国会会議録
 

平成19年3月14日- - 予算委員会


○足立信也君 民主党の足立信也でございます。
 一昨日に引き続きまして、高病原性鳥インフルエンザワクチン開発の残りの質問ですね、それと医薬品開発とイノベーション、そして今日は、がん対策基本法に基づく予算について、この三点をお伺いしたいと思います。
 まず、皆さんも御存じのように、高病原性鳥インフルエンザは、国内では今年、宮崎、岡山。そして、人への感染は、新たにナイジェリア、ラオス、エジプト、インドネシア。今年は十五人中十一人が死亡しております。死亡率七三%です。このような事態になっていまして、ワクチンの開発はもう急務です。
 そこで、鳥用も人用もこのワクチンの開発に有精卵が欠かせないという状況であるわけです。一昨日は、その有精卵の供給農家が移動制限区域内に入る可能性がある、だから特段の感染防御策が必要だと私は指摘したわけです。
 柳澤大臣にお伺いします。欧米では有精卵を用いないで組織培養でワクチン製造をする方法を取っていると、そのように聞いておりますが、日本ではなぜ有精卵を用いない組織培養法の開発が遅れているんでしょうか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) ただいまお尋ねの組織培養法を用いた新型インフルエンザワクチンにつきましては、世界の主要な製造企業におきまして研究開発が進められている段階であり、欧米では既に臨床試験を実施した企業もあると聞いております。
 他方、我が国におきましても、複数の製造企業によりまして研究開発が進められているところでございますが、品質、有効性及び安全性の面から、試作ワクチンの開発に取り組んでいる段階でございまして、実用化に向けた臨床試験等に着手するまでにはなお時間を要する状況であります。
 そのような事態に至っている理由といたしましては、国内企業は新型インフルエンザ対策として既存の有精卵を用いた方法によるプレパンデミックワクチンの開発を優先して行ったことや培養に用いる細胞組織の基盤技術の確立に時間を要したことなどが挙げられているようでございます。
 国としても、企業の開発努力を支援するための研究助成や必要な基盤整備に努めているところでございます。具体的には、国内製造企業と共同研究を行っている国立感染症研究所に組織培養法による製造や品質確保の研究が行える体制の整備を図っているところでございます。今後とも、早期の実用化がなされるよう国としても更に支援をしていきたいと、このように考えております。

○足立信也君 十九年度予算、その組織培養法の研究開発で幾らでしょうか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 平成十九年度予算案におきます組織培養技術による新型インフルエンザワクチンを生産する技術基盤の整備のための予算は百九十、失礼しました、千九百四十九万一千円でございます。失礼しました。

○足立信也君 ですから、鶏卵を使わざるを得ないというわけで、十七年度補正予算の鶏卵の確保に七十七億円ですよ。組織培養の研究に二千万ですか。足りると御判断されているんでしょうか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) まあ、もっと力を入れていくべきだとは思いますが、取りあえず我々の国は非常に危機感も高いということもありまして、鶏卵によるワクチンの製造に力を尽くしているという状況でございますので、その点も御理解賜りたいと思います。

○足立信也君 ですから、現状では鶏卵を使用せざるを得ないという状況になっているわけですね。
 一昨日の質問で、四つの工場があると、ワクチン製造工場。その四つの工場が大体三つから四つの農家と、鶏卵の供給農家と契約している。その農家は、また数戸の鶏舎を持っている農家に依頼していると。そういう形で、その実際の四つの会社、それからその先の農家、そういうのにどれぐらい回っているか、渡っているかということは、お聞きしましたが答えてもらえませんでした。
 そこで、専門家である松岡大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、鶏卵を供給する農家がございますね。そこは、例えばこの農家はひなを得るための種鶏のみ、あるいはこの農家は鳥用のインフルエンザワクチンの開発のみの鶏卵、あるいはこの農家は人用のインフルエンザワクチンの開発のための供給の鶏卵のみというふうに農家ごとに分けられるものなんでしょうか。

○国務大臣(松岡利勝君) お答えいたします。
 先生から専門家と言われたんですが、私は、この有精卵とかワクチンということにつきましては全く科学的な、技術的な知見がございませんので、その鶏卵につきましても、分かれるかということにつきましても、ちょっとこれは確かめないとよく分かりません、正直言いまして。

○足立信也君 分けられないんですね、やっぱり。実際は両方に携わっている農家も確かにあるんです。
 そこで、昨日、養鶏業関係者から十七年度に一千五百万円近い政治献金があったというふうに指摘されました。そこで、先ほど言いましたように、十七年度補正予算で鶏卵の確保に七十七億円の補助が出たんですね。それと関係あるかないかは別として、十六年度と、できましたら、もう報告今された直後だと思いますけど、十八年度のその養鶏業関係者からの政治献金と額を教えていただけますか。

○国務大臣(松岡利勝君) 正直にお答えいたしますが、まず、一切関係はございません。
 私は、元々この、いわゆる先生は人のワクチンのことをずっと御質問されているんじゃないかと思うんですが、私、鳥のワクチン、鳥のワクチンですね、これにつきましては、もうずっと終始一貫、食品安全委員会というのがございまして、そしてまた、農林水産省には家畜疾病小委員会というまた科学的な立場の委員会がございまして、すべてこういう食の安全やそういったことに関するものは科学的な判断、根拠に基づくべきだというのが基本的な立場でございまして、したがって、今鳥の中のワクチンも、これは発症は防ぐけれども感染は防がない、こういうふうに私どもは聞いておりまして、したがって、まずは発症、発生をしたら、これはもう殺処分でもって、まあ大変それは残念なことでありますけれども、しかし、殺処分でもってすべてこれは封じ込めてしまう、これがもう大原則だと、このように私は認識をいたしております。
 したがいまして、あのワクチンの使用ということは、随分いろんな観点からお話がございますけれども、私は、それは我々が政治的に決めることではないし、判断すべきことではもちろんない、このようにずうっと終始一貫そういう対応を取ってまいりました。
 そして、今、一千五百万というとらえ方が、私もよく分かりませんのは、業界という関係をどこでとらえるかなんですけれども、個人なり団体なり業者という観点で見ますと、業者の方と団体の方が一番明確なんでしょうが、そういった方々から献金を受けたときも、私自身が直接お願いをしたことはございませんし、そしてまた、その方々から何か見返り、その方々の名誉のためにも申しておきますが、私自身ももちろんですが、何か依頼事があったり見返りを求めてということは一切ございませんので、そのことはもうはっきりと申し上げておきたいと思います。
 そして、七十八億とか七億とかおっしゃいましたが、これはもう全く私は関係はございません。厚生労働省の予算だと思いますので。
 それから、十六年の献金はどうかということでございますが、これにつきましては、団体と業者という形に限って言いますと、なかったというふうに報告を受けております。十八年のことにつきましては、三月一杯で御報告を申し上げるということになっておりますので、今の時点ではちょっとそこは控えさせていただきたいと思っております。

○足立信也君 やっぱり私が先ほどお伺いしたように非常にお詳しいんです。
 それで、先ほど私が聞いたのは、じゃ、この農家は鳥用の鶏卵専門、この農家は人用の鶏卵専門と分けられますかと聞いたんですね。それは多分できないだろう。私はできないと思っている。両方供給しているところもあるようなんです。だから、これにかかわってくるんではないかという質問をしたわけですね。
 ただ、今十六年はないと、これはおっしゃいました。十七年が一千四百六十六万と。で、補正予算の先ほどの七十七億という話がどう関連してくるかはこれから私がもっと調べてまた質問する機会があれば質問したいと思っています。
 ですが、先ほどお答えになったのはもう公開されていますからそれはいいんだと思うんですね。政治資金規正法については非常にお詳しい、言いようによっては施行規則に詳しいという気がするんですけれども。私はこれから調べてまた質問しますけど、大臣は立法府である衆議院議員でもあるわけですね。ということは、政治資金規正法にのっとってという答弁がずっと続いております。これは政治資金規正法の立法趣旨というのがやっぱりあるわけですね。
 そこで、その立法趣旨、目的、大臣はどのように解釈されていますか。一言一句間違わずとは言いません。どのように解釈されていますか。

○国務大臣(松岡利勝君) 私も、今ここに条文がありませんので、よく、ちょっと正確には言えませんが。
 ただ、先ほどの点、ちょっと言っておきますと、まあ、お詳しいというか、私も責任者の立場にいますから、インフルエンザのワクチンということにつきまして、鳥の中のですね、それがどういうものであるかと。正に発症は防ぐけれども感染は防がないと。したがって、ワクチンではこの対策が取れない、殺処分だと。それを知っているだけでそれ以上詳しい科学的なことはよく知っておりません。
 そして、有精卵とおっしゃいまして、私もそれは、有精卵というのはいわゆる精子のある卵だということまで分かりますが、それと、ワクチンに使うか使わぬかをどう仕分するか。まあ先生、七十七億とか七十八、よく調べていただきたいと思います。よくお調べいただければ、私が全く何の関係もないこともお分かりいただけると思いますので。
 あわせまして、今政治資金規正法の立法の趣旨ということでございますが、それは当然、政治資金というものを可能な限りその透明性、公開性を持たせるということ、そしてそれによって公にするということだろうと思います。
 そういう意味では、正に法で定められたことについて、みんなそれに従っておるし、私はもちろん当然従って対処していると、こういうことでございます。

○足立信也君 やっぱりよく理解されていると私はあえて申し上げたいと思います。当然、目的のところですね、国民の不断の監視と批判の下に行われるようにということなわけです。で、法にのっとってやっているんだとおっしゃいます。そのとおりだと思います。
 だとしたら、政治資金規正法には、経常経費の光熱水費の内訳の記載や領収書の添付は義務付けられていない、これはそのとおりですね。しかし、三年間の保管義務はあるんです。それは大臣は保管されている。そのことはどうでしょうか。

○国務大臣(松岡利勝君) それはもう先生の御指摘のとおり、そのことはよく存じておりますというふうに、私も、事務所の方からは帳簿なり領収書というものは三年間の保管義務があるということについて、そのとおりやっておるということは報告を受けております。

○足立信也君 あるんですね。
 そこで、先ほど、公開の義務のあるもの、これはきちっとお答えするという話がございましたね。それでもう一つ、目的で、先ほど言いましたように、国民の不断の監視と批判の下に行われるようにということは、報告義務のないものは、国民が疑念を抱いた場合、政治家が説明するしかないんですよ、知る方法が、国民の皆さんは。それがこの立法の趣旨なんですよ。国民の皆さんは関心があると思っていられますか。

○国務大臣(松岡利勝君) いずれにいたしましても、法律で定められたことをもってお答えするというのがやっぱり私は基本だと思っております。

○足立信也君 先日、熊本に私講演で行ったときに、飛行機御一緒させていただきましたが、熊本県民の方は非常に関心を持っています。このことは間違いなく私言われましたからそう思っています。
 そこで、国民がそういう疑念を抱いている場合に、報告義務がないものに関しては政治家が説明するしか国民に知らす方法はないわけですね。それが立法の趣旨なんです。
 この点に関してはどうお考えになりますか。

○国務大臣(松岡利勝君) これ、同じ繰り返しで大変恐縮でございますが、私は、やっぱり法律に定められたその事項に従ってそして御説明をするということで、法律としてその求められたそれによって国民の皆様方にそれをもってお答えするということにつきましては、そのとおり果たしていると思っております。

○足立信也君 私先ほど、施行規則には非常に詳しいと、そういうふうに申し上げました。やっぱりこれは立法府の一員としての、立法の趣旨ですよ。そこをどう理解しているかです。そのことだと私は思っています。
 重ねてお聞きします。まず二点です。
 先ほど答弁の中で、主濱委員の答弁の中で、光熱水費に関して政治活動費だと、そのようにおっしゃったと思っておりますが、この認識どおりなんでしょうか。

○国務大臣(松岡利勝君) それは、私が申し上げましたのは、政治資金収支報告というのは、政治活動全般にわたってのことが報告をされると、その中で幾つかの項目、区分けがあると、こういうふうに申し上げた、そのつもりでございます。

○足立信也君 では、光熱水費は経常経費であるという認識はしっかり持たれているわけですね。

○国務大臣(松岡利勝君) はい、そのように認識をいたしておりますし、そのように聞いております。

○足立信也君 もう一点は、三月五日の予算委員会の我が党の小川幹事長の質問に対して、水道については今、何とか還元水とかそういったようなものを付けておりますと答弁されているんです。付けておりますか。付けていますか。

○国務大臣(松岡利勝君) これも先ほどもお答え申し上げたわけでありますが、あの当時、必要な範囲において、確認の上、必要な範囲において必要であればお答え申し上げたいと、こういうふうに申したところでございます。
 そこで、今のお話でございますが、具体的な内容にかかわることにつきましては、法律で求められた報告ということに入っておりませんので、差し控えさせていただきたいと思っています。

○足立信也君 その答弁はやっぱり通用しないんじゃないですか。この予算委員会で、水道については、のようなものを付けておりますと答えているんですよ、付けておりますと。必要なもの云々じゃないんですよ。付けておりますと。それは事実ですか。

○国務大臣(松岡利勝君) そのやり取りがあった後で、最終的に、確認の上、必要であれば必要な範囲においてお答えをすると、だから私は、法に定められた必要な範囲においてお答えをすると、このように申したというふうに認識をいたしておりますので、今、先ほど申し上げたお答えのとおりであります。

○足立信也君 先ほど申し上げました三月五日の答弁に虚偽はないと断言されるわけですか。

○国務大臣(松岡利勝君) ずっと申し上げてまいりましたが、虚偽のことは一切ございません。きちんとその報告のとおりの内容でございます。

○足立信也君 報告のとおりの内容じゃないんですよ。あなたの発言が虚偽ではないですかと。断定して、私はお答え願いたいんです。

○国務大臣(松岡利勝君) ちょっと、足立先生、どこのところなのか、ちょっと今そこがよく分からぬのですが、何をもって虚偽じゃないかとおっしゃっているかということなんですが、どういう……。

○委員長(尾辻秀久君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕

○委員長(尾辻秀久君) 速記を起こしてください。

○足立信也君 文章はここで句切られているわけですね。まず、一文を言いますね。私のところは、水道については今、何とか還元水とかそういったようなものを付けております、これは事実ですかと聞いたんです。事実ですかと聞いたんです。

○国務大臣(松岡利勝君) したがいまして、私が申し上げておりますことは、最終的にはそういった内容にかかわりますことにつきましては確認の上、必要な範囲においてと申し上げましたのは、法律で定められたその必要な範囲において報告すべきことがあれば報告をいたしますと、こう申し上げたわけでありまして、内容にかかわることでありますから差し控えさせていただきたいと思います。

○委員長(尾辻秀久君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕

○委員長(尾辻秀久君) 速記を起こしてください。

○足立信也君 さっきからその後の文章ということを盛んにおっしゃいますが、その後の文章は、思う、思うで終わっているんです。断定しているのはこの文だけなんですね、この発言で。だから、断定はそれは今でも正しいんですかということを私はお聞きしているんです。もう一回だけ答弁してください。

○国務大臣(松岡利勝君) 足立先生はそこのところが正しいかどうかということを言えと、こういうことでございますが、私は一番最後の答弁のところではこう申し上げております。先生もそれをお持ちなんだろうと思うんですが。
 この段階においては、だから、小川先生の御指摘について、もしきちんと答えなきゃいけない範囲において、必要な範囲において確認をしたものがあれば答えますと、こう言っているわけです、必要な範囲においてですねと、これはあくまでも大前提としてここで申し上げておきたいと思いますと、こう言っているわけでして、いわゆるやり取り全体をとらえて私はここでこのように申し上げておるわけであります。
 で、必要な範囲といいますのは、これは法に定められた範囲において必要があればお答え申し上げますと、確認の上と、こういう意味でございますので、そのようなことで御理解をいただきたいと思います。

○足立信也君 大臣に関しましては最後の質問にしたいと思います。
 こういう答弁を繰り返されていて、熊本県民の方々あるいは日本の国民の方々、又は安倍総理大臣に対してどういうお気持ちでしょうか。申し訳ないなという気持ちがありますか。

○国務大臣(松岡利勝君) 私は、法律に基づいてきちんと報告をされていると、そこには間違いがないという報告を受けておりますし、また法令に違反したりそういったようなことは全くないわけでありますので、そういった点については、私自身これはもう御理解をいただきたいなと、こう思っております。

○足立信也君 私は、立法府の一員として、立法の趣旨を尊重しながら活動していきたいと、そのように思っております。
 では、次の項目へ行きます。
 資料をごらんください。資料の一でございます。
 直近の日米の初回の治験届出数を教えてください。

○政府参考人(高橋直人君) お答え申し上げます。
 我が国における新有効成分医薬品の治験に際して届けられました初回治験届出の数は、二〇〇三年が六十件、二〇〇四年が五十六件、二〇〇五年が九十六件でございます。
 一方、アメリカにおきましては、新有効成分のみであるか否かは不明でございますけれども、アメリカにおける新薬の治験に際して届けられたオリジナルINDの数は、二〇〇三年が三百九十一件、二〇〇四年が六百二十一件、二〇〇五年が六百三十七件でございます。アメリカのこのオリジナルINDの対象範囲は不明でございますけれども、我が国の初回治験届出数とアメリカのオリジナルINDのその数が大分大きく異なっております。
 それから、他方、我が国とアメリカの新有効成分として承認を受けた医薬品の数はほぼ同数である。
 こういったことから、アメリカなどの外国で一定の治験を行った後、日本で治験を行うものが多いことをこの数字の差は示しているのではないかというふうに見ております。

○足立信也君 表の上ですね。グラフですね。これだけの差があるということを皆さん認識していただきたいと思います。
 下の方に行きます。これは、国際的に承認された薬が日本で承認されるまでのこの時間差ですね。ニュードラッグ・ラグと言いますが、これを示しているわけです。二年から四年、最長は十年。
 ここで書いておりますブリッジング戦略について説明をしてください、分かりやすく。

○政府参考人(高橋直人君) お示しの資料の中には、そのブリッジング戦略というのは、ブリッジング試験を行って承認につなげていくものと、こういうことでございます。いわゆる、そのブリッジング試験というものは、医薬品の承認に際しまして、外国における臨床試験データを日本人に当てはめて利用することができるかどうかを検討するために実施をする試験でございます。多くの場合には、日本人と当該外国臨床試験データが得られたその地域の人々を対象にいたしまして、その当該医薬品の用量ごとの反応を比較検討する試験、これは用量反応試験と言いますが、これがブリッジング試験として実施をされております。

○足立信也君 大臣、私は、なぜ国際的に認められている薬が日本では使えないのか、こういう患者さんの声が非常に大きいわけですね。その原因がどこにあったかということを明らかにしていきたいと思っているんですね。
 そこで、私は、分岐点は一九九八年、平成十年だと思っているんです。そこで、そのときの八月十一日局長通知と課長通知の概要をこれまた分かりやすく、大臣の解釈で結構ですから、説明してください。

○委員長(尾辻秀久君) 高橋局長。

○足立信也君 大臣。

○政府参考人(高橋直人君) 申し訳ございません。局長通知、課長通知の内容でございますので、ちょっと事務方の答弁をお許し願いたい……

○足立信也君 分かりやすい解釈と言っている。

○政府参考人(高橋直人君) ちょっと内容のその説明をちょっとさせていただきたいと思います。(発言する者あり)

○委員長(尾辻秀久君) 指名をしましたから、答弁してください。高橋局長。

○政府参考人(高橋直人君) はい。済みません。
 新薬の承認審査に当たりまして、外国で実施をされました臨床試験データをそれぞれの国や地域で利用できるかどうかを判断する方法につきまして、日本、アメリカ、EUの規制当局及び産業界の代表によりまして検討の末、平成十年にガイドラインとして合意が得られております。この合意を踏まえまして、御指摘のその局長通知によりまして我が国で外国のその臨床試験データを審査資料として受け入れるための条件、これGCPの遵守とかブリッジング試験の実施などがございますが、これを定めるとともに、課長通知によりまして同ガイドラインで定めたブリッジング試験の具体的な方法などを示したものでございます。
 以上でございます。

○足立信也君 大臣、すっと理解できましたか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 新薬の承認審査に当たって、外国で実施された臨床試験のデータをそれぞれの国や地域で利用できるかどうかの判断をする方法につきまして関係の方面が検討した結果、ガイドラインとして合意が成ったということでございます。
 そういうことで、我が国で外国認証のデータを審査資料として受け入れるための条件を定めるとともに、ガイドラインに定めたブリッジング試験の具体的な方法等を示したものであると、こういうことを高橋局長は述べたものと私も受け止めました。

○足立信也君 更に分かりやすく言いますと、これを契機に、それまでは日本人の臨床試験というのは原則必要だと、日本人に使う民族性もあるから、原則必要だという方向を変えたんですよ。日本人にはそういう原則は要らないということなんです。薬剤動態さえ分かれば外国で承認されたものは使ってもいいというふうに変えてしまったんですよ。新規医薬品の開発をこの国はあきらめたということなんです。
 元々高い費用が掛かるのに、それに見合った価格が設定されていないという問題もあります。これはお米の価格と同じだと思うんです。ただ、ここを契機に日本はやめていったということなんです。
 そこで、高市大臣にお聞きします。
 日本が取り組むべきイノベーション、私は、この分野は物すごい可能性を持っていると私は思っているんです。そのことについて、高市大臣、どうですか。

○国務大臣(高市早苗君) 先般公表いたしましたイノベーション25の中間取りまとめの中で、目指すべき日本の姿というものを幾つか表示いたしておりますが、その中に生涯健康な社会というものを掲げております。その実現のためにも、新規医薬品、それから医療技術開発などのイノベーションというのは大変重要だと思っております。
 それから、第三期の科学技術基本計画ですが、平成十八年度が初年度となっておりますけれども、これも大学等における基礎研究の成果を創薬や新規医療技術に実用化し国民に還元する、つまり臨床研究、臨床への橋渡し研究を計画期間中に集中投資する戦略重点科学技術の一つに位置付けておりますので、私は積極的にこの研究開発の強化に取り組むということは重要なことだと思っております。

○足立信也君 ちょっと違うんですね。
 日本にはシーズって一杯あるんですよ、その種は。イノベーションというのは、民族的あるいは地域的な文化じゃなくて、それを世界へ広める、文明にするという考え方なんです。そのための人材を育てる、流通させるかが問題なんですよ。
 日本にあるシーズ、例えば、高脂血症の治療薬スタチン、それから高血圧の治療薬のアンギオテンシンの受容体の拮抗薬とか、糖尿病の治療薬のグリタゾンとか、これ日本人が開発しているんですよ。でも、あと二者は日本人が開発したけど、それを流通に乗せたのはアメリカなんですよ。
 そういったように、戦略としてマーケティングが足りないんですよ。私が日本のイノベーションで取り組むべきことはここにあると思っております。その点に関してはいかがでしょうか。

○国務大臣(高市早苗君) そこは大変いい御指摘だと私も思います。ですから、医薬品の開発戦略の策定というもの、そしてまた研究開発の支援というものは平成十九年度の予算案にも入っておりますが、これに加えまして、やはり国際競争力のある創薬環境も整備する、それから治験コーディネーターの養成研修もする、またデータマネジャーの養成研修もする、そして国際共同治験の取組というものもございます。世界に対するアピール、こういったものがまだまだ足りないという御指摘については十分考慮しながら対応してまいりたいと思います。

○足立信也君 最後は、がん対策基本法施行に当たる予算でお聞きいたします。
 がん患者さんの悩みに対する相談体制、悩みを解決するための相談体制、どのように予算に反映されているでしょうか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) がん対策としての相談の支援でございますが、これに関する平成十九年度予算案はその充実が図られておりまして、前年度のおよそ五倍、約九・七億円が計上されているところでございます。
 相談支援に関する具体的な取組としては、まず第一に、従来に引き続きましてがん診療連携拠点病院に設置されている相談支援センターにおきまして、電話による相談のほか面接による相談等を行っていくほか、平成十九年度から新たに相談支援センター等における対応事例を収集、分析し、相談支援マニュアルを作成するということにつなげていくということと同時に、がん患者やその家族等に向けてシンポジウムを開催するほか、がんに関する分かりやすいパンフレットの作成等を行うことといたしております。

○足立信也君 今の御説明、ちょっと詳し過ぎるかもしれませんけれども、どれだけの電話相談に応じられるというふうに想定されているんですか。ちょっと難しいですか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 電話相談につきましては、二百八十六ございますがん診療連携拠点病院でこれを取り扱い得る体制を持っているところでございます。

○足立信也君 資料の二をごらんください、カラーの。これは非常に分かりやすいと思う、私、いいデータだなと思っているので。  これは何がいいかといいますと、がん患者さんが自由に意見を書いたものを、ですから意見は二万数千件あるんです、それを後で分析したやり方なんですね。選択肢が与えられてそれを選んでいるというわけではないんです。七千八百八十五人のがん患者の悩みというものです。これで、色分けしているから分かりやすいかと思うんですが、ここで答えている内容は、がん患者として悩んだこと、それからその悩みを軽減させるために何が必要かと、この二点なんですね。
 そこで、まず、将来に対する漠然とした不安というのはずっとあるんです。死を意識するというのもやっぱり上位の方に表れるんです。再発、転移の不安というのは、当然のことながら、初期のころよりもだんだんがんに関して詳しくなってくると、出てくるんですね。それから、ごく最近になってくると、抗がん剤による副作用の症状が気になったり、掛かる医療費が気になったりと。こういうふうに、これは診断されたとき、それから現在に至るまで、そして現在の心境と、こういうふうに分けられていまして、そういうことを取り出したものなんです。色分けして、私、出してみました。  これをごらんになって、初期のころとそして今、どういう違いが、変化があるのかなと大臣思われますか。これは前もってお渡ししておりますので。

○国務大臣(柳澤伯夫君) がんの診断を受けたばかりの段階におきましてはがんに関する情報が十分ではないんで、患者は告知を受けて混乱した状況にあり、先ほど委員の示されたように、将来に対する漠然とした不安というものがトップにランクされる、こういうことかと思います。一方、検査、治療等を受けている時期におきましては、再発、転移等についての不安、それからさらに、治療の副作用や医療費についての悩みを抱くようになる場合が多い、こういうことでございます。がん患者の悩みに対しては、適切な情報提供と相談対応がその軽減に役立つと考えております。
 厚生労働省といたしましては、全国に整備を進めているがん診療連携拠点病院に相談支援センターの設置を進めておりまして、がんに関する情報等を分かりやすくまとめたパンフレット等の配付等、相談への対応を行っております。こうした取組を通じまして、がん患者の方が安心して療養できる体制を今後とも整備していきたいということでございます。

○足立信也君 がん患者さんは、初期のころは漠然とした不安、絶望感が強くて、自分が何が分からないのかも分からないんですよ。だれに何を相談していいのかも分からないんです。だから、コールセンターが重要なんです。私は、全国を東西に分けて七十五人のオペレーター、予算二十億ぐらいで二十万人の相談に対応できるというふうに試算しております。そのことだけは申し上げたい。ですから、理想的な形としてその下の部分に書いているわけです。この方が望ましいと私は思っています。
 最後に、これは少子化問題に関する集中審議のときに大臣には直接お聞きできませんでした。でも、聞かれておったので分かると思います。これ、生殖補助医療、不妊治療についてなんですね。
 全国のカップルの一四%が今不妊ですね。そこで、女性に対して排卵誘発剤、サイクルをきちんとするために排卵誘発剤を使うのは、これは病気であるとして保険診療です。ところが、そこに男性の精子の数が少ないとか弱いとか、そういう要素が加わって人工授精が必要になると、これ自由診療なんです。全額自己負担なんです。男性が加わっただけで、女性は、本来保険診療だったのが全部自己負担になってしまう、そういう矛盾があるんです。この点は是非私は解決するべきだと思っていますが、御感想いかがでしょうか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 排卵促進剤は、まあ……

○足立信也君 誘発剤。

○国務大臣(柳澤伯夫君) ああ、誘発剤は、女性の生理を順調にするという意味で、治療という、そういうことかと思います。それに対して、人工授精ということになりますと、それ自体は治療というか医療というか、そういうことに当たらないということで保険の対象にされていないという、そういう整理がなされているかと思いますが、私は現在のところでは、私の心の中の基準においても、それはそれでそれなりに整理できることかなと、このように思います。

○足立信也君 簡単に言いますね。
 女性だけの場合は病気であるから保険診療、その同じ状態に男性の精子が少ないとかいうことが加わるだけで、病気じゃないから全部自己負担、こういう矛盾なんです。
 あとは、また委員会で質問したいと思います。
 関連質疑者に替わります。

070314予算委員会会議録より
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