国会会議録
 

平成19年3月12日- - 予算委員会


○足立信也君 民主党の足立信也でございます。
 私、今日は児童手当のことと、それから高病原性鳥インフルエンザのワクチン製造のこと、そして日本でどうしてなかなか新規開発の医薬品ができないのか、未承認薬が多いのか、イノベーションに関連してその三点をお伺いしたいと、そのように思います。
 まず、安倍内閣が十九年度予算で重点を置いたと言われる少子化対策、その中での児童手当の位置付けについてお伺いします。
 改正後の子供の出生順位、第一子、第二子、第三子、それと年齢による児童手当の金額の差、これを少子化対策における意義と併せて教えてください。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回の児童手当の乳幼児加算は、昨年六月に取りまとめられた新しい少子化対策という決定に基づきまして、若い子育て世代等の負担軽減を図るために盛り込まれました。
 具体的には、三歳未満の児童の養育者に対する児童手当の月額を第一子、第二子について月額五千円増額し、出生順位にかかわらず一律一万円とする、三歳以上の児童の養育者に対する児童手当については、これまでと同様、第一子、第二子、月五千円、第三子以降は月一万円とするというものでございます。
 この趣旨でございますけれども、今回の改正案において加算の対象を三歳未満の児童としたのは、三歳未満の乳幼児を養育する親は一般的に年齢が若く、所得水準も相対的に低い場合が多いということで、こうした子育て家庭の経済的負担を特に軽減する必要があるというふうに考えたからでございます。

○足立信也君 今、第一子、第二子に関して、三歳以降、それまで、三歳未満は経済的に所得が低い家庭が多いからだということが言われました。じゃ、三歳以上のお子さんを持つ家庭で所得が増えているという根拠はありますか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 子供の成長と世帯の可処分所得の変化を平成十六年の全国消費実態調査より観察いたしますと、やはり夫婦子一人、その子がゼロ―二歳までの年齢にある場合、それから夫婦子二人で長子がゼロ―二歳までの年齢にある場合等におきましては、一月当たりの可処分所得はやはり他の長子三歳から就学前なぞの世帯に比べてこれが低いという統計結果が読み取れるわけでございます。

○足立信也君 皆さん、お手元に資料をお配りしております。資料の二をごらんください。
 大臣、上が、同じ調査を今大臣おっしゃられたわけですけれども、上が収入ですね、下が可処分所得です。今大臣が言っていることは正しいですか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) これによりましても、収入金額でも特に実際の世帯の家計の状況をより反映する可処分所得で見ますと、夫婦子一人で二歳までの子供を養育している場合、あるいは夫婦子二人で長子が二歳までの子供を養育している場合は、やはり可処分所得は他に比べて低いというのが読み取れるのではないかと、このように考えます。

○足立信也君 そうですか。収入だけを見ても、夫婦のみの家庭に比べてお子さんが一人増えると収入で七万円減っていますね、世帯としては。可処分所得でもお子さん一人増えると五万円以上減っておりますね。三歳以降になっても、これは小学生になってやっと夫婦のみの世帯と同じ収入あるいは可処分所得になるんではないですか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) この場合、実収入ということと可処分所得がございますが、可処分所得はやはり子供が小さいときにやはり低いという数字が読み取れるというふうに考えます。

○足立信也君 夫婦のみの世帯に比べて子供が三歳を超えた時点で更にまだ低いんだということを私は言っているわけです。  上の表でいいますと、夫婦のみ、それからその中で長子が三歳以上になった場合、これ五万円低いわけですよ。下の表でも同じ欄を見ますと三万二千円低いんですよ。言っていることが違いませんか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) いや、足立委員がおっしゃること、この子供のない世帯との関係ではそれはおっしゃるとおりでございますけれども、今回の我々の乳幼児加算というのは、正に三歳以上について別段従来と変わっていないわけでございまして、特に第一子、二子について三歳未満のところが低いと、低いことは低いわけですから、そこに対して手当てをしたということでございます。

○足立信也君 私個人も、それから我が民主党も、子供が生まれる順番によって差は付けない、その年齢によっても差は付けるべきではないという考えに基づいて今質問しております。
 三歳以上になっても夫婦のときよりも収入も可処分所得も低い、この現実があるわけです。この点はどうとらえますか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) やはり、一子、二子が三歳未満のときというのは、総体的に言ってその世帯の所得の稼得者の年齢が若い、だから通常はそこは所得も低いということに着目して今回の乳幼児加算を行ったという趣旨を御理解いただきたいと思います。

○足立信也君 それでは、夫婦のみの世帯に比べて、お子さんが小学校へ入学するまで、就学前の世帯においては可処分所得も低いということはお認めになりますか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) それは私、委員と同じ資料を使っているわけでございまして、そういうことは数字の示すところであると私も同意を申し上げます。

○足立信也君 なぜそうなっているかということを資料一に基づいて質問いたします。
 二十五歳から三十四歳までの男性の就業形態による配偶者のいる割合、これを説明してください。

○政府参考人(金子順一君) お答えをいたします。
 就業構造基本調査によりまして、一九九二年と二〇〇二年のデータがございますので御報告をさせていただきます。
 まず、一九九二年でございますが、配偶者のいる男性の割合を就業形態別に見てみますと、二十五歳から二十九歳層では、正規従業員の場合三四・八%、非正規従業員につきましては二〇・〇%。この非正規従業員のうち、いわゆるフリーターに該当するような方、求職者等も含めましてパート・アルバイト就業者ということで取ってみますと一三・五%という数字になっております。また、三十代前半の三十から三十四歳層でございますが、正規従業員につきましては六七・八%、非正規従業員四〇・四%、パート・アルバイト就業者二八・八%となっております。
 その十年後の二〇〇二年について同じデータでございますが、二十五歳から二十九歳層では、正規従業員三四・四%、非正規従業員一四・八%、パート・アルバイト就業者等で一〇・二%。三十歳代前半層では、正規従業員五九・二%、非正規従業員三〇・三%、パート・アルバイト就業者一八・六%ということでございまして、二十五歳から三十四歳層ではいずれもこの十年間の間に有配偶者率は低下しておりまして、非正規、パート、アルバイトでその低下幅が大きくなっていると、こういうことが言えるかと思います。

○足立信也君 これは昨年版の労働経済白書です。一番上の欄がそうです。二十代後半はすべて配偶者を持つ率が減少しますけれども、特に非正規で五%以上減少しているということです。それから、三十代前半では、正規、非正規、パート、すべてにわたって十年前に比べて一〇%以上減少していると、こういうことです。
 では次に、正社員を離職した女性が正社員に復帰する割合について説明してください。

○政府参考人(西達男君) お答え申し上げます。
 平成十八年版国民生活白書におきましては、育児のため離職した女性のうち、離職前に正社員であった女性が再就職後も正社員として就職する割合を九・三%と計算しております。

○足立信也君 そういう現状だということです。
 そこで、去る三月七日に発表されました第四回の二十一世紀成年者縦断調査のこの概要を教えていただきたいと思います。特に、正規雇用、非正規雇用による違い、育児休業制度の有無による違い、夫の家事、育児へのかかわりによる違いについて大臣はどういうふうに解釈されているか、説明してください。

○国務大臣(柳澤伯夫君) お尋ねの二十一世紀成年者縦断調査による結果を今御指摘のポイントについて申し上げます。
 結婚につきましては、仕事が正規の方が非正規よりも男女とも結婚の率が高くなっている。また、妻の出産率及び出産後の就業継続率の双方についても、仕事が正規である方がそれぞれ高い傾向となっている。次に、妻の職場に育児休業制度があれば、出産率、出産後の就業継続率ともに高い傾向となっております。さらに、夫の家事、育児時間が長いほど、二人目以降の出産率、出産後の就業継続率ともに高い傾向となっている。
 こういうことでございまして、このような結果を見ますと、正規、非正規、育児休業の有無、夫の家事、育児への参加が出産等に対し影響があると読み取られると思います。

○足立信也君 以上の内容は、分かりやすく私なりに資料一の一番下の欄にまとめてみました。これは、三年間連続で一万九千三百六十七名をフォローしたという、かなり私は精度の高い、いいデータだと思っております。
 もう一度まとめますが、非正規と正規社員を比べると、非正規社員は、男性は結婚しない、女性は結婚したら離職率が高いということですね。それから、子供が生まれにくい、生まれたら離職する率が高い、二人目の子供を望む率が低いということです。育児休業制度が利用しやすければ、子供が生まれる率が高い、出産後の離職率が低い、二人目を望む割合が高い。夫の家事、育児時間が増えれば、出産後の妻の離職率は低い、二人目を望む率が高く、結果として二人目の出生の割合も高い。そういうことなんですね。
 そこで、これは具体的には通告しておりませんけれども、育児休業中の年金の保険料控除というのがございますね、控除というか納付の免除ですね。どうして国民年金だけないんでしょうか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 育児休業の間において、雇用者年金である厚生年金については、今委員が御指摘になられるとおり、保険料の免除の規定があるわけでございます。
 これに対して、国民年金の場合には、雇用者年金でもないということで、育児休業という位置付けが雇用者年金の下にある労働者とは異なるということでございます。

○足立信也君 国民年金の加入者、今過半数が無職の方というのは認識があると思います。残りの半分の方を分析してみると、自営業者よりも実は雇用者、被雇用者の方が上回っているという認識はございますか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 国民年金の加入者について、かなりいわゆる非正規雇用の雇用形態の下にある方が含まれているという認識はございます。

○足立信也君 そこで、育児休業制度、育児休業を取った場合、保険料の、国民年金保険料納付の免除がないということは、これは相当、私は通常の厚生年金あるいは共済年金に比べてその差が歴然としてきているんではないかという気がいたします。
 今、数を言いました。実際には被雇用者が多くなっている。ということは、先ほど大臣が説明された、雇用関係にあるから休業制度があって、それが国民年金にはないから納付の免除がないんだとおっしゃったことには合わないんじゃないですか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 雇用者年金である厚生年金等の場合には、これは雇用者相互が助け合ってこの年金を支えているということから、今申したような育児休業期間中の保険料の免除も行われているということでございますけれども、国民年金にはそうした事情がないと、自営業者もいるし、またいろいろの方がいらっしゃるということから、そうした制度が設けられ得ないということであろうと考えます。

○足立信也君 現状はそうですね。であるならば、育児休業期間については納付を免除するという、保険料のですね、方向性の検討は可能ですか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) これはなかなか難しい問題になると。つまり、同じような性質の雇用、被雇用者が相互に支え合う制度として厚生年金ができ上がっていますし、その体系の中でこうした制度も位置付けられているということを考えますときに、国民年金について同様の制度を検討する余地というのは狭いと言わざるを得ないと思います。

○足立信也君 確認になると思いますが、パート労働者、非正規雇用者で厚生年金へ加入するその割合ですね、もう一度、大体何%を想定されておりますか、今度の改正が成立した場合ですね。

○国務大臣(柳澤伯夫君) ただいま法案を提出すべくその中身について検討中ということでございますので、そういうことで、また法案提出の暁に御議論を賜りたいと思います。

○足立信也君 厚生労働省の発表では一%ではないかなということでしたね。
 厚生年金に加入してなければこの育児休業制度の年金保険料の納付の免除というのは成り立たないというその論法は、私はすべてが当てはまるわけではないんだと思っています。これは、雇用、被雇用の関係にあるところ、関係にある方々という観点で見るべきだと私は思っています。
 そこで、イノベーションのところまでたどり着かないかもしれないので、高市大臣、以上のような、先ほど正規と非正規、それから、育児休業制度あるなし、夫の休業ということ、話をしました。このような結果は個人の努力による違いでしょうか。つまり、個人差でしょうか、それとも、置かれた立場、与えられた環境、そこからくる結果の差、つまり格差、どちらでしょう。

○国務大臣(高市早苗君) これは個人の努力ということもあるんでしょうけれども、一方で社会的な背景というのは非常に私は大きいと思います。
 この調査で出ている、委員が御指摘の点ですけれども、例えば若い方々の経済的な自立が十分にできない状況ですとか、それから育児休業ですね、これが会社で制度としてあってもそれが使いにくい、会社の中の空気ですとか、もうそもそも制度そのものを整えていただいていないとか、そういったお声もまだまだありますし、夫の育児参加の、さっきのお話でもやはりワーク・ライフ・バランスということはまだまだ社会的に浸透していない。
 考えますと、社会的背景という要因というのは私は非常に大きいと思いますので、今度の子どもと家族を応援する重点戦略日本、日本重点戦略の検討会議でございますけれども、この中でも特に、今まで累次の少子化対策をやってきたけれども掘り下げが足りないとされて、特に分科会で取り扱われるテーマが正にワーク・ライフ・バランスであり経済的自立であり、そしてまた企業や社会の意識の変革でございますので、ここを重点的に取り組んでまいりたいと思っております。

○足立信也君 私どもが格差是正国会と名付けたのは、つまり個人の努力による差ではなくて、先ほど大臣がおっしゃったような、正にそのことが格差なんだという認識の下にやっているわけですね。
 そこで、また柳澤大臣なんですが、昨年来、医師不足の問題が非常に取り上げられまして、国民の関心も非常に高いところがございます。私の調べているところでは、二十代の医師、毎年男性が百人減り、女性が三百五十人増えている、こういう状況ですね。そこに、その中で、女性勤務医についてお伺いしますが、先ほど問題になっている妊娠・出産に起因する離職ですね、これ、離職率の調査はございますか。幾らでしょうか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 結論的に言いますと、そのような調査については手を付けておりませんで、結果も当然分からないわけでございます。
 二十一世紀成年者縦断調査において女性の全体の出産後の離職率というものについては調査をいたしましたが、その際、職業についての調査、職業の区分による調査は、管理的な仕事、事務的な仕事などの業務分野による区分で行いました。したがいまして、勤務医など専門的、技術的な仕事に含まれるという方々については格別、別にして調査を行っておりませんところから、女性勤務医の妊娠・出産に起因する離職率は把握しておりません。

○足立信也君 総理を始め、答弁で必ず毎年三千人を超える医師が増えているという話をされるわけですね。
 先ほど言いましたように、二十代では男は百人減っているんです。女性は三百五十人増えているんです。その方々が実際にそのまま継続して働いていけるのかという調査をしていないということがそもそも大問題ではないかと。医師不足の問題を解決するに当たって調査をする予定はございますか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、予定は聞いておりません。私、事務当局からは聞いておりませんが、私は今ここで足立委員にお答えしますけれども、それは必要だと考えます。

○足立信也君 是非やっていただきたいと思います。
 ちなみに、私の友人といいますか、小児科学会のデータをちょっとお示ししますね。  産休の代替要員がない病院は五割、産休中の身分保障がない病院は二割、育児休業制度がない病院は三割でございます。そして、三十代になって女性医師の半分が妊娠・出産を機に勤務医を辞めております。こういう現状なんですね。
 非常にもったいないという意見が今出ておりますが、このことはもう十数年前から分かり切った事態なんです、女性が増えてくるということは。その調査すらもしていない。ただ、大臣は今調査は必要だとおっしゃっていただきましたので、是非その対処が私は急務だと思っておりますので、よろしくお願いします。そして、離職しなくてもいい環境づくり、これが何より大事なんですね、これは医師だけではなくて。
 ここで医師のことを取り上げておりますから、じゃ、病院保育サービスの中で院内保育を実施している割合、病院の中でですね、どれぐらいあるでしょうか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 平成十七年の医療施設調査によりますと、九千二十六病院のうち二千七百五十四病院、率にいたしますと三〇・五%の病院が保育サービスを実施いたしております。
 院内保育所の運営につきましては、昭和四十九年度から補助を実施していることはもう足立委員御案内のとおりでございます。平成四年に策定した看護婦等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針におきましても、地域の実情や利用者のニーズに応じた院内保育体制の整備の充実を図る旨定めております。
 院内保育所の運営への補助は、看護職員の勤務の特殊性にかんがみ、看護職員の児童を対象としてまいりましたけれども、平成十四年度からは女性医師等の医療従事者の児童についても補助対象として追加をし、制度の充実を図っているところでございます。
 なお、平成十九年度予算では、より多くの医療施設を対象とするために補助要件の緩和を図ってございます。

○足立信也君 資料四を、今の答弁の内容です、資料四をごらんください。院内保育施設があるのは、院内では二二%ですね。最低が青森の七%です。赤は一五%未満のところを私が抜き出しました。青は四〇%以上です。とはいっても、最高は滋賀県の院内保育としては四二%ということです。  今の答弁と重なるかもしれませんが、これでは離職率を下げることは難しいと私は思いますが、もう一度この率をごらんになって、やはりどうあるべきかということをもう一度御答弁ください。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、女性の学生と申しますか医師候補と申しますか、医師候補の皆さんの医師免許試験におけるこのシェアは三分の一になっていると、こういう状況でございます。場合によってはこれは更に増えるかもしれないという状況かと思います。そういう女性医師が結婚、特に出産によって退職をするということは、私は本当にこれは日本のこの医師不足問題の一つの側面としても重大な問題だと、このように考えております。
 それを緩和するためと申しますか、防ぐためにどうしたらいいかということの有力な施策として今院内保育所の問題を足立委員が御指摘になられまして、私も全く同じ考え方を持っております。したがいまして、今この数字を指し示されましたけれども、こういう状況はもう本当にできるだけ早急にもっと引上げを図っていかなければならない、このように考えます。

○足立信也君 私が大学に入学したのは昭和五十一年で、その当時は数%から一割が女性でした。しかし、そのもう十年後には四割の医学部の学生が女性でした。ということは、もう八〇年代後半からその事態はもう分かっていたわけです。今早急に取り組むべきだと私は思っております。
 次は、高病原性鳥インフルエンザについて、新型インフルエンザも含めてですね、そのワクチンについて質問いたします。
 タミフルの問題については、これはその有効性あるいは安全性については疑問のところもございます。それから、備蓄量に関しては、日本で二五%、三千二百万人が罹患するといいながら、備蓄は二千五百万人と、その差の七百万人は一体どうなるんだという話もございますが、ここは、もっと有効性のあると思われるワクチンです。
 ワクチンの製造には鶏卵は欠かせません。鶏卵をワクチン製造用に供給している農家及びその地域はどれぐらいあるんでしょうか。

○政府参考人(高橋直人君) お答え申し上げます。
 インフルエンザワクチンの製造は、通常期のもの、それから新型のものも、国内の四社で製造が行われております。この四社がそれぞれインフルエンザワクチン製造用に必要な有精卵を供給する三から四程度の農家と個々に契約を結んでいるところでございます。
 供給契約を結んでいる農家の具体的な名称、地域等については、これは契約の内容でございますけれども、所在地といたしましては、工場が本州、四国、九州でございまして、農家もその近辺に立地をしているというところでございます。

○足立信也君 本州、四国、九州という話がございました。工場は四か所。四か所がどこにあるかは教えていただけますか。

○政府参考人(高橋直人君) 四社、新潟県と埼玉県とそれから香川県と熊本県でございます。

○足立信也君 私がちょっと気になっておりますのは、これは地元の市議会議員の方の指摘もあったんですが、移動制限区域って設けられますね、鳥インフルエンザが発生したときに。その中にワクチンの製造をやっている工場あるいはそこへ鶏卵を供給している農家が含まれた場合に、その鶏卵の供給はどうなるんでしょうか。

○政府参考人(町田勝弘君) お答え申し上げます。
 高病原性鳥インフルエンザの発生確認された場合には、ウイルスによります、その拡散によります本病の蔓延防止を図るということで移動制限を実施しております。その移動制限区域内にワクチン用発育卵の生産農場があった場合、これも、この農場も対象に含まれるということでございます。
 御指摘の大分県の事例でございますが、十六年に発生がございましたが、二月十七日に発生が確認された段階で移動制限を実施いたしました。移動制限の対象となったのは全体で五十一農場ございまして、このうちワクチン用の発育卵の生産農場八か所ございました。その後、周辺農場のウイルス検査で異常がないことを確認されましたことから、専門家の意見も伺いながら、十六年の二月二十八日でございますが、発生農場から半径五キロ以上三十キロメートル以内の区域を搬出制限区域といたしまして、ワクチン用発育卵を含めた鶏卵の出荷を認めたところでございます。

○足立信也君 ワクチン製造用の鶏卵を供給している農家も移動制限区域に入った場合には同じように扱われるという解釈でよろしいですね。

○政府参考人(町田勝弘君) そのとおりでございます。

○足立信也君 ワクチン、まあ鳥インフルエンザあるいは新型インフルエンザも大流行した場合に、その同じような扱われ方、あるいは格段の防御策というのは必要だと思いますが、どのようになってますか。

○政府参考人(高橋直人君) 先ほどもお答え申し上げましたが、現状におきまして、一メーカー大体三から四の農家と契約いたしております。したがいまして、仮に一部の供給の農家が移動制限区域内になったとしても、他の供給施設からの補充ということでワクチン製造への有精卵を確保するということは可能な体制になっているというふうに聞いております。

○足立信也君 その卵の確保のために、予算は十七年度はどのように使われていますか。

○政府参考人(高橋直人君) 十七年度の補正でございますか。

○足立信也君 はい。

○政府参考人(高橋直人君) 十七年度の補正におきましては、こういった農家との契約で卵の供給を受けまして、四社で、これ全部で一千万人分のワクチンでございますけれども、その製造についての予算を付けているところでございます。

○足立信也君 卵の確保で予算、今はっきりおっしゃらなかったような気がしますが、幾らですか。

○政府参考人(高橋直人君) 鶏卵などの資材の確保に努めまして、七十七億円を計上いたしたところでございます。

○足立信也君 七十七億円の使われ方というのはフォローしているんでしょうか。

○政府参考人(高橋直人君) 七十七億円における内訳でございますけれども、これ、製造のための経費でございます。これ、卵から確保してそれからワクチンの原液までの製造の経費でございます。

○足立信也君 四社に対して補助七十七億円ということですか。

○政府参考人(高橋直人君) これは途中で社団法人を通してのその四社への補助でございますが、四社に対しての総額が七十七億ということでございます。

○足立信也君 特別なインフルエンザに対する防御策は何をされてますか。

○政府参考人(高橋直人君) 予算の中では特別に、それぞれの農家が防御施策について講じることについて特別の予算は私ども計上いたしておりません。
 ただ、このワクチンメーカーそのものが、元々、このワクチン製造のための有精卵を供給する農家としては、当然、通常の食用卵の卵を供給する農家とは違いまして、ずっと衛生管理面で注意していただかにゃいけないことが多うございますんで、メーカーサイドはそういったものについて、相手の農家を選ぶ際に十分そういった面に注意をして農家と契約をしているということでございます。

○足立信也君 七十七億円のその使用の仕方は会社にお任せという意味ですか、今の答弁は。

○政府参考人(高橋直人君) 衛生管理面でどういうふうな注意をするということについては、それは企業サイドにもちろんお願いをしているということでございます。もちろん、補助金のそういった適切な執行という意味ではもちろん私ども管理をいたしております。

○足立信也君 では、どのような指導あるいは指示を出されているんでしょうか。

○政府参考人(高橋直人君) ですから、先ほど申し上げましたように、ワクチンの製造用のための原材料というのは、いわゆる有精卵については、これは通常の人間の食用に用いる無精卵とは違いまして、ずっと高いレベルの衛生管理が要求されます。それについては当然メーカーサイドでそういったものに留意をされて相手方の農家を選んでいるということでございます。

○足立信也君 メーカーへお任せということですね。

○政府参考人(高橋直人君) 当然、そのメーカーがその辺を十分留意をされて選んでいるというふうに私どもは承知いたしております。

○足立信也君 発生したときに、あるいは予防のためにも、ワクチン開発、製造が是非とも必要だということは皆さん共通認識だと思います。それが、インフルエンザの感染区域に入った場合のその防御策ということがほとんどないというお話でした。これ以上のお話は、集中審議、あした用意されておりますので、我が党の議員がすると思います。

 以上で私の質問を終わります

070312予算委員会会議録より
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