民進党大分県参議院選挙区 第1総支部
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参議院議員 足立信也

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国会会議録

平成17年4月21日- - 厚生労働委員会

○足立信也君 おはようございます。民主党の足立信也でございます。
 昨年の臨時国会の当委員会の席で、この法案、委員長提案で、どうも審議なしで衆参ともに通過するような気配だと。この問題は審議は絶対に必要だと、その点を強く申し上げて、その御理解がいただけたんだと思いますが、理事の方、先生の方々始め御理解いただいて、私に質問の機会を与えられました。どうもありがとうございます。
 まず、お聞きいたします。
 ただいま提案理由については御説明がございました。その中で、臨床検査技師の定義の中で、医師の「指導監督の下に」という文言を医師の「指示の下に」、そのように変えた改正の目的は何か。言葉を換えますと、これによって何がどう変わることを期待しておられるのかと、その点をお聞きしたいと思います。

○衆議院議員(鴨下一郎君) 今先生からの御指摘は、医師の「指導監督の下に」というものを医師の「指示の下に」というふうに、こう変えた目的等についてはいかがなるものかと、こういうような話でございますけれども、もとより、臨床検査技師そのものは、主として患者の診療を行う言わば主治医若しくは臨床医から生理学的検査について指示書又は口頭によってオーダーを受けまして、これを確実に履行していくと、こういうような立場でありますので、その臨床検査技師の立場を正確に表現をしていく、こういうようなことが必要だと、こういうふうに言われていたわけでございます。また、理学療法士さらには作業療法士等、その他の医療関係資格の多くが、法律上、医師等との関係については指示の下にということで業務を行っていくと、こういうようなことが原則になっているわけであります。
 こういうようなことで、臨床検査技師がその業務を行う際の立場及びその医療関係資格業務に関する規定の表現との、まあある意味で均衡という、こういうような観点から指示に改めると、こういうようなことに相なったわけでございます。

○足立信也君 言葉を換えて私が聞き直した部分、これによって何がどう変わるのかという質問に対する答えは得られておりません。
 ほかの業種との均衡を図ると、それから立場を考えてと、それはよく分かりますが、「指導監督の下に」ということが「指示の下に」ということに変わることによって何がどう変わるのか、説明してください。

○衆議院議員(鴨下一郎君) これは、先生の御疑問のところというのは、指示と指導監督とどちらがある意味で拘束力が強いのかと、こういうようなこともお考えになっているんでしょうけれども、全体的なことでいいますと、この意味での、言ってみれば主治医からの指示と、それから指導監督との間に差はないと、こういうような解釈であろうというふうに思います。

○足立信也君 笑いが出ております。
 差はない、ただほかの業種との均衡を図った、ただそれだけですか。

○政府参考人(岩尾總一郎君) この法改正の基になりました、になるんだろうと思います、私どもの方で臨床検査技師、衛生検査技師に関する在り方等検討会というのを開いておりまして、平成十五年の六月に中間取りまとめを受けております。
 その中で、この指示あるいは指導ということについて議論されておりまして、その中の検討会でのやり取りを見ると、いわゆる臨床医がそのオーダーを出すわけですが、多くは指示書ということで渡される、あるいは依頼されるということ、それから、今提案者が言いましたように、他の職種と医師との関係の均衡で指示とすべきという話、それから、指示とした場合であっても、検査の侵襲性に応じて具体的な指示から包括的な指示までの幅を持った解釈を認めるべきという意見と、患者検査項目の特定が指示であり、検査の業務は技師の責任で行うものというような考えも出たということで、様々この部分についての議論があったようです。
 加えて、その指導監督という表現も再考すべきという意見があって、最終的には、このときの中間取りまとめでは指示ということで大方の意見の流れになったというような当時の報告書をいただいております。

○足立信也君 今の医政局長のお話で、実情に合わせるようにするということと、それから指導監督と指示の文言の意味するところの違いと、そこの二点に分かれる、そのように思います。
 私、臨床検査技師、衛生検査技師に関する在り方等検討会の議事録を全部持っております。全部読みました。その中で、指導監督の下という表現は従属的な文言なので、放射線技師と同様に、医師又は歯科医師の指示の下にとしたい、しかし途中では、指示よりももっと拘束力の弱い、主体性を持てる指導という言葉を使おうとした、ところが最終的には、医師の指示書によって検査をしているんだから指示。これは、臨床検査技師会の方としては半分思いが通らなかったというような会議の流れです。
 そこで、その自主性あるいは主体性、裁量ということ、まずこの点についてお伺いします。
 昭和四十五年、臨床検査技師法ができたときですけれども、十二月三日の医務局長の通知で、臨床検査技師の定義の中の医師の指導監督、この意味を、検査業務の個々について個別具体的な指示に従うことではなく、一般的、包括的な業務の調整を行うことである、そのように通知がされました。
 これは、その当時の流れをまた追ってみますと、臨床検査技師制度ができてすぐ、指導監督という言葉は強過ぎると、そこで解釈を求めた。その結果、医務局長が、今私が申し上げたような通知を出してきた。その指導監督という言葉の意味、その解釈は今も妥当であると、そのようにお考えですか。

○政府参考人(岩尾總一郎君) 先生御指摘のように、臨床検査技師を加えて四十五年に法律が改正されたわけですが、この改正法の施行に際して旧医務局長通知が出ております。
 先ほど先生がお話ししたように、オーダーを出してやり取りをするという、いわゆる臨床検査の業務というのが、検査業務の個々について個別的、具体的な指示を行うわけじゃなくて、一般的、包括的な業務の調整を行うことを意味するという解釈を出したわけでございまして、こういう解釈というのは、指導監督の解釈として現在でも私どもは適当と考えております。

○足立信也君 個々の法令のその文言の解釈ということなので、それはまあそのまま生きているという判断だと思います。
 「法令用語の常識」というものでは、指導は、拘束までを課するものではなく、相手方に採否の選択を許す余地がある。指示よりも軽く、弱い。監督というのは、監視し、必要に応じ指示命令等をすること、指揮監督、指導監督ともいう。指示というのは、指揮よりは法律的には拘束力のニュアンスが弱く、軽く、従うか従わないかを勝手に選択できるほどの自由はないということになっております。先ほどの通知の説明と相当な相違があると私は思います。これは「法令用語の常識」というところに出ております。
 この法案が関係するのは、どう考えても医療関係者。その中で、外国医師又は外国歯科医師が行う臨床修練は実地の指導監督の下に行うという文言があります。
 さらにもう一つ、昨年四月から始まりました卒後臨床研修の必修化を規定した新医師臨床研修制度、これは省令です。医政局長による通知には、指導医による研修医への指導とは、指導医が研修医を直接指導することだけではなく、指導医の指導監督の下、上級医が研修医を直接指導することも想定している、このように書いております。
 医療関係者はこういうものを見て、特に昨年四月以降、研修医が病院に回ってくる、これは直接指導する、指導する側の人間を大学あるいは大きな病院に確保しなければならない。それが地域の中核病院から医師がどんどん撤退していった一つの原因でもあるんです。私も大学におりまして、これに応じられるように指導医を何とかして集めようということをやってきました。
 先ほどの、現在も妥当だと思われたことと、今、医政局長名での通知、臨床研修に関する通知と整合性がありますか。

○政府参考人(岩尾總一郎君) まず、最初の外国人医師の臨床研修の件でございますが、外国の方ですので言葉の問題とかそういうことがありますので、私ども、この臨床修練指導医、つまり外国人の医師に付いていただく指導医については実地の指導監督ということで規定しておりまして、共同で医業を行うということですから、四十五年通知で示しているこの指導監督の解釈とそごはないというふうに思っております。
 それから、昨年始まりました臨床研修でございますけれども、臨床研修の指導医が研修医に指導を行うとしておりますけれども、これは既に指導医の方も医師の資格を持っておりますし、それから研修医も医師の資格はございます。したがいまして、研修医に対して教育上の指導を行うということを指しておるわけでして、必ずしもその臨床研修指導医が研修医に付きっきりで研修を行うということまでを求めているものではございません。
 したがいまして、この臨床検査技師の業務の解釈の部分、指導監督の解釈とのそごは生じないというように考えております。

○足立信也君 今までの話をお聞きになって、大部分の方が、それは一般常識ではちょっと離れているんじゃないかと思われたんだと思います。これ以上は、解釈の問題なので多分堂々巡りになると思いますから言いませんが、私は、今回の改正の目的は、やはり臨床検査技師さんの主体性、裁量性を高めようということだと思いますし、私はそのこと自体は賛成なんです。その点と、先ほど実情に合わせてということがございましたので、その点について、実情について伺っていきます。
 その前に、法改正で厚生労働省令で定めるとされる生理学的検査ですね。この中には超音波検査と磁気共鳴画像検査が含まれていると、そのように解釈してよろしいですか。

○政府参考人(岩尾總一郎君) 結構です。

○足立信也君 実情に合わせてということに絞っていきます。
 現在、超音波検査で、臨床検査技師さんのみで行っている割合、医師のみが行っている割合、技師と医師が共同して行っている割合、それぞれ教えてください。並びに、磁気共鳴画像検査で、臨床検査技師が行っている割合、放射線技師が行っている割合について、それぞれ教えてください。

○政府参考人(岩尾總一郎君) 御指摘の超音波の検査は、医師、歯科医師、臨床検査技師、そしてMRIの検査ですが、これは医師、歯科医師、放射線技師、臨床検査技師などが法律上行うことができます。身分法上は優先順位がございませんし、それから医療機関ごとに、だれが検査するかというのは、そのときのその病院の状態ですとかそれから患者の緊急性ですとか様々な要件があると思いますので、だれが検査をするかというのは、多分その医療機関ごとで適切に判断しているものと思います。
 したがいまして、先生御指摘のような割合、現実に状況を把握するということは多分困難ではないかというように思っております。

○足立信也君 鴨下委員長の目的の中で、指示ということの、指示書を出しているということの実情に合わせるということと、実際、検査に携わっていることの実情に合わせると、両方の意味があったと思うんです。その実情が把握できないという今の説明です。
 現状がこうだからその現状に合わせるのが目的であると、でもその現状は分かっていない、とらえられていない。それでよろしいんでしょうか、委員長。

○衆議院議員(鴨下一郎君) 現状が正確に数字的に言わば把握できていないというようなことについては多少私も問題かなとは思いますが、ただ、先生も臨床現場で現実になさっていらっしゃって、実際には、例えば主治医である医師がきちんとした形で最終的な判断をなさっていると、こういうようなことについては、そう言ってみれば変化をするというようなことではないんだろうというふうに思いますので、正確に、これから、例えば独自に判断をして検査をやっているというようなことがないようにというようなことは今後行政の中で努力していかなければいけないんだろうと思いますけれども、最終的な判断が医師が行うというようなことについては、これはもう原則でございますので、その辺は御理解をいただきたいというふうに思います。

○足立信也君 その診断ですね。最終的な診断については、後でまた私が説明、お話をします。質問もします、説明が多くなるかもしれませんが。
 私は、臨床検査技師さんが今後担っていく検査は超音波検査と細胞診だと、そのように認識しております。そこでかなりの将来性が開けているんだと、そのようにとらえております。
 この後は、ちょっと超音波検査について絞ってお伺いをいたします。
 先ほど、臨床検査技師制度ができたとき、生理学的検査には心電図検査、心音図検査、脳波、筋電図、基礎代謝、呼吸機能、脈波そして超音波検査の八項目でした。そのときの、先ほど医務局長通知で指導監督の意味合いが出たわけですけど、じゃ当時、超音波検査にはどのようなものがありましたか。

○政府参考人(岩尾總一郎君) この臨床検査技師制度が創設されたのが昭和四十五年ごろで、ちょっとある会社の歴史を見させていただきましたが、昭和四十四年にAモードの超音波診断装置、Aモードというのは、先生の時代はもうすべての画面で出てきているかと思いますが、多分スリット一枚だけの幅でしか読めなかったような超音波の機械だろうと思っております。そして同時に、子供の心拍が分かるようなドップラーの機械ができたとかいうのがございます。それから、四十六年に、今度はBモードだから少しワイドバンドのものが出てきたと、あっ四十七年ですか、に機械が完成したということがありますので、ちょうどその検査技師制度ができた前後にかかる機械が出てきたものというふうに承知しております。

○足立信也君 分かりにくいと思いますので、詳しく話をします。
 四十五年当時は、今おっしゃったように一枚の写真として、まあ写真というか、出てくるわけですね、全く動かない、動きがとらえられないわけです。で、白と黒しかない、中間調はほとんどない状態。それから、胎児の心音というか、それと断層面をとらえればいいわけですから、妊娠の診断とかに使われていたわけですね、静止画像で一枚だけ。で、今超音波検査、その後どうなったかと。皆さんも御存じのように、リアルタイムで動きがとらえられる、それがこの検査の有用性であり、どんどん進歩してきた原因なんですね。で、今や精密検査に使われるようになってきて、機器の中では一番進歩している分野だと私はとらえております。
 そして、そのリアルタイムの走査できる、リアルタイムで描き出すことができる装置が発明されたのが昭和四十六年です。そして、これが販売開始になったのが昭和五十二年です。先ほどの通知を含め、この制度ができたのは四十五年ですよ。その後、今超音波検査と言われたら皆さんが思い描かれるような検査装置が発明され販売され、どんどん変わってきたんですよ。
 その中で、私たちはどうしたかというと、当然新しい機器で新しい診断ができるわけですから、医師主体にやってきました。そして、技師さんと共同しながら、一体何が分かるのか、どこまで分かるのかと、そのことを追求してきました。ですから、医師が主体であり、それが全国津々浦々装置が行き渡るようになり、やがて優れた技術を持った技師さんが出てきて、それが技師さんたちだけでも検査ができるようになりつつあるという状況だと思うんです。
 そのことに対して、先ほどのような指導監督という広い意味を持った包括的な問題だということの通知がなぜ変わらなかったのかと。検査そのものはどんどん変わってきているのに、そして医師主体でどこまでできるのか、どこまでやれるのかということを検討している段階で、その通知のままでやってきてよかったのかと。このことが私は問題があると思っているんですね。
 これはやっぱり行政側に、その通知行政というか通達行政というか、その部分を改善しなければいけなかったんじゃないかという思いが一つございます。その点についてはいかがでしょう。

○政府参考人(岩尾總一郎君) 先ほど言いましたように、その四十五年の通知は、個々の検査業務の個別的、具体的な指示じゃなくて、一般的なあるいは包括的な業務の調整を行うものというふうに言っておりますが、先生御指摘のように、機器が新しくなれば、当然そういうものを業として仕事をする方々を教える検査技師の学校の養成所としても当然カリキュラムも変えていくと思われます。ですから、生理機能の検査という項目、非常に授業時間が増えたことも承知しておりますし、その教育内容というのも、当然検査方法が変わればその進歩にされてきたわけでございます。
 私ども、その資格を認定するために国家試験を行いますけれども、こういう検査方法が非常に一般的になってくれば、当然そういう当該検査に係る問題を出題をすることになりますので、通知の内容は、先ほど言った、我々解釈の変更をする必要はないと思っていますし、また、そういう技師の方々、免許を取得した方々についても、少なくとも質の担保がされているという状況にありますので、問題はなかったのではないかというように思っています。

○足立信也君 その点については大臣の感想も伺いたいなとは思うんですが、まずは先に行きます。
 診断についてです。最終的な診断の責任、もちろん診断すること自体も医師にあるわけで、責任は全部医師にあるわけです。その診断について言います。
 今回の法案は、先ほど言いましたように、やはり臨床検査技師さんの主体性、裁量性を高めるものだと思います。これについては私は賛成だと繰り返して言います。
 現在、超音波検査はどういうふうになっているかというと、完全に二極化しているんですね。まず、健診業務で行われるような超音波検査、それから、患者さんが病院に訪れたときに、取りあえずおなかを診ておきましょう、何か病気があるかもしれません、いわゆるスクリーニング、そういう検査の範疇と。欧米では、超音波検査というのは精密検査なんです。CT、MRIよりも上の検査なんです。で、専門家が携わっている最終確定診断の一つの装置というとらえ方。この二極があるんですね。そして、検者、検査をやる人間の能力によってその診断力というのがすごく差がある。これはもうお分かりだと思います。
 例えば、先ほど放射線技師さんの話が出ました。エックス線を撮って、例えば胸のレントゲンを撮って診察室に来ます。で、我々医師は、これは何とかです、骨折がありますとか、そういうふうに、これは何とかですと診断します。ところが、超音波画像はリアルタイムではなく、もちろん診察室にLANが引かれていてそれが動画で全部見られれば話は別ですけれども、静止画像が数枚送られてきて、そこで診断となった場合に医師はどう言うか。胆石があるようです、あるいは何々だそうです、何々みたいです。これは診断ではないんですね。そして、胆石が明らかにある場合、胆石が明らかにある場合、胆石ですとそれは言います、超音波画像、静止画像を見て。患者さんが次に聞いてくるのは、じゃ、がんはありませんか。医師はどういうふうに答えるか。見ていないから分かりません、あるかもしれません。その次に来るのは、もう一度やりましょうか、もう少し時間掛けてしっかりやりましょうか、そういうふうになってくるんですね。ちょっと横道にそれるかもしれませんが、患者さんというのはそういうものなんです。
 胆石の後発の方、それから胆のうがんの後発の方、これは同じリスクですよ。スリーFと言われますけれどもね。フォーティーないしはフィフティーズ、四、五十歳以上、フィーメル、女性、ファッティー、小太り、これは同じなんですね、該当する方は済みませんが。そうなった場合には、やはり見てないとはっきりしたことは言えませんということになるわけですよ。そこで、もう一度やりましょう、疑いがあるかもしれませんからもう一度やりましょうと。これそのまま従ってくださる患者さんはいいですよ。でも、胆石だって最初に言われたら、もう一回やれと言われたら不審に思いますよ。中にはやらないという人もいます。あるいは、病院変えてもう一回やってもらおうということになってくるんですね。
 だから、診断ということに関しては、やはりそこにいてリアルタイムで見ていないと診断できない部分がどうしてもあるということを是非理解しておいていただきたい。
 もう一つ、これは数年前ですけれども、やはり同じような事態で、胆石があるという、これは静止画像で分かったわけですね。実は胆のうがんもあった。でも、自分が見ていないわけですから、胆石はありますと、もう一度もっと詳しい検査をやりましょうと。患者さんは、胆石だったら、痛みもないし今のままでいいですと海外に行ってしまった。海外で発症して日本に慌てて帰ってきましたが、もう手術できない状態であった。亡くなりました。こういうことを起こさしてはいけないという思いが非常に強くあるんです。
 おとといの質問で、私は今後の医療政策を何点か挙げましたが、まず無駄を省くことが絶対に必要だと思うんですね。スクリーニングという意味合いは確かにあります。でも、これは何かあるかもしれない、試しにやってみなきゃいけない、そういうものは本来健診であって、診療、医療ではないんですね。診断をそこで、例えばおなかが痛い、そこに何があるかという診断をするためには、やはりそこには医師がいなきゃいけないと私は思っています。そこで診断をするんだと、最終診断を付けるんだというふうに思っています。
 アメリカでは、もう今超音波検査はほとんどソノグラファーという技師さんがやっております。そして、聞きました、その静止画像を見て診察すると診断力はどうなっていると。落ちていると答えました。それから、先ほども言いましたが、欧米ではもう超音波検査というものはCT、MRの次にある精密検査なんだという認識になっております。
 それから、例えば乳房の超音波、乳がんの精査などでは、これは検査、超音波を当てるだけというよりも診療の意味が非常に強いんですね。例えば、乳腺の中に超音波画像でどうも腫瘤のようなものがあった場合、これががんであるかないかと診断するときには、押さえてどれぐらい形が変わるかというのをやるんです。これはやらなきゃいけないんですね。やり過ぎると転移を誘発する可能性があるんです。また、同じように見える画像でも、中には化膿した巣、膿瘍ですね、を見ている場合がある。これを圧迫し過ぎると悪化させる。そういう診療という面もかなり含まれているんです。これを単独で行わせるということはやはり問題があるんではないかと。というよりも、安全性が保てないんではないか、医療費も無駄ではないのかと、きっちり分ける必要があると。
 スクリーニングの部分と、これは診療において診断を付けるんだという部分ははっきり分かれていないとおかしいと私は思っていますし、その分野で臨床検査技師さんがこれから研さんを積んで伸びていく分野があるんだと、業務独占できる分野なんだと、そのように私はとらえています。
 そこで、先ほどいろんな、なぜこれほど機器が開発され、発展してきたのに、通知も変わらず、その内容も変わらずやってきたのかということを質問いたしまして局長の答弁を伺いましたが、大臣の見解はいかがでしょうか。

○国務大臣(尾辻秀久君) お話伺いながら私が理解いたしましたのは、いずれにいたしましても医療現場でありますから、その担当のお医者さんが責任を持ってやっておられる、最善の方法を尽くされる、そのことはいささかも変わりはないわけでございまして、そして、この通知においてお示ししておることも結局そういうことだと思います。
 具体的に、何もそのお医者さんが、今の超音波検査のことを言っておられますけれども、完全に付きっきりで検査をしてくださいということまではお願いをしないというような意味だと私はこの通知を読みながら解釈しておりましたけれども、それであれば何も変える必要がないということを今言っておる、このことに間違いはないんだろうというふうに理解をいたします。
 ただ、今の先生のお話でありますけれども、超音波検査のやり方について、お医者さんがもうすべての検査、付きっきりで横で見ておることがいいのか、いいのかというか、その方がより効率的なのか、あるいは検査技師の皆さんが見ておられて問題ありというふうに思われたところをドクターが判断される方が全体として効率的なのか、その辺の御議論は今後の御議論だろうと思いますので、また私どもも、それはその御議論を聞かせていただきながら検討をさせていただきたい、こういうふうに思います。

○足立信也君 そうなんですね。やっぱり文言変える、その裏にある意味は、正しいところはあるけれども、やはり危険性を伴うものはその段階で何らかの規制を新たに加えておかないと方向性を間違ってしまうという危惧が私にはあります。
 すべて医師が付き合って云々というお話が今ございましたが、私、筑波大学関係で十年ほど働いておりますが、一〇〇%医師が検査にかかわっております、超音波検査。そして、今週月曜日、私、健康診断やったんですが、東大の三内から来ていると思われます先生に聞きました。東大も一〇〇%医師がやっていますと。そういうことを、スクリーニングではなく、やっぱり診断ということになった場合は、それはそうあるべきだと私は思っているんですね。
 実は私、一年生議員ではありますが、もう本会議や委員会で十回ほど質問をやっておりますが、実は今日が一番緊張しているんです。
 それは私は、臨床検査技師さんの中にも、学会の中で認定施設を作って超音波検査士という資格がございます。非常に優秀な方、私なんかよりもはるかにできるなという方も一杯おられます。私がもう二十数年間超音波検査にかかわってきておりますが、私を指導して、あるいは切磋琢磨しながら技術を磨いてきたという方は臨床検査技師の方です。名前を出していいのかちょっと分かりませんが、高野さんとおっしゃいます。彼と本当に頑張りながらやってきました。
 数年前、彼は、超音波医学会副会長をやっておったんですが、学会場で急逝されました。彼とは年に二度ほどはゴルフもやるし、そういった仲でした。
 この検査に関しては、広い将来性がある、医師と技師が共同してやってこそ正しい診断が得られるんだと。是非この分野、臨床検査技師さんの中でも、専門とする超音波の領域をすべての臨床検査技師さんが持てるように自分はしていきたいと、そのように言っておりましたし、医師のやっぱり知識、経験がないと、例えば手術の後に形態が全く変わっているような人をいきなり検査技師さんに検査してくれと言っても、これは無理なんですね。どのように今変わっているか、そこをちゃんと説明してあげながら、その正常像と異常像をきちんと見極めなければいけないということなんです。
 私は、その当時、学会場で急逝された、心筋梗塞で急逝されたわけですけれども、かなりセンセーショナルでショッキングな出来事でした。今回、この法案の検討に当たって臨床検査技師会の会長さんにお会いしましたけれども、それほどの方を御存じではなかったようで、そのことに対してもショックを受けましたし、臨床検査技師さんにとって、超音波というものをどのように考えているのかということを改めて強調しなければいけないという思いを強く持ったんです。
 そして、彼の霊前でも、一件たりとも無駄な検査はしないと、患者さんが一度超音波検査室に来たら最終診断までおれはきちんと付けると、それまではこの検査をきちんと育てていくということを誓っておりますので、その点で、多少感傷的にはなって申し訳ないんですが、今、現状をきちんととらえるんであれば、それは技師さんの裁量を高めるような方向性にあって、しかも、そこに彼らの生きる道があるんだと私は思っていますから、そうあるべきだと思う。でも、それによって無駄なことが増えるような、あるいは誤りが増えるようなことを決してつくってはいけないと。それは私の責任でもあるし、厚生労働省の責任でもある、その思いが強い、そのことを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。

050421厚生労働委員会会議録より
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