国会会議録
 

平成19年11月28日- - 衆議院厚生労働委員会 答弁


平成十九年十一月二十八日(水曜日)
    午前九時三分開議
 出席委員
   委員長 茂木 敏充君
   理事 大村 秀章君 理事 後藤 茂之君
   理事 田村 憲久君 理事 宮澤 洋一君
   理事 吉野 正芳君 理事 山田 正彦君
   理事 山井 和則君
      新井 悦二君    井澤 京子君
      井上 信治君    石崎  岳君
      大塚  拓君    川条 志嘉君
      木原 誠二君    木村 義雄君
      櫻田 義孝君    清水鴻一郎君
      杉村 太蔵君    高鳥 修一君
      谷畑  孝君    冨岡  勉君
      永岡 桂子君    長崎幸太郎君
      西本 勝子君    萩原 誠司君
      林   潤君    福岡 資麿君
      馬渡 龍治君    松浪 健太君
      松本  純君    松本 洋平君
      三ッ林隆志君    石川 知裕君
      内山  晃君    大島  敦君
      岡本 充功君    菊田真紀子君
      郡  和子君    園田 康博君
      田名部匡代君    西村智奈美君
      細川 律夫君    三井 辨雄君
      柚木 道義君    伊藤  渉君
      古屋 範子君    高橋千鶴子君
      阿部 知子君    保坂 展人君
      糸川 正晃君

    …………………………………

   議員           大村 秀章君
   議員           田村 憲久君
   議員           宮澤 洋一君
   議員           吉野 正芳君
   議員           後藤 茂之君
   議員           古屋 範子君
   参議院議員        蓮   舫君
   参議院議員        大塚 耕平君
   参議院議員        辻  泰弘君
   参議院議員        足立 信也君
   厚生労働大臣       舛添 要一君
   厚生労働副大臣      西川 京子君
   厚生労働大臣政務官    伊藤  渉君
   厚生労働大臣政務官    松浪 健太君
   政府参考人
   (総務省行政評価局長)  関  有一君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   香川 俊介君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  阿曽沼慎司君
   政府参考人
   (厚生労働省年金局長)  渡辺 芳樹君
   政府参考人
   (社会保険庁長官)    坂野 泰治君
   政府参考人
   (社会保険庁総務部長)  吉岡荘太郎君
   政府参考人
   (社会保険庁運営部長)  石井 博史君
   厚生労働委員会専門員   榊原 志俊君

*足立の答弁の直前の質問より記載

○井澤委員 おはようございます。自由民主党の井澤京子でございます。
  では、まず、本題に入る前に民主党提案者にお伺いいたします。
 年金制度は、私から申し上げるまでもなく、国民の安定した老後をはかるためにかけがえのないものであり、国民が四十年もの長きにわたり加入し、そして支給を受ける制度です。まずはその制度の安定性を確保することが大事であり、制度に対する国民の信頼を高めることがまずもって重要であるはずです。したがって、制度改革を行うに当たっては、その内容を慎重に検討し、国民に対しわかるように説明し、理解を求めていくことだと思っております。
 しかし、民主党は、年金制度の改革が必要であると論じながらその改正案を提示すると主張されているようですが、残念ながら、その内容は、制度概要、財源等を含めあいまいなものばかりで、全く具体策さえなく、改正案はいまだかつて提出はされておりません。
 民主党は、今国会において我々は年金制度の改正案を提出しているが、与党が与党案を示さないために議論ができないといった声を連続的に主張されていらっしゃいます。そもそもその論は、民主党が、議論を始めるというその以前に、年金制度の改革案を全く提示できていないのではないでしょうか。現在のようにあやふやな内容のままでは、そもそも議論は行うに値しません。こちらの趣旨説明書にありますように、国民の信頼を高めるように持続可能な公的年金制度の再構築を図るどころではないのではないでしょうか。
 他方、政府・与党は、平成十六年の制度改正において、社会保険方式を基本として長期的な給付と負担の均衡を確保し、制度を持続可能とするための抜本的な改革を行っております。
 民主党は、長年にわたり現行の制度を否定し続け、年金制度改革をするというのであれば、今回の法案のようなあいまいな内容で貴重な委員会の審議時間を費やすのではなく、その改正案を法案として提出し、国民の不安を常にあおってあおってあおり続けるのではなく、国民の前に明らかにその法案を提出するべきである、これは、国民であれば当然考えることだと思っております。民主党の提案者の方にまずお伺いいたします。

○足立参議院議員 おはようございます。本日もよろしくお願いします。
 制度論が大事だということは、それはもう当然のことだと思っておりますし、私どもは、年金制度の改革法案というのは三年前から二度ほど提出しております。そして、今国会においてどの法案を提出するかというのは、これはまさしく政策判断、政治判断の部分がございますから、何から優先させて出していくかということについては、これは私どもの判断ということだと思います。
 そこで、制度改革がなぜ必要なのかということは、やはり現実の認識に立たなきゃいけないということでございます。何といっても、この国の国民が公的年金制度に対して非常な不信感を持っている、この原因はどこにあるのかという分析から入らなきゃいけないと思っております。
 それは、一つは、やはり職業によって全く違う制度、例えば国民年金、厚生年金保険、共済年金、働き方によって全く分立した状態にある。しかも、それが昨今の働き方の変化によって制度間を行ったり来たりするような状況になっている。そして、そのことが不平等を生んでいる。例えば所得が同じでも、保険料が異なり、将来受ける年金の受給額も異なっている、そういうような不平等の問題、これが不信感を抱かせている。そして、特にその中でも国民年金に関していいますと、免除者を含めまして半分以下、四九%の方しか保険料を払っていないという状況にあるわけです。
 これを解決するためにまず私たちが提案したことは、まず一元化をするんだ、そのことがあるわけでございます。これは、公平な制度にするというのが第一の目的でございます。
 そして、その二大要素といいますのが、所得比例年金部分と最低保障年金の組み合わせである。この所得比例年金を設けることによって、所得が同じなら同じ保険料、保険料が同じなら同じ年金給付をいただける、そして納めた保険料は必ず返ってくる、これが第一の原則でございます。しかし、その所得比例年金の部分において、年金の受給額が最低保障するには全く足りない、健康で文化的な生活を送るために足りないという部分に関しては、最低保障年金を加えるという制度設計をしているところでございます。
 その中で、保険料の設定や、あるいは所得による最低保障年金の給付制限等、また所得代替率の計算等、財政再計算を行って、今、制度を詰めているところでございます。

○木原(誠)委員 強制加入の度合いが強いかどうかということで、新たな切り口を提示していただいたんだろう、こう思いますけれども、例えばイギリスをとってみると、イギリスはやはり強制加入が基本なんですね。そういう意味でいいますと、そういう議論をしますと、私自身は、例えば、では厚生年金はどうするんだ、こういうことになるだろうと思います。あるいは、共済年金はどうなるんだろう。要するに、全国民を対象にしているかどうかという議論をすると、共済年金、厚年は一体どうしたらいいのか、こういうことになってくるんだろうというふうに思います。  いずれにしても、事実は、税金とそして保険料がまざって運営をされている、こういうことではないかというふうに思います。
 それからもう一点、私自身、財政構造改革法をみずからまさに書いた方でありますので、あえて申し上げますと、もともと国年そして厚年に税金が事務費として負担をされてきたということは、まさに国年、厚年の、つくった当時に、信頼感をどうやって高めていくのかということにおいて、当初の段階としては税金でやることがやはり国民の信頼を高めることであった、こういう背景があるというふうに私は認識をしております。
 時代はやはり変わっているわけでありまして、そういう時代の変わりを見て、まさに、財政構造改革法の中で、税負担ではなく保険料負担でもいいのではないか、こういう議論があったというふうに承知をしているところであります。
 その点はちょっと、さらに先に行かせていただきたいと思っておりますけれども、もう一点確認をしておきたいのは、皆さんは、二千億円の事務費を税金で賄う、こう言っております。財源の問題もあるというふうに私は思いますけれども、財源論をしている時間がないのでそれは飛ばしまして、二千億円を税金で賄った、そうすると、今度は保険料の方でこの二千億円が、余りいい言葉ではありませんけれども、浮くということになるんだろうというふうに思います。この二千億円については、給付を引き上げるのか保険料を引き下げるのか、どちらなのか端的にお答えをいただきたい、このように思います。

○足立参議院議員 これはもうたびたびお答えしておりますように、年金保険料は年金の給付以外には使わないという趣旨で出しているものでございますので、給付に回すということでございます。

○長崎委員 要は、一般会計歳出でも特会歳出でもその編成プロセスには差異がない、したがって、特会歳出を一般会計歳出に振りかえたからといって、それがそのまま自動的にチェックの厳格化に結びつくものでもない。出口の国会審議においては何らの差異もない。
 ということは、要は、保険料財源による特会歳出であれ一般会計歳出であれ、その違いがないということは、政府のチェックも甘いけれども、我々国会のチェックも甘かったんじゃないか、こういう点については我々真摯に、与野党ともに反省するべきだとは思うわけであります。
 そういうことで、要は、歳出の中身についてどのようにチェックを厳格化するか、こういう意味できょうは建設的な議論をしていきたいと思っていますが、民主党法案におきまして、これは十一月の二十一日の答弁にありますように、無駄をなくすという仕組みはこの法案にはビルトインされていない、こういう御答弁がありましたが、これはそのまま正しいということでよろしいですか。

○足立参議院議員 前回の答弁と同じように、チェックの厳格化の具体的方法については触れておりません。
 さらによろしいですか。(長崎委員「もういいです、それで」と呼ぶ)一つ具体例をお出ししようかなと思うんですが、よろしいですか。

○茂木委員長 せっかくしゃべりたいんだから、しゃべらせて。

○長崎委員 では、どうぞ。

○足立参議院議員 一般会計であっても特別会計であっても、無駄遣いをなくすのは立法府の務めだ、この点はもう全く皆さん同じだと思います。
 そこで、一例にしかならないとは思いますが、平成九年まで国庫から負担していた場合と、平成十年から十六年まで保険料で負担するようになった事務費、ここで購入の仕方に変化があったかどうかを調べてみました。
 例えば、ゴルフ道具は、これは平成十年から十五年、保険料になって二十四万一千円。それから、ミュージカルは平成十四年、保険料になって五万四千円、国庫のときはございません。それからマッサージ機は、平成十年から十五年、五千五百万、残念ながら、これは、平成九年以前の国庫のときはどうだったかということについては詳しい情報はありません。
 具体例としてはそのようなことが挙げられまして、これは事務費の中でも備品ということで処理をされております。カラオケセットについては平成十四年九十万円、保険料になってからでございます。

○古屋(範)委員 給付以外に使うことは許さないが、施設は、必要なものはつくっていくというお考えなんでしょうか。
 私たち、今までの議論を聞かせていただいておりまして、参議院におきます御答弁、議事録を読ませていただきました。
 渡辺孝男参議院議員の質問に対しまして、民主党の提案者は非常に興味深い発言をされています。その中で、「六兆八千の中には福祉施設を造るために使われた部分が多々あるわけでございますが、その福祉施設の中には必ずしもそれが無駄であったというわけではないものもある」と述べられています。
 また、二十一日の衆議院厚生労働委員会におきましては、福島委員が福祉施設につきまして質問したのに対して、民主党の提案者から、「その使途がどのような、住民の意見を酌みながら、どういう使途で使っていくということが明示されて、それが納得できるものであれば、そういう使われ方がいいのではないかと私は思っております。」と発言をされています。
 与党としては、もうつくらない、また、既存の施設も含めて徹底した改革を提案し、実行してまいりました。民主党のおっしゃっていること、施設の一部は残してほしいということなのでしょうか。だとすれば、六・八兆円のすべてが流用と主張されていることと矛盾するように思いますが、この点についてお答えをいただきたいと思います。

○足立参議院議員 この点に関しましても何度か答弁しておりますので重なるかと思いますが、要は、私たちが流用と考えているのは、年金の給付以外に使うことというふうに考えております。
 そこで、今まで保険料を使ってつくられてきた、例えば年金福祉施設、先ほど一兆四千億円という話をしましたが、これが無駄であったのか、あるいは納得できるものであったのかということと流用の定義そのものは別問題だと私は考えられると思いますし、一番の例としては、やはり厚生年金病院、これは地元の意向も非常に強いものがあって、では、これも無駄なのかということになりますと、それは、個々の施設の判断というのは個別具体的にあるんだろうと思います。
 これがもう既につくられた後、国有財産であるということですから、先ほどから言っておりますように、それを個別具体的に評価する、そしてどのような処理にしていくかということと保険料を流用してつくられたということは別問題だと私は考えたいと思いますし、二度と目的外の使用はしないということが大事でありまして、そのことを法案として提出した、そういう次第でございます




20071128衆議院厚生労働委員会会議録より
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