民進党大分県参議院選挙区 第1総支部
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参議院議員 足立信也

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国会会議録

平成17年6月14日- - 厚生労働委員会

○足立信也君 民主党・新緑風会の足立信也でございます。
 恐らくお昼休みもなく、大変お疲れのところ申し訳ありません。もう少しお付き合いください。私が終わった後に、今度はこちらの方が脱力感とかあるいは無力感に襲われないように、明快な答弁をよろしくお願いします。
 私は前回、もうそういいましても一か月近くなりますが、一人の高齢者の方が保険事業を受け、要介護者となり、そして終末期を迎えると、その過程の中でこの法案の問題点を明らかにしたいということで、前回はスクリーニングの段階まで行ったわけですけれども、それを継続して今日もやるつもりなんですが、その前に、前回、厚生労働省からモデル事業のデータをいただきました。十の市町村でちゃんと対象群というものを取って検討したところがあると、そのデータをいただきましたので、それを提示したいと思います。資料が配られると思いますが。
   〔資料配付〕

○足立信也君 そこで、まずその前に、モデル事業の目的に、前回これは委員会の答弁で局長からも答弁が明快にございましたし、それから印刷物にも書かれております。モデル事業の目的に、介護予防サービスを重点的に提供し、その効果測定及び評価分析を行うことにより、介護保険制度の見直しに資する、そのように書いております。
 しかしながら、五月三十日付けの毎日新聞に尾辻大臣のお話が出ているわけですけれども、モデル事業は問題点を把握することが最大の理由だった、効果を証明することが第一の目的だと誤解されて衆議院では議論がかみ合わなかったと、そのように話されております。
 これは、私の委員会での質問の後、取材がいつだったかはちょっと分かりませんが、あれほど確認して、この事業の目的はやはり効果測定と分析ということだったと、紙にも書かれてあると。その後で、実はそうじゃなかったんだと、誤解されたんだと、衆議院では、ということが出ているわけですけど、私、すべて新聞報道を信じるわけではございませんが、この点、事実関係を確認したいと思います。よろしくお願いします。

○国務大臣(尾辻秀久君) 今お話しいただきましたモデル事業の目的は、これまで国会の御審議で申し上げてまいりましたように、介護予防事業の効果の測定及び評価を通じて事業実施に伴う実務上の問題点を把握するなどし、介護保険制度の見直しに資することにあるということでございまして、それはそのとおりでございます。ここでも申し上げておりますように、事業実施に伴う実務上の問題点を把握するというところを強調して表現いたしますと私の表現になるわけでございまして、そのように御理解をいただきたいというふうに存じます。
 特に、更に申し上げますと、私どもがどういうことを具体的にお願いしたかといいますと、まず、事業参加者の効果的な選定方法でありますとか、プログラム実施上工夫すべき点でありますとか、中断者の状況、その理由、スタッフ確保上の問題といったようなことを把握することにあると考えておりまして、そのことをお願いしたわけでございますので、正に実務上の問題点を把握するというところに重点があったということは改めて申し上げたいと思いますし、今までお答えしてきたこととそこにおいてそごはないというふうに理解をいたしております。

○足立信也君 趣旨は私も理解しているつもりです。効果の測定もやはり非常に重要だったということは間違いないことだと思いますし、そうじゃないと市町村もモデル事業参加しませんよねということだと思います。
 そこで、資料について行きます。
 これは十の市町村のデータを、生データを私いただきましたので、自分なりに解析しました。ちょっと気になっていることは、午前中からの答弁で中村局長が、正確な分析はこれからやれるけれども、有意な効果があったというふうに再三答弁されております。前回の委員会で私言いましたように、これは有意な効果じゃなくて変化があったということしか言えないんですね。その点は今後注意していただきたいと、まずは申し上げておきます。
 この表なんですが、右端にあるPというのは危険率ということで、これが低けりゃ低いほどいいというわけでなくて、この意味は、有意な差があるかどうかを検定しているわけですから、有意な差がないという仮説を危険率五%以下で棄却する、つまり〇・〇五以下であれば有意な差がないという仮説を棄却してもいいだろうという意味なんですね、統計学的には。ですから、Pを見ていただいて〇・〇五以下であれば有意な差があると考えてもいいという意味です。
 筋力トレーニングのみ、それから栄養改善のみ、一段目、二段目ですね、そして筋力トレーニングと栄養改善を行った群、これが三番目にあります。これが、介護予防のそのサービスをやったのが四十九例、右側に対象群として三十一例ございました。ここに実は、これを私比較したのは要介護度の変化だけです。便宜上度数化しなきゃいけませんから、一番上に書いていますように、自立を1、要支援を2、要介護度一を3と、そういうふうに度数化して計算したところで、筋力トレーニングに栄養改善を加えた群だけ実はここで有意差があります。効果ありという判定です。ところが、これにさらに、筋力トレーニングと栄養改善に更に口腔ケアも併用した群では全く差がないという、これが四段目の結果です。再現性がないということなんですね。
 ちなみに申し上げておきますが、確かなエビデンスというのは、一言で言いますと再現性があるということなんですね。この点が第一点。
 なぜこんなに合わない、再現性のない結果になってしまったかというと、まず僕は理由は二つあると思います。
 一つ目は、お分かりのように、要介護認定は二次判定でやるわけですけれども、介護予防サービスの後は一次判定しかできていませんから、結局、介護サービスの前の判定は一次判定に戻っているわけですね。ですから、一次判定の結果同士を比較しているということで、櫻井議員の質問の中でもありましたが、全国的には今、一次判定から三一・五%の方が二次判定で変更されます。
 この有意差の見られた三段目のところの対象群は、三十一例中十例が一次判定と二次判定で変更されております。三二・三%です。これ、全国平均からいうとこれが普通ということです。ところが、筋力トレーニングと栄養改善を行った群では、四十九例中六例、六人しか変わっていないんです、一二・二%。これは非常にというか、まれに見るほど低いわけです。口腔ケアを更に加えた群では、両方とも二例ずつが認定が一次と二次が違っているという結果で、これは、一つ目の理由として、筋力トレーニングと栄養改善を行ったその群と対象群の設定に何らかの意図があったんじゃないかという気がいたします。それだけ認定率の変化が差があるということ、これが第一点だと思います。
 二つ目の理由は、はっきり言って一次判定が当てにならないということです、だと私は思います。この結果は、要するに対象群を置いたスタディー、症例数が非常に少なくて当てにならないとは思いますが、筋力トレーニングと栄養改善を加えた群は有意差をもって効果があった、ところが、そこに口腔ケアを加えると全く差がなくなったという、この私なりの解析なんですが、その感想といいますか、西副大臣、大変急で申し訳ないんですが、どのようにお考えになるか、お聞きいたします。

○副大臣(西博義君) お答え申し上げます。
 先ほど、軽度の対象者がなかなか確定しないというのは、これは以前も、過去のデータから見ても、かなり地方別に見てもばらつきがあるということは事実でして、そこの部分はこれからの大きな課題だというふうに感想としては思っております。
 それから、今回、大変先生御熱心にこれ統計取られたんですが、私、実は余り詳しいことはよく分かりませんもので申し訳ないんですが、自立が1、要支援2と、これで、多分数字が大きくなるにつれて介護度が高くなるから、このデータの平均値が下がればそれだけ改善されているということなんでしょうけれども、度数化ということの意味もちょっと、1、2、3、4という関連がどうなのかと、私も十分理解できておりません。その前提でお答えを申し上げますので、失礼なことがあるかもしれません。
 今回、十市町村のデータを利用いただいたんですが、私どもの方は、これから実はこの内容の分析を実施して、今現在やっているというところで、今の状態では結論的な判断は難しいというふうに考えております。
 いずれの介入群においても改善傾向が見られるということですが、その比較という意味では、先ほど御指摘の筋力向上トレーニングと栄養改善、この介入群では対象群と比較して統計的に有意な改善が見られるというふうに先生のデータを拝見いたしました。
 ただ、ここの実は人数が結構、まあこれでも十分とは言えないかもしれませんが、施行群が四十九例、それから対象群が三十一例と、結構多い。ほかに比べて約二倍程度の例が載ってるんですが、それ以外のところは比較的少なくて、例えば栄養改善を加えた群が合計で三十、十七例、十三例と、こういうふうな形でかなり少ないということも統計分析の中では影響があるのかなというふうな感じもいたしております。
 今日お示しいただいたこの資料も参考にさせていただきながら、私どもとしてもこれからまた分析をさせていただきます。

○足立信也君 これ以上はちょっと引きずりたくないので。私の判断としてはエビデンスにはならないということです。
 次に行きます。先ほどの流れの中でまたちょっと違う部分ですが、本法案の附則にある経過措置についてです。
 介護予防支援の見込量の確保が困難であると認められる市町村では、介護予防に関する事項は適用しないとあります。これは最長で平成二十年の四月一日までですから、今から考えると約三年近くあるということですね。ということは、これ介護予防支援のことですから、スクリーニングもそうですし、介護認定の認定度の問題もそうですし、地域包括支援センターのこともそうです。ということは、市町村によって違いがあると、端的に言うとですね。もう来年の四月一日からすぐここを、見込量の確保ができてすぐ始めるところもあれば、三年、約三年間始まらないところもあると。そういう市町村によってばらばらになってしまう、そういう解釈でよろしいんでしょうか。具体的に言いますと、要介護度一、この市町村では要介護度一、でも隣では要支援の二になったりということですね。
 何を問題にしているかというと、今の市町村合併ですね。今の町村であれば、これは三年近くの間、要介護度一であるけれども、合併した後には要支援二になって、給付の限度額が下がったということもあり得る。あるいは、介護が必要な状態になったときにお子さんが引き取りたいということで引っ越したような場合、そこで、市町村によって認定も違ってくる、限度額も違う、受けるサービスの内容も違う。
 限度額一杯、前と同じように受けたいと思ったら、自分で、自費で払わなきゃいけないということが生じるということでよろしいんでしょうか。

○国務大臣(尾辻秀久君) この新予防給付でございますけれども、この法案をお認めいただきますと、平成十八年四月から原則実施をされるわけでございます。
 ただ、私どもが申し上げておりますのは、地域包括支援センターの設置など準備期間がどうしても要しますので、その準備のために、その準備が整わない市町村については市町村の判断で、今お話しいただいておりますけれども、平成二十年四月までの二年間、この間は条例で定める日から施行することができる、この日から条例で定めますというふうに言えばそういうふうにできるということでございまして、こうした経過措置を設けているところでございます。
 したがいまして、こうした経過措置によりますと、今議員お話しになりましたように、御指摘のように、同じ状態の方であっても居住地の市町村における新予防給付の実施のいかんによりまして受けられる給付の種類が異なるということも考えられます。そのことは率直に申し上げます。
 しかし、そのまま放置することは決していいことではありませんし、また、私どもがこの際申し上げております介護予防の効果を上げていただくためにも、できるだけ早期にすべての市町村において新予防給付が実施されることが極めて重要であると考えておりまして、私どもといたしましては、介護予防支援に必要な人材の確保でありますとか、地域包括支援センターの設置の推進に努めてまいりたいと考えておるところでございます。

○足立信也君 今日の議論でも、大体支給限度額の平均すると半分だということがございました。ところが、先日の委員会で出された、山本理事の出された資料で、限度額の一歩手前という方が実は金額別に見ると一番多かったわけですね。実際上、やはりそこを限度ぎりぎりまで利用しているという方が多いというこの認識の中で、引っ越す、あるいは子供の下に行く、あるいは合併が起きて変わる、そこで利用していたサービスが利用できなくなるんだと、これはもうあり得ることで、できるだけ早く新しい制度にできるように変えていきたいと今おっしゃったわけですけれども。となれば、その間はやはり経過措置の更に経過措置のような形で、自己負担にやむなくなってしまった人たちに対して、これは補償する、あるいは給付、手当を付ける、そういった方法もあるんではないかと私は思いますけれども、今の答弁に対してそのように率直に感じましたが、いかがでしょうか。

○政府参考人(中村秀一君) お引っ越しされた場合の問題は現在の介護保険制度でもないわけではございませんで、市町村またがって転居を行った場合には転入先において新たに要介護認定を受けていただくことが、まあなるわけですが、それでは煩わしいということで、現行制度では、転入先における認定審査会の審査判定経ることなく要介護状態区分の決定が行うことができるといった手続の簡素化を図っております。
 今度の場合、AとBという市町村があって、Aの方が十八年四月から移行された市町村で、Bの方は移行しない場合の市町村、AからBにという場合と、BからAにという場合でいろんなことが起こると思いますし、また、今委員御指摘のサービスの給付の内容でも変わってくることもあり得ると思います。
 基本は、経過措置でございますので、委員からもお話しございましたように、できるだけ早くその経過措置がなくなってそろうということが基本だとは思いますが、その際の移動の伴う不便、そういったものはできるだけ解消されるように、AからBの場合とBからAの場合、技術的に違う問題が生じるかもしれませんが、基本は、今、転入先における認定審査会の審査、判定を経ることなく要介護状態の区分決定を行うという扱いをしているのと同じように、手続の簡素化なりそういったことの御不便は最小限にするということで考えてまいりたいと思います。
 したがって、今、法律レベルの経過措置がございますけれども、その転居に伴う経過措置の経過措置的なことについて必要があれば考えてまいりたいと思います。

○足立信也君 じゃ、よろしくお願いします。
 次に、前回の質問の後、厚生労働省の方と、高齢者がスクリーニングあるいは要介護認定を受けていくというこのシェーマについて実は間違っているということを言いました。スクリーニングを受けて、要介護あるいは要支援と思われた人がぐるぐるぐるぐる回っちゃうんじゃないかという話、これを改善しようと思ったんですけれども、結局は、図は間違っているけれども、複雑でシェーマに表すのはちょっと無理だということになってしまいました。これは、老健局の方と相談しながらそのようになりました。なぜ難し過ぎてシェーマにできないのかということのその理由ですね。これは私は、スクリーニングということのとらえ方が我々と老健局といいますか、そこが違うんだということですね。その点について言います。
 私たちは、高齢者の医療費を抑制するためにはどうしたらいいか、医療の質を変えるんだと、その中で最も大きなものは予防医療あるいは保健事業だと、そのように考えています。介護予防という言葉は私は正しくないと思いますけれども、予防は大事だと、そのことに異論はございません。その第一歩がスクリーニングだと、これも皆さんそうだと思います。一見問題がなさそうな人でも、将来介護が必要になる可能性のある人を早く見付け出す、そして早く対処する、こう考えています、私たちは。だからこそきめ細かい検査項目が必要で、要介護認定に連動するようなその審査のシステムでなきゃいけないと、そのように思っています。
 そして、その結果、将来介護が必要にならないように地域支援事業で有効な予防サービスを受けていただく、これが成功すれば高齢者の健康観は変わっていくと思います。そのような壮大な事業だと思います。だからこそ、地域支援事業で介護給付費の三%以内に抑える、そんなことを言わないで、実はもっと大きな事業だと私たちは思うんです。
 ところが、どうも厚生労働省の中では、要介護認定で非該当になった人や市町村にいる保健師さんが虚弱な高齢者を発見するような、言葉がハイリスクアプローチというふうに言われています、そのような人たちだけを対象に、これをスクリーニングと称している。
 なお、スクリーニングのやり方で、そのハイリスクアプローチと、我々が考えるような、できるだけ多くの方をそこから拾い上げるんだと、そういうポピュレーション、ポピュレーションアプローチという二つの方法が考えられておりましたけれども、検討小委員会の途中で、どうも見ていますと、そのポピュレーションという考え方が立ち消えになっているんですね。途中から、これはもうハイリスクの人たちだけを対象にという感じで流れてきている。どうもこのスクリーニングの考え方が全く違うので、一つのこの図に表せないということに、私としては個人的に結論が行きました。
 西副大臣からは、前回、スクリーニングには、痴呆度の判定、抑うつ度の判定並びに歯科の衛生状態の把握をするためには精神科的な項目、歯科的な項目を加えてスコア化するという明快に答弁をいただきました。これは私はそのとおりだと思います。
 としたら、スクリーニングの範囲、先ほどのハイリスクかポピュレーションかということ、どの範囲を考えて最終的に三類型に分類する、責任を持って分類するのはだれなんでしょうか。

○政府参考人(中村秀一君) 足立委員から今御説明いただきまして、前回も御議論になりました私どものこの出さしていただきました図、確かに、委員とやり取りがございまして、ぐるぐる回ったようなところがございます。
 その相違点を御説明していただいたわけでございますが、今の足立委員のおっしゃった意味でのスクリーニング、広く一般の住民の方を対象として実施するスクリーニング、そういったスクリーニングを私どもも実施してまいりたいと考えております。
 ですから、私どもの担当の方と委員と御議論いただいたということのようですが、私から御答弁さしていただきますのは、介護予防スクリーニングについては、高齢者が要支援・要介護状態になることを予防する観点から広く一般の住民の方を対象として実施するスクリーニングでもってやりたいと、それが一番の柱だというふうに考えています。
 具体的には、六十五歳以上のすべての高齢者の方を対象としている現行の老人保健事業の基本健康診査がございます。この基本健康診査が介護予防のスクリーニングとして適切かどうか、そういった議論もございますので、そこのところを踏まえながらこのスクリーニングを実施していくというふうに考えたいと思います。したがって、検査項目とかそういったことも考えていく。
 もちろん、これのほかに、そういうことをしなくても、今委員から御指摘ございました要介護認定に手を挙げたけれども非該当になられたというような方、あるいは日ごろの保健師さんの日常活動なりあるいは医療機関から、自分のかかりつけ医のお医者さん、主治医さんから、自分のところの患者さんが、あるいは御相談受けた方がこういう状態だからといって、言わばハイリスクアプローチの中に入るのではないかといって御紹介していただくことはあるかもしれませんけれども、先生のおっしゃる意味でのポピュレーションアプローチ的な部分は実施してまいりたいと考えております。

○足立信也君 先日の委員会でもありましたように、そうなると、福島議員から発言があったように、保険、いわゆる税との考えと社会保険との考え、これが一体どう峻別していけばいいのかという問題、新たな問題また生じてまいります。
 方向性は私は正しいと思いますが、それを今の時点で解決するのはまず不可能ですし、検討を速やかに入っていただきたいのはもちろんのことですが、まだ不明なまま終わってしまうという形になってしまうと思うんですね。ただ、方向性としては、やはりこの国の高齢者の疾病構造を変えていくんだというぐらいの気持ちで取り組まないと医療費抑制には向いていかないということだけは事実だと思いますので、その点は私もできる限りの協力をしたいと思いますし、そのようにお願いしたいと思っております。
 お一つ答えが、そのスクリーニング、今ポピュレーションも考えているということになりますと、だれが責任を持って最終的に判定するのかと、このことを。

○政府参考人(中村秀一君) 失礼いたしました。
 そういった意味で、地域支援事業の実施主体は市町村でございますので、市町村がこの事業を行っていくということになります。
 それから、非該当者、要支援、要介護になるおそれのある方、それから要支援、要介護の該当者、三つの分類はだれが行うのかということになりますが、要支援、要介護に該当されるかされないかはあくまでも介護保険の言わば本体給付の方のシステムでございまして、これは行政の方からあるいは勧奨するということはあるかもしれません、お勧めするということも場合によってはあるかもしれませんが、基本的には利用者の意思に基づき手を挙げて申請していただくということでございますので、申請の結果、要介護認定の審査会で該当者、非該当者が決まってくると、こういうところで、そこは介護認定審査会になるわけでございます。
 なお、地域支援事業の対象者につきましては、非該当の方が地域支援事業の対象者の受皿になる、あるいは該当された方が予防の効果があって非該当になった場合に継続的にアクティビティーをするために地域支援事業の対象になるということがあろうかと思いますが、基本的にはおそれのある方の中からスクリーニングするということでございますので、そのスクリーニングを実施するのは市町村であり、市町村が行うと。その具体的なマネジメントは地域包括支援センターが実施すると、こういうことを考えておるわけでございます。

○足立信也君 分かりました。ちょっと明確にしていきますね、更に、の関係上、三つぐらい質問を飛ばします。
 ということは、地域支援事業と新予防給付というところに来たわけですけれども、この内容は、筋力向上、栄養改善指導、口腔機能向上、痴呆予防、うつ予防、閉じこもり予防、大体挙げれば六つですね。内容としては、挙げた項目は同じなんですね。
 地域支援事業と新予防給付、この両者について、どこでだれがどのように行う、その違いを教えてください。

○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。
 新予防給付は、言わばサービスを実施するという意味では、指定介護予防サービス事業者が、現行の要支援、要介護一といった軽度者の方、これが認定により新たに要支援一、要支援二になるわけですが、要介護状態の悪化の防止を目的として実施するものでございまして、介護予防マネジメント、介護予防プランに基づきまして具体的なサービス提供事業者は決まると。御利用者との話合いによって決まっていき、そういう予防プランが作られると思いますが、そういうところで定められた事業所、あるいは自宅に訪問介護のヘルパーさんが来ていただくと、そういった形で提供されることを予定しております。
 一方、地域支援事業は、先ほど申し上げましたポピュレーションアプローチなどに基づいてスクリーニングされた高齢者の方を対象となり、市町村の予防事業として実施するものでございますので、市町村保健センターや公民館あるいは市町村などの場所において直接実施する場合や民間事業者に委託して実施すると、そういったことが考えられるということでございます。

○足立信也君 要約しますと、恐らく地域支援事業はマスが対象で、新予防給付はインディビジュアルといいますか、個別だということですね、だと思います。
 そこで、私は二点問題があると思うんですけれども、そこに行く前に、今挙げました筋力トレーニングを始めとする内容について、これは、今までの表現上、あるいは省令上、機能訓練ですか、それともリハビリテーション、つまり理学療法ですか、どちらなんですか。

○政府参考人(中村秀一君) 基本的には、その対象者の方の状況にもよると思いますが、両方あり得るとは思いますが、機能訓練という位置付けになろうかと思います。

○足立信也君 なぜそういうことを聞いたかというと、両方あり得るということでしたが、リハビリテーションあるいは理学療法というのは医療行為ですね。機能訓練というのは医療行為ではないというふうになっています。
 先ほどポピュレーションという、スクリーニングが話になりましたが、ということは主治医がいる人といない人がいるんですね。理学療法士、作業療法士の施行法では、あるいは資格法といいますか、では医師又は歯科医師の指示の下に理学療法、作業療法を行うと書いています。これは医療行為ととらえる、つまり理学療法ととらえるんであれば、医師の指示がなくて彼らが理学療法をやることは違反であると。これが一点です。
 ということは、両方あり得るということでは困るということですね。それは医療じゃないという限定の下じゃないと彼らは自分たちの判断で機能訓練を行うことができないということだと私は思います。
 もう一つあります。保健師ですね。保健師、これも問題は、主治医がいる人とスクリーニングで見付かった、いない人がいるということなんですね。保健師は保健指導に従事することを業とする者と。保健師法三十五条で、傷病者の療養上の指導を行うに当たって主治の医師又は歯科医師があるときはその指示を受けなければならないんです。
 この新予防給付になった場合、このマネジメントは地域包括支援センターで、保健師が恐らくトップだと思うんですが、そこで行う。主治の医師又は歯科医師があるときはその指示を受けなければいけないんです。保健師の主体性といいますか、地域包括支援センターの中で、医師の関与がなければ、その主治の医師を持つ患者さん、要介護者の方々は保健師の単独のマネジメントではその新予防給付は受けられないということに私はなるんだと思います。
 整理しますと、医療行為か医療行為じゃないかという判断が不明確であるということ、それから主治医の医師又は歯科医師を持つ者と持たない者が混在すること、それにおいては法の上で医師の指示がなければできないと規定されているということ、この問題点だと思います。そこをどう整理されるつもりなんですか。

○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 私が両方あり得ると、その方の置かれている状態によって両方あり得ると申し上げましたのは、今委員が御指摘のような問題も含むわけでございます。
 現在の介護保険制度におきましても、通所リハビリテーションなどにつきましては理学療法士によるリハビリテーションが行われておりまして、これは先日もこの委員会の場で御議論いただきましたけれども、そういった意味での医療行為は医療の分野で行われている医療行為と法的な差はないと、こういうことでございますので、正にその方の置かれている状況に応じ通所リハビリテーションの場でリハビリテーションとしての筋力向上を行う場合には、医療行為として医師の言わば指示の下に行われるという要件が入ってくると、こういうふうになるわけでございます。
 地域支援事業でも、運動器の向上といっても、内容、いろんな対象者がおられると思います。また、今委員御指摘のように、正に地域支援事業の実施の場合も、モデル事業もそうでございましたけれども、いろいろな、やってはいけない対象者の方の選別、逆選別と申しますか、こういう方はこういうプログラムは向いていないということもありますので、いずれにしてもそういう中で医師の関与ということが必要になりますので、今御指摘のございました、主治医がおられて医学的な管理が必要な対象者の方については、地域包括支援センターのマネジメントの際にやはり主治医との連携を図り、ケアプラン、予防プラン作る上でもそういったことも配慮していかなければならないというふうに思っております。

○足立信也君 その規定がどこにあるのかと。地域包括支援センター、三つの職種の方々でやっていかれると。そこに医師の関与がどこにも書かれていない。マネジメントを決める段階でですよ、介護認定の段階ではございませんよ。マネジメントを決める段階で医師の関与、どこにも書かれていない。
 昨日の参考人質疑の中でも、やっぱり個別対応が必要だし、そこに、地域支援事業にも医師がかかわっていくべきだと、むしろ医師会の先生はそうおっしゃっていました。そこに医師の関与の規定がないということ。
 それから、もう一つ大事なことは、それは医療行為なのか、あるいは医療行為じゃない、だれがそれを判断するんだと。今の段階では地域包括支援センターの保健師さんにそれやってもらうんですか。だれが判断するんでしょう。

○政府参考人(中村秀一君) そのような問題は、例えば現在の老人保健事業でも、予防に関する事業の中で機能訓練とか、そういったことがございます。したがいまして、話を整理させていただきますと、医療行為として行うもの、あるいは医療行為としてサービスが行われなければならないものは医師の指示の下にという、例えば訪問看護にしてもそういう規定が入っているわけでございますので、そういうサービスを使う場合につきましては、それぞれ医師の指示を受けない限りサービスがスタートしないと、こういう話になっているわけで、マネジメントする際、保健師、これはケアマネジャーが同じ問題に逢着するわけですが、それぞれサービスのボタンをプッシュする場合には、その主治医なり、そういった訪問看護であれば訪問看護の指示書をいただく必要があるわけで、そういった形でこの問題はクリアされていると考えております。

○足立信也君 では、それ、条文に、やはり主治医がある場合、主治医の医師又は歯科医師がある場合はそこの関与を明確にしなければいけないと、そう思います。それを申し上げて、もう一部資料が、用意しましたので、これを使わないわけにはいかないので、資料をごらんください。
 嚥下訓練を行うと法律に明記されている職種は言語聴覚士、いわゆるSTのみです。これは午前中、中原委員がかなりの時間を割いておられました。このことを更に詳しくいきます。
 言語聴覚士が行う言語聴覚療法、介護保険制度の中でもっと活用すべきだと私は思います。局長の答弁にも、口腔ケアは低栄養、転倒、気道感染、閉じこもり、認知症の予防効果があると、口腔機能の向上には、口腔清掃、歯科保健指導、摂食機能訓練があると。さらに言えば、窒息や誤嚥性肺炎を防ぐことができる。ということは、明らかに高齢者のケアに関しては非常に重要な役割が期待されている職種なんですね。しかも、法律上、業務独占だと認められているのはこの言語聴覚士ただ一つなんですね。これを活用する手だてを講じない手はないと、むしろそうしなければいけないことだと思います。
 表をごらんいただきながら、現在の介護保険制度の中での位置付けはかなり限定的なものになっているということを理解していただきながら、言語聴覚士と同じようにリハビリテーションを専門とする理学療法士、作業療法士、この二段目のところです、その対比で見ていきたいと思います。
 まず、訪問看護です。居宅サービスの中の訪問看護では、介護保険法施行規則に、保健師、准看護師、理学療法士、作業療法士が行うと書かれております。ここに言語聴覚士を加えるべきだと。網掛けでバツを付けてあるのが、今はないけれどもやはり入れるべきではないかと私の考えを示しているところです。
 次に、訪問リハビリテーションでは、介護保険法の条文に「理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーション」と書いてあります。これは一番下にある備考のところです。条文にそのように書かれております。ここにやはり、その他ではなくて言語聴覚療法というものを追加すべきだと私は思っております。今回の改正にそれが生かされるかどうかは別ですけれども、入れるべきだと私は思います。その人員基準では、理学療法士、作業療法士が行うとされているので、ここにもやはり言語聴覚士を入れるべきだと私は思います。
 通所リハビリテーション、通所系のところに行きます。通所系リハビリテーションでは、人員基準に、理学療法士、作業療法士と並んで言語聴覚士が定められております。しかしながら、法律にはやはり理学療法、作業療法その他の必要なリハビリテーション、その他になっております。ここはやはり言語聴覚療法ははっきりさせておいた方がよろしいんじゃないかと私は思います。
 その次の福祉用具貸与事業に関して、事業所に専門相談員を置くこととされております。その専門相談員とは、介護福祉士、義肢装具士、保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士となっています。貸与品の中にはトーキングエイド、介護用補聴器、電気咽頭、会話補助機器、こういったものを私は貸与品の中に加えるべきだと思っております。その方がコミュニケーションを取れるということは、高齢者にとって最も大事なことだと思いますので、加えるべきだと思います。そして、その専門相談員に言語聴覚士を加えるべきだと、そのように思います。
 施設サービスの方を見ます。
 老健施設と療養型施設、医療施設ですね、療養型施設には理学療法士、作業療法士、栄養士が必置になっております。ここにもやはり、例えば老健施設などで言語聴覚士がいて誤嚥を予防する、口腔ケアを行う、口腔機能の向上を行う、このことがやはり非常に大事なんだと私は思っておりますので、窒息やもちろん誤嚥性肺炎の予防にもなりますから、ここに必置という形にすべきだと思います。
 最後に、介護予防の目玉になっている栄養改善、口腔ケアに関連して、訪問系のサービスですね、これ居宅療養管理指導があります。歯科衛生士、管理栄養士が行うこととなっておりますが、通所系サービスにはこれに相当するものがないんですね。通所介護でこのような指導を行うこととする、歯科衛生士、管理栄養士を基準に追加する、これは別の話ですけれども、すべきだと私は思います。
 今話してきたことは新設される介護予防サービスには全く関係ない話で、もちろん介護予防サービスにおいても今提案いたしましたようなことは必置あるいは条文で入れる、基準に置く、そのようなことがされるべきだと私は思っております。
 介護保険ではないんですが、一番右の医療保険、言語聴覚士の活用という観点からもう一つだけなんですが、医療保険において訪問看護ステーションの人員基準に理学療法士、作業療法士が必置ということが定められております。ところが、先ほど申し上げましたような理由で、やはりここにも言語聴覚士が加えられるべきだと私は思います。というのは、同じような訪問リハビリテーションで医療保険と介護保険併用できませんから、どっちか一方にしかないということは使えないという状態になってきます。当然入れるべきだと思います。
 というふうに表を用いながら私の考えを述べさせていただきましたが、広く言語聴覚療法を活用すると、言語聴覚士に働いていただくということを念頭に考えたものでございます。どのようにお考えになるでしょうか。感想でも結構ですから、よろしくお願いします。

○国務大臣(尾辻秀久君) 御指摘いただきましたとおりに、確かに現行の介護保険制度における訪問介護でありますとか訪問リハビリテーション等、訪問系サービスなどで言語聴覚士に関する規定は設けられていないところでございます。しかし、今日いろいろ御指摘をいただきました。そうしたことなどもまた踏まえまして、訪問系のサービスにおける言語聴覚士の活用につきましては、今後、社会保障審議会介護給付分科会における御議論などもお願いをいたしまして、検討してまいりたいと存じます。

○足立信也君 どうもありがとうございました。
 もう時間がないのでまたしても積み残しが出てしまいましたが、この改正案の目玉は、振り返りますと、やはり介護予防の導入とホテルコストを保険外にすると、この二点なんですね。ところが、先ほど言いましたように、経過措置の関係で介護予防に関しては今から三年近く考える時間がある。というか、考える時間がある、これから決めていくということですから、何も決まっていない状況に等しいわけですね。ところが、ホテルコストについては割合詳細に決められていて、しかも目の前、この十月だということになってくるわけですね。
 ということは、これから三年、約三年の間に政権が替わっていたりすると介護予防の考え方も大分変わってくるかもしれませんが、取りあえずこの十月からということを考えると、この法案に賛成するということはやはりホテルコストの導入に賛成なんだという意思表示になってしまうことが強いんですね。
 衆議院の確認答弁から約二か月近くなりました。その間に減免措置、あるいは先ほどからるるお話、答弁もございましたけれども、この二か月間で、実施まで四月から数えて五か月しかなかったうちの二か月がもうたっているわけですね、どのように改善を、確認答弁に基づいて改善を考えてこられたか、説明していただきたいと思います。

○政府参考人(中村秀一君) 施設給付の見直しにつきましてお尋ねでございますが、まず十月実施ということにつきましては、今、十八年四月を前にいたしまして、介護保険三年ごとでございますので、保険料の見直し、そういったことが市町村、保険者である市町村で大変大きな課題になっております。
 給付費が相当増えておりますので、このままでいきますと三割を超える保険料の引上げ、千円以上、今三千三百円ですが、四千三百円あるいはそれ以上平均で上げなければならないと、こういう状況にありますので、介護保険部会、社会保障審議会の部会でもとにかく保険料の上げ幅ができるだけ小さくなるようによろしくお願いしたいという強い意向もございまして、十月実施とさせていただいたところでございます。
 議論の中で、低所得の方々に対する補足的給付の在り方、また社会福祉法人の減免措置の問題等、審議の中でもお答えをさせていただきましたし、いたしましてきたところでございます。準備期間が少ないということは私どもも都道府県を通じて市町村の方からもそういう話が上がってきておりますので、何とぞ、御審議の上、速やかに御可決をいただきたいと考えている次第でございます。

○足立信也君 明後日、同僚議員がこの件に関して更に質問すると思います。取りあえず、私は終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

050614厚生労働委員会会議録より
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