国会会議録
 

平成18年3月30日- - 環境委員会


○足立信也君 民主党の足立信也でございます。
 本日は、たった一日しかないこの法案の審議、私も大臣に対する質問を八問、昨日通告させていただきました。
 先ほど簡単に委員長の方からお話がございましたけれども、やはり私としては多少腑に落ちない、多少じゃないですね、腑に落ちない面がございますので、確認いたしたいと思います。
 まず、委員長に質問という形になるかと思いますが、法案の審議、一日の予定で質疑から討論、そして採決と、これを大臣が欠席して、あさってから施行される予定だと。こういう形態は今まで前例があるんでしょうか。

○委員長(福山哲郎君) 委員部で調査を今している最中でございますが、日切れ法案、日切れ法案ではないにかかわらず、委員会の当日に大臣が入院をされて委員会が開かれたというか、こういった例は今まで、今のところ調査中でございますが、ないと聞いております。

○足立信也君 前例はどうもないようだということでございます。
 では、責任の問題について伺わしていただきます。
 あさってから施行ということですが、大臣が不在のまま副大臣が代わって答弁なさる。その内容あるいは表現によっては、人、人、それぞれ皆さん違うでしょうが、そのことに対して大臣がすべて責任を持つ。しかも、あさってから施行された後も、大臣の答弁に基づいて国民は理解し、私たちも理解をし、その事柄が得られないまま副大臣の発言をそのまま大臣の発言とみなしてやること自体、責任を全うしたと、あるいは全うしていると言えるんでしょうか。
 例えば、我々同僚の参議院議員の田氏、御病気だと分かってはおりますが、本会議の採決の際には必ず出席なさいます。歩行が困難な場合は代理人が記名採決しております。
 責任問題として、前例のないことを今日やろうとしている。しかも、その日程の変更も提案されていない。大臣不在のところで討論をして、採決をしていいんですか。見解をお伺いさしていただきたい。

○委員長(福山哲郎君) 足立信也君、今のは副大臣に対する質問でよろしいですか。
○足立信也君 まずはそうです。

○副大臣(江田康幸君) 先生御指摘のとおり、国環研法、大変に重要な審議でございます。そこに、緊急入院でございますが、大臣不在の下で御審議をしていただく、その内容等について、質疑応答等について、大臣不在ではございますが、副大臣が全責任を持って政府として対応をしてまいる所存でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

○足立信也君 今、副大臣が責任を持ってということをおっしゃったんですか、これが一点と、それからもう一点は、では、予定されている審議の日程、これは変更する予定はないという、この点は委員長でしょうか。それとも、そこまですべて協議された、理事会で協議された後ということでしょうか。

○委員長(福山哲郎君) 足立委員、もう一度、申し訳ありません、お願いします。

○足立信也君 一点は、今御発言で、副大臣が責任を持つという発言されたようにお聞きしました。それはこの法案施行後、それも含めてという話なんでしょうか、それが一点。もう一点は、本日の審議日程、先ほど討論、それから採決まで含めてということを申し上げましたが、その予定は変えないという前提でこの委員会が持たれているのかどうかを確認したいと、その点です。二点。

○委員長(福山哲郎君) この委員会で採決に至るまでは理事会で協議をして決定をさしていただきました。(発言する者あり)
 委員の方々で不規則な発言をせずに、民主党からそのような協議がある場合には、民主党の理事を通して委員長に述べていただきたいと思います。

○副大臣(江田康幸君) 今、足立先生の御質問にお答えいたしますが、大臣等の緊急で不在する場合、大臣が不在する場合におきましては副大臣をもってこれを代行するということでございますので、この責任を持つということでございます。

○足立信也君 先ほど、一部分まだ答えがないかもしれません。それは施行後も含めてということですか。

○副大臣(江田康幸君) そうでございます。

○足立信也君 理事会で決定されたこと、当然私たちの党からも理事が出席しておりますし、私は理解いたしました。了解かどうかはまた別として、理解いたしました。
 ですから、どうしても、私だけではなくて、他の委員も大臣に直接聞きたいという事柄が昨日も通告されていると思いますが、本日もあるんではないかと思います。是非、この点に関して、足りないと、あるいは大臣に直接お聞きしたいということがあった場合の委員会開催について検討をよろしくお願いいたしたいと、まず。

○委員長(福山哲郎君) 後刻理事会で協議いたしたいと思います。

○足立信也君 ちょっと質問の通告の内容からかなり割愛させていただきたい、そのように思います、時間の関係もございますので。
 まず、大野委員からもありましたように、基本の考え方ということでもう一度だけ言っておきます。
 昭和四十九年に国立公害研究所、これは我が国唯一の環境分野の国設の研究所である、それが平成十三年に独立行政法人国立環境研究所になったということですね。平成十五年八月の閣議決定で、国家公務員の身分を有しない者が担う場合にどのような問題が生じるのかを具体的かつ明瞭に説明できない場合、特定独立行政法人以外の独立行政法人とすると。つまり、デメリットがないんだということがはっきり証明といいますか、対策をきちっと出されているという前提があれば非公務員型に移行するという閣議決定がなされているわけです。そして昨年六月、経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇五、これでは独立行政法人を含む公的部門の人件費を抑制、運営費交付金を見直すと、この流れで今回の法案が提出されていると、そう理解しております。
 そして、衆議院では、会議録読みましたが、どうも大臣及び政府参考人の答弁は、期待されるメリット、これをかなり強調されておりまして、人事交流の促進により効率的な業務運営が進むということを積極的に評価すると、実態よりも更に期待して評価するという意味だと思いますが、期待感が一杯なんですね。
 その中で、私は先ほど言いましたように、デメリットを払拭しなきゃこの非公務員化に変えるということは成り立たないわけで、環境研究所の職員からの指摘、九項目、デメリットと思われることが挙げられております。私はその資料を整理して、大体九項目に分けられるんだろうと思いました。それを今回はすべて質問通告してあるんですが、その部分は、重要なこと以外は割愛させていただきます。
 まず、先ほどモラルの件がございました。モラルと同等に使命感というものがあります。使命感が低下するんではないかと。大臣は、幾つかの懸念に対して対応策が見付かったから移行するんだということを話しているわけですね。ところが、会議録を読みましても、あるいは法案の内容を見ても、使命感が低下する懸念に対する対応策というのは具体的に一度も語られてないんですよ。この点については、その使命感というのは環境研究所の使命ですね、環境政策の企画立案、各種基準の設定に当たって必要となる科学的基盤を提供する、この使命感ですね。この点の対応策というのを具体的に教えてください。

○政府参考人(田村義雄君) ただいま委員からお話ございましたように、国環研を今回非公務員型の組織に変える際に当たって、そのメリット、デメリットを比較考量していったわけでございます。そして、デメリットにつきましては、先ほど政務官からも御答弁申し上げましたように、それらについては今回の規定の中にも講じる様々なことによってこれを解決できると。むしろ非公務員型のメリットを今おっしゃられたように積極的に評価して、そして変えるという結論に至ったわけでございますが、今の御質問の使命感の低下ということが懸念されるということだと思います。
 これに対する対策でございますが、まず環境問題自体が、もう御承知のとおり、ますますこれから多様化して複雑化していく中でございますので、この国立環境研究所、国環研の使命、役割はますますこれからも一層重要になっていくんではないかと思います。それは組織が公務員型から非公務員型に変わったということがあってもその重要性は変わることはないと、そのように考えております。
 また、独立行政法人自体、もちろんこれからも独立行政法人であり続けるわけでございまして、独立行政法人は正に法律上、公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業を行う法人で、極めて公的性格が高い法人でございますから、引き続き、独立行政法人であります国立環境研究所というのはその意味でも高い公益性を有していると思います。
 環境問題がますます重要になっていくこと、そして独立行政法人としてあり続けること、そしてこれまでもそうした研究所の役割を自覚して、高い使命感を持って研究活動に従事してきた職員の方々も今後ともその使命感を維持し続けるものと、私どもはそう考えておりますし、また、国環研におきましては、今回の組織改正に当たりましても、職員への情報提供、あるいは何回にもわたる説明会、あるいは活発な議論等を通じまして本法案に御理解いただくよう努めておりまして、これによりまして、従来同様高い使命感を持って研究活動に従事していただけるのではないかと、そのように考えているところでございます。

○足立信也君 私は具体的な対応策と言ったんで、期待していますとか、そのまま継続していただけるんではないかと、そういうことを期待して質問したわけではないですね。
 具体的なことをちょっと、ちょっとだけ挙げさせていただきますと、特定機能病院とかは、理念を掲げること、そしてそれを訪れる方、職員の必ず目に付くところに掲示すること、そしてそれを復唱するといいますか、そういうことを具体的に言われている。これは一つの例として挙げさせていただきます。
 ただ、具体的な対応策を挙げてくださいという質問に対して、具体的な対応策は私はなかったと今思います。でも、次に行きます。
 二番目は、争議権行使による業務の停滞の懸念。これは飛ばします。
 次に、身分保障。解雇された場合は解雇後に裁判を行わないと雇用が確保されない、そういう問題があります。これも飛ばします。
 私、国立大学に勤めておりましたので、独立行政法人、国立大学法人になって一番問題になっている点です。労働基準法が適用になる。労働保険料、雇用保険料、この十八年度の見積りはいかがですか。

○政府参考人(田村義雄君) 十八年度の国立環境研究所に対します運営費交付金の算定の中におきまして、今御質問の、雇用保険料事業主負担分として約二千六百万円、また労働災害保険料事業主負担分として約一千百万円を計上しているところでございます。

○足立信也君 人数の関係あります。大学なんかですと何万という形になってきますので。
 要は、運営費交付金を減額していくことが、先ほど答弁にもありました、今後の方針だと。さらに、雇用保険料、労災保険料を払わなければいけない。そしてまた、研究費はきっちり確保するんだと、そうおっしゃっています。となると、減っていくのは人件費ということなんですね。
 そこで問題なのは、人件費が減っていくということは、非常勤、あるいは期間付任用、あるいは嘱託、そういった非正規雇用への、最近話題になっておりますけど、非正規雇用へできるだけ移行していきたいのか、あるいは、そのおそれは非常に強いんじゃないかと私は思いますけれども、その方向性しかなかなか浮かばないんではないかと思いますが、この点はいかがでしょう。

○政府参考人(田村義雄君) 申し上げましたように、運営費交付金の算定におきまして人件費を計上する際に、御質問のありました雇用保険料事業主負担分、そして労働災害保険料事業主負担分も当然考慮されておりますし、そういうことをきちっと別途計算してその中に含めますので、これが入ったからといって給与の分が減るというものではないと思います。
 ただ、いずれにいたしましても、こういう状況の中できちっと運営費交付金を確保していく、そして必要な額はきちっと確保していくというのは私どもの役目でもあります。そのように考えておりますが、一方、今お話があった、常勤から非常勤等の方に移行がどうしても懸念されるというお話でございますけれども、現在、国立環境研究所で作成中の就業規則の、まだ作成中でございますが、この案におきましては、例えば服務規律違反に対する懲戒処分とか、あるいは通常認められております様々な解雇の事由、こういうものについては規定をしておりますけれども、いわゆる正規職員を非正規職員に移行させるような取扱い、そういった規定は設けないと聞いておりますし、何か意に反して正規職員を非正規職員にするようなことはないと、そのように考えております。

○足立信也君 私、国立大学の講師だったとき、九年間ですけど、それと今国立大学法人になってからの意見を聞きますと、任期付雇用が増えている、そして成果を求められる。当然といえば当然なんですが。研究所あるいは教育機関にとって大事なものというのは、人が人を育てるということなんですね。私は、教育研究という使命がありました。それ以上に大きな使命は、私は外科医ですから臨床面をきちんとやるんだという三つの使命があったわけです。忙殺されて、私自身の反省としては、学生と接する時間が非常に持てなかった、これではいい学生を育てられないなと今反省の気持ちがあるんです。人間教育としてできなかった。研究者を育てることの大切な一つとして、若手の研究者を自分が育てていくことにより研究者として更に一段高いところに行くんだということなんですね。これが任期付雇用あるいは非正規雇用、成果を求められる、ゆとりはない、これは教育研究に対して大変な荒廃を招くと思っています。
 私、国立大学の講師だったと言いましたが、年間の研究費、年間ですよ、四十万ですよ。それが国立大学法人になって二十万ですよ。これで研究を全部、教育も含めて賄えと。学生の面倒をどうやって見ていったらいいのかと、研究費は関係ないですけど、ゆとりがないんですね。この点を強く、私は、この日本が研究教育面で頑張っていかないと立ち行かないだろうと思っていますから、その点、先ほど申し上げましたように、民間のように非正規雇用が進んでいく、その事態は何としても避けないと難しいんではないかなと思います。
 先ほど触れましたことの中で、能力主義、成果主義などの競争原理が大分、大幅に入ってくるんではないか、そのように思います。当然そうなると思います。
 そこで、資料一をごらんください。カラーで、カラーコピーは大変だから困るって前回、大石議員ありましたが、高いカラーコピーです。これ、何だと思いますか。私もこれ見たときに、あれ何だってこう聞いたんですけど、実は風車なんです、ダリウス・サボニウス型という。この前小林議員がこの点について説明されていました。真ん中にあるドラムのようなのが、これがサボニウス型です。これが非常に風速が弱いときでも始動、回り始めるんですね。そして、外側にあるダリウス型で回転を維持するんです。外側にあるのは、これはプロペラ型しているんですね。直径五・三メートルです。カラーで撮ったのは、下の方の旗を見てほしいんですね。これ、つくば市の市旗、国旗、校旗、たなびいていますね。これ、十分間、風車は全然回ってないんですよ。
 なぜ私これ出したかというと、これ成果主義のことを言いたいんですが、国立環境研究所から一番近い小学校なんです。その中間に私の家があるんです、関係ないですけど。これ日曜日撮ってきたんですけど、そのことなんですけど、成果主義に結び付けて、これは、環境省が指定した補助事業を十個選んだわけで、そのうちの一つなんですね、一億八千万の補助。そして、この前の小林議員の質問に対して局長は、国は補助事業としてこれだったら採択しても大丈夫であると判断して採択したと、そして風力発電設備の能力が実際に設置された風力発電設備能力と異なっていた、環境省は非常に問題であると考えている。
 具体的に何が問題だというふうにとらえているんですか、その点をちょっと詳しく説明していただきたい。

○政府参考人(田村義雄君) 今御指摘にございましたように、このつくば市の事業は、環境と経済の好循環のまちモデル事業、まほろば事業と言っておりますが、この主として環境省が十六年度に選定した、今御指摘ありましたように十か所、そのうちの一つの事業でございます。平成十六年度から三か年でこのつくば市の小中学校五十二校に小型風力発電設備を設置するというのを核とする事業でございます。
 ただ、つくば市の小型風力発電につきましては、昨年七月の設置以降、騒音など機器の不具合の問題が発生したわけでございますが、加えて、昨年末にはそもそも、今御質問にございましたが、発電量の試算に問題があるというような地元報道等もございまして、本年一月につくば市等から詳しく聴取をいたしました。この二酸化炭素削減量の試算の基となりましたつくば市が委託先の早稲田大学に委託したつくば市小中学校風力発電導入基本計画、ここで見込まれておりました風力発電設備の能力と実際に設置された風力発電設備の能力が異なるものでありますので、このままでは当初見込みの発電量は得られないということについて、私ども環境省としても確認をしたものでございます。
 私ども、問題があると申し上げました。それはやはり、いずれにいたしましても、国の補助により設置した施設でございます。その目的たる機能を発揮していないということは極めて問題があると考えておりまして、現在、つくば市には早急に改善策を検討するように今申し入れているところでございます。

 環境省としては、引き続きつくば市とよく相談をいたしまして、今後の対応を考えてまいりたいと考えております。
○足立信也君 そこも確かに問題なんですね、出発点はそこです。私の問題のとらえ方が違うんですね。それはこれから言いますが、確認、もう一回言っておきます。
 これ、地上に近い国旗がたなびいていますね。これ、十メーターぐらい高さあるでしょうか。桜、結構大きなソメイヨシノの上に出ています。これは十メーターはあるでしょうね。十分間、旗はたなびきながらも風車は回らないということです、この写真はですね。
 そこで私が問題に思っているのは、この設置に当たって設置検討委員会というのがつくられたんですね。ところが、これはつくば市です、ですから余り詳しくは触れません、委員長も選任されておらず、一度も委員会も開かれていない。これはつくば市の問題だと思います。
 先ほど局長が言われましたように、基本計画にある能力と実際に設置された風力発電設備の能力が異なっていたと。簡単に言いますが、別物だったということなんですね。その内容なんですけど、基本計画に出されているのは、この前小林議員もおっしゃいました、直径十五メートルの風車なんです。どこにもないんです、そんなもの。そして、設置されているのは、先ほど言いましたが、直径五・三メートルの風車なんです。風の関係とかいう大臣からの答弁もありましたが、これ、旗はたなびいていると分かりますように、この基本計画のいいところは微風でも回転をするという売り文句なんですね。そして、先ほど言いましたどこにもない十五メートルの風車、つまり架空の風車なんです。それを計算している。それが報告書になっている。でも、実際に設置された風車は別物なんですね。架空のものを机上で計算して出して報告している。
 ちょっと意味合い違うかもしれませんが、私、捏造だと思うんです。構造設計の偽造と似てませんか。私の問題点のとらえ方はここなんですね。これが成果主義の一つの弊害の現われじゃないかと思うんです。
 もう一つ。非公務員化して独法になった場合に兼業できるんですね。この報告書を書いた方、そういう風車を開発、販売までなるんですかね、会社を設立してますよね。そういうことが、奨励していくんでしょうね、きっと、兼業を。そうすると、そこでも成果を求めなきゃいけない。
 今、以前の国立大学は、まあ私立大学、ここは私立大学ですから、私立大学もそうですけれども、ベンチャー企業の立ち上げ数というのが物すごく評価の対象になっているんですね。恐らくは、立ち上げることに対して周りは非常に押したんでしょう。立ち上げたら成果出さなきゃいけないですね。そのことがこういう架空の風車の机上の計算だけの報告書になっているんじゃないですか。この点が私は問題。研究とかあるいは教育もそうですが、そういうものに携わる人間にとって、この捏造するんだ、まあ韓国の教授の話もございますけれども、こういう事態が実は一番の問題だと私はとらえているんですね。
 この点についてはこの環境委員会の中でいろいろ議論しても先へは行かないと思いますから、私の問題点のとらえ方はそこだということをお伝えしておきたいと思います。これで六個目ぐらいまで行きました。
 次の懸念は、採用の公平性が確保されるか。これは独法の基準で採用はできるわけです。少ない常勤で非常勤の方を非常に多く採用している。採用基準は自由に作れる。今までは博士を持っているか国家公務員の試験に合格した人しか採用してないですね。それが、採用基準自由に定められる。縁故採用あるのかなあと。このことは感想だけ述べて飛ばします。
 それで、もう一つ。もっと大事なことは、人事交流、これを大臣も政府参考人もこの点がメリットなんだと、この人事交流が活発になるんだと、これを強調されるんですよ。私はそこが一番疑問に思っているんです。
 ここで大臣の発言ちょっと確認しておきたいんですが、衆議院の環境委員会で大臣は、職員となって、つまり常勤という形の実績はこの五年間ないと答弁されている。この意味がよく分からないんです。これは、出向という形が多いんでしょうが、実際に交流という形で採用された人は五年間、つまり独法になってからいないという意味なんでしょうか。確認をお願いします。

○政府参考人(田村義雄君) 多岐にわたる御質問でございましたが、まず、採用の公平性……

○足立信也君 最後の点。

○政府参考人(田村義雄君) 最後の点だけでよろしゅうございますか。はい、分かりました。
 人事交流の件でございますが、大臣はそのように衆議院の答弁をいたしております。その意味は、人事交流という場合に、確かに幅広く人事交流という概念はあると思います。例えば、国立環境研究所……

○足立信也君 違います、内容が。
 発言でこの五年間常勤という形の実績はないと、それはどういう意味なのかと、そこだけです。

○政府参考人(田村義雄君) 国立環境研究所においては相互にその身分、要するに国立環境研究所が民間の企業に行く、民間の企業の方が身分を変えて国環研へ行くという、そういう相互に純粋な意味での、狭い意味での人事交流というものはないと、そういう意味でございます。

○足立信也君 それは独法になってからだということだと思いますが、一つ一つ聞いていきますよ。
 これは、じゃ、そこへ行って働こうかという意欲の問題にかかわりますからね。懸念ということで、一番心配なのは年金、退職金制度。実際に異動する当事者にとって不利益じゃないのかということを一つ一つ確認したいと思います。
 まず、これは出向者が四十三人、そのうち環境省からは三十八人、これは十八年度、間違いないと思いますね。国家公務員が独立行政法人環境研究所に出向、二年以内がほとんどですけど、この際は、年金はまあそうでしょうが、退職金は環境研究所にいる間は通算されるんですか。そのまま上積みされて継続されていくんですか。

○政府参考人(田村義雄君) 通算をされることになっております。

○足立信也君 国家公務員は通算されるんですね。
 十七年度ですか、共同研究というのを非常に多くやられていて、これは評価が高いと思いますね。地方の環境研究所、これは地方自治体が設置母体ですね、地方公務員です。これとの共同研究が六十三もある。民間の研究所と十一あるんですね。
 じゃ、地方公務員が独立行政法人環境研究所に行ってまた帰る、この際の、独立行政法人にいる間の年金と退職金の通算はあるんですか。

○政府参考人(田村義雄君) 年金につきましては、地方公務員等共済組合法によりまして出向していた期間についても通算できるよう措置されておりますが、退職金においては、それぞれの地方公共団体の退職金の手当条例によって異なるかと思います。その期間を通算できるとする規定を設けている地方公共団体であれば通算できるということでございます。

○足立信也君 その数まで詰めたいですけれども、多分無理でしょうから。原則的にはできるところもある程度だと思うんです。原則的にはないんだと思うんです、通算は。地方公務員は通算できないんですよ。
 じゃ、以前非常に交流が活発であった国立大学、国立大学法人ですね、今は、国立大学法人からこの環境研究所、独法になった環境研究所に出向した、二、三年やると、この場合は年金、退職金は通算されるんですか。

○政府参考人(田村義雄君) 年金につきましては、御承知のように国立大学法人も国家公務員共済組合法の適用を受けますので、これは年金の期間に含めることができますが、退職手当につきましては、それぞれの国立大学法人の規定におきまして通算規定があれば通算できるということでございます。

○足立信也君 通算規定があればと。ほとんどないんですね。
 次は、これ独法、別の独法、それから民間企業、併せて聞きます。これは独立した企業体ですからね。
 独法から、あるいは民間から国環研、国立環境研究所に来た場合は、当然これは年金も別ですし退職金も別で通算はされませんね。

○政府参考人(田村義雄君) そのとおりです。

○足立信也君 というように、出向の中でも国家公務員、特に環境省が四十三人中三十八人、ほかも官僚の方ですね、この方々が異動するときだけ退職金は全部通算されるんですね。
 ところが、地方公務員や国立大学法人や独法、民間は全部切れるんですね。できるところもあると、それは確かです、そのとおりです。切れるんですね。評価委員会の中でも、これじゃ退職金が三分の一ぐらいになってしまうという意見が出ていますね。そういうところに自ら進んで二年間あるいは五年間行きますか。人事交流がこれから活発になるんだと。それ普通の感覚ではないと思います。実際、五年間、独法になって、ないって言っているんじゃないですか。さらに、非公務員化になって、それぞれが独立して、ほかの独法から移ろうとしたら、あるいは国立大学から移ろうとしたら一回切れる。退職金もですね、年金の通算も切れる。そしてまた、独法に行って、また帰るときにはまた切れる。これで進んで行きますか。どう予想されますか、お答えください。

○政府参考人(田村義雄君) ただいまそれぞれケースに分けて御質問がございましたように、独立行政法人あるいは民間企業が一番典型的な場合だと思いますが、民間企業等との人事交流におきましては年金あるいは退職金の通算ができないと、相手側がそういう規定を持っていない場合にはできないと、それはそのとおりでございます。従来から人事交流の促進のために問題となり得る点があったということは事実だと存じます。
 それは、非公務員化することによってそれが直ちに改善するということではございませんけれども、人事交流の相手方において、国環研と人事交流の相手方との間に調整をすることによって、そして相手方に規定を整備することを含めまして、必要に応じて調整しながら今後改善されていくことを私どもとしては期待をしているところでございます。

○足立信也君 具体的な対応策ができない限りは、つまりデメリットと思われることが払拭できなければ移行できないんではないんですか、非公務員化に。そういうところからスタートしたんではないんですか。
 それと、非公務員化にすることによって解決できるんではないって今はっきり言われましたが、逆なんですよ。非公務員化にすることによって悪くなるんですね。例えば、先ほど言いました六十三の共同研究をしている地方公務員との間ですね、これ公務員であれば通算できるはずなんですね。当然そうですよね。公務員じゃないから通算できなくなっちゃうんですね。だったら来ませんよ。どうして人事交流が進むんですか。よく考えてくださいよ。だれもそんなこと選びませんよ。
 これ以上は言ってもしようがないと思いますので、そういう問題提起をしておきます。
 次に、資料二です。
 大臣が、業務に必要な予算については効率的、効果的に活用していくと、そう答弁されております。これが契約です。国の機関は一般競争入札が原則なんですけれども、例えば工事・製造の場合は五百万円までは指名競争入札、二百五十万円までは随意契約と、そういうふうに国の施設の場合は許されている。これは独法化後、国立環境研究所はそれぞれ約倍額までそれを、その基準、幅を上げたんですね。これ説明いたします。
 本来、国であれば、一番上の段です、一般競争入札であるはずのところが指名競争入札へ独法として変えた。つまり、物品購入等でいえば三百万円というところ、指名からいうと上限を、一千万円以下まで上限上げたんですね。上げました。役務にしてもそう、工事・製造にしてもそうです。ところが、指名競争入札の範囲を上げたのに、指名競争はゼロですよ、平成十六年、随意契約が百四十六ですよ。
 もう一つ。じゃ、指名競争入札も幅があります。その幅を独法化されて随意契約へ広げようということで、物品購入等でいえば百六十万円超から五百万円以下まで上げた。同じように役務、工事・製造も上げたんですね。全部随意契約です、四百十四、これ十六年度ですね。この金額に該当するものをすべてと言っているわけじゃなくて、基準を変えたことに該当するもので実際どうなったかという数値です、上の二段は。指名競争がゼロだということですね。
 この二点鎖線以下はこれちょっと別の感覚で、同じ平成十六年度で、じゃ本来一般競争であるべき一千万円を超える物品購入、役務、工事・製造の一般競争の入札の数、合わせて十六です。ところが、本来一般競争であるべきところを随意契約が八十なんですね。こういう実態なんです。
 そもそも、今法案において、目的として当然国立環境研究所の使命を果たしながらも効率的、効果的にやっていくんだと、独法にした目的もそうであった。さらに、非公務員化にすることによって更にそれをもっと高めていこうということだと思います。例えば、一般競争入札であるべき一千万円を超える契約の八割以上が随意契約だと、これは効率的になっていると言えますか。

○副大臣(江田康幸君) 今御指摘の件でございますが、国立環境研究所におきまして指名競争入札ができる額の基準を国の基準よりも高く設定しましたのは、平成十三年の独立行政法人化に伴いまして業務量の増大が予想されたために、限られた人員でその処理を効率的に行う必要があったからだと聞いております。
 先生御指摘の、随意契約が多いのは御指摘のとおりでございますが、これは研究所という性格から見ると、この最先端の研究機器の購入とか調査分析、システム開発といった専門性を要求されるような内容の契約が多くて、必然的に随意契約とならざるを得ないケースが多い、こういう事情によるものでございます。
 一般的に、契約につきましては可能な限りやはり競争入札を行うべきであるということは当然でございますので、研究所の取組状況を見ながら、我が環境省としましても、先生の御指摘を踏まえつつ検討をしてまいりたいと思います。ただ、研究所には先ほども述べたような事情もございますので、随意契約の件数だけを見て直ちにその是非を論じることはできないということだけは御了解いただきたいと思います。

○足立信也君 数だけで是非を論じられないと、私もそう思います。ですから、私もこの資料、届いて整理したのは昨日でしたので間に合いませんでした。是非、この内容をお示しいただきたい。その点の確約を得たいと思いますが、いかがでしょう。

○副大臣(江田康幸君) 努力いたします。

○足立信也君 努力いたしますよりも、やはり理事会で協議していただくとか、これは出すべき問題である。一般的に考えて、効率化しようというのは、先ほど時間の短縮を効率化というふうにおっしゃいましたが、やはり税金の無駄遣いを省くことが大事なんであって、一般的に考えて、一般競争入札から随意契約にするということは、それは無駄遣いがされているんじゃないかなと私ども国民としては考えるわけでございますから、それは明らかにしてほしいと思います。

○副大臣(江田康幸君) 先生御指摘のこの内容につきましては、国環研の方と協議いたしまして進めて、開示できるようにしたいと思っております。

○足立信也君 そろそろ時間ですので、あとは質問というよりも、本日はスタートが小池環境大臣の緊急入院ということでこういう事態になってしまいました。一日も早い回復を私自身もお祈りしておきたいと思います。
 もう一つは、独法になって、あれだけ日本で唯一の国設であった環境研究所で、内部の研究者から理事あるいは管理職に登用が一名しかないという事態で、管理業務部門がほとんどが中央官庁からの出向で、最大で二年ぐらいの程度でどんどん替わっていると。これで、国あるいは世界の将来を見通した環境政策のための立案という基準を作る、そういった使命が本当に果たせるのかなと。これは非常に疑問に思います。
 国立環境研究所の社会的使命、業務の性質、そういうものを考慮しながら、やっぱり私としては、これは国としてきちんと、日本の誇るナショナルインスティチュートとしてやるべきだと私は強く思っております。海外から人事交流で研究にいらっしゃる方も、ナショナルインスティチュートだと思って来たら、公務員でもなく、これ本当に国立なのか、働いている人は官と言えるのか、大臣の命令権限もない独立行政法人で、しかも公務員でもない、ナショナルインスティチュートだと思ってやってきた、そういう事態になってしまうんではないかと、名前はそのままですからね。そのことを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。

○委員長(福山哲郎君) 足立信也君の冒頭の質問にお答えいたします。
 政務次官時代に、大臣欠席の中で政務次官が代わりに答弁をして、委員会が開かれ、採決された例は二、三あるということでございます。
 お答えをさせていただきました。

060330環境委員会会議録より
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