国民民主党大分県参議院選挙区 第1総支部
足立信也 公式ウェブサイト

参議院議員 足立信也

足立信也と安心な日本を創る会
国民民主党
ページ 一覧
国会会議録

平成17年3月31日- - 厚生労働委員会

○足立信也君 民主党・新緑風会の足立信也でございます。
 先週の本会議質問で、特に国保の問題でしたので、そこでやはり医療とは何だと、医療における裁量とは何だと、そしてその中で三位一体というのはどういうふうに考えるんだということを、私の思いを伝えさせていただきました。
 それに対して党の中からは、質問に比べて答弁がお粗末だという意見もございます。そしてまた、大臣本人から、言葉足らずであったので委員会の席できちんと議論をしてくださいということを伺いました。本日はもちろんもっと突っ込んだ議論をしようと思っておりますが、今審議されている法案の中で、もう一つ介護保険施行法の改正案というのがございます。この点、この法案についてはなかなかデリケートな部分があって触れられない部分が多いと思いますので、私はその法案に対してまず質問したいと思います。
 これは何が問題になっているかというと、措置入所ですね。措置入所というのを考えた場合に、特別養護老人ホームと、それから養護老人ホーム、市町村にとって二か所措置入所したわけですね。保険の管轄としては、特別養護老人ホームが介護保険で養護老人ホームが老人福祉法、そういう違いがあるわけですけれども、条件を見ると、六十五歳以上で身体上若しくは精神上又は環境上の理由、経済的理由とかいろいろあります。結局ほとんど同じなんですね。平たく言いますと、特別養護老人ホームが、介護が必要なんだけれども居宅では見られない人、養護老人ホームが、養護は必要なんだけれども居宅では見られない人、それぐらいの違いしかないわけです。
 実際それで、平成十二年の四月以前に措置入所になった方が両方の施設にいる。どちらも当然のことながら、五年間の時限でありましたから、もちろん養護老人ホームの方は要介護認定をしていったわけですね。養護老人ホームの方々も、これは介護三施設の話じゃないですよ、養護老人ホームの話です。養護老人ホームの方も年齢を重ねるにつれて要介護認定者が増えていった。これ同じような状況なわけです、比率の違いはありますけれどもね。その点について議論したいと思います。
 まず、今回の法改正について、なぜ同じような条件なのに特別養護老人ホームのことだけが殊更取り上げられて、そこに対する軽減措置というのを延長を図ろうとしているのかということがポイントです。まずその前提条件といいますか、前段階として特別養護老人ホームと養護老人ホームの、まず入所者、それから要介護認定者数ですね、それがどれぐらいの割合なのか。そしてもう一つ、その中で、生活保護、被保護者数がどれぐらいいるのかということを前提条件として教えてください。

○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 特別養護老人ホームでございますが、入所者数、平成十五年十月一日現在三十四万一千二百七十二人になっております。特別養護老人ホームは要介護認定を受けた方でないと入れないということでございますので、例外がございます。旧措置入所者ということで、要支援非該当の方は五年間だけですが、今もうほとんど百人くらいになって、みんな行き先も決まっているということでございますので、理論的に言いますと、三十四万一千二百七十二人が建前としてはその要介護認定全部受けていると、こういうことでございます。
 生活保護の被保護者数につきましては、平成十五年十二月末現在、特別養護老人ホームで入っておられる方の被保護者数は一万二千六百九十八人でございます。
 養護老人ホームについて申し上げます。
 同じく平成十五年十月一日現在、養護老人ホームの入所者数は六万三千八百三十三人でございます。要介護認定の状況につきましては、養護老人ホームは、念のために、確認のために申し上げますが、介護保険の施設ではございません。要介護認定を受けておられる方は入所者の二一%でございまして、要支援の方が二・四、要介護の一、七・九、要介護二、五・〇、要介護三、二・六、要介護四、一・二、要介護五、〇・四という形になっております。
 それから、生活保護の被保護者数でございますが、養護老人ホームの方は措置入所でございまして、養護老人ホームに入りますと収入に応じた費用徴収が行われるということで、収入のない方には費用徴収が行われないと。生活保護は他法他施策優先になっておりますので、養護老人ホームに入っておられる方はそこで生活がなされていると考えまして、基本的には生活保護を受けている方はおられないと、こういう構造になっております。

○足立信也君 質問の通告の仕方が僕は悪かったのかもしれません。
 今何を比較しているかといいますと、旧措置入所者、同じような条件の措置入所であった人がその後要介護状態あるいは生活保護になっているか、その比較をしたかったので、僕の方からいいますと、旧措置入所者、これは時点の問題もありますが、去年の四月の時点で特別養護老人ホームは六万八千五百九十七、そのうち要介護認定者は六万八千四百五、ほぼ九九%ですね。それから、生活保護相当の収入の人が四万四千ですが、生活保護の認定を受けて被保護者になっている人は千人程度、これはその認識でよろしいかと思います。

○政府参考人(中村秀一君) はい、そのとおりでございます。失礼いたしました。

○足立信也君 それで、先ほどから問題にしているのは、措置入所者で要介護状態になった人、これは養護老人ホームには六万三千八百三十三人、さっきおっしゃいました。要介護認定になった人は、要支援を除くと一万九百十五人いるんですね。この方たちは介護を受ける権利はもちろんあるわけです、介護保険料を払っております。その方たちの介護の給付、これは、あるいはそれに対する特別養護老人ホームと同じような軽減措置ですね、これはどうなっているんですか。

○政府参考人(中村秀一君) 養護老人ホームにつきましては、介護保険をつくりますときに様々議論がございましたが、養護老人ホームにおいては生活支援が中心になされていると、その中で介護部分を取り出すことは非常に困難であると、こういうことから、養護老人ホームの方々は、御指摘のとおり、六十五歳以上の方でございますので介護保険料をお支払はしていただいておりますが、基本的には介護保険のサービスは受けれないと、そういう構造になっております。

○足立信也君 要点を言いますね。措置入所であった人が二つの施設に入っている。で、要介護者、どちらの方々も保険料、介護保険料は払っている。で、養護老人ホームの方は、要介護認定を受けている方は一万人以上いるんだけれども介護は受けられないという、端的に言うとそういうお答えだったわけですね。
 今回の施行法の一部改正で、更に五年間と区切っていたけれども、十月から食費の負担はありますが、延長しようと、でもまあ食費の負担があると。先ほど、措置費という形で全額見ているからこれはいいんじゃないかと。それは介護もその中に含めているという意味でおっしゃっているんだと思いますが、単純に比較した場合に、養護老人ホームと特別養護老人ホームに入っている方で随分差があるという印象をだれもが抱くと思うんです。この差はどうして出てきたんですか。

○政府参考人(中村秀一君) 申し上げました経過でございますが、介護保険制度をつくるときに、介護施設としてどういう施設があるか、その他の制度としてどういう施設があるか、そういうことの整理をいたしました。現行の介護保険制度は、老人福祉法に基づく特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型医療施設を介護保険施設にしたわけでございます。今施行法で問題になっておりますのは、その特別養護老人ホームを介護保険施設にしたときに伴う利用者負担の変更があったと。旧措置制度のときの利用者負担と介護保険の一割負担との間にギャップが出るので、そこのところの負担軽減の特例措置を講じた世界になっております。
 養護老人ホームは介護保険の制度に入りませんで、措置制度として、老人福祉法の措置制度として残っておりまして、この老人福祉法の措置施設と介護保険の適用関係の問題になったわけでございますが、介護保険つくったときには、介護サービスについては、措置費の中で生活支援サービスの中に軽度の方の介護の部分は入っているんではないかと、その部分は措置費で見ているので介護保険サービスの適用はしないと、そういうことで整理されて今日に至っているということでございます。

○足立信也君 分かりにくかったと思うんですが、私なりに整理しますと、介護保険料は払っていると、でも施設が違うから介護は受けられない。だとしたらですね、ヘルパーさんあるいは介護福祉士の方でも訪問していただいて介護を受けてもらう、あるいは通所、デイサービスでも通って介護を利用すると、そういったことは当然可能じゃないかと思うんですね。なぜ、保険料を払っていて、当然の権利として介護の給付受ける権利があるのにそれが可能にできなかったのか、今まで。この点についてはどうですか。

○政府参考人(中村秀一君) 繰り返しのお答えで恐縮ですが、介護保険法をつくりましたときの整理として、養護老人ホームにおきましては、養護老人ホームにおきましては、施設の機能といたしまして、生活指導などのサービスとともに生活援助サービスを提供している部分があり、その生活援助サービスは、施設サービスの中で一体的に措置費により提供されておりますので、養護老人ホームの入所者は在宅給付の対象としないという整理が行われたところでございます。

○足立信也君 まあ、そうなんですね。だから、介護の専門の方も配置はされているわけじゃないし、軽いからこれはそこにいる職員でできるだろう、そういういい加減なことですよね。
 で、言わしていただきますと、先ほど介護保険法の施行のときから、ときにという話がさんざん出てきますので言いますが、衆参両院とも附帯決議で、「法施行後における養護老人ホームの在り方については所要の検討を行う」という附帯決議になっています。この五年間、どういう検討をしてきて、どうしようとしているんですか。

○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 今委員から御指摘がございましたとおり、平成九年十二月二日の参議院の厚生労働委員会あるいは平成九年五月二十一日の衆議院の厚生、当時、厚生委員会でございました、厚生委員会でそれぞれ、「法施行後における養護老人ホームの在り方については所要の検討を行うこと。」と、こういう整理がなされました。
 介護保険法の見直しを検討してまいりました社会保障審議会介護保険部会の昨年七月の報告でも、現行は介護保険の対象となっていない養護老人ホームにつきましても、介護保険制度、もう保険料が払っているという御指摘もありますので、関係どうするかについて検討を進めて、早急に結論を得るべきだという御指摘いただきましたので、その後も私ども検討会で検討を重ねまして、昨年十月結論を得ました。
 一つは、措置施設としての性格を維持すると、養護老人ホームは。しかし入所者の重度化に伴う介護ニーズに対しては外部の介護保険サービスの利用を認めるということで、今委員から御指摘のあった割り切れない感じがするというところについては解消をすると。それから、いろいろ地域の実態を見ますと、入所者の方々の実態などの中でも、契約施設であるケアハウスに転換するという道も開くということで、養護老人ホームがケアハウスになること、そうしますと、介護型のケアハウスになりますと、介護保険でサービスの、介護保険上の特定施設になることも認められますので、更に介護ニーズにこたえられることになります。
 それから、一つの養護老人ホームの中で措置施設と契約施設の二部門を有する施設への転換も認めると、こういう方針を出しまして、今回の改正の中で、これらの点につきまして対応できるような法改正を提案しているところでございます。

○足立信也君 検討会を持って、それから検討、で、今回の改正でという話ですので、これからは考え方ということで尾辻大臣に伺いたいと思います。
 今のお話で流れは十分御理解いただけたと思うんですね。今回の施行法の一部改正、五年間延長するということではあるんですけれども、それは、衆議院の委員会の議事録を読んでおりますと、データを出しながら、五年間延長することによってほとんどの方が亡くなるであろうというニュアンスが非常に強いんですね。でも、介護する側の人間あるいは介護されている側の人間からいいますと、措置で入所していても、中には元気になって家に帰りたいと思っている人は必ずいるんですよ。亡くなっていくことが前提の話ではないんですね。介護する側の人間も、少しでも良くして家に帰してあげたいと、それが現場の気持ちなんですよ。それが全然感じられないですね。それが、措置入所になった二つの施設で対応が全然違ってきているということに僕は表れていると思うんですよ。
 厚生労働省が自慢の、自信を持ってつくった介護保険制度ですね。これはやっぱり社会保険の在り方をそのまま表している。だとしたら、生活保護が必要な人にはちゃんと生活保護を与えて、そして介護保険料きちんと払う、その払っている人たちにはきちんとした介護の給付を与えるんだと、これが当たり前の感覚だと思うんですね。
 そして、最後になります、もうおなかすいている方も多いと思いますので。
今の検討段階で、これからやるということなんですが、大臣に、養護老人ホームに措置で入っている方々、この方々にどうやったら介護を正当な権利として受けることができるのかと、これを是非考えていただきたいし、そう実行してもらうしかないと思います。(発言する者あり)そういうことになるんですよ。ただ取りになるんですね、やっぱり。
 是非、この点についてお考えですね、できれば、介護保険法の改正はどうなるか分からないという結論を言ってしまうとどうしようもないですけれども、これは別の話ですよ。これはただ取りになっているんだと思うんですね。そこを是非、今後どうするか、いつまでにどうするか、その点をお答えください。

○国務大臣(尾辻秀久君) 今お話しいただいておりましたことは、これは附帯決議にもございますように、介護保険法を作ったときからの課題でございまして、そしてそれが、その間五年たったわけでありますから、御指摘いただきましたように、五年間何していたんだということはございます。
 ただ、そうしたことの経緯はございますけれども、先ほど局長からもお答えいたしましたように、今後の在り方として、入所者の重度化に伴う介護ニーズに対しては外部の介護保険サービスの利用を認める、こういうことで今回の改正をお願いいたしておりますから、このことによって今後は解決される問題だというふうに考えております。

○委員長(岸宏一君) じゃ、いいですね。

○足立信也君 時間ですので。
 もうだれもが疑問に思うことなんですが、措置で入った人たちの軽減措置はそこでちゃんと、きちんとやるのかという話も出てきますし、まだまだ今後に続く課題だと思います。
 ですが、一回中断して、午後にまた回したいと思います。

○委員長(岸宏一君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時五分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

○委員長(岸宏一君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。

○委員長(岸宏一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案及び介護保険法施行法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に鈴木厚生労働大臣官房長を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(岸宏一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

○委員長(岸宏一君) 休憩前に引き続き、国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案及び介護保険法施行法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

○足立信也君 午前の終わりに、自分自身ちょっといささか不穏当な言葉かなと、あるいは自分にそぐわないという気がしまして、ちょっと本意が伝わっていないような気がしますので、一言だけ言わせていただきます。
 それは、ただ取り、ただ払いという発言なんですけれども、私はそれに対しては、生活保護費、実は特養に生活保護相当者が四万四千人いて、でも生活保護の被保護者になっているのは千人程度しかいないんだという事実。でもそれに対しては、措置費として介護の分も居住の分も食費の分も全部面倒見てあげてるんだというような発言を中村局長がしなかったのは正しいと思いますし、そういう発言すべきじゃないと実は思っておりまして、でも、それはやはり依存と分配の政治そのものなんですね。
 私の言いたかった本意は、生活保護の受給権のある人はやっぱりきちんとそれをもらって、そして保険料、介護保険料をきちんと払って、そして自分の当然の権利として介護を受けるんだということが自立した社会であって地方分権なんだと、そのことを伝えたかったのが私の本意です。
 その流れで、本会議の質問に対する答弁でちょっと不十分と思われる点について、特に国保について順を追って質問したいと思います。
 都道府県等の健康増進計画及び医療計画、介護保険の計画に対して、国に今度新たにできました財政調整交付金、これ、このことが県の計画にどのように反映させられるんかという質問をいたしました。それに対しまして答弁は、医療費適正化をしてもらいたいということがございました。
 当然、国保は無職者の占める割合がもう五割超えて五一%、当然老人加入率も高くて、保険に関係なく、政管健保も組合健保も全部含めて、年齢が高くなればなるほど医療費は高くなると、この現実はもう間違いなくあるわけですね。ですから、国保の部分が一番老人医療費という問題に関しては苦しい状況になっているという認識はもう間違いなくあると思います。
 その中で、国保の部分に県の、裁量とおっしゃるんですが、裁量じゃないと私は思いますが、県の財政調整交付金を持ってくること、そしてそれが医療費の適正化をしてもらいたいというその論法からいくと、医療費の適正化というのは一体どういうふうに考えているのか。それは、医療費を抑制してくれと、県が率先して抑制してくれということですか。そのことをまず確認したいと思います。

○国務大臣(尾辻秀久君) 医療費の適正化という言葉でございますけれども、これは単に医療費の量的な縮減という側面だけではございません。良質かつ効率的な医療サービスの提供を通じて、正に医療費を適正なものにするという意味で医療費の適正化という言葉を使っておるところでございます。

○足立信也君 これは医師会の方からなども盛んに言われていることだと思うんですが、社会保障費が二〇〇四年度、国民所得に対して二三・五%だと、そのままいくと二十年後には二九%になるんだと、特に医療と介護が増えていくんだ、これを抑えなきゃいけないという、それを金科玉条のように言われるわけですね。
 ところが、国際比較をしてみると、仮にそのままいって二九%になっても、二九%という値がどうなのかと。それより低いのはイギリスぐらいしかなくて、それも二七%ちょっとで、ブレア首相は医療費を一・五倍にしようという方針も立てているわけですね。となると、仮にそのままいって二九%になっても、先進諸国といいますか、OECDの中でやっぱり一番低いという認識はきちんと持ってもらいたい。
 でも、でも私は医療者ですから、我々が目指すのは、だから抑制していくんではなくて医療の質を変えていくんだという思いです。質を変えることによって、決して二十年後に二九%にはしないと、その思いが強くあるということをまず、そして日本の医療が進むべき道はそれしかないんだということを是非肝に銘じていただきたいと、そのように思います。
 そして、国と都道府県の(「同意見」と呼ぶ者あり)ありがとうございます、国と都道府県の財政調整交付金、これをもう盛んに委員会のたびに議論になっております。一体どういう役割分担をするのかと。これに対しては、答弁は、国は医療費や所得格差等を全国レベルで調整する、それで県は都道府県内の、あっ、地方はですね、都道府県内の格差を調整するんだと。言葉で言えばそうかもしれませんけれども、やっぱり全く理解できないんです。
 ですから、まず根拠として、財政調整交付金、これはいつ交付されるんですか。国は僕は概算払いが十一月で年度末に最終的な交付があるという認識ではおりますが、県の場合、県が市町村に交付する場合、それは一体いつを考えているんですか。

○政府参考人(水田邦雄君) 国の財政調整交付金の交付につきましては、先生ただいま御指摘のとおり、毎年第三・四半期、十一月ごろに前年度の交付実績の三分の一相当額を概算払いとして交付をいたしまして、最終的には年度末に交付額を確定しているという流れになっているわけでございます。
 今御質問のありました都道府県の財政調整交付金の交付をどうするかということでございますけれども、これにつきましては、都道府県がやはり県内市町村の意見を踏まえつつ決めていただくものという根本的な性格ございます。
 私どもとしては、市町村の資金が不足しないように、また調整交付金の交付事務等の面で市町村に混乱が生じないように決めていただきたいと、このように考えてございます。

○足立信也君 交付時期も含めて都道府県が決めてもらいたいという回答、答弁だったと思いますけれども、国が平準化するために各市町村に財政調整交付金を配る、そして都道府県は都道府県の裁量でそこに財政調整を加えてほしいと。これは、国からも調整が加わってある金額が渡っている、それに加えて県で裁量を発揮してほしいという論法に聞こえるわけですね。
 でも実際は、都道府県の財政調整交付金がいつ配付、交付されるのか全く分からないわけですね。そうすると、県が裁量を持って、都道府県が裁量を持って国保における県の役割を大きくする、そういうことになりますか、交付のタイミングを考えて。やっぱりそれは私ならないと思いますし、例えば国保の収納率が低い場合、財政調整交付金、これ国のですね、減額措置がありますね、三割以上。これペナルティーですよ。でも、それでは市町村がやっていけない。じゃ、県としてはそこは厚く交付しようと。国の意向と合わないわけですね。国がペナルティーだってやっていることに関しては、県としてはそれは平準化してあげないとかわいそうだという思いがあるわけですね。となった場合に、全く相反する方向に行く可能性の方がはるかに多いわけですよ。
 そもそも、財政調整を行う機能が二つもあるということ自体が、当然違った基準、違った概念で交付すると思うわけで、その国と県の関係というのをもう一度お聞かせ願いたいんですよ。どっちが財政調整の裁量を持っているのかと。それはやっぱり交付されるタイミングに大きく影響されると思いますし、国がペナルティーを科しているようなところに、県としてそれは手厚くしてあげないとかわいそうだということは許されるんですか。そう考えているんですか。その点をお聞かせください。

○政府参考人(水田邦雄君) なかなかきちんとした形で現段階ではお答えできないのが残念なんでありますけれども、ただ、これは今回のこの都道府県の財政調整交付金という性格からして、なかなか国としてすべてを説明するということができるものではないということはまず御理解賜りたいと思います。
 先ほどの、その配り、配分時期についてどうするか。これは、安定的にこの事業をするという意味からは今までどおりの形でしていただいた方がいいなという願望はございます。ただ、そこのところは私どもが決めることではなくて、やはりそこは県の方でよくよく市町村の意見を聞いていただいた上で決せられるべきものと考えております。
 それからもう一つ、その大きな流れといたしましては、県の役割の拡大ということの中身でございますけれども、再三申し上げているように、私どもとしては、国保におきます広域化、運営の広域化でありますとか医療費の適正化、そういった方向に向けての市町村の努力というものを例えば評価するということも、私どもとしてはそういう願望というものは持っております。ただ、それにつきまして決定的なことを申し上げるには、やはり都道府県と、知事会ないし市長会、市町村会、総務省と共同してガイドラインを作った上でお示しをすると、こういう手順になろうかと思います。

○足立信也君 大臣に、じゃお伺いします。
 先ほどのペナルティーの話も含めて、国の考える財政調整の意向と都道府県が独自に考えた対市町村に対する財政調整の在り方が全く違った事態になった。国としては、これは都道府県に対して指導が行くんですか。あるいは、なぜそういう反した行動を取るのかという説明を求めることになるんでしょうか。

○国務大臣(尾辻秀久君) そうしたことがありますから、まずガイドラインで大きく考え方をお示しする、そして都道府県は、またそのガイドラインに沿ってといいますか、ガイドライン見ながら県の条例、都道府県の条例で定めていただく。そうした過程がありますから、その中でお決めいただければ、申し上げておりますように、ガイドラインに法的拘束力があるわけでも何でもありませんから、基本的には県の条例がしっかりした定めですし、それに基づいて交付される。このことについてだれも、そのこと自体にとやかくは言えない、こういうことになります。

○足立信也君 とやかくは言わないということだったと思います。
 だとしたら、私の質問の中で、当然、これはどちらも財政調整交付金でありますから、国も都道府県も不確実ですよ。不確実な財源。これはもうお認めいただけると思うんですね。市町村の財源が不足する可能性が高い、そうした場合はどうするんですかという質問に対して、急激な変化がないように県に見てもらいたいんだという答弁、急激な変化がないようにです。水田局長の衆議院での答弁でも、これ当然、不交付団体、不交付自治体ございますね、これに対しては国からの財政調整交付金は出ない。都道府県からも出ない可能性があるのかという質問に対して、それはあり得ると。つまり、先ほど言いましたけれども、二重の不確定要因で、県の財政が底をついたからやっぱり出せないんだよということもあるわけですね。
 そうすると、最低限確保されているのは、定率国庫負担が四〇%から三四%に減った、その三四%分しかないわけですね、確実なのは。で、大臣が、急激な変化がないように県に見てもらいたい。これは、市町村としては不確実な要素が増えて、確実なのは六%減ったんだと。急激な変化がないようにするためにはどうしたらいいか。できるだけ四〇%に近付けてもらいたいという、それしか結論はないんですよね。そういう使い方を、もちろんこれは県の裁量になるわけですからそういう使い方もしていいよという答えになるんだと思うんですが、やはり市町村にとって大事なことは、安定した財源としては四〇%に非常に近い、あるいは四〇%のものをちゃんと確保してほしいということと、先ほどからの議論で、これ堂々巡りになるんでもうこれ以上は財政調整のことはちょっと言いたくはないんですけれども、やはり調整するのは一か所ですよ。裁量を持ってそこに調整を加えると。僕は、これから先、医療制度改革ありますけれども、その財政調整の機能に関しては僕は都道府県が持ってもいいと思っているんです。でも、それが一か所であるべきだと思うんですね。
 その考え方に対しては、御意見いかがでしょうか。

○国務大臣(尾辻秀久君) 都道府県間の格差というのもあります。都道府県間の格差があります。そこの部分を見ながら国が全国調整をするという面と、やはり都道府県が、あくまでも都道府県内だけのことで市町村の調整をするという、これは両面あってもいいのではないかと私は思っております。

○足立信也君 財政調整交付金の交付先は市町村ですよね、全国の市町村、数は減って二千足らずになるかもしれませんが。平準化を目指して国は財政調整交付金を交付する予定ですよね。それが、今の答弁は、やはり都道府県の格差をまず国があたかもやるような答弁なんですが、交付先、受け取る先はいつも市町村であって、そこに二重の裁量が加わっているから話がややこしくなる、おかしくなる、見えない。そのことを僕は言っているわけですね。
 ですから、先ほどの答弁は本会議での答弁とほとんど同じ内容でしたが、やっぱりそれは間違っているんじゃないかと私は思うんですけれども、どうでしょうか。

○政府参考人(水田邦雄君) 若干補足をさせていただきますと、ただいま、その都道府県の格差自体を都道府県が調整することは、これはできないわけでありまして、国の役割というのは残ると。現に、知事会におきましても、アンケートに答えて三十の県が国の調整を残してほしいと、こう言われているという事実はございます。

○足立信也君 今あえて局長が代わりに答弁されたんですけれども、でも、大臣は多分お分かりになっていると思うんです。交付先は市町村なんですよ。それが都道府県の格差を是正するんだ、あるいは平準化するんだということにはならないわけですよね。そこを聞いているんですけれども。先ほどお手を挙げられたので。

○政府参考人(水田邦雄君) どういうふうに申し上げたら分かっていただけるかなんですけれども、確かに国の調整交付金も市町村に行くわけでありますけれども、先ほど私が答弁いたしましたのは、都道府県間の格差を都道府県の調整交付金で調整することはできないということを繰り返しになりますが申し上げているわけでございます。
 ある一つの県が、その当該県の中の市町村間の是正はできますけれども。それじゃ、東京と沖縄の調整を東京ができるのかということでございます。

○足立信也君 それでは、国の財政調整交付金の目的は都道府県の格差をなくすことなんですね。

○政府参考人(水田邦雄君) 繰り返しになりますけれども、私は都道府県が都道府県間の調整をできないという一点を申し上げているんで、国は、そういう都道府県間の格差の要素も含めて、市町村に対する、例えばほかの要素もございます、所得調整だけでなくてほかの様々な要素もございますので、市町村に対して調整をしているということでございます。

○足立信也君 解決の方向には向かわないと思うので、なんですが、まるでA県の市町村全部がB県の市町村全部よりも高い医療費になっている、あるいは財源が不足している、どちらか。まるでA県全体が同じような、全体として同じような格差がまずあって、そこのことを話しているような気がしてならないんですよ。A県の中には高いところ低いところ全部あって、B県の中でも混在しているわけですよ。その中で一回平準化しようと国が言っているわけですね。それは都道府県の格差調整ではないじゃないですか、対象は市町村なんですから。
 都道府県が都道府県の格差調整できるわけないというのは、それはだれが考えても当たり前ですよ。でも、市町村に対する格差是正を考えているわけですから、先ほども、繰り返しになりますが、その県に属している市町村がすべて同じ傾向にあるわけじゃないわけですよね。そこを聞いているんです。

○政府参考人(水田邦雄君) これも実態に即して申しますと、例えば沖縄県という例を先ほど申しましたけれども、所得面でおきまして、実際問題といたしまして総体として、もちろん沖縄県の中での市町村様々ございますけれども、総体として見ますと例えば東京に比べて低い水準にあるわけでありまして、その部分の調整というのは、都道府県間と申しましたのは、それぞれの市町村を取り上げても全体として見たときにかなりの差異があるということを申し上げたわけでございます。

○足立信也君 何か市町村それぞれの交付の話が、市町村全体を見てという訳も分からないところに行ってしまったような気が僕はします。もう堂々巡りだと思いますので、次に行きます。
 医療における地方自治体の裁量についての私の質問で、答弁は、国保の基盤、体力の強化が図られ市町村の保険者機能が強まる、地域の実情に応じた保健事業などの展開が可能になるという答弁です。保険者でもない県が国保の財政調整を行うことが、どうしてほかの組合健保、政管健保あるいは共済保険の県民の、県民のですよ、健康増進計画や医療計画に裁量を発揮できるんですか。国保の財政調整交付金に対する県の、県の財政調整交付金ができたことが、県民全体のいろんな保険に加入している人たちの健康増進計画、裁量を発揮することにどうしてつながっていくんですか。それを教えてください。

○国務大臣(尾辻秀久君) 先日の本会議で、地域の実情に応じた保健事業などの展開が可能になると、こういうふうに申し上げました。具体的にそれどういう中身だと、こういうことでございます。
 まず一点目は、都道府県の財政調整を通じて国保の広域化が図られ、そして国保の運営体制が強化される、要するに国保の運営体制が強化されるということになるのでと、こういうことであります。なれば、保険者たる市町村が地域の実情に応じ、被保険者に対する保健指導等の保健事業を充実させることが可能になる、こういうことでございます。これがまず一点目であります。
 それから二点目は、医療費に地域差がある中で、健康増進計画、医療計画等の作成主体であります都道府県、これはもう都道府県がこうした計画は作るものでありますから、その都道府県が市町村の保健事業等の取組を考慮しつつ財政調整を行うことで、これまた保険者たる市町村が都道府県の方針に沿った形で地域の実情に応じた保健事業等をより積極的に展開することが可能になるというふうに考えておるところであります。

○足立信也君 あたかも市町村がすべての保険の保険者であるような錯覚を覚えます。だとしたら、県の、都道府県の財政調整交付金を国保以外の、国保の財源以外に使うことは認めるんですか。

○国務大臣(尾辻秀久君) 調整交付金は国保の財政を調整することを目的としておりますから、国保財政と関連しないものに対して交付することはできません。

○足立信也君 だとしたら、国保の加入者、まあ四割弱、そこに対する財政調整の機能を持っている、それによって県民全体の医療計画、それをやっていけるんだという説明と僕は合わないとどうしても思うんですね。
 で、私なりの国保に対するまず問題点の解決の仕方からじゃお話ししたいと思います。
 何といっても、国保の保険料、保険税、どちらの言い方もいいんでしょうが、ことなんですけれども、端的に言いますと、政管健保、それから組合健保に比べて、上限ですね、負担の上限、その上限の設定が五十三万円と定額になっている。ほかの保険は保険料率で決まっていると。具体的に言いますと、大体課税対象、所得ですね、所得に換算すると四百万ぐらいで、収入に換算すると七百万、そういったところでもう上限に達しているわけですね。それ以上の人たちはすべて上限の支払で済んでいるわけですね。上限限度を払っている人の割合が五・四%。で、政管健保は、これは先ほど言いました保険料率でいきますから、収入が約千五百万、千五百万まで行くと上限となって、これが大体年間六十五万。十二万円の差があるわけです。そして、政管健保のその上限を払っている世帯の割合が一・七%、組合健保が一・三%です。上限を払っている人の割合が国保は四倍あるいは四倍以上になるんですね。
 そして、現実の問題として、どうしても中間層、所得の中間層が負担が非常に多いという現状、現実の問題が生じてきているもう一つの原因として、これは所得の低い国保の世帯に対しては軽減措置を行っている。ですから、収入の少ない方に対しては、それで、軽減措置によって本来得られるはずの保険料、保険税が少なくなっているわけですね。
 そこで、ちょっと考える手段、材料として、その軽減措置を行っている世帯の数、それとその保険料額ですね。それから、上限措置によって、上限措置に掛かっているといいますか、その世帯はどれぐらいあって、そのままの率というか、保険料率の考え方でいった場合にどれぐらいの保険料が払われなくて済んでいるかという点について、ちょっと数を教えてください。

○政府参考人(水田邦雄君) 国保の保険料の軽減措置を行った世帯の、まずそれについてお答えしたいと思いますけれども、平成十四年度におきます保険基盤安定事業の実績によりますと、軽減世帯は七百六十七万世帯でございまして、一般世帯数に対する割合は三七%程度となってございます。また、保険料の軽減額の総額は三千億円でございます。
 それから二つ目に、上限額を超えた世帯の数の割合、それからその影響額ということでございますけれども、平成十四年度の国民健康保険実態調査によりますと、保険料賦課限度額を超える世帯数は百二十五万世帯でございまして、全世帯数に対する割合は五%程度となってございます。
 それから、この保険料の賦課限度額を超えているために実際には賦課されていない保険料額、これは具体的には制度を前提としなきゃいけないんでなかなか計算できないんですけれども、仮にその上限撤廃の効果額というものを機械的に計算をいたしますと、約一兆一千億円ということになろうかと思います。

○足立信也君 まあ単純に足してはいけないんですけれども、足すと一兆四千億円、上限と軽減を合わせると一兆四千億円という話になるわけですね。
 国保の、働き盛りの中間所得層といいますか、これはもちろん子育てにもお金は掛かる、介護も見ている部分がある、そういう世帯、四割弱のその中間所得世帯が保険料全体の七割を負担しているんですね。だからこそ収納率低くて延納、未納が多いわけですね。そこで、国民年金と同じように空洞化、あるいは破綻しているというわけですよ。
 片や、上限設定で、これ以上は幾ら所得があっても払わなくていいという方の数が四倍以上あると。その負担を中間層だけに強いている。ここをまず改めないといけないんじゃないか。先ほどの計算でいきますと、所得四百万以上は、四百万円の人であろうが一千万、二千万の人であろうが保険料の負担は五十三万で決まっているわけですね。これはどう考えてもおかしいことだと私は思います。
 先ほど、中間層へ負担を強いているんだと、それを解決するためには、軽減措置もありますけれども、その上限設定というものを考え直さなきゃいけないんじゃないかという提案に対しては、いかがでしょうか。

○国務大臣(尾辻秀久君) 医療保険でありますから、たくさん保険料を払えばたくさん返ってくるというものではない。したがって、上限を設けるというのは、これは考え方として当然だろうと思っております。ただ、その上限をどこで定めるかという議論でございます。
 そして、この国民健康保険というのは被保険者間の所得のばらつきが大きいものですから、大体一番上の上限のところで納める方の割合をどのぐらいにするかということでこうしたものを、上限額を今逆算して定めておるというのが今のやり方でありますけれども、そうした中で、大体国保の場合は五%ぐらいになるようにと、一番上限で納める方の割合が五%ぐらいになるようにというのを基準にして今額を出しておるわけでありますが、それが今五十三万になっている。それを、妥当なのかちょっと低いのかという、こうした御議論であります。
 そして、もうこの御議論というのはいろいろあることも私どもも承知をいたしておりますし、今の先生のような御意見もあるわけでございます。したがって、今、保険者が市町村でございますから、こうした保険料の賦課というのをどうするかというのは、市町村の御意見も踏まえながら今後の見直しが必要であろうというふうに考えるところであります。

○足立信也君 保険料の設定の仕方については本当に難しい計算式がございまして、その目標、上限額の目標が大体五%に設定しているんだと、それはおっしゃるとおりです。その設定が間違っていませんかということなんですね。それが政管健保、あるいは組合健保に比べるとはるかに多くの層がそこに該当してしまっているということを申し上げたかったんですね。
 今回の国民健康保険の、国から県への負担の転嫁というふうに私はとらえますけれども、やはり今できることから取り組んでこれを改善して、その次に医療制度全体の改革があるんだと、そういう考えで臨まないと、やはりこの国の将来を見通した正しい医療制度設定というのは僕はできないと思いますし、これから、秋、来年にかけて大いにそのことに関しては議論していきたい、そのように思っておりますので、今法案に対しては私は反対の立場で質問させていただきました。
 以上で終わります。

050331厚生労働委員会会議録より
Copyright 2004 Adachi Shinya. All Rights Reserved.