国会会議録
 

平成19年5月10日- - 厚生労働委員会


○足立信也君 民主党の足立信也でございます。
  若輩ではありますが、立法府の一員として、この二年間に私自身も九本ないしは十本ぐらいの議員立法に直接携わってきました。しかしながら、それを成立させることの難しさ、どれだけの努力が必要かということでございます。
  皆さんも御存じのように、彼は謙遜されておりますが、自殺対策基本法、それからがん対策基本法、紛れもなく彼の努力の成果であったと思っています。のみならず、運用は行政任せという姿勢では決してない、立法府と行政府が一緒になって運営する、誤りは正していくという姿勢を貫かれているんだと私は思っております。がん対策推進協議会も彼は全部傍聴されておられます。同じ会派の後輩として誇りに思っております。
  理事としてですかね、理事の立場で言うことは良くないかもしれませんが、今日の質問が決まってこの三日間、彼は相当高いテンションで臨んでこられました。疲れていると思います。疲れがございましたら、どうぞ休憩なさってください。理事の立場で言うのは申し訳ないかもしれません。

○委員長(鶴保庸介君) もしよければ、どうぞ御退席ください。

○足立信也君 私は、次回もまた山本先生の質問を是非期待したいと、そのように思っております。お疲れさまでした。
  今日は、私は、数多くの質問は用意してはおりましたが、絞ってやりたいと思います。
  国民皆保険はこの国の誇りだと私は思っております。厚生労働省の方ももちろんそうだと思います。ところが、今、国民健康保険制度、特にこの国民健康保険制度において保険料率が低下している、と同時に、いわゆる第三分野の保険件数が非常に増加している。私は、公的医療保険というのはこの国の医療政策の土台、一階部分であって、民間の医療保険は補完的な立場であると、そのようにとらえております。恐らく厚生労働省の方も同様だと思います。
  その中で、国民健康保険料の、保険料を滞納した状態で民間の医療保険への加入をしている方がいらっしゃる、これは好ましいことではないと私は思っております。ですから、広告や勧誘の問題、あるいは医療保険の信頼性の問題についてこれから残りの時間聞きたいと、そのように思います。
  まず、皆さんの問題意識を共有していただくために、定義を簡単に述べます。
  今問題になっております保険金の不払、この件は三つあると認識しております。付随的な保険金の支払漏れ、つまり請求がなかったから本来支払うべきものも支払わなかったという支払漏れ、それから請求があったのに判断が適切ではなくて払わなかった不払、そして未払と、この三つがあるととらえております。
  そして、よく今言われます第一分野、第二分野、第三分野。これは、第一分野は生命保険、第二分野は損害保険、第三分野は医療、介護、傷害保険などで、難しいのは、生命保険会社は第一分野と第三分野を扱う、それから損害保険会社は第二分野と第三分野を扱う、これでちょっと複雑になっているんだと思います。
  なぜそうなったかというのは、平成六年の日米保険協議、恐らくある会社の医療保険を広めたいという思いがあったのかもしれません、日本では第三分野が解禁されませんでした。そして、これが解禁されたのが十三年。ですから、その間に第三分野、それ以降第三分野のみの保険、あるいは生命保険がそれを両方兼ねているという、こういう複雑な事態になったんだと、そうとらえております。国民生活センターへの医療保険に関する相談件数は、平成十七年千七百五十五件と、倍以上に増えてきております。
  そこで、今問題になっている不払の件です。請求がなかったために本来支払われるべき保険金が支払われなかった額は現時点で幾らと把握しているか。そのうち第三分野、いわゆる医療、介護ですね、第三分野の額は幾らと把握していますでしょうか。

○政府参考人(山崎穰一君) お答え申し上げます。
  生命保険会社における保険金等の追加的な支払を要するものの件数及び金額等に係る報告は、四月十三日までに全社より提出を受け、現在精査しているところでございます。

    〔委員長退席、理事阿部正俊君着席〕

  今回の報告の中で、御指摘の請求勧奨漏れによって支払われなかった金額や、そのうち第三分野の金額といった内訳については区分は行っていませんが、生命保険各社が公表した支払漏れ等の金額は、合計で約三百五十九億円となってございます。
  なお、各社からは調査が終了していないものがあるとの報告を受けており、現在各社において引き続き調査を続けているところです。
  金融庁といたしましては、今後とも各社より提出を受けた報告書を精査するとともに、進行中の調査の進捗状況を注視し、適切に対処してまいりたいと考えております。

○足立信也君 金融庁がこれまで度重なる業務改善命令あるいは業務停止命令出してこられました。その理由の中の一つに、本来支払われるべき保険金、それが請求がなかったがために支払われてこなかった、いわゆる支払漏れ、これも業務停止命令あるいは業務改善命令の理由の一つになっていますよね。確認です。

○政府参考人(山崎穰一君) 御指摘のとおりでございます。

○足立信也君 それでは、第三分野に限って言いますね、民間医療保険の加入者の、その方が公的医療保険、つまり私、一階部分、土台の部分だと申し上げました、その公的医療保険は何に加入しているかということは把握されているんですか。

○政府参考人(山崎穰一君) お答え申し上げます。
  第三分野医療保険の加入者が公的医療保険に加入しているかどうかということにつきまして、保険会社は、これが保険会社が販売いたします医療保険の引受けの可否を判断する際に必要な情報ではないことから、保険会社において把握してないものと承知しております。
  金融庁においても把握してございません。

○足立信也君 把握していない、またその指導もしていないということだと思いますね。
  これは先ほど言いましたように、日本は国民皆保険で公的医療保険が一階にあるわけです。そこで、その上に被保険者となられる方のニーズに応じて民間医療保険に加入されているんだと、この認識は間違いないと思います。
  そこで、昨年六月に公表されました、ニーズに合致した商品選択に資する比較情報の在り方というのを出されました、金融庁がですね。これは、被保険者となる方がどういうニーズを持っているかと。私は、そのニーズというものの中に自分の入っている公的医療保険の仕組みの説明がなければ、どういうニーズがあるのかすらも分からないんじゃないかと私は思って今聞いているんです。
  先ほど言いました公表された比較情報の在り方というものの中に、公的医療保険制度について説明することというのはあるんでしょうか。

○政府参考人(山崎穰一君) 比較情報の在り方を含めまして、保険業法において保険契約条項の重要事項について告げない行為等を禁じておりますが、公的医療保険制度はその保険契約の契約条項ではないことから、金融庁として保険募集時に公的医療保険制度について説明するよう指導は行っておりません。
  しかしながら、一方で、保険会社等が医療保険などを募集する際、公的医療保険の保障範囲等について消費者に誤解を与えた場合等につきましては、契約の判断に影響を及ぼす重要な事項について消費者を誤解させたとして、保険業法に抵触する可能性がございます。
  このような観点から、金融庁におきましては、消費者の誤解を招くことのない適切な保険募集がなされるよう指導監督を行っているところでございます。

○足立信也君 誤解があった場合ということですよね。誤解しないように、例えばよく最近言われているのが、胃がんで手術するために入院したら百万円掛かりますよという広告が出ている。しかしながら、実際、普通の収入、一般的な収入の方だと、月大体九万円で高額療養費制度を併用して済むわけですね、負担というものに関しては。そういったこと、今実際、自分が入っている公的医療保険ではどういう仕組みがあって、自分の負担はどれだけになるんだということがあってこそ、その被保険者のニーズに応じた二階建ての部分、民間医療保険の説明が十分伝わるということがあるんだと思うんですね。
  その十分説明した、被保険者になる方も納得された、それが私は四月から導入された意向確認書面というものに表れているんだと、そういう文書できちんと残すんだということになっているんだと思うんです。じゃ、その意向確認書面にやはり同じように、自分の入っている公的医療保険についての説明は必要ない、求めないんですか、意向確認書面に。

○政府参考人(山崎穰一君) 公的医療保険制度そのものについて説明するということまでは、保険会社にそこまで説明するような指導は行ってございません。ただし、先ほども申しましたように、広告等を行う場合に、その広告内容が正確である必要がございまして、消費者の誤解を招かないように配慮する必要があるということでございまして、公的医療保険に言及する場合には、その保障範囲について消費者の誤解を招かないように配慮する必要があると、こういうことでございます。

○足立信也君 ここから水田保険局長にお聞きするんですが、ある意味、被害者側でもあるかもしれません。公的医療保険を守りたいと思っている中に、その説明すら十分されないで民間の医療保険が売られているという、しかも、その中には支払漏れや不払が生じてきているという事態なんですよ。私はかなり国民皆保険を危なくしていると思います。
  昨年七月に保険局長名で、例えば広告、新聞広告やパンフレットではこういうことをしてほしいというような説明がなされた、あるいは通知を出されたと、そう認識しておりますけれども、その後、広告やパンフレットの説明内容、つまり、医療保険を全般的にとらえた場合に、公的部分としては、公的医療保険としてはどれだけのことがして自分の負担がどれだけになる、更に民間の医療保険が加わった場合に自分の負担あるいは給付はこうなるというような形のパンフレットや広告の改善度はどのように判断されていますか。

    〔理事阿部正俊君退席、委員長着席〕

○政府参考人(水田邦雄君) 民間医療保険の広告あるいはパンフレットについてのお尋ねでございますけれども、これにつきましては、まず、国会での御審議も踏まえて、御指摘がありましたとおり、平成十八年七月に生命保険協会、それから日本損害保険協会、外国損害保険協会に対して、民間医療保険の募集広告を行うに当たっては、公的医療保険においては高額療養費制度により所得に応じた自己負担の上限が設けられている点を正確に記述すること、それから、こうした記載を消費者が見落とすような表示とならないように配慮すること、こういうことについて留意するように要請をしたところでございます。
  ただ、その後、平成十九年二月に、新聞社の企画広告、これは文責は保険会社じゃなくて新聞社にある事例でございますけれども、その企画広告に掲載された保険会社に医療費の自己負担について高額療養費制度についての説明が不足しているものがございました。そうしたことがあったものですから、こういった広告が掲載されることがないよう十分配慮するように当該新聞社に申し入れるとともに、同様のことが考えられます日本新聞協会、それから民間放送連盟に対しましても会員各社に周知するように依頼をしたところでございます。
  その依頼以降、民間医療保険の広告、パンフレットに保障範囲について消費者の誤解を招くような記述は見受けられないわけでございますけれども、私どもとしましては、公的医療保険の役割について国民の信頼を損ねることがないよう、広告等の内容につきまして注視をしていきたいと、このように考えております。

○足立信也君 分かりました。
  ある意味被害者かもしれないと先ほど申し上げましたが、実はその公的医療保険も問題があるんじゃないかという話で、これから高額療養費制度についてお伺いいたします。
  公的医療保険には高額療養費制度というのがもちろんある、これは皆さん御存じのとおりで、これに対して支払漏れ、つまり、請求がなくて高額療養費制度を使っていないという支払漏れの件数はあるんでしょうか。

○政府参考人(水田邦雄君) 高額療養費の支給方法についてのお尋ねでございますけれども、これは、法令上、被保険者等の申請を前提とした償還払いによることを原則にしているわけでございます。と申しますのは、この申請を待たない、この高額療養費の支給を行うためには、当該対象者、被保険者等につきまして、一部負担金の額、それが複数の医療機関にわたる場合にはそれぞれのその合計額、それから所得区分、世帯構成、高額療養費の申請実績、こうしたことを把握した上で判断する必要があるわけでございますけれども、これはなかなか実務的に困難でございますので、こういったことにつきましては、先ほど申しましたように、法令上、被保険者等の申請を待って支給するということにしてございます。したがいまして、私ども当省としても、申請漏れの件数と、こういった把握はしてございません。
  ただ、こういった申請漏れを防止する観点から、ポスター、ホームページを通じて周知をするということがございます。それから、実態上の対策、対応といたしまして、今年の四月から七十歳未満の方につきましても、入院につきましてはこれは多数の医療機関に掛かるということはもうございませんので、入院に係る高額療養費の現物給付化を行ったところでございまして、今後とも高額療養費の円滑な支給に向けて取組を進めたいと、このように考えております。

○足立信也君 今はっきりおっしゃっていただいたのは、申請に基づいているために支払漏れがあるということです。
  では、法律論になるかもしれませんが、健康保険法の第百十五条及び国民健康保険法の五十七条の二には、自己負担額が著しく高額であるときは、ちょっと略します、高額療養費を支給するとあります。支払が保険者の義務ですとされているんだと私は思います。請求があった場合というような条件は付けられておりません。
  高額療養費を被保険者が受ける権利というものは、法律上この時点でもう既に発生しているんではないですか。

○政府参考人(水田邦雄君) 高額療養費の支給に関しましては、ただいま先生は健康保険法の百十五条一項を引用されましたけれども、そこに二項がございまして、高額療養費の支給要件、支給額その他高額療養費の支給に関して必要な事項は、途中飛ばしますが、政令で定めると、このようになってございます。
  これを受けまして、政令におきまして、医療保険上の世帯に属する者が受けた療養につき支払った一部負担金等の合計額が所得区分に応じた自己負担限度額を超えるか否かを被保険者等の申請により確認すると、こういった仕組みになっているわけでございますので、高額療養費の支給につきましては、法令上、被保険者等の申請が必要であると、まず法的側面についてはこのように考えております。
  それから、ただ実態的にどうかということになりますと、先ほど申しましたように、保険者においてこういった支給要件を満たしているかどうか判断するためには、やはり一部負担の額、これ、複数掛かっている場合にはその名寄せを加味しなければならない、そういったことがございますので、実務的な観点から、こういった被保険者の申請により支給要件を考えるということは、これは一つ妥当な仕組みであろうかと考えております。

○足立信也君 違うと思いますよ。私は、法律上、高額であるときは高額療養費を支給するとあるのは、ここで既に高額療養費を受ける権利が僕は発生しているんだと思いますよ。その次に政令で支給要件等定めるとありますが、実際に申請がなかった場合には払わないような規定はないんですね。支給を受けようとする者は申請しなければいけないとあるのは省令なんですね。法律から政令、省令の段階で初めて出てくるんです。法律の時点では、これは高額療養費を支給される権利というのはもう既に生じているんだと思いますよ。
  先ほど金融庁は、本来保険金が支給されるべきである方が申請しなかったために支払われなかった、それを支払漏れといって、そのことに対して業務改善命令あるいは業務停止命令を出しているんですよ。私は、公的医療保険もこれ同じことだと思いますよ。本来、法律上権利が生じているのに、その下の政令、更にその下の省令において、支給を受けようとする者は申請しなければいけないと決めてあるから問題ないではないんだと思いますよ。
  ここから、先ほど償還払いから現物給付制度に変えたと、四月から、おっしゃいました。私は、これ何度もこれまで質問してきましたし、私は大きな進歩だと思います。その一つは、医療機関が未収金が減るだろうということが一つ。それから、当然、患者さん側の負担が減るだろう、最初に三割に該当するものを全部払う必要がなくなるというわけですから、と思います。
  これはかなりの進歩だと思いますが、ではそこで、そこでも申請を行わなければやはり高額療養費制度は適用されない、利用できない、そういう事態でしょうか。何となれば、これは限度額適用認定証というものを出さなければいけないわけですね。限度額適用認定証というのは、最長一年で更新しなければいけない。毎年毎年、年に何回か入院する人はいいかもしれませんが、普通の人は年に一回入院する人がいるかいないかですよ。ということは、その都度申請しなければ、やはりこの認定証すら交付されないわけですね。そういうことになるわけですよ。申請しない場合はこれどうなるんでしょう。

○政府参考人(水田邦雄君) この高額療養費の適用に当たりまして、月の負担限度額が定まってくるわけでありますけど、それは所得区分に応じて違うわけであります。したがって、その窓口たる医療機関において、その方から、ある方から幾らの御負担をいただくかということは当然には分からないわけでございますので、やはり被保険者から保険者に対しまして事前に限度額適用認定証の交付を申請をしていただくと、それを医療機関の窓口において提出すると、そうすると医療機関の窓口において当該患者さんの所得区分を把握することができますので、そういったことでこの仕組みが回っていくということになるわけでございます。
  お尋ねの、この要件が満たされない場合、この限度額適用認定証が出されないとなりますと、これは従来、原則どおりの償還払いと、このようになるわけでございます。

○足立信也君 現物給付制度に変えたら窓口一回で終わるなんということは絶対にありません。その後もう一回来て差額の分の調整をしなきゃいけないんですよ。当たり前のことですよ、これは。
  今、現実に医療機関どうしているかというと、大体月で八万百円ですか、一般的な収入の方に合わせて、それよりも多少多い額を一度いただくんですよ。そして、後で差額調整してそれを精算するんですよ。これが当たり前のやり方です。所得が把握できないから、そこで高額療養費制度を利用することは最初からできないんだということは間違っていると私は思いますよ。もう一回必ず必要なんですよ。
  そこで、昨年の当委員会で辻議員が質問した件なんです。
  厚生労働省の共済保険では、医療費の支払請求が来た時点、レセプトですね、来た時点で自動的に高額療養費を被保険者に支払う手続に入るターンアラウンド方式。これは、レセプトが来たら、もうこれは既に高額療養費に該当するなというのはだれでも分かるわけですよ。そうなると、自然にもうそのシステムに入っていっているんですよ。申請あるなしは別ですよ。そういうシステムに入っている。だから、療養費、医療費の金額がもう分かった時点で高額療養費に該当することは分かっているんですよ。そこが去年の辻議員の指摘ですと、まるで厚生労働省の共済保険だけお手盛りじゃないかという表現をされていましたが、正にそのとおりだと私はそう思っています。
  そういうふうに一部だけ取り入れられているんですけど、この方式は、レセプトが出た時点で高額療養費に該当するというのはある程度予測が付くし、一度では解決しないんです、プラス一%という部分がありますからね。もう一度差額を調整しなきゃ無理なんです。この方式は、厚生労働省の共済組合がやられているターンアラウンド方式という方式は、すべての公的医療保険で僕は導入でき得るものだと思います。先ほど、もう既に法律の段階で、高額療養費を受ける、制度を利用する権利は私は生じているんだと思いますから、これはすべての公的医療保険で導入すべきだと、導入できるんだと私は思っておりますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(水田邦雄君) 御指摘のいわゆるターンアラウンド方式でございます。これは被保険者サービスの観点から、高額療養費支給申請書に自己負担限度額等の必要事項をあらかじめ記載して送付する方式と認識してございますけれども、正にこれは実施に係る事務費等の負担が大変大きい場合がございますので、まずは各保険者におきまして、それぞれ高額療養費の申請状況等の状況、事情を踏まえた上で、どういう方式を取り得るか、こういうことを御判断いただきたいと、こういうことが、これが基本であると考えてございます。もちろん、各保険者に対しまして、この高額療養費の制度の趣旨、申請手続の周知徹底を図るということは促していきたいと考えてございます。
  それからもう一つ、技術的な面で、どこでもできるんじゃないかという点では、政府管掌健康保険におきまして、診療月からおおむね六か月を経過してもなお未申請となっている被保険者等に対しまして、こういった申請促進に関するお知らせの送付等に努めているわけでございまして、今年度からいわゆるターンアラウンド方式の取組につきましても順次実施することとしてございます。他の保険者につきましても、被保険者サービスの向上という点ではこれは資するものでございますので、こういった方式について情報提供なりをしていきたいと、このように考えております。

○足立信也君 二問だけ大臣にお聞きしたいと思います。
  今までのことをまとめますと、私はこれは当然元々持っている権利であって、高額療養費制度を利用するのはこれは権利であって、申請主義、申請がなければ始まらないというのはやはりおかしいんじゃないかと思っております。それは、金融庁が民間医療保険会社に対して、本来支払うべき保険金を申請がなかったから支払っていないというのは支払い漏れだと業務改善命令を出したことで、公的医療保険ももちろん私はそうだと思っています。
  そして、何よりも強調いたしたいのは、公的医療保険が日本では一階、土台の部分であって、それの補完的な存在であると、民間医療保険はですね、その認識はどうしても必要なんだと私は思っています。ですから、国民健康保険の保険料を滞納した状態での民間医療保険に加入しているということは好ましい事態だとはとても思えないんですね。
  そこで、公的医療保険、今の高額療養費、そして民間保険との関係、もう一つ聞きたいことがございますので、できるだけ簡単に公的医療保険の役割として大臣のお考えをお聞きしたいと思うんですが。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 我が国におきましては、すべての国民が何らかの公的医療保険制度に加入して、言わば国民皆保険ですが、この下で必要かつ適切な医療は基本的に保険診療によって提供されるという制度になっております。
  一方、民間医療保険は、患者の一部負担部分や差額ベッド等に対応するために、契約によってあらかじめ定められた一定の金額が支払われるものでありまして、公的医療保険と民間医療保険の関係というのは相互補完的であると、このように申し上げたいと思います。

○足立信也君 ありがとうございます。
  もう一つどうしても聞いておきたいのは、四月十日に地域医療支援中央会議、第一回が開かれました。これは大臣も出席されている。そこで、日本病院会の行ったアンケート調査、これが、相当これを土台に議論がされていると、そういうふうに認識しております。
  そこで、今日はこれに関する質問を実はかなり多く用意してきたんですが、一点だけお聞きしたいのは、これ、実は二千五百三十五病院に対して郵送しているけれども、その中で回収できたのは、管理者である方が五百七十六人、つまり、回収率二二・七%、勤務医からの回収は五千六百三十五名、病院で考えると二一・一%なんですね。回収率は非常に低い。ただ、人数は多い。
  このデータを基に、あるいはこのデータをどのように受け止めてられて、これが、このアンケートが実態を表しているととらえるのか、それとも、厚生労働省として本当に勤務医の意識調査をするんであればもっと大規模なものをやる必要があるととらえているのか、そのどちらなのか。このアンケートは信ずるに値する、これを基に、行政でそれを活用していかなければならないととらえられているかどうか、その点だけお聞きしたいと思います。

○国務大臣(柳澤伯夫君) お尋ねの調査、社団法人日本病院会の会員病院に対して行われておりまして、本年三月にその結果が公表されて、私どもも、今委員の御指摘になる会議でもって私もその結果の要点を拝聴させていただきました。
  御指摘のように、調査は、回収数が少ないということで、調査結果について全幅の信頼を置いての評価ということになると申し上げるのはなかなか難しいことだと言わざるを得ないと思うんですけれども、ただ、この調査結果におきましても、病院勤務医をめぐる厳しい勤務環境ということと、その中でもいろいろ先生方の努力によって診療が行われているという姿はうかがい知ることができたということでございます。
  更に本格的な調査をというような趣旨の御意見かと思いますけれども、私どもはいろいろなその他の調査の結果も承知をいたしておりますし、若干古いと言われるかもしれませんが、我が省におきましてもそうした調査を行っておりますので、そういう意味で、それらを総合的に把握することによって真の姿に接近できるのではないかと、このように考えている次第であります。

○足立信也君 それでは、ある程度といいますか、信ずるに足るこのアンケートの結果を基に次回質問させていただきたいと思います。
  どうもありがとうございました。

070510厚生労働委員会会議録より
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