国会会議録
 

平成20年4月22日- - 厚生労働委員会質疑


○足立信也君 民主党の足立信也でございます。
  私は、後期高齢者医療制度一本に絞って質問させていただきます。リテラシーの差といいますか、違いがある分はちょっと勘弁願いたいと、そのように思います。
  二年前の医療制度改革関連二法案、これはもう皆さん御案内のように、ここにも相当なメンバー残っておられますが、衆議院で強行採決されました。参議院では、衆議院より、その強行採決よりも短い審議時間、三十四時間で終結という形を迎えました。ただ、参議院としては、衆議院のように委員長の体に触れるとか、そういうことは避けようということで委員長の周りで抗議をいたしました。しかしながら、この制度が成立してしまった場合には大変な問題が起きるということで、全会一致で二十一項目の附帯決議を付けたわけです。
  私は、全会一致の附帯決議ということですので、この参議院あるいはこの厚生労働委員会を代表するつもりで、この附帯決議に沿って質問したいと、そのように思います。
  私は、二年前の衆参の議事録を全部読みました。今日の事態はすべて想像できております。ただ、残念なことは、このことがメディアにほとんど報道されなかったということですね。しかし、今日の事態はしっかり予測はできていた。あとは行政がやることです。このことをまず申し上げたい。
  最初に、ちょっとこれ通告していないことなんですが、先ほどの長寿医療制度のことなんですけど、総理からの指示で大臣も合意されたということなんですが、これ七十五歳以上のすべての方と、六十五歳以上の三級以上の障害を持った方ですね。大臣、障害があったら六十五歳で長寿ですか。

○国務大臣(舛添要一君) いや、七十五歳以上の後期高齢者制度であれば七十五歳以上です、それは。

○足立信也君 全然認識が違うじゃないですか。六十五歳以上七十四歳未満の一定の障害があった方、これ政府は寝たきり等と言っていますが、一級、二級、三級じゃないですか。この方々が入るんでしょう。六十五歳で障害があったら、長寿ですか、長生きですか、それを喜ぶべきですか。そういう認識ですか。

○国務大臣(舛添要一君) それは選択できるという制度にしてあります。

○足立信也君 谷さんが後で刀を磨いて待っているようですので。ただ、私も後でまた触れます。これは通知を含め、選択制になっているとはとても思えないんですよ。そのことは後で言いますね。
  附帯決議についてなんですが、これはまず附帯決議二十一項目あるうちの二からいきますね。
  これは、都道府県、市町村、広域連合そして保険者への支援は十分に行う、そして支援金を出す保険者の意見を反映させる、そして後期高齢者広域連合の設立や制度の創設を円滑に進めるように、これくぎを刺しているんですね。円滑に進めるのは相当大変だろうと思っておりますので、附帯決議の二で円滑に進めるように、そうすべきであるということ。それから、六においては、広域連合による被保険者への通知が十分行われるよう配慮すること、このことも書いてあるわけです。
  今回のこの大混乱は、聞いてない、あるいは電話をしてあるいは窓口で質問をしても答えられない、その事態なわけですよね。この附帯決議二、六、十分な周知に努めること、円滑に進めるように行政として対応することと、このことに対して、大臣、率直な反省の弁をください。

○国務大臣(舛添要一君) いろんなところで委員御承知のように混乱が生じておりますし、いろんなミスも起こっております。そういうことについては、これは、周知徹底の努力が欠けていたということはそれはもう率直に認めないといけないと思います。
  ただ、もちろんこの後、全国都道府県の担当課長、広域連合事務局長会議の開催、その他事務処理に関する事務連絡の発出をやる、さらに予算措置も努める、いろんな手当てはこれは行政上はきちんとやってきてはおります。しかし、今回のような混乱が起こったことについては、それはきちんと反省していかないといけない。
  それからもう一つは、制度ができて二年間ありました。しかし、昨年の末に例えば急激な負担にならないように凍結措置をした、そういう点も市町村の事務が煩瑣になったことにもかかわっていると思います。更に言えば、一般の国民の方々に対して更にもっと分かりやすい形での説明が十分なされてこなかったのではないか、そういうこともこれはきちんと反省しないといけないと思っております。
  そしてまた、今そういうことを全力を挙げて国民に対して、そしてまた各広域連合、自治体に対しても周知徹底をする。総務省との間で連絡会議もつくりましたし、それから自治体の担当の方がいつ御相談に来られても厚生労働省として対応できるようにホットラインを開設すると、こういう努力を今行って、これまでの周知徹底不足に対して全力を挙げて対応してまいりたいと思っております。

○足立信也君 反省はするということですが、資料を御覧ください。先ほどの障害者の件について少しだけ触れておきます、触りの部分。
  これは、今年の二月六日に厚生労働省保険局総務課長から出されたものです。この二枚目を御覧ください。特に最後の丸ですね。「後期高齢者医療制度に加入した後でも、広域連合へ障害認定の申請の撤回を申し出ることができます。その場合には、この申し出を受けて広域連合が障害認定を取り消した日から、後期高齢者医療制度を脱退し、国民健康保険又は被用者保険に加入することになります。」と。
  これは障害認定と後期高齢者医療制度が一体化しているという説明になるわけですね。
  これで、先ほど選択制だとおっしゃいましたが、まず確認したいんですけれども、政府はいつも六十五歳から七十四歳まで寝たきり等というふうに説明しますが、私は、一級から二級、三級それから四級の一部というふうに認識しているんですけれども、これは寝たきり等で通すんですか、それとも具体的には私が今申し上げたことで正しいんですか。これは局長で。

○政府参考人(水田邦雄君) お答えいたします。
  寝たきり等という簡便な表現を使っていることもございますけれども、内容は一定の障害の状態にある方でございまして、中身的には、今委員の御指摘のとおり、一級、二級、三級という障害の程度にある方でございます。

○足立信也君 六十五歳では、これ被用者保険に入っている方は相当おられるんですよ。そして、先ほどの通知の一番下のところですね。これはやっぱり障害認定とそれから後期高齢者医療制度が一体化しているとしか読めないんですよ。これで地方自治体は今混乱を起こしているわけですね。後期高齢者医療制度に加入しないと障害者医療費助成が、これ県単事業ですが、受けられないとはっきり決めている自治体が十ある。そういう事態ですね。これはやっぱり後期高齢者医療制度に入らなければという規定になってしまうんではないですか。非常に厳しい選択を迫っているんですか、それとも。

○政府参考人(水田邦雄君) その点について御説明をいたしますと、まさに長寿医療制度におきましては、六十五歳から七十四歳までの一定の障害の状態にある方につきまして、その申請に基づいて長寿医療制度に加入することができると、またその申請を撤回することができると。ただ、その制度切替え時点におきましては、届出負担を軽減するために入ったものとみなすわけでございます。
  したがいまして、法律どおり運用されますと、仮に事前に入りたくないと、長寿に加入したくないという方であれば、申請に基づき、入りたいという方は加入することができるわけでありますし、その意思を、入りたくないという意思をはっきりさせた方については制度に入る義務はないわけでございます。
  さらに、ここで言っておりますのは、いったん加入した後でもその申請の撤回を申し出ることができるということでありまして、まさに選択できると、選択制を取られているということを示したものであると考えております。

○足立信也君 ちょっとその前に、先ほど私、附帯決議が全会一致と申し上げましたが、共産党は反対だったと訂正したいと思います。済みません。
  これはやはり、実際、被用者保険に入っていられる方、そしてこの認定に合致する方いらっしゃる。その方々には被扶養者も当然いるわけですね。この方々に対して、将来の保険料の算定もあやふやである、実際に負担がどれぐらい増えるのかよく分からない、その中で選択を迫っているわけですよ。これは非常に厳しいことだと思います。
  そこで、将来の医療費の推計にかかわってくる、先ほど保険料の今後の見通しは分からないというような答弁がございましたが、じゃ、一定の障害を持った方、被用者保険から後期高齢者医療制度に変わって、被扶養者が、この場合、奥さんがいた場合は国民健康保険に入り直さなきゃいけないわけですね。お子さんがいるとその方も入るわけですね。こういうふうに被用者保険から後期高齢者医療制度に入った方で、今まで被扶養者だった方、これは新たに国民健康保険に入るわけですね。この方々はどれぐらいだと推計されているんですか。

○政府参考人(水田邦雄君) 被用者保険の被保険者であった七十五歳以上の方が、後期高齢者医療制度が創設されることによりまして、この方々御本人は後期高齢者医療制度に移行されると。その被扶養者、七十五歳未満であれば国民健康保険に加入していただくことになります。これは委員御指摘のとおりでございます。
  お尋ねの後期高齢者医療制度創設に伴って被用者保険の被扶養者から新たに国保に移行される方は約七万人と見込んでおります。

○足立信也君 私が聞いているのは、その部分だけではなくて、六十五歳から七十四歳の一定の障害を持った方です。この方々です、が被用者保険から後期高齢者医療制度に変わるわけですよね。その場合に、被扶養者であった方がどれぐらい国民健康保険に新たに入らなきゃいけないのかと、その推計を聞いているんですよ。

○政府参考人(水田邦雄君) お尋ねの推計につきましては、行っておりません。

○足立信也君 将来の国民健康保険あるいは後期高齢者医療制度、この制度の目的そのものはこれから私触れていくんですが、医療費適正化という言葉に名を借りた医療費削減策ですよね。これでどれぐらいの方が保険制度を移行するか推計もしていないということですか。分からない。もう一度。それは、しなくてもいいということですか。

○政府参考人(水田邦雄君) しなくてもいいと申しますか、観念的にはもう既にその数字は把握されていると思います。ただ、集計はまだなされておりません。そういう意味で、今推計の問題というよりは、むしろ今現実のその数字を把握しているかどうかということだろうと思いますし、また、どうしてそういう数字に至ったかと、いろんな、どういう御意向であったか、どういう御判断の下にされたのか、それはもう少しこれ調べてみたいと思っております。

○足立信也君 これは、当然のことながら後期高齢者医療制度には均等割というのがすべての方に掛かっているわけですね。人数の推計ができなきゃいけないわけです。それから、国民健康保険にもいろいろ試算の根拠がありますけれども、これは平等割、均等割が入ってくるわけですね。だとしたら、人数が把握できなくてどうやって保険料計算できるんですか。矛盾していませんか。
  少なくともこれ、千三百万人、千三百万人と言いますが、千三百万人のうち生活保護を受けている方が百万人、マイナス百万人ですね。しかしながら、六十五歳以上の一定の障害を持った方が百万人。プラス・マイナス・ゼロで一千三百万人という推計ですよね。だとしたら、先ほどの保険間の移動はある程度分かっていないと保険料計算できないじゃないですか。少なくとも均等割が両方あるわけですから、国民健康保険もそれから後期高齢者医療制度も。
  これ、先ほど検討はしていませんと言いましたが、すぐにでも開始すべきじゃないですか。これ保険料の計算、困りますよ、これから。これからどういうふうに取り組まれるか、その考えをお聞かせください。

○政府参考人(水田邦雄君) 保険料の計算自体は、これは推計とは別に、それぞれの広域連合において被保険者数の見込みを行い、所得を把握をし、翌年度ないしそれから翌々年度の医療費推計をして付加保険料を決めていくという作業の積み上げになるわけでありますので、私どもの、先ほど来お話のある将来見通しとは別に、現実の予算編成過程を通じてなされるものでありますので、特段、今御指摘の、それがなければ動かない、保険料が計算できないというものではないわけでございます。

○足立信也君 いや、本当にそうでしょうかね。私は、均等割という、数の把握ができなければそれは無理な話だと思いますよ。この点を是非ともこれから検討してください。
  次に行きますね。
  これも二年前の審議のことなんですが、これは十八年、二年前の医療制度改革で、二〇二五年、今から十七年後の国民医療費は六十五兆円から五十六兆円へ削減できたということですね。これは、平均在院日数の短縮で約四兆円。それから、十八年、二年前の小泉総理が、三・一六%の診療報酬引下げと、これ史上最高の引下げだと誇らしげに語っておられましたが、これで約二兆円。残りの三兆円は何で、どういう方法で削減されたんでしょうか。

○政府参考人(水田邦雄君) 平成十八年の改正当時でございますけれども、国民医療費につきましては、二〇二五年時点で六十五兆円から五十六兆円、医療費給付費ベースでは改正前の五十六兆円から四十八兆円になると見込んでいたわけでございます。
  効果という点ではこの給付費に着目するわけでございますが、一つは平均在院日数短縮で四兆円、これは御指摘のとおりでございます。それから、十八年診療報酬改定、当時は三・一六%でありますけど、一兆円でありますが、それが二〇二五年まで視野に入れて影響を算出しますと、これも御指摘のとおり二兆円というふうになるわけであります。
  これ以外でございますけれども、一つは、生活習慣病対策の効果がこのころまでには出てくるだろうということで二兆円を見込んでおります。さらに、短期的方策、患者負担の見直しでございますが、例えば現役並み所得者三割と、もう既に実施しておりますけれども、そういった短期的方策の影響が二〇二五年に及ぼす影響というものをはじいたのが一兆円ということでございます。

○足立信也君 窓口負担を増やすことによって一兆円ということですね。これはこの後お聞きします。
  そこで、まずちょっと気になっていることだけ確認したいんですが、局長は、資料も示されて、この中で七十五歳以上の医療費が、二〇二五年ですね、三十兆円から二十五兆円へ削減できたと、こういうふうにおっしゃっています。ところが、当時の川崎大臣はこれ二十三兆円というふうにずっと答えておられるんですよ、議事録見ると。どちらが正しいんでしょうか。

○政府参考人(水田邦雄君) 二十三兆円というのは医療給付費のことだと思います。一方で、二十五兆円は国民医療費でございまして、二十三兆円は医療給付費だと考えられます。

○足立信也君 私もそう思うんですが、大臣は混同していたんです、ずっと。この区別が付いていなかったんですね、説明で。国民医療費なのか医療給付費なのかまるっきり区別が付いていなかったんですよ、あのときの議論で。私はそう認識していました。ここがやっぱり問題だと思っているんですね。実際の医療費を推計するのに、国民医療費なのか医療給付費なのか混同して話されている。
  ただ、今のお答えですから、もう一度繰り返しますよ。ということは、五兆円削減ですね。七十五歳以上で五兆円。先ほどの説明からいきますと、七十五歳以上から五兆円削減する、合わせて九兆ですから、七十五歳未満から四兆円の削減でいいんですね。

○政府参考人(水田邦雄君) そのとおりでございます。

○足立信也君 これ、皆さん比率を考えてほしいんですけど、七十五歳以上というのは一千三百万人、十分の一ですよ、国民の。九対一ということになるわけですけどね。それで、七十五歳以上から五兆円削減して、七十五歳未満からは四兆円削減するんですよ。半分以上ですね。
  これ、今御存じのように国民医療費三十三兆円ですね、七十五歳以上が十一兆ですね、三分の一ですよね、今三分の一。二〇二五年の推計は、先ほどから出ておりますように国民医療費五十六兆で、七十五歳以上が二十五兆なわけですね。これは半分以下ですよね、かなり少ない。なのに削減額は七十五歳以上が半分以上、六割近い、こういう事態になっているんですよ。全くこれ比率が合っていないと思いますよ。
  これは解決するためにはどういうことかなと私考えたんですけど、医療費で七十五歳以上五兆円削減する、これはどうやったら七十五歳以上だけこんなに多く削減することができるのかと。これはまさに七十五歳以上をターゲットにした医療費抑制策でしかあり得ないんですよね。今までの比率と全然違うじゃないですか。説明ありますか。

○政府参考人(水田邦雄君) こういった後期高齢者の方に比較的厚く出てくるわけでございますけれども、これは先ほど申し上げました長期的な医療費適正化の方策が、生活習慣病予防、それから長期入院の是正という二つ大きい項目を挙げておりました。こうしたことの効果が出てくるのは、主として、例えば予防にしましても、まさに健診、特定保健指導、これは釈迦に説法でございますけれども、脳卒中予防から重症化予防ということで、効果が出てくるのはむしろそういった後期高齢者になってからの割合が大きいだろうということ。それから、長期入院の是正にしても、入院が多いのは高齢者に多いわけでありますので、そちらサイドにより厚く影響が出てくるということでありまして、特にこれはそこをねらい撃ちにして、例えば患者負担削減とかそういうことをやるということでありませんで、医療内容をまさに適正化することによって、結果としてこういった医療費の削減を見込んでいるということでございます。

○足立信也君 ねらい撃ちにしたんじゃないと、これはずっとそうおっしゃっていたわけですが。
  資料の三を御覧ください。先ほど窓口負担で一兆円の削減だとおっしゃいました。じゃ、十八年度の医療制度改革以降、窓口負担が増えたところはどこなのかと。これ、七十歳以上の二割から三割の現役並み所得と、七十歳から七十四歳までの、まあ今回凍結されましたけど、法律上は二割負担ですね。七十歳以上のここだけですね、ここだけ窓口負担を増やしたことによって一兆円削減するんだとさっきおっしゃったわけですよね。まさに、七十歳以上のところがターゲットなんですよ。
  そこで、窓口負担の引上げでどうして医療費削減になるんですか。そこをお聞きしたい。窓口負担の割合を引き上げる、これはトータルの額は同じで、自分が払う部分と保険から出る部分の割合が変わるだけですね。これ、どうして医療費削減になるんですか、教えてください。

○政府参考人(水田邦雄君) こういった制度的な給付率の変更に伴いまして医療費の水準が変化するということが経験的に知られておりまして、この効果を長瀬効果と呼んでいるわけであります。すなわち、患者負担を増やした場合、そのシフトする部分はそれは単なる財源のシフトでございますけれども、その結果、給付率が低くなる、患者負担が増加する制度改革が実施されますと受診行動が変化して、受診率が低下したり、一件当たり日数が減少するということによりまして医療費の水準が低くなるということでございます。

○足立信也君 長瀬効果ですよね。受診抑制じゃないですか。受診率が下がるから医療費が削減されるんじゃないですか。川崎大臣を始めとして、ずっと受診抑制はしないんだって強弁してきているんですよ。でも、今の根拠は受診を抑制されるからじゃないですか。──いや、言い訳利かないとは思いますよ。今はっきりそうおっしゃったわけですからね。これはなぜ窓口負担を増やしたら、割合を増やしたら医療費が削減できるのか、これは受診抑制であると。もう一回答えてください。

○政府参考人(水田邦雄君) 長瀬効果自体はまさにこの給付率が低くなると受診行動が変化する、受診率が低下したり、一件当たり日数が減少するということでございまして、これはある意味で不必要な受診が抑制されるということであろうかと考えております。

○足立信也君 今、二つ問題があるんですね。これは一つは、受診抑制は認めているということですね。それから、その内容は不必要な受診を抑制するんだと。これは、不必要かどうかというのは、じゃ患者さんが判断するということですか。受診をするかしないかの判断は患者さんでしょう。患者さんが、これ私は必要ない医療だろうと、そういうように判断して決めなさいということを今おっしゃったんですか。

○政府参考人(水田邦雄君) これは事象として観察されるわけでございまして、例えば平成十五年、三割負担、十四年でしたか、三割負担が行われたわけでありますけれども、そのときにはやはり受診延べ日数が低下しているという事象があるわけでありまして、これ自体はまず起こっているわけであります。その結果として、それじゃ大きく健康状態が悪くなったかということは必ずしも言えないわけでありまして、そういう意味では、何と申しますか、抑制できる受診が抑制されたというふうに考えております。

○足立信也君 今おっしゃった前半の部分は、これ厚生労働省の科研費で出ているやつですよね、私、それ読んでいます。やっぱり明らかに受診抑制するんですよ。まさに今、後半の部分、先ほどの質問の後半部分、これはだれが判断するんですか、そのことを答えてください、抑制するというのは。

○政府参考人(水田邦雄君) それは様々ケースがあると思いますけれども、患者さんが判断されることも多いと思いますし、医療機関側で判断する場合も、例えば長期投薬ということを併せて考えますと、考えることもあろうかと思います。

○足立信也君 患者さんが判断すると。医療機関は、この間の議論でずっとあるように、今大変な状況にあるというのはもう皆さん共通認識なんですよ。ですから、これはやめましょうねと医療機関から自粛していくということよりも、やはりこれは患者さんに求めているんですよ、行くのをやめなさいねと。医療費を安くしたい、保険料を安くしたいんだったら、控えなさい。自己負担を上げるのは患者さんに受診抑制行動を期待していると、まさにそのことなんですよ。
  二年前、大臣は、一切ないんだと、このことを何度も何度も言うんですよ。これは明らかに間違っていると私は思いますし、皆さんももう共通認識だと思います。明らかに言います。窓口自己負担割合を上げることは受診抑制が目的です。
  先ほどの資料三の下の部分をちょっと御覧ください。私これ計算している部分なんですが、これ、窓口自己負担が、夫と妻が同じ年ならいいですよ、これ現役並み所得というのは一人世帯の場合三百八十三万ですよね、二人世帯で五百二十万以上。夫が先に七十五歳に到達するか妻が先に七十五歳に到達するかでこんなに違うんですよ、今までと比較して。これ、私、いろんなところで講演依頼されるので必ずこれ出しているんですけれども、こういう状況だったら分かりませんよ。分からないということはどういうことか、やっぱり行かない方がいいんじゃないかなと、みんなそうなると思います。これ見てください。自分の収入、それから奥さんあるいは夫の収入によってこれだけ変わってくるんですよ。下がるかなと思われるのは、四番のところだけですね。夫が三百八十三万円未満、夫婦で五百二十万円以上、こういう場合ですね。これだけのことを、家庭家庭、世帯世帯で想像できるはずがないんですよ。分かりません、私も、計算できないと思います。だから全体に抑制が掛かるんだと私は思います。
  そこで、次に行きますが、これ、私、二年前の議事録全部読んだって言いましたが、これ、この制度の目的なんですね。次の四枚目を御覧ください。
  これ目的が一、二ありまして、一にも医療費の適正化を推進する、二にも費用の適正化を図るための取組、要するに医療費抑制策なんですよ。
  西島委員がいらっしゃいませんけれども、先週、彼が、今までの受けていた医療は安心して受けられるんだということをおっしゃいましたが、これ、二年前の五月二十三日のこの委員会での西島委員の発言なんですが、この制度は医師会から自民党に提案し、前回附則に書き込み、今回制度化した。医療費適正化、つまり医療費削減のための法律です。七十五歳以上はみとりの医療なのだから、包括的な医療にしたらどうかということを発言されている。提案は二つあって、医師会からの提案だということなんですが、七十五歳以上で切り分けた制度をつくること、それはみとりの医療だということ、二つ目が包括化医療の推進。前回の発言と全く違うと私は思うんですが、そして、そのとき水田局長にその結果どれぐらい医療費が抑えられたかという質問に対する答弁が、先ほどの二〇二五年に三十兆から二十五兆へと五兆円の削減ですという答弁なんですよ。これ、目的のところにもあるように、明らかな医療費削減策なんですね。現場はこれまた相当な痛手を被っているという事態。
  今までは二年前に成立したこの法律の目的から窓口自己負担の話をしてきました。次は保険料のこと、今大変混乱を起こしている保険料のことに移っていきたいと思います。
  附帯決議の四に、我々が付けました、自民党さんも一緒になって付けました、高齢者に負担が過度にならないよう留意し、低所得者への十分な配慮を行う、こうしています。負担が大きく増えたり同居すると減額措置がなくなる、前回、私申し上げました。百三十五万円の妻、百五十三万円の夫であれば、どちらも均等割のうちの七割が軽減される、しかし、そこへ百五十四万円以上収入のある人と同居していれば軽減措置は全くなくなると、このようなことなんですね、減額措置がなくなる。そして、被扶養者の保険料に特段の軽減措置を講ずると、こういうふうになっています。
  で、特段の措置なんですけど、被扶養者から後期高齢者医療制度へ加入する方の保険料は、これ二年間だけ均等割の半額ですよね。これが、今回わずか半年の凍結がありましたが、二年間だけの均等割半額と、これで特段の措置と言えるんでしょうかね。十分な配慮と言えますか。

○政府参考人(水田邦雄君) ただいまの保険料の、被扶養者であった方に負担していただく保険料の扱いでございますけれども、これは本則で二年間、保険料を半額にするということでございます。これは仕組みとしては恒久措置でございまして、二年後に仕組みがなくなるわけではございません。これから加入される方についてもこれは適用されるわけであります。
  特例措置については、これは二十年の措置でございますが、なぜその二年間で足りるのかということでございますけれども、二年間の軽減措置を更に延長するということになりますと、同じ年金を受けている高齢者が一方では保険料を払い、負担していただいているわけでありますので、それとのやはり均衡ということを考えますと、これをずっと延長するということはそれは適切ではないと、このように考えたからこのような措置をとったわけでございます。

○足立信也君 二年間が妥当なところかどうかというのは大変な議論が必要だと思いますが、不均衡を生じないようにという御説明ですね。
  ところで、先ほど私ちょっと気になったんですが、津田議員の質問で、保険料の将来的な推計については確たるものはないというようなことでしたが、二年前の議論でこれは明らかなのは、皆さん、後期高齢者に対する給付費の一〇%が御本人たちの保険料だという認識でいると思うんですが、ところが保険料は、これ局長の答弁なんですけど、これから少子高齢社会が進むと若い人が減っていくだろう。これは四割負担することになっているわけですね、今。ところが、若い人が減ると若い人一人頭の保険料が多くなる、ですからこの増大分の半分は高齢者に回すという制度設計ですよね。ということは、一〇%ではないということですよね。そこは明確にお答えください。

○政府参考人(水田邦雄君) 十八年の改正当時の考え方は、若人の負担が、今後少子化に伴って負担が増えてくると。その場合、若人の負担の半分、負担増の半分については高齢者にも担っていただこうということで考え方を、分担のルールを定めておりまして、当時は、一〇・八%に二〇一五年時点で伸びるだろうと、平成二十七年度、二〇一五年で一〇・八%にこの後期高齢者負担率が上昇すると、このように見込んでいるわけであります。

○足立信也君 既に二年前にそういう議論はされており、一〇%にとどまるわけではないということを再認識いたしました。
  ところで、先ほどからの議論にある二千二百億円の削減の件なんですけど、これは十八年度改革、これの将来予測で、先ほど、二〇二五年に六十五兆から五十六兆、後期高齢者は三十兆から二十五兆という話がありました。これは二千二百億円の削減の外の話ですか。それとも、この中に入っている話でしょうか。

○国務大臣(舛添要一君) それは外の話です。

○足立信也君 ということは、今年の診療報酬改定で、マイナス、トータルで〇・八二、これは二千二百億円の中に入っているということですね。ということは、大臣が明言されている来年の介護報酬改定では上げるんだと。ということは、何かを下げるということですね。
  そして、もし仮に、再来年の話をしてもちょっと大臣には問題かもしれませんが、来年介護報酬を上げたら、再来年の診療報酬は下げるんですか。二千二百億円の中の話ですね。これ先ほど、もう少しはっきりしないと、少なくとも介護報酬を上げるって言っている以上は何かを下げるはずなんですよ。そこのところの考えをお聞かせください。

○国務大臣(舛添要一君) 介護報酬については、片一方で介護保険料をどうするかということとの絡みがあります。
  したがって、今働いている人たち、介護労働者、それから介護の経営をやっている事業主、これの今調査を行っているところでありまして、私は保険料を上げるということも一つの視野に入れないといけない、そして介護報酬を上げると。つまり、今余りに劣悪な労働環境にありますから、それを上げる方向で私はやりたいと思っています。そのときにどこから財源を持ってくるかということについては、それは国民の御理解がいただければ、介護保険料自体の、このアップするということもまた一つの視野に入る。
  しかし、二千二百億円の問題については、これは来年度の予算については、これは単年度制度ですから、きちんと議論をして必要な予算を付けると。限界に来ているものについては、これはしっかりと政府全体で議論をしてもらうと。そういう立場ですから、どこかを上げればどこかを下げるという単純なトレードオフの関係にはないというふうに思っております。

○足立信也君 今の段階ではお答えは非常に難しいとは思っていますので。
  今、限界説ですと、じゃ、介護の分野は私も共通に認識します。これは、医療の分野はどうなんですか、大臣の認識は今現在。限界にあるという認識でしょうか。

○国務大臣(舛添要一君) 医療についても私は限界に来ていると。つまり、先ほど申し上げましたように、様々な施策を展開しなければ国民のニーズに対応できない。
  もちろん、例えばコメディカルを活用するスキルミックスなんということをやっていけば、それは例えば助産師であるとか介護士、看護師、薬剤師、こういう方々の役割転換を、例えば法律を変えることによってやるというような形になれば、それはコストは余り掛からない形でできるかもしれませんが、しかし、それだけで済むのかと。例えば、養成する医師を増やすとすれば、それは直接厚生労働省予算ではなくて、これはむしろ文部科学省の予算になるかもしれませんが、いずれにしても様々な手当てをやるときには、やはり今のこの抑制された財源では極めて困難であるというふうに思っております。医療の分野についてもそういうふうに思っております。

○足立信也君 医療の分野も限界であるという御発言でした。
  今保険料について、私、今質問しているわけですけれども、私もあるいは我が民主党もいろんなことを調べて、実際に保険料は国民健康保険と比較してどうなるんだろうと、これやりました。その一例が資料の五、六です。新聞にも書かれておりますように、私の全体の概観ですと、単身世帯は保険料が下がる傾向がある。しかし、先ほど私例を挙げましたように、夫婦世帯あるいはそこへ今まで被扶養者だった方がいた場合はどうも上がる傾向にあるという大体の傾向がつかめると思います。
  これは東京保険医協会作成のものなんですが、まず五枚目は、これ二十三区、世帯の所得別の保険料の変化ですね、一番右から二番目です。後期高齢者になると、これは所得の低い方はほとんど上がる、それから所得の高い方はほとんど下がる、これ二十三区内ですね。六枚目は、二十三区外の市町村です。これ、十五万円までと四十万円のところを除くと全部上がる。こういう傾向なんですね。
  全体を調べた統計は今のところないというふうな話もありましたが、やはり私は、これで御覧のように、特に夫婦世帯以上、あるいは収入の低い世帯はかなり保険料が増えて苦しんでいると。そして、実際に医療機関でも世帯分離した方が楽ですよということを言っている。窓口でそういうふうに説明しているところももう出てきている。これは確かなんですね。
  そこで、これはデータがないというふうに答えられるかもしれませんが、やはり収入の低い方にかなり厳しい、そして世帯分離を推奨するような方向性を含んでいると、こういう認識についてはいかがでしょう。

○政府参考人(水田邦雄君) まず、資料でお示しになった東京都におきます保険料の国保との比較でございますけれども、これはかなり大きな特殊事情が東京にはございます。
  一つに、かなり大きな金額の一般会計繰入れというものを国保に行っておりまして、それが今度、長寿でも一部継続されますけれども、かなりその受入れの額が減るということがございます。その分が保険料に転嫁されるということでございます。
  もう一つは、国保料の算定方式としまして、住民税方式という大変控除が多い仕組みを取っておりまして、その結果として賦課ベースが大変小さい仕組みを東京都は取っておられます。一方で、長寿医療の方は、これは国保での一般的なやり方でございますので、基礎控除だけを認めているものでございます。
  したがって、賦課ベースが広がることによって一部低所得のところが増える、それから、先ほど申し上げました一般会計繰入れはないと、この二つの効果が合わさって来ているものと思われます。
  したがって、この点につきましては、ただ、東京都の広域連合議会においてまさにこの水準についても議論がされ、全会一致でこれで行こうと。ただし、こういった保険料が引き上がることによって生活にお困りの方が出た場合には、それは個別に対応していこうと、こういう議論が東京都の広域連合議会でなされて、その結果として全会一致で決められたものでございます。
  全国一般ではどうかといいますと、こういった特別の事情がないところでございますと、従来の市町村単位の国保料と県で一本の比較でございますので一概には言えないわけでありますけれども、一番普及している算定方式による全国平均的な保険料で比較をいたしますと、基礎年金や平均的な厚生年金だけで暮らしておられる方の負担は軽減されるものと考えております。
  それからもう一つ、家族との同居、軽減要件の判定のときに家族の所得が考慮される、その結果として世帯分離を促すんじゃないかと、こういう御指摘ございましたけれども、これはある意味で、高額所得者の息子さんと同居している高齢者の場合を想定していただくといいと思うんですけれども、仮にこの高齢者の方が低年金であったとしても、世帯として見ますと高所得世帯でありますので、その世帯の保険料を軽減するということは実態から見て適切でないということで、従来から国民健康保険、介護保険でこういった考え方が取られてきているわけでございます。

○足立信也君 障害者自立支援法も、それから介護保険法も、今回も、社会保険というのはやっぱり個人単位が原則なんですよね。
  そこで、これ、何度も私、申し上げていますが、世帯のきずなとか家族のきずなとか、そういうことを持ち上げながら、結局は同居していると負担が多くなるという形になっているんですね。このことは、やはり私は基本的に社会保険というのは個人単位だと思っていますので、それから、これ広域連合がやることだからと言われてしまえばそれまでなんですが、実際の保険料の所得別の全国分布、これを是非とも検討していただきたい、調査していただきたい、そのことをお願いしておきます。
  そこで、特別徴収のことをちょっとお伺いしたいんですが、年金からの特別徴収ですね。二年前の議論でも、これ、大体八割強が該当するだろうと。被保険者の便益の向上、事務の効率化、収納の確保、これが利点だというふうに答えられている。年金額が十八万円以下と介護との合計で二分の一以上になる場合は特別徴収をしないというふうになっていますが、これ、特別徴収をしない理由は何なんですか。そして、じゃ、どのような徴収をする工夫があるんですか。そのことをお答えください。

○政府参考人(水田邦雄君) まず、特別徴収にしない理由でございますけれども、これはやはりこういった年金が十八万円未満である、あるいは介護と合わせた保険料額が年金額の二分の一を下回ると、こういう場合に特別徴収しないわけでありますけれども、これについてはやはり個別にその世帯の状況、つまり年金以外の収入がどうであるか、そういった点も含めて個別に当たっていく必要があるだろうということで、これは普通徴収の対象とすることとしたわけでございます。
  この普通徴収の対象者につきましては、これはもう御承知のとおりではありますが、均等割所得を所得に応じて段階的に軽減すると、あるいは所得割額は当然ながら所得が低ければ低い額になる、あるいは対象外としているということで、納めやすい仕組みにしているということでございます。
  また、実態といたしましては、国民健康保険制度へ加入していた七十五歳以上の方に係る国民健康保険料収納率は約九八%でございまして、他の年齢層に比べて高い収納率でございまして、納付意識が比較的高いといったことがございますので、国民健康保険部門と連携して、口座振替を推奨するなど納付しやすい環境を整えていくということが課題かなというふうに考えております。

○足立信也君 今、二点おっしゃったと思うんですが、まず工夫の面で、個別に対応すると、これは資産割等も考えて、保険料が変わる可能性があるということですね、一つは。それから後半部分は、振り込みなどを考えて、これは当然所得が少ない世帯、高齢の方の世帯は家からほとんど出られないような方もいらっしゃるわけで、この利便性について言えば何らかの工夫がないと当然困るわけですね。今、二点工夫の話がありましたが、保険料が変わり得るということと、それから別の納付システムを考えると、この二点。これは、考えないとまた無理だと思っていますんで。
  そこで、前回風間委員が資料として提出された、これはリビングウイルのことなんですけど、これ、当然、書式がありました中に、はっきり言って、もうこの年齢になったから医療は必要ないっておっしゃる方もいらっしゃるわけですよ。リビングウイルで実際、輸液から蘇生術までずっと書いてまして、全部希望しないという場合は、ほとんどもう、私はもう医療いいよと、十分生きたよという方もいらっしゃる、それもリビングウイルだと思うんですね。そういう方からも保険料を取るんですか。

○政府参考人(水田邦雄君) 保険料は、まさに医療サービスを受けるに当たっての費用なわけでありますので、それは払っていただくことになります。

○足立信也君 いや、笑って答えられておりますけれども、だからリビングウイルを先にやるわけですよ。お金も付くことになるわけですけど。私はもう、例えば、分かりませんけれども、心境としては分かりませんが、もう百何歳になったと、もう医療はいいよと、その分若い人に使ってくれという方からも保険料を取るんですかって聞いているんです。

○政府参考人(水田邦雄君) それはやはり負担の公平という観点から、そういった個人の思いとは別に、やはりこれは公租公課としてやはりいただかなきゃいけないものだと思っております。

○足立信也君 さっき、医療サービスを受けるからって言ったじゃないですか。受けたくないって言っている人取るんですかって聞いているんですよ。それは負担の公平ですか。
  大臣にこれから振っていきますが、当然のことながら、やはりこの特別徴収を外す中には、これはやむを得ないだろうと、取れないだろうという方も入っているわけですよ。それなのに全員から集めるんだということを強弁するからこうなっているんですよ。でも、リビングウイルってやっぱりそういうものだと思う。私はもう医療を受けたくないと、その分子供に回してくれという方々からもやっぱり全部。
  例えば我が党は、ある一定年齢に達したら保険料は取るべきじゃないというふうに考えているんですよ。窓口負担で十分だと。これも一つの考えだと思うんですよ。で、もう医療を受ける必要はない、自分はもうそこまで十分生きた、その方々からも保険料は取る、百十歳になってもという考えですか、大臣。

○国務大臣(舛添要一君) それは、私は大臣になる前、リビングウイルを法制化したいなと思っていました。そのときに、例えばリビングウイルを明言した場合に、その中に一切の医療サービスを拒否すると。そのときに、例えばその場合に今の保険料についてはしたがって支払わないというような仕組みをつくるかと、これはきちんと議論をしてやる。それをやるのも一つの方法だと思いますけれども、しかし自助、共助、公助ということになったときに、じゃ例えば、じゃ医療費というのは保険料だけで賄っておりません。税金も半分は掛かっています。そうすると、私は医療サービスを受けませんと言ったときに、じゃ私が、私が例えばそうだったら、私の税金のうちのどの部分が医療サービスに回っているか、それについてじゃ差し引くのかという議論にもなるわけですから、そこは、先ほど一定の年齢以上になったら要するに窓口だけの支払にするとおっしゃいましたけれども、やはり税でやるのか保険でやるのか、まさにそこに大きな違いが来ると思う。
  だから私は、憲法改正のときに、憲法改正議論するときに、今納税の義務しか書いてない、社会保険料を払う義務について明記しなさいと言う方がおられたんですが、私はちょっとその議論は待ってくださいと、もう少し議論してからにしましょうということで、社会保険料を加えなかったのは、実は今のような議論が起こってくると思いますね。
  これは、例えばリビングウイルを法制化するようなときにもそういうことを十分考えて検討したいというふうに思っております。

○足立信也君 まさにその本質論をやらないと、これはやっぱり小手先だけの医療費削減策だったんだなということなんですよ、二年前は。そのことはまた最後に申し上げますが。
  ところで、これで、さっき七十五歳以上は五兆円削減だと、それは主にメタボリック対策だと、若いころからのメタボリック対策だと、それによって七十五歳以上の医療費が減っていくんだと。これ前回も言いましたが、これは保健指導、特定保健指導は動機付けが大体一万二千円で、積極的支援が三から六か月の継続で約三万円だという話をしたんですね。
  そこで、これはどこで受けるかということの中で、説明では、会社員の妻など扶養家族は健康保険が指定した医療機関、国保の加入者は近所の医療機関で健診を受ける、しかし指導のメーンはこの前の答弁では保健師、管理栄養士が担うんだということでしたね。
  だとしたら、これは附帯決議の九にもあるんですが、保健指導の担い手である保健師、管理栄養士を適正に配置するよう努めると。これ、実際この二年間でこの適正配置、数の面も含めて、これ保健指導が十分できるような配置になったんですか。

○政府参考人(西山正徳君) 特定保健指導の保健師、それから管理栄養士、二種類の必要数でありますけれども、四千七百五十名と試算しております。
  現状でございますけれども、トータルしますと、保健師、管理栄養士を合わせて八千六百名。ただ、この中には、地方交付税措置を二十年度お願いしています市町村国保の保健師さん千四百名含まれています。したがって、二十年度末にはこういう数字になるだろうと。
  さらに、この今回の特定保健指導でアウトソーシング、いわゆる特定保健指導機関で活躍されている保健師さん、管理栄養士さんの数が合わせて四千三十八名ということでありますので、トータルしますと一万二千六百三十八名ということですから、議員の御指摘の足りるか足りないかというような点については、足りるだろうというふうに考えています。
  また、配置状況でありますけれども、現在集計しておりまして、医療機関だけではございません。市町村保健センターですとかそういうところに配置されていますので、配置状況については、また集計できた段階で御報告させていただきたいというふうに考えています。

○足立信也君 じゃ、その報告を見たいと思います。
  ただ、前回も言いましたように、医療機関で健診を受けた方はやっぱり医療機関に行くんですよ。そうすると、診療だというふうにしてしまうというか、ならざるを得ないと私は思うんですね。そのことだけは申し上げたい。
  最後に、大臣は、前回、風間委員の質問だったと思うんですが、これ、国民皆保険を維持するにはいい制度だと。私はある意味正しいとそれは思っているんです、おっしゃることは。
  これはどういう制度かというと、言わばオートレギュレーションのシステムなんですね。高齢者本人も若い人も、保険料を少なくしたければ高齢者の受診抑制を求めると、そういう仕組みなんですよ。これは持続性に関しては持続しやすいだろうと思いますけれども、やっぱり問題は中身です、さっき大臣がおっしゃったように。これは、私に言わせればずるい制度ですよ、そういうオートレギュレーションのシステム導入するということは。そこでやっぱりしわ寄せというか、標的といいますか、やっぱり高齢者受診抑制だなという形になってきてしまうんですよ。
  やっぱりここは、国民負担と医療費はどうあるべきか、税と社会保険の関係はどうあるべきか、そして保険者間の調整ですね。年代ごとにはどういう負担にあるべきかと、こういう本質論からやっぱり逃げているんですよ。今それをやらなきゃどうしようもない。やっぱりそのもとはどこにあるかと。これは一九八三年でしたか、医療費亡国論、局長の大先輩になると思うんですが、ここからスタートしているんですよ。その考え方を今改めないと、そして本質論に迫っていかないと危機は打開できませんよ。
  そのことだけ申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。





2008.04.22 厚生労働委員会会議録より
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