等の状況がないそれぞれの法人につきましては、それぞれの判断で担当の事務局長なり担当の職員の処分をそれぞれしているというふうに承知しております。

○足立信也君 この雇用開発協会というのは常勤職員が四百六十三名いて、二百六十六名が厚労省からの天下りなんですね。そこが、先ほどの話だと処分、きちんとやってくれよということは言っているという話だけなんです。
  今、実際に処分が出ているかと。これは、実は内部、自主的に四十七都道府県のうちの三十三は自主的に処分しているという情報は得ていますが、そこで、そういう状態であるということに対して、これは先ほど言いました契約の解除も含めて、あるいはこれ着服しているのも当然あるわけですからね、かなりの金額が。これ損害賠償も、委託契約書に基づいて損害賠償もできるのではないですか。当然、刑事告発もあるんじゃないですか。そこまでは考えておられないんでしょうか、現時点で。

○政府参考人(岡崎淳一君) 損害額といいますか、本来、委託契約の範囲を超えて使えないところに使った部分につきましては、状況によりまして加算金を含めて協会から返していただく。
  その協会の中でどういう形で対応したかにつきましては、それぞれの協会の判断でありますが、協会の本来業務で委託業務じゃないところの業務をやった分については協会の元の経理から対応しているところもありますし、職員との関係で残業手当の過払い等があった部分についてはそれぞれ取り戻していると、こういうような対応をしているというふうに承知しております。

○足立信也君 大臣にこの時点で聞くしかないと思うんですね。
  今、二億二千万円、調査も機構としては自らはほとんどやっていない、実質的に協会の方にお任せしていたと。六割近い人が天下りの団体であるというところに対して、これは委託契約書に基づいて損害賠償をする、刑事告発をする、委託契約の解除をするというようなことが当然考えられますよ。お金返しましたからで済む話ではない。しかも、その返還額も指摘額に比べれば六千万円少ない。
  という状況を、大臣、今の質疑でお聞きになってどのように判断されるかということをちょっと答弁いただきたいなと思います。

○国務大臣(舛添要一君) これは、状況をもう少しつまびらかにするために必要な調査を行い、処分というのはルールに基づいて行わないといけないですから、しかるべき処分をやることが可能かどうか、退職者を含めての取扱いも考えないといけない。
  それから、損害賠償をどういう形でやるか。これも少し、今のやり取りをずっと聞いておりましたので、検討させていただきたいと思います。

○足立信也君 検討すべきことだと思います。それは次回にまた譲りたいと思います。
  そこで、この会計検査院の指摘と、それから返還の経緯等を踏まえて、これは長年にわたって莫大な額の不正が行われ続けていたわけです。機構が委託していた業務が不正があっても十分に行われていたと。とするならば、不正に使用された額は必要ないわけですよね。必要なかったわけです、今まで。
  また、問題は、その六千万円の多くは預けにあるわけです。いわゆる預けですね。業者に今年度中に渡しておいて次年度に使うような形になっているわけですけど、それだったら、納品が年度内にできないのであれば、正式に繰越手続を行って経理処理すればいいんですね。
  そこで、新年度の、二十一年度の予算編成でこの点を踏まえてその予算額は減額されたんでしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 二年間、二年間というか、長期にわたりまして全体で二億二千万の不正がありました。これを年度当たりの額に換算しますと約三千万弱になります。この額につきましては、二十一年度予算案におきまして減額して予算措置を、予算の中に組み込んでおります。

○足立信也君 予算額、確かに減ってはいるんですが、今の岡崎さんの答弁で、二億二千万円指摘されたと。それを年度ごとに割り、そして予算額を減額した。しかし返還されたのは二億二千万のうち一億六千万で、六千万の違いがある。それは、返還する必要のないという判断を自主的にされているのか、機構の方が関与してされているのかの問題はありますけどね。
  だとしたら、二億二千万円を均等に割って減額したという先ほどの答えと合わないんじゃないですか。そのうち六千万円は返す必要ないって判断したわけでしょう。それなのに、二億二千万円を均等に割って予算額としては減らしましたと。これはやっぱり説明としては私は矛盾があると思いますよ。
  そもそも、その六千万円を減額、二億二千万のうち六千万円は返還の必要がないと、その経緯は、話が元に戻りますけれども、しっかりした説明責任が必要だと思いますよ。説明書にしっかりその経緯を書くべきですよ。
  その点については、今後その説明書についても、これは大臣というよりもやっぱり部長になるんでしょうか、その説明書についてはこれから、少なくとも国会に対しての説明責任ということについてはどういうふうに考えられるか、その点だけお聞きしたいと。

○政府参考人(岡崎淳一君) 返還しなかった額につきましては、会計検査院の検査の状況の中でも、年度が越えてはおりましたが、本来、委託業務の中で必要だったという判断をされたものでございます。
  ただ、これにつきましてきちんとした形で国会への説明書に書いていなかったということにつきましては少し問題があったかというふうに思いますが、いずれにしましても、既に出した説明書をどうするかということが可能かどうか分かりませんが、いずれにしましても、その辺の経緯につきましては適切な形で説明させていただきたいというふうに思っております。

○足立信也君 委員長、やっぱり少なくても、その経緯の説明というのは、少なくてもこの委員会ではやられるべきだと思いますので、その点の配慮をよろしくお願いしたいと思います。

○委員長(辻泰弘君) 後刻理事会で協議させていただきます。

○足立信也君 では次の、また順番を元に戻す形で、雇用保険等の関係について、先ほど大臣は、昨年中に作成した報告書並びに概要に基づいて作られた法改正、制度改正であると、今は実務的に対応しているということをおっしゃいました。
  そこで、まずは適用基準から。要点だけ行きたいと思いますので。
  今回の改正は、この適用基準の改正は、これ要領改正で局長通知ですよね。局長の通知で適用基準を六か月以上の見込みに変えていると。受給資格要件の緩和の内容は、これは施行規則改正ですから省令事項ですね。
  問題は、これ、この適用基準というのは何といっても大本ですよね、その保険に入っているのかどうかという認識、これが局長通知だと。受給資格要件については省令だと。これはやはり私は法律で定めた方がいいんではないかと当然のことのように思うんですが、そうではない理由が明確なものがやっぱりあるんだと思うんですが、その点についていかがですか。

○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。
  雇用保険の適用基準でございますけれども、今お話ございましたように、その対象とすべき労働者であるかどうかの判断基準として設けているものでございます。この判断に当たっては、様々なケースについて就業の実態に即して行うことが求められるわけでございまして、法律上すべてを規定することは困難でございまして、従来から適用基準としまして要領上定めて措置することとしているものでございます。
  ただ、当然ながら、お話ございましたように、この適用基準、重要なものでございますので、その改正に当たりましては、労働政策審議会におきまして労使の意見を十分お伺いした上で定めているものでございます。

○足立信也君 なぜ法律事項ではないのかという説明はちょっと不十分な気がしますけれども、次のと絡むのでそのまま行きますね。
  短期契約で雇用契約を結んでそれを更新していっていたと。適用基準の関係ですが、六か月以上の雇用見込みというのがある時点で生じる、そして適用になると。この六か月以上の雇用見込みがあるというこの判断は、短期を更新していった人はいつされるんですか。

○政府参考人(太田俊明君) 六か月以上の雇用見込みにつきましては、雇用の実態をとらえて判断するものでございます。
  例えば、雇入れの時点で期間の定めがない雇用契約である場合とか、雇用契約の期間が六か月を超える場合につきましては、当然その雇入れの時点で判断されるものでございます。さらには、雇用契約の期間が六か月未満でございましても、その契約が更新されまして六か月以上の雇用が見込まれる場合につきましては、雇入れの時点から雇用見込みがあるというふうに判断されるものでございます。

○足立信也君 ということは、これ受給要件でも六か月ということに今回される予定だということですね。
  今の話ですと、当初から六か月以上の契約であれば、これは当然その時点からというのは分かる。実態に基づいて、短期を繰り返していった場合は六か月たったらという話でしたね、六か月間働いていれば。ということは、適用基準と受給資格要件が六か月というところで合うわけですね。多分、これ整合性を取ったんだろうという気がしますけれども、であるならば、片っ方が局長通知で片っ方が省令事項である必要はないんじゃないかと私は思うんです、そこで整合性を取ったのならば、なんですね。だから、これは法律事項にすべきことなんではないですかという最初の質問になるわけですよ。
  そこで、その必要はないということの説明がさっき不十分だというのは、私はそういう意味で申し上げたんですが、その適用基準と受給資格要件が図らずも実態で六か月で合うんだということについて、それは法律で定めてしかるべきものだというふうに私は思いますが、その点はどうでしょうか。

○政府参考人(太田俊明君) 今の適用基準でございますけれども、先ほどお答えしていますとおり、例えば、契約の期間が六か月未満であっても、その契約が更新されて六か月以上の雇用が見込まれる場合につきましては、これは雇入れの時点から雇用見込みがあると判断されるわけでございます。
  ただ、いろんなケースがあるわけでございまして、運用上、例えば、雇入れ当初は六か月以上の雇用が見込まれない場合でありましても、その当初の雇入れから六か月が経過した場合には、その後六か月も同様に就業することが予想されることから、その後六か月間において離職することが確実である場合を除いてその時点から雇用見込みがあるとして適用されると、こういうケースもあるわけでございまして、この適用が雇入れ時点の段階あるいは一定の時点がたった時点、様々なケースがあるわけでございますので、そのすべてについて法律で規定することがなかなか困難であるということで、要領で適用基準を定めていると、こういう状況でございます。

○足立信也君 分かりました。
  しかし、我々は、先ほどの質疑のいろいろ経緯もお分かりだと思いますが、こここそ法律の根幹に据えられるべきところだとやっぱり思うんですよ。だから、我々は、適用条件それから受給資格というところに関してはやっぱり法律事項だろうなという判断で我々の改正案も提出しているということを、この点については、次の質問と、大臣のお考えもやっぱりお聞きしたいので、やりたいと思います。これは、ほとんどが三年以内の暫定措置だということについてです。
  これは例えば、特定理由離職者を特定受給資格者とみなす、あるいは特定受給資格者や更新希望にもかかわらず離職した者に対して、特に再就職困難なときは六十日延長するとか、あるいは再就職手当は残日数が三分の一以上の場合は掛ける〇・四、三分の二以上の場合は掛ける〇・五、常用就職支度手当は身体障害者プラス四十歳未満の者を加えて掛ける〇・四でアップするというようなことはほとんど三年以内の暫定措置なんですね。
  そこで、お聞きしたいんですけれども、先ほど川合議員の方から全治三年の話がありましたが、これは三年たてば景気が回復すると、そのことを期待しての三年なんでしょうか、それとも二〇一一年消費税導入、それを見越しての三年の暫定なんでしょうか、それともそのどちらもなんでしょうか。

○国務大臣(舛添要一君) 昨年の十二月十九日の経済対策閣僚会議で、この三年間は景気回復に全力を挙げて、これが政府の最優先課題であるということを言っておりますので、それを受けて三年と、そういうふうな判断だということでございます。

○足立信也君 今日の時点は、それはそうかなというふうにしておきます。
  保険料率のことについて、先ほどもありましたけれども、これ弾力条項で、例えば十九年度決算で、失業等給付の収入が二兆二千二百十四億円、支出が一兆四千九百十七億円、積立金残高が四兆八千八百三十二億円。弾力条項を用いて、現在は一番下のレベルですよね、失業等給付が千分の十二、雇用保険二事業が千分の三というふうになっています。
  その弾力条項の範囲を超えて、今回特例で千分の八にするということなわけですけれども、これ大臣は予算委員会で、千分の八に下げても積立金は四、五年はもつというふうに答弁されました。ところが、先ほどの審議会報告の話にまた戻るわけですけれども、これ十二月です。十二月のときは、雇い止め予測は、この三月での雇い止め予測は八万人でした。今は十五万八千人ですね。それから、解雇されるであろう正社員は一万人を超えるだろうという予測がある。つまり、十二月とは違うということです。
  そこで、四、五年はもつでしょうという話のその根拠なんですけれども、私は、ひょっとするとこの収支に関しては二十年度で既に赤字になる可能性があると思いますよ。つまり、積立金の取崩しが始まる可能性だってあると、私はそれぐらいに思っていますけれども。
  じゃ、支出の方の二十年度、二十一年度の予測はどれぐらいの額なんでしょうか。

○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。
  二十年度予算での収入が約二兆二千億円、支出が一兆七千億円でございます。二十一年度は、千分の八まで引き下げたといたしまして、収入が一兆六千億円、支出が一兆八千億円でございます。

○足立信也君 支出について、今年度が一兆七千億円、来年度が一兆八千億円。これが本当にそのような形になればいいですけれども。
  ということは、二十一年度から赤字になって積立金の取崩しが始まるという今予測なわけですけれども、これ仮に、逆に弾力条項で、つまり給付額が積立額を上回るような事態になった場合は、これ失業等給付の料率を上げなければならないということになるわけですね。四、五年というか、私はもう少し近いときになるような気がいたしますけれども、その場合に、保険料率を上げるというふうに対処をするのか、それとも国庫負担割合、今四分の一の五五%ですけれども、国庫負担割合を増やすという形の対処をする予定なのか。仮定の問題で申し訳ないですが、どのように考えておられますか。

○国務大臣(舛添要一君) まさにそれは、そういう状況が来てみたときには高度な政治的判断も必要だと思いますけれども、要するに、一度引き下げた保険料率を上げるというのは極めて難しいんですね。したがって、そういうことの問題点も、こういう決定をする過程においては十分これは政府の中でせいぜい御説明は申し上げたところでありますし、国庫負担について言うと、これはまさに財務省との議論ということになりますから、非常に難しい。ですから、そういうことを踏まえて、まあこれはそういう事態になってきちんと対応するとしか今のところはお答えできないと思います。

○足立信也君 ニュアンスとして、国庫負担の方があり得るのかなというニュアンスにはとらえましたけれども。
  次は育児休業制度です。これも、昨今の現下の厳しい状況というよりも、ベースの問題についてお聞きしたいと思います。
  現在は、基本給付金、そして職場復帰した後の職場復帰給付金、合わせて約五〇%というふうになるわけですけれども、そこで、ここについての問題点は、継続就業率とそれから育児休業取得率という二つの問題だと私はとらえております。
  そこで、この二十年間、女性の七割が出産を機に退職する、うち三割が継続就業を希望しているというのはよく聞かれる話なんですが、実際の、直近の出産後の継続就業率というのは、今はどれぐらいの値なんですか。

○政府参考人(村木厚子君) お答え申し上げます。
  今、入手できる一番新しいデータで申し上げますと、女性の第一子の出産前後の継続就業率でございますが、平成十七年の第十三回出生動向基本調査によりますと、二〇〇〇年から二〇〇四年の間に第一子を出産した女性について、出産前に有職、職に就いていた者のうち、出産後の継続就業率は約三八%となっております。先生おっしゃいましたように、この二十年間、この数字にはほとんど変化がないところでございます。
○足立信也君 分かりました。今ちらっとおっしゃいましたけれども、出産前に仕事に就いていて出産後にも仕事に就いている人、こういう要素ですね。そこを確認しておきます。
  では、育児休業取得率並びに目標値は幾らですか。

○政府参考人(村木厚子君) まず、育児休業取得率、目標値について申し上げますと、これは平成十九年十二月に政労使により策定をされました仕事と生活の調和推進のための行動指針で定められた目標値でございますが、五年後の平成二十四年においては、女性は八〇%、男性は五%、十年後の平成二十九年においては、女性は八〇%、男性は一〇%の目標値が設定をされているところでございます。
  一方、現状でございますが、現在の育児休業取得率は、平成十九年度の雇用均等基本調査でございますが、女性は八九・七%、男性は一・五六%となっているところでございます。

○足立信也君 えっと思われる方がいらっしゃると思うんですが、平成二十四年、平成二十九年の目標値である女性の育児休業取得率八〇%はもう既に突破して、九〇%にもうすぐなるという。女性はもう既に達成していますよと、五年以上前に。
  育児休業取得率が目標に達成しているのに、なぜ継続就業率が上がらないんでしょう。それについて理由をどう考えていますか。

○政府参考人(村木厚子君) 先生が御指摘になりましたとおり、育児休業は取得ができている、しかしながら女性の就業率は上がっていないということでございます。
  これは、女性等に調査をいたしますと、休業は取れるんだけれども、休業が終わってから職場復帰をしたときに実際に仕事と家庭の両立ができるかという点で自信がない、特に体力がもたないのではないかと、こういった御不安があるというふうに考えております。すなわち、育児休業が明けた後の仕事と家庭を両立できる環境がなかなか整わない。それから、特に家庭においては男性の方の家事、育児への参加も薄いので女性の方に大変重い負担が掛かっている、こういったことが原因ではないかというふうに推察をしているところでございます。

○足立信也君 理由ですね、要素としては今挙げられましたが。
  根本的に育児休業取得率というのが意味がないデータだということなんですよ、関係しないというのは。なぜかといいますと、先ほど継続就業率は、出産前に働いていた方の数が分母で、そして出産後に働いている方が分子になって継続就業率を出す。ところが、育児休業取得率は、その分母になるベースの部分が出産した人、前年度一年間の出産者の数になっていて、そして分子の部分が調査時点までに育児休業を開始した者になっている。つまり、ここには、それ以前に出産を契機に辞められた方々、そのような人たちが分母に入らないんですね。もう既に出産後も働いている方が前提なんですよ。だから、この育児休業取得率といっても、もう極めて目標値をはるかに超えるようなデータになっていて、それでいて継続就業率が上がらないというのは、この取得率、育児休業取得率の式そのものが意味がないことなんですよ。と私は思います。
  これ仮に、妊娠、出産を機に継続就労を断念した女性も入れた場合に、これ育児休業はどうなるのか、育児休業取得率はどうなるかという話なんですけれども、これ期間雇用者の育児休業取得率は現在の定義で五一%ですね。育児休業の規定を設けている企業は半数に満たないわけですよ。育児休業給付を受給した方のうち期間雇用者はわずか四%ですよ。このような人たち、育児休業を受けられた方々が分母になるような数の設定なんですね、率の設定なんですね。次も働いている、出産後も働いている方が分母なわけですよ。ですから、この育児休業取得率、その率の計算そのものが意味がないんではないかと私は考えるそれが一番大きな理由ですよ。
  先ほど言いましたように、仮に妊娠、出産を機に継続就労を断念した女性も入れた場合の育児休業取得率はどうなるのか、あるいは期間雇用者のうち継続就業を希望している人の割合はどれぐらいいるのかというような調査をやっているかどうか、やっていれば結果を教えてください。

○政府参考人(村木厚子君) 継続就業をされた方、それから育児休業を取られた方、同じ調査の中できちんと数字が出るものはございませんが、先ほどから先生の問題意識として、出産前に仕事をしていた方のうちどれだけ育児休業を取ったかということを仮の数字で、違う調査から持ってきて非常に大ざっぱでございますが、推計をいたしますと、出生動向調査で継続就業率が三八%、それから先ほどの育児休業の取得率が八九・七%ということでございますので、出産前に職に就いていた方のうち育児休業を取られた方が、単純に掛け合わせますと三四%、大体三人にお一人という数字になります。
  それから、期間雇用者の方々について同じような形というのは直ちに数字はございませんが、期間雇用者の方々の中で継続就業を希望している方がどれだけいらっしゃるかということ、それから、その後仕事を続けた方がどれだけいらっしゃるかという数字がございますので申し上げたいと思います。
  これは平成十八年第五回二十一世紀成年者縦断調査の結果でございます。一年前に仕事をしていてこの一年間に出産した女性のうち、アルバイト、パート、派遣労働者、契約社員、嘱託等の非正規労働者の継続就業の希望については、出産した後も仕事を続けるという方が二一%、出産を機に辞めるという方が四二・一%、考えていないという方が三四・二%という結果になっております。
  このうちで、出産した後も仕事を続けるということを希望していた方のうち、出産後六二・五%が同一の就業を継続しておられる。それから、二五・〇%が転職をしておられる。それから、一二・五%の方が離職をしておられるという結果が出ております。

○足立信也君 これ、推計も含めてですけれども、いいデータがあるじゃないですか。
  だから、目標値というのは、妊娠、出産を機に継続就労を断念したこの率、先ほど推計で三四%、ここの目標値を掲げるべきですよ。その方がずっと正しいですよ。そうしないと、女性にとってのワーク・ライフ・バランスなんか図れませんよ。是非、その点を、私はそうやるべきだと思いますから、検討をお願いします。
  そして、次は男性の問題です。
  男性の育児休業取得率が、今、この育児休業取得率というのは今私問題あると言いましたけど、仮に使わせていただくと一・五六ですね。これ、一番お金の掛からない、女性が働きながら妊娠、出産、子育てができる一番の方法は男性が育児やることですよ。これは間違いない。
  そこで、配偶者が専業主婦の場合に適用される育児休業取得除外規定がありますね、除外規定。これは私はなくすべきだと思うんです、この除外規定を。でも、ついでに言わせていただくと、これは労使協定になっていて、労働組合あるいは代表者と労使間での交渉で除外すると決めた場合は除外される。除外しないと、労働組合の同僚もかなりいますけど、これ、そちら側がこれ協定で同意しないと言ってしまえば、これはほとんど撤廃と同じなんですよね。この点を是非、私は同僚議員にも検討していただきたいと思う。
  政府としてこの撤廃の検討はあるのかどうか。先ほどの、男性が育児休業を取得することが私は一番の近道だと。うちの、うちのといいますか、地元の大分の連合の代表、会長は、労働組合の取組として男性に育児をやるということを前面に掲げていますよ。ということも含めて、御答弁願いたいと思います。

○政府参考人(村木厚子君) 御指摘のとおり、男性が子育てにかかわってくださるかどうかということが非常に少子化の問題、それから女性の継続就業の問題で大事な問題だと私どもも認識をしております。
  現在、育児・介護休業法の改正について審議会の方で御議論をいただいておりまして、昨年の十二月に労働政策審議会におきまして建議をいただいているところでございます。その建議の中で、特に父親も子育てができる働き方を実現するものといたしまして、委員が御指摘くださいました労使協定による専業主婦の除外規定を廃止をすること、それから父親、母親両方が育児休業を取得する場合には育児休業を取得できる期間を延長をするということ、また、妻の出産後八週間以内に男性が育児休業を取得した場合にその後再度の育児休業の取得ができるようにすることといった内容が盛り込まれているところでございまして、現在、この建議に基づき、育児・介護休業法の改正法案の検討を進めているところでございます。
  審議会の審議におきましては、やはり労働組合の方々からも法改正を待つまでもなく組合の取組としてもそういうことを取り組んでいきたいという御発言もいただいたところでございます。

○足立信也君 月百時間以上の時間外労働を二十年以上も続けてきた私としては育児休業というのは当然取っていないわけですけど、まあそれは弁明として、是非その方向でやるべきだと、一番これが有効だと私は思います。
  であるならば、その育児休業の取得状況の実績をこれは公表したら、どんどん、どんどんといいますか、育児休業を取り入れる、あるいはそれを取得するという方々が増えると私は思いますよ。その公表のことを検討していただきたいということにとどめておきます。是非お願いします。
  そこで、残された時間で、ちょっと資料を御覧ください。これ、新たなセーフティーネットの点についてです。雇用保険というのはもうその効力を失う、失権するときは必ず来るわけです。生活保護の手前のセーフティーネットが必要だという、これはもう当然皆さん認識同じだと思うんですね。雇用の創出の重要項目に、大臣もそれから我々民主党も、第一次産業と介護分野を挙げている。その点について、例を取って、資料を。
  これは、まず二枚目は、介護職員の数がどれだけ変化してきたかということです。一番上の段ですね、五十四万人から現在百十七万人ですね。一番上にあるのがその介護費用です。これは当然、いわゆる食費等、居住費、分野が自己負担となっているものがありますけど、介護費用のこの流れですね、今六兆三千六百十五億円ですね。これ、ぱっと見て、人の数の増え方よりも費用は増えていないと。人が増えるほど、これ予定、私は、百十七万人というのは二〇一四年に百五十万人必要だと、それについては割と順調に増えていると思います、でも費用が増えていない。人が増えるほどワーキングプアが増えているという意味です。この点が一点。
  それから、次の三枚目は、これ二年前に出したものをアップデートしたものです。一番最新の。三枚目ですね。これ、スケールをほとんど一緒にしています。介護福祉士の資格を持っている人、そして従事者、黄色、白黒の方のところは申し訳ないですが、黄色ですね。そこに、横にあるのはケアマネです。これ、四十万人が資格を持っていて十万人、ケアマネジャーですら十万人しか働いていない。潜在職員の数を出しているわけです。そして、左側はホームヘルパー一級、三級。二級が圧倒的に多いわけですから、二級が右にスケールがどんと出ているわけです。これが一番最新のデータで、注意していただきたいのは、ホームヘルパーについては、資格取得者数も減っています。そして、従事者も減り始めています。これは政府の方針として、介護福祉士へ移行していただきたいということがあるから、その点が逆に働いていることもあり得ます。あり得ます。
  そこで、私が言いたいのは、どうやって雇用を創出するかということの中で、我々がちょっと足りないなと思うのが、我々の出している求職者支援法も足りないなと、あるいは政府の方針も足りないなと思うのは、働きながらキャリアアップのためのその支援がないということなんです。ホームヘルパーをやりながら研修を受けて介護福祉士を目指す、そこに援助する、そういうような、今の対象がどうしても無職者が求職するためのというふうになっていますが、働きながらキャリアアップするための、先ほど大臣おっしゃいましたけど、そのシステムが弱いんですね。それは感じています。
  手段としては、介護の人たち、先ほど人が増えているのにお金が増えていない、これは収入を増やすのがまず一つの手ですね。それから、この前予算委員会で我が党の鈴木寛議員が質問をしたように、暫定的にでも介護福祉士の国家試験を年に二回にすべきですよ。同じ内容で国家試験を、同じ内容というのは内容のレベルでね、通ればいいわけですから、そうやるべきですよ。そして、次にあるのが、今言いましたように働きながら次の資格のキャリアアップを目指すことができると、それが必要だと、そのことを申し上げたい。それについては大臣の見解をお伺いして質問を終わりたいと思います。

○国務大臣(舛添要一君) 財源の問題、これは介護保険料をどこまで上げるかと。これは私は、やっぱり給付と負担の問題を考えて、セーフティーネットを張るためにはそれは必要だと思います。
  それから、仕事をしながらキャリアアップできる。今、介護福祉士は実務三年やった人は国家試験を受けるルートがありますから、これを活用していただくし、ヘルパーさんについても同じようなシステムがあります。ただ、この前鈴木さんも質問していましたけれども、試験の機会、どういう形で増やせるか、これは検討していきたいというふうに思っております。
  いずれにしましても、この介護の現場、みんなが納得できるような方向への改革をやりたいと思っております。

○足立信也君 以上です。



09.03.17 厚生労働委員会会議録より
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