民進党大分県参議院選挙区 第1総支部
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参議院議員 足立信也

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国会会議録

平成16年11月04日- - 厚生労働委員会

○足立信也君 民主党・新緑風会の足立信也でございます。
 今年の年金制度、来年の介護保険、さらに再来年の医療保険制度と立て続けに社会保障制度の改革が予定されています。総理も尾辻大臣も、社会保障制度の一体的改革が必要だと表明されました。本日は、まず大臣に改革の理念についてお伺いいたします。
 年金、介護保険、医療保険とそれぞれ逼迫する財政事情の中で、制度の維持という大義で負担の増加と給付の減少という方向性です。これらの各論に加え、さらに、社会保障制度の一体的改革というのはどのような方針で臨むおつもりなのかお聞かせください。年金、介護、医療のそれぞれの改革が一体的改革の過程なのでしょうか。それとも、医療制度の改革まで終わった後に本格的な、抜本的な改革を考えておられるんでしょうか。よろしくお願いします。

○国務大臣(尾辻秀久君) 社会保障制度は、各制度がその機能を発揮しつつ、有機的に連携して国民生活を支えるものである、こういうふうに考えております。
 各制度の改革に当たりましては、社会保障全体を一体的にとらえる視点が必要、そのようにも考えます。同時に、介護保険などの各分野におきましては、早急な制度改革が求められているところでもございます。社会保障全体を見渡しつつ各制度の改革を進め、併せて、社会保障全体の規模、税、保険料等の負担の在り方など議論していくことが大切だと考えております。社会保障の一体的見直しには、このような方向で進めていく各制度の改革、制度ごとの改革も必要であるというふうに認識をいたしておるところでございます。
 現在、官房長官の下に設置されました社会保障の在り方に関する懇談会において、社会保障の一体的見直しについて精力的に議論をいただいておりますから、こうした議論をまた踏まえつつ私どもの改革を進めていきたいと、こういうふうに思っております。

○足立信也君 午前中の中村老健局長の答弁で、介護の中の医療行為という問題がございまして、この点については再来年の医療制度の改革で見直すんだという御発言があったと思います。その前に、介護保険の見直しで、この医療と介護のすき間といいますか、お互いに兼ね合っている部分の問題が既に挙げられております。在り方懇談会では、今年中に論点の整理をして、それから二〇〇六年度内に結論を出すという方向性だと思いますが、その前に、もう医療と介護の問題で、介護保険のことを見詰め直さなきゃいけないという事態があるわけです。
 そこで、介護保険で医療との関連を来年の常会で見直すが、更に二年後にまた医療保険でそれをやらないと決められないという意味で御発言なさった、そういうことなんでしょうか。

○政府参考人(中村秀一君) 先ほど私が御答弁申し上げましたのは、一つは、介護施設において様々な医療的な、医療に関連する行為がなされている、また介護施設において入所者の方が重度化しており、ターミナルの問題もあると、そういった文脈の中で、元々介護保険制度というのは、二〇〇〇年にスタートいたしましたときに、旧来の福祉サービスと従来医療保険の方でなされておりました医療サービスの一部が統合されて介護保険の屋根の下に入ってきたわけでございますが、医療と介護の関係が密接不可分であるということは個々の利用者のニーズとしてはあると。そういった中で、二〇〇〇年からスタートした介護保険の中で、これは介護保険部会の意見書でも書かれておりますが、医療と介護の関係の在り方自体、介護保険制度を見直していく中で重点的な見直し項目の課題として挙げていると、こういうことを申し上げたわけでございます。
 したがって、来年私どもは法律を提出させていただきたいと思っておりますが、その際、法律レベルで医療保険、医療保険あるいは医療制度と介護保険、あるいはその介護制度の間の整合性、見直すものがあるかどうか、また、日々サービスが行われておりますが、医療サービス、それから介護サービスが行われておりますが、これは医療保険、介護保険両方の分野で賄われていると。そういった中で医療サービスと介護サービスの整理、調整の問題を考えるに当たっては、二〇〇六年四月、これは現行制度のままでも介護報酬、診療報酬の見直しの時期が二〇〇六年四月にございます。診療報酬、介護報酬の見直しがされるということは、様々なサービスについての報酬の単価が決められるとともに、様々な基準の見直しも伴うことがございますので、そういう基準、それから報酬単価レベルの見直しは、二〇〇六年四月の、従来のベースで行われている診療報酬、介護報酬の改定の時期の重要なテーマになるという意味で申し上げましたので、私の頭にあるのは、先生が言っておられる意味での、大きな意味での社会保障の総合的な改革というレベルでなくても、介護保険の中で、今の現行制度の中で隣接部門との調整の問題もあり、そういったことについても取り組んでいきたいと。
 しかし、それは広い意味では、正に介護保険の見直しもそうでございますが、社会保障の総合化と言われているわけでございますので、来年やらせていただく介護保険制度も、そういうベクトルの中で、それに沿うようなものでやらせていただきたいと、そういうことも申し上げております。

○足立信也君 今、そのようなベクトルの中でというふうにおっしゃいました。
 大臣に、もう一度になるかもしれませんがお聞きします。
 再来年の医療制度改革までは、そのベクトルは向いているけれども、本格的、抜本的な改革ではないという理解でよろしいんですか。その後に社会保障制度を一体化して抜本的に見直すということでしょうか。

○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほども申し上げましたように、一つずつの改革、これも極めて大事であります。ただ、今申し上げましたように、社会保障の在り方に関する懇談会などで、全体どう見るのかという議論もありますし、また個々の議論もいたしております。
 そうした中で、全体の議論を見極めつつ、それぞれのものをこれまた改革していかなきゃいけない。ただ、これをじゃ抜本的改革でないのかと言われますと、今度の介護保険の改革を私どもは抜本的と表現するかどうかはまた別な話になりますけれども、それぞれにそのときに一番いい形で改革を進めていく、こういう表現になろうかと思います。

○足立信也君 私は、この四月まで手術をしていた外科医であります。介護保険、医療保険については現場からいろんな提案がございます。そのことは今の御答弁のように今後集中して行うということで、本日は、医療保険、介護保険改正の中でなかなか俎上に上らない点についてのみ質問いたします。
 まず、少子化対策なんですが、子供を産み育てる環境づくりとして、一人から二人目、三人目へのアプローチと、それからゼロから一人へのアプローチは異なった対策が必要だと私は考えます。ゼロから一人へのアプローチにも二通りあると思います。一つは子供が欲しくなる環境づくりです。もう一つ是非必要だと思うのは、望んでもできない、不妊治療を受けやすくするというアプローチです。現在、人工授精、体外受精、顕微授精は保険適用外となっておりますが、不妊の原因が男性にある場合、これらの治療法しかないわけです。今年の四月から、体外受精、顕微授精に対して治療費助成事業が始まりました。
 そこでお伺いします。体外受精、顕微授精は母体から卵を取り出すという手術行為が必要です。それに対して人工授精は手術の必要がございません。なぜ人工授精が助成の対象から外されたのか。そして、分かる範囲で結構ですから、その助成事業の助成金の受給状況、あるいは昨年と比較して、助成事業の効果が見られ、不妊治療の受診件数は増加しているんでしょうか。そのことをお教えください。

○政府参考人(伍藤忠春君) 不妊治療費の助成事業の件でございますが、本年の四月から国の助成事業として発足をいたしましたが、御指摘のとおり、この人工授精はその対象外としております。
 この考え方でございますが、不妊治療の経済的負担の軽減を図ると、しかも医療保険が適用されない方々でございますので、その経済的負担の軽減を図るということが主たる目的でございますが、こういった観点からいたしますと、人工授精は一回につき今一万円、これは平均値でございますが、この費用が掛かるということでございますが、この体外受精、顕微授精につきましてはそれぞれ三十万円から四十万円一回につき掛かるということで、今回は、公費でこれを支援する対象としては、多額の費用が掛かる体外受精と顕微授精を対象として制度をスタートするということにしたわけでございます。
 それから、今年から、四月から発足したばかりでありまして、受診件数等の実績についてはまだ把握をいたしておりませんが、ほとんどの都道府県あるいは指定都市、中核市で取り組んでいただいておるという状況になっております。

○足立信也君 今のお答えでは、一回の費用、その費用の多い分だけ助成するという考えでスタートしたということなんですが、受けやすい、あるいは一回の費用が安いということは、人工授精に関しては回数が非常に多いわけです。年のうち何回もありますし、それが年余にわたって、まあ十年とかいうスパンもあるわけですね。その回数の考慮というものがなされていないんじゃないんでしょうか。

○政府参考人(伍藤忠春君) 手元にあります資料によりますと、平均実施回数、この一年間だと思いますが、一人について人工授精は三回程度行うということでありますし、体外受精や顕微授精は一・二回から一・五回というようなデータがありますが、そういった観点を考慮しても、なおこの体外受精や顕微授精が非常に多額の費用が掛かるという実態にあるんではないかというふうに思っておりますし、こういうものをまず対象として制度をスタートするということについては、それなりの合理的な考えがあるものというふうに考えております。

○足立信也君 少子化対策、本当に喫緊の課題だと思いますが、その対策の一つとして、人工授精、体外受精を保険適用とする政治判断が必要だと私は思います。大臣のお考えはいかがでしょうか。

○国務大臣(尾辻秀久君) 不妊治療につきましては、ホルモンの異常や子宮、卵管の機能障害などの身体の異常に対する治療については既に保険適用しておるところでございますが、今お話しの人工授精や体外受精につきましては、診療の給付としての妥当性やその成功性が必ずしも高くないこと等を考慮して、これは中医協の御判断でございますので、中医協において、直ちに保険適用すべきでない、今結論を出しておられるところでございます。

○足立信也君 質問の趣旨が、私は政治的判断が必要じゃないかということを申し上げたんですが、その前に、今の御答弁で例に挙げられた保険適用のものは、やはり女性がある疾患を持っているという観点なんですね。
 昔はうまずめなんという言葉もございましたけれども、不適当だと思いますが、今現在、結婚後二年たったら不妊の状態と称するわけですけれども、過半数は男性に原因がある場合なんですね。男性に原因がある場合は、まずやるべきことは人工授精になるわけです。これは女性に特に何も問題のない場合ということになってくるわけですけれども、その点でまず認識が少し違うんではないかという点が一点と、それから私が申し上げたのは、もちろん中医協に諮問されて、しかしその後は大臣が判断するわけでございますから、そこで政治的判断として今の日本のこの少子化の中で保険適用に持っていきたいという気持ちはないのかということをもう一度お伺いしたいんです。

○副大臣(衛藤晟一君) 少子化対策につきましてのこの不妊治療は、実は平成六年度から、エンゼルプランを作ったときからこのことをスタートいたしまして、徐々に拡大をしようということで頑張ってきたところでございます。やっと法的に、制度的に今回認められてスタートしたところでございます。それがどういう形で今後影響を与えるのかということについて、やっぱり議論をしていきながら合意を得ていく作業が必要だと思っておりますから、それはそのときのやっぱり政策の判断をどう拡大していくかということになってくると思います。
 今時点における合意できた基準については、このような不妊治療について、極めてやっぱり非常に高額なものについて何とか少しでもバックアップしようじゃないかというところでここまで来たということでございまして、それがもっとずっと拡大していくことが合意を得られる、そしてまたそのことがいいんだということになれば、政策的にそういう判断を全員でしていくことだというように思っておる次第でございます。

○足立信也君 私は、恐らくは答弁で、人工授精に関しては成功率の問題があって、それをすべて保険に結び付けていくと、その成功率から、費用対効果といいますか、考えても余り妥当性がないのではないかという恐らく答えが出てくるんではないかと思ってお聞きしたわけですが、実はその内容とは異なっておりましたが、それでは衛藤副大臣が、私は、やはり今の事態として保険適用にすべきだと、そういう政治判断が必要だとやっぱり思います。それでは、先ほど大臣がまだお答えではございませんでしたので、衛藤副大臣の個人的な判断としてはどのようにお考えになりますか。

○副大臣(衛藤晟一君) 私ども与党挙げて、これは今までのエンゼルプランそれから新エンゼルプランという形の中でこのことを充実していきましょうということで議論をしてきたところでございまして、そういう中でやっとここまで正直言ってたどり着けたというところが実情でございます。
 ですから、この人工授精につきましても、できれば合意をいただけるものであればもっと拡大していきたいとは思っておりますけれども、しかし今おっしゃいましたように必ずしも成功率が高くない、そういう中で保険適用をすることはどうなのかと、また合意が得られるのかどうかということについて、今のところ直ちに保険適用するということは難しいけれども、将来に向けては何とか合意の輪を広げていくことができればという具合に考えているところであります。

○足立信也君 ありがとうございます。まだまだ党の、会派の中ではもっと突っ込めという意見がございますが、次に移りたいと思います。
 医療、介護について今日は一点のみというふうに話しておりましたので、まず介護保険についてお伺いします。
 要支援あるいは要介護、介護度の一、二の要介護者に対していろいろな改革案がございます。それらはすべて介護度の認定に基づいております。現場ではこの介護度の認定に多くの疑問が投げ掛けられています。ところが、私が今まで見ますところ、改革案では認定作業については特に触れられておりません。
 そこで、まずお聞きいたします。一次判定の七十九項目のチェックはだれが行っていますでしょうか、調査の段階で。

○政府参考人(中村秀一君) 要介護認定についてでございますが、まず、要介護認定の基本調査項目、七十九項目、先生のおっしゃるとおりでございますが、その訪問調査は原則として市町村の職員が行うことになっております。しかし、市町村の職員が行わない場合、居宅介護支援事業所又は介護保険施設に委託することができると、こういうふうにされておりまして、新規申請の四六%、更新申請の五九%は市町村の職員ではなくてこの委託調査によって行われているという状況でございます。
 また、この認定調査をこのような事業者の方に委託をしてやっていただく場合には、その事業者のケアマネジャー、介護支援専門員に認定調査を行っていただくと、こういう仕組みになっております。

○足立信也君 ただいまの御答弁で、初めての、初回の一次判定の場合は五〇%以上が市町村の職員だというふうに解釈いたしました。その市町村の職員は、例えば医療や看護や介護の知識あるいは資格そのものというものは問われないんでしょうか。

○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 介護保険法上、その調査認定に従事する、これは市町村が当該市町村の職員に行わせるというふうに書いておりまして、法律上、資格を問うているわけではございません。
 しかしながら、私どもは、例えば平成十一年四月の全国介護保険担当課長会議におきましては、調査員、市町村職員が行う場合につきましては、所要の研修を受けた医療、保健、福祉の専門家、すなわち医師、保健婦、福祉事務所のケースワーカー等にやっていただきたいということをお願いしておりますし、十六年四月に私どもが作りました認定調査員のテキストでも、認定調査員は保健、医療、福祉に関しての専門的な知識を有している者がなることが望まれると、こういうふうには一応指導をし、お願いをしているところでございます。

○足立信也君 指導をしているということ、お願いをしているということでございますが、研修ということが出てきましたけれども、その市町村の職員に対する研修というのが恐らくは市町村によって相当差があるんだと僕は思います。ただ、努力をしているということでございますので、これ以上は申しませんけれども、なぜ私が一次判定にこだわるかという理由を、午前中の中村委員の発言がございましたが、やはり正しい判定に基づいてその後の施策が決まるんであるという観点からでございます。
 要介護度認定の一次判定のソフトは、昨年ですね、二〇〇三年に改訂されましたが、総括いたしますと、根本的な要介護認定の問題は先送りされて、要介護度一に半分近く、具体的には四六・数%だったと思いますが、その方が要介護度一に認定されるという事態になってしまったと。二次判定での変更率、これは全国平均で三一・五%が一次判定から二次判定で変更されている。その中で、より重く、より重度に変更された例が二三・六%です。平均の要介護度は一・八七。仮に、改訂前の旧版で判定した場合、これは一・九六になります。改訂版では低く要介護度が判定されているという事態です。二次判定で、介護認定審査会では主治医の意見書かあるいは特記事項がなければ変更できません。要支援から要介護二までをこれは書面だけで判定するのは非常に難しいと私は同僚の審査委員から聞いております。より正確な一次判定が必要だということです。
 そこで、資料をごらんいただきたいと思います。旧版の資料ですが、基本的には変わっておりませんので、参考にしていただきたいと思います。
 まず、資料一ですが、丸囲みのところが変化があったところでございます。右下肢麻痺と肩関節の拘縮がない状態からあるに変わった。それから、真ん中辺りの嚥下ができる状態から見守りが必要になった。ところが、介護認定基準時間が、九十五分、要介護度四から八十六分の要介護度三へ下がってしまった。私が一般的に考える、まあ医師の私が一般的と言うのも難しいかもしれませんが、これは明らかに悪化していると思います。
 資料二ですが、これは丸で囲んだ一番下のところです。問題行動の昼夜逆転がある、これがなしに変わった。これは介護認定の基準時間が二十八分から三十五分へ、要支援から要介護度一へ、昼夜の逆転があるからないに変わったのに介護度が上がってしまった、逆に良くなったケース。在宅の場合、昼夜逆転は多くの介護の時間を取られるというのは皆さん御存じのとおりだと思いますが、昼夜逆転がある方が介護度は低いということです。
 資料の三をごらんください。第七群の問題行動の九項目、これがすべて、あるからすべてなしに変わりました。ところが、介護認定基準時間は三十五分のままで、要介護は一です。いかに問題行動が点数に響かないという実例だと思います。
 資料四、これは、左側のところはすべてに自立です、何も問題ないと。ところがこれを、旧版の判定式だと二十五分になって、要支援になってしまいます。ですから、昨年改訂があって、四項目以上チェックがあり、二十五分から三十分の場合を要支援としましたから、この人は自立です。ところが、右側、ごらんのように、薬の内服は介助が必要、物忘れがある、意思の疎通ができない、昼夜逆転があって、幻覚がある、そういう事態になってしまっても、これは介護の認定基準時間が二十四分です。自立です。こういう事態になっているんですね。
 まだまだ例を挙げれば切りがありません。このような認定に基づいて要介護度が決められて給付が決められています。要介護度認定が本質ではないからだと私は思います。
 まとめますと、元気な痴呆性老人に掛かる介護の時間が非常に軽く見られている。視覚や聴覚など障害はあっても、体の動きに問題がなければ介護度が低くなると。在宅で一人で頑張っている老人は、介護ではなくて、介助をされていないと判定されている。つまり、本質的にこの介護認定の基準が、介護ではなくて、周りの人が介助に掛かる時間の判定なんです。だから、昼夜逆転があっても周りの人が助ける必要がなければ、介護、見守ることは無視されているわけです。手が掛からないというふうに判定されていると、そういうことなんですね。
 そこで、一つ一つこれは挙げれば時間が掛かると思いますので、この点について、今までの改革案、私が見た範囲では、この要介護度認定に関して改革が必要だということはどこにも出てきません。そこで、大臣にこの点について、要介護度認定について本当に改革の必要性がないんでしょうか。

○政府参考人(中村秀一君) まず、要介護認定基準について、先生から資料をお出しいただいての御指摘でございますので、私の方から若干御説明をさせていただきます。
 まず、この四例についてお出しいただきました。三例は痴呆の症状がある方の問題でございまして、これは、介護保険制度がスタートしたときから痴呆の認定については問題があるという御指摘があり、要介護認定基準の見直しを行いまして、十四年からその基準の見直しを行ったところでございます。
 その結果、最近の要介護認定の動向を見ますと、かなり痴呆の方が多い要介護二、その前後の動きがございます点が一つ。それから、痴呆性高齢者の方が入っておりますグループホームの平均要介護度がかなり動いていると。これは、つまり、グループホームに入っていらっしゃる方が変わらなくても基準が変わって見直しをしたときに要介護度が上がっているということは、今先生の御指摘のあった痴呆性高齢者の介護ニーズに対して感度が悪かった問題についてはかなり解消をされているというふうに考えております。
 しかし、いずれにいたしましても、今要介護認定という物差しがございまして、その物差しで要介護度を判定しているわけです。それで、要支援から要介護の一から五まで六段階に分け、六段階の方々に対して、要支援の方については予防的なサービス、現行の法律では要介護一から五までについては介護的なサービスをすると、こういうことでやっております。
 私ども、物差し自体については、細部に様々な意味で問題はないわけではございませんけれども、物差し自身については、要介護に必要な時間で測るといった物差し自体についてはかなり客観性があるんではないかと。むしろ、地域によっても差がありませんし、認定が拒否される率も地域によって差がないと。何と相関するかというと、特に軽い方の方については地域差が多いわけですが、その地域差の差はむしろ申請率の差に相関しているということでありますので、そういった意味では、物差しの問題よりも、個々の点では若干あるかもしれませんが、物差しそのものの問題ではなく、そういった物差しで対象の方が出てこられた場合、その場合に、軽度の方が要支援と要介護一で全体の要介護認定該当者の四八%おられますが、そういう物差しで測ったそれぞれの要介護度の方にどういうサービスをしていくかということが問題ではないかと思っておりまして、そこは、物差しで測った方々の要介護度に応じて、あるいはその方のニーズに応じてどういうサービスを提供していくかというのはケアプランの問題であると思いますので、私どもは、物差しの見直しよりも、むしろそれぞれの要介護度に応じた適切なケアプランが作られること、特に軽度の方々については、ケアマネジメントの在り方とサービスメニューを自立支援型のサービスメニュー、介護予防型に変えていくことが必要ではないかと、そういった意味で御提案をさせていただいております。
 要介護認定について全く問題がないわけではありませんが、むしろ私どもの問題は、先ほど先生からお話があった認定調査の場合の委託の問題でございますとか、また、この要介護認定については申請委託もできるということで、実は八割の方が他の方に申請することを委託してやってもらっていると。申請代行が八割を占めているというようなこともあります。その辺の適切性の確保、これは申請率の差が、実は要介護認定の該当率の差、特に軽度のところの差に表れているというところもありますので、その辺について対応を考えているというところでございます。

○足立信也君 午前中の中村委員の御指摘もございました。私がそこを問題にしているのは、二次判定で変更すればいいという考えはございますが、実際三一%以上の方が変更になっているわけですけれども、それは非常に難しい。書面だけで、実際にその申請された方を見るわけではなくて、書面だけで判断しなければいけなくて、要支援から要介護度二までの判定は書面だけでは困難だというのが実際の審査委員から出ているということです。つまり、要介護度二であるべき人が判定で要支援あるいは要介護度一になった場合に予防だけで終わってしまうということです。その点を私は指摘しているわけでして、私が先ほど大臣にお聞きしたわけですけれども、やはり介護度認定のその認定そのものの基準を見直す必要があるんではないかということに対してまず回答いただきたいと、そのように思います。

○政府参考人(中村秀一君) 繰り返しになって恐縮でございますが、私ども、例えば現在の制度では、要支援、幸か不幸か、要支援から要介護五までについて、在宅サービスの場合についてはサービスメニューに基本的には差がないという状態になっております。また、施設に入所できるかどうかは、法律上は要介護一以上が施設入所に該当しておりますが、ここのところは、施設についてはより重度な方を緊急にという優先入所のお願いをしているところでございますが、申し上げたいことは、今のところ、要介護度認定、例えば要介護二か三かというところの違いというのは支給限度額の上限の違いになっているというところでございます。
 だからといって、要介護二である人が三になったり、二であるべき人が一になったりと、そういうことは好ましいと言っているわけではございませんが、そこはきちんと出るように努力はしていく必要があると思いますが、私ども、一番緊急度はむしろ、それぞれの要介護度の物差し自体についてはかなりしっかりしていると。むしろ、それぞれ、要支援なら要支援の方、要介護の軽い方、重い方に対して適切なサービスが届くように、適切なサービスが計画され、それが届くようにしていくことの方に問題があるんではないかと考えておりますので、先ほどからお話が出ておりましたケアマネジメントの見直し、そういったところをまず重点に考えさせていただいております。

○足立信也君 今年十月の介護保険サミット二〇〇四、認定の妥当性に対して、妥当だと、わずか九千人の調査ではありますけれども、妥当だと答えている人は六五%しかいないということを念頭に置いて改革に進んでいただきたいと、そのように考えます。
 次に、続きまして、あんま、マッサージ、指圧、医業類似行為についてです。あんま、マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復、カイロプラクティック、整体や足裏マッサージなどの医療の周辺産業です。
 なぜ今回このような質問をするかといいますと、一つには、医療の現場で、病院を受診する前にこういった業者に行き、麻痺や神経障害、骨折を起こす患者さんがいるということです。もう一つは、私の地元の県議会の方から、医業に類似する行為について明確な基準がないので取り締まれないという要望があるからです。
 まず、医業に類似する行為について、判例や厚生労働省の通知に基づいて私が解釈していることを述べます。医業に類似する行為には、法で認められた医業類似行為と、法に規定されていない医業類似行為があって、法で認められた医業類似行為には、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律、略称があはき法です、に基づくあん摩マッサージ指圧、はり、きゅうと柔道整復師法に基づく柔道整復があります。
 もう一つ次に、法に規定されない医業類似行為については、人の健康に害を及ぼすおそれのある業務に限局して禁止処罰の対象になる、このように解釈しておるんですが、これでよろしいでしょうか。

○政府参考人(岩尾總一郎君) よろしいかと思います。
 あはき法は、一条において、医師以外の者で、あん摩、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゅうを業とする者は、それぞれの免許を受けなきゃならないと規定しておりますし、柔道整復師法は十五条において、医師である場合を除き、柔整師でなければ、業としてその柔整を行っちゃならないということを規定しております。
 それから、今のあん摩マッサージ指圧、はり、きゅう及び柔整以外の医業類似行為についても、あはき法の十二条では禁止されておりますが、ここで禁止されているのは、先生おっしゃったように、人の健康に害を及ぼすおそれのある行為に限られているということでございます。

○足立信也君 今の答弁で、あはき法の第十二条に、何人も、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう以外、医業類似行為を業としてはならないという条文があるけれども、最高裁の判決で、人の健康に害を及ぼすおそれがない場合は職業選択の自由があるのでよろしいということだと思います。それでよろしいかどうか。
 あわせて、あはき法違反者、先ほどの法の違反者に対して実際にどのように規制を行っているか、その点について教えてください。

○政府参考人(岩尾總一郎君) 昭和三十五年の一月に最高裁の判決が出て、この十二条の禁止というのは、人の健康に害を及ぼすおそれのある行為ということで限られました。
 このような行為が行われている場合、それから取締りでございますが、免許を有さない者があんま、マッサージ、指圧を行っている、このような場合に、各都道府県による衛生規制の観点の指導が行われております。また、警察による捜査、取締りの対象となっているということでございます。
 私ども、各都道府県に対しまして、この医業類似行為に対する取扱い等の通知の発出、それから全国の主管課長会議を通じましてこのあはき法違反等に関する周知徹底を図っているところでございます。

○足立信也君 あはき業、略称のですね、あはき業以外の医業類似行為に関しては、カイロプラクティックについてのみ平成三年に規制事項が定められて医事課長通知という形で出ています。基本的に、それ以外は基準も規制もない状態かと思います。最高裁判決で、健康に害を及ぼすおそれがある場合のみ禁止となったため、行政側も対応に苦慮している状態です。
 害を及ぼすかどうかというものは結果でしか分からないわけで、つまり、医業に類似する行為をまず業として黙認する、人体に害があったら規制する。職業の自由としてはそれでいいかもしれませんが、しかし、無資格の医業類似行為で被害を被った患者さんや、きちんと三年間勉強して国家試験にも合格して、業を営んでいるあはき業の方たちは実際に圧迫を受けているわけです。
 特に、私が今日問題として取り上げたいのは、足裏マッサージとか何々式マッサージという業種です。ある無資格者が行っている行為があはき業なのか、それともあはき業以外の医業類似行為なのか、どのように区別しているのか、その基準を教えてください。

○政府参考人(岩尾總一郎君) もむとか押す、たたく、摩擦するという行為をやるわけですが、どの程度の力を加えるとか、それから置かれているその患者さんの状態にも違うかと思いますが、実は、このあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師に関する法律では、このあん摩マッサージ指圧業等の定義が置かれておりません。何が法律に規定されたあん摩マッサージ指圧業なのであるか、またそれ以外の医業類似行為なのかというのは、現在まではそれぞれ個々のケースに応じて、社会通念に照らして総合的に判断してきたところでございます。
 御指摘の足裏マッサージなど、マッサージと称することにより、一般人がそこであはき法に言うマッサージ業が行われているものと誤認するおそれがある場合は好ましくないということで、その旨の指導を行うように都道府県にもお願いしてございます。しかし、御指摘の業種が無資格のあはき業に該当するか否かについては、実際に行われている行為の個々具体的な態様により判断されているところでございまして、業態の名称だけで取締りの対象にするというのは困難であるというふうに考えております。

○足立信也君 今、正に基準はないということをおっしゃったわけですね。確かに私は難しいとは思うんですが、このことで地方自治体も非常に頭を悩ませているわけですし、資格を持っている方々からも強い批判が確かにあるんですね。
 で、実際上、全く資格がなくて無資格の方が、自分の行っているのはマッサージではないと、何とか式マッサージなんだから法律上はあはき業ではないんだと主張してしまえば、これもう取締りできないわけですね。
 先ほどおっしゃったのは、多分昭和三十八年の厚生省医務局長の東京都知事あての回答だと思いますが、確かにそこには、あんま、マッサージとは、病的状態の除去、疲労の回復という効果を目的として行われる、もむ、押す、たたく、摩擦するなどの行為の総称であるとされています。だとしたら、足裏マッサージや何々式マッサージという業種は無資格であはき業を行っていると認識できるんじゃないですか。その点についてはいかがでしょう。

○政府参考人(岩尾總一郎君) 先ほども申し上げましたけれども、そういう何々マッサージ、マッサージという言葉自体はもう一般名詞化しているかと思いますが、そういうようなものに足裏とか何か付けるということで、いわゆる業としてやっているようなものなのか、それともいわゆるあはき業に該当するのか否かというのが、私どもの解釈としては、そこで行われている個々の具体的な行為というものを見ない限り判断できないということで、単なる名前だけではなかなか取り締まれないということを申し上げさせていただきました。

○足立信也君 今のお答えで、多分整理して、こちらが整理しないとなかなかどのようにしていっていいのか難しいというニュアンスの回答だと私は思いますので、言わせていただきます。
 専門の学校に三年間通って卒業して国家試験も通っていると、そういう有資格者と全くの無資格者が同じように併存している現状では、資格制度そのものが形骸化していると言ってもいいと思うんですね。
 我々民主党は、努力した人が報われる社会を作りたいと、そのように思っています。あはき業の方は多くが視覚障害者です。相当に努力をしてその資格を取った方々だと私は思います。
 あはき業とあはき業以外の医業類似行為を区別する分かりやすい基準を作成して広く国民に伝える、無資格であはき業を行う者を厳しく取り締まり、有資格者の保護をすべきです。この点が、先ほどどのような方策がいいのか分からないという感じの答弁だったと思います。でも、このことは、専門的知識、技能を有する資格者によって適切、安全なサービスを受けることができるという国民の利益でもあるわけです。その利益を保護することでもあります。
 まず第一に、無資格者が国民にあたかも資格を持っているように誤認させることを規制しなければいけない。その手段、方法として、現在無資格者が、私はマッサージ師ですと名のることや、自分が仕事をしているところが何々マッサージ、あるいは何々マッサージ所、何々マッサージ施設と勝手に言うことも、マッサージを私はやっています、成人病が治りますよ、生活習慣病を治しますよ、そういう広告をすることもすべて自由なんですね、資格がない人が。
 厚生労働省は、今年の三月、先ほど出ました全国課長会議で、国家資格を持つあはき業者によるあんま、マッサージ、指圧が行われていないのに、マッサージと広告することは看過できないので指導するようにと発言されております。また、資格を持ったあはき業者の広告規制を緩和することについて、もっと広告してもいいようにするために、昨年七月の衆議院の厚生労働委員会で、パブリックコメントを出しているところだと答弁されております。その後、どうなっておりますでしょうか。

○政府参考人(岩尾總一郎君) このあはきに関する法律の第七条及びこの規定で広告できる事項が制限されているということで、昨今、医療においても広告規制の緩和ですとか、関係団体からも広告規制の緩和についての要望があったということを踏まえまして、昨年の六月に、このあん摩マッサージ指圧業、それから柔道整復業等の広告可能事業の追加についてパブリックコメントを実施いたしました。一般からの御意見というのは昨年の七月に締め切ったんですが、残念ながら広告規制の緩和についてはなお慎重であるべきという趣旨の御意見が多数寄せられたものですから、今日まで、そのような意見があるということで、どのように対応すべきかということを慎重に検討している状況でございます。

○足立信也君 パブリックコメント、それは業者の方からの回答がということで理解してよろしいんですか。

○政府参考人(岩尾總一郎君) インターネットの回答でございますので、回答する際には相手に対して職種までを求めていなかったかと思いますが、電子メール、それからファクシミリ、郵送ということで、あっ、済みません、意見の提出は、個人の場合は住所、氏名、年齢、職業、法人の場合は法人名、所在地ということでございますので、いろいろな方から来ていると思いますが、ちょっと今詳細には内容は把握しておりません。

○足立信也君 自分の行っている業の広告規制をどうしたらいいかという問題を、その業者の方々に特に集中的には出していないということですね。

○政府参考人(岩尾總一郎君) 一応、パブリックコメントということで通常の手続でやっておりますので、特定の団体の意見ということではございません。

○足立信也君 慎重であるべきだという意見が多かったと。これは、その母体がどういうことにあるか、また、この業者の方々が先ほど言いましたように視覚障害者が半分近くを占めて、全体としては非常に少ない、それに対してパブリックコメントが慎重であるべきだというのは、ある意味予測された回答といいますか、そのような気がします。
 それよりも、今の問題はあはき業者が広告できる内容を広げたらどうかということなんですが、私が言っているのは、それよりも必要なことは、無資格者への広告内容の規制だと思うんですね。そのことで、昨年十一月に医政局の医事課長から、痛みを感じるほどの強さで人体に危害を及ぼす、又はおそれのある行為があはき業だと、そのように誤解されるような、今までの解釈とは違う解釈の意味の回答がされております。また、今年三月には、先ほど言いました、あんま、マッサージ、指圧が行われていないのにマッサージと広告することは看過できないと、こういう、基準が行ったり来たりなんですね。ですから、実際に地方の方でも取締りができないということになっているんだと思います。現実は、足裏マッサージや何々式マッサージという看板は乱立しております。
 まず行うべきこと。繰り返しになりますが、あはき業の定義を明確にすること、国家資格を持ったこの独占業務を保護すること、無資格者があたかも国家資格を持ってマッサージを行っていると国民が誤認しないようにすることです。そのためには、先ほども言いました、無資格者が資格の名称を勝手に使うことは禁止しなきゃいけない、それから場所も何々マッサージ所とかいう名称を使うことはやはり禁止しなければいけないと思います。そして、そのようなマッサージ師という名前や場所の名称を禁止しても、私はやっていますよと、マッサージをやっています、ちゃんと治していますよということを言っては何の意味がないわけですから、独占業務であるあんま、マッサージ、指圧を無資格者が行う旨の表示を行う、その表示を行うことそのものも禁止しなければいけないと私は思います。繰り返しになりますけれども、これはやはり国民の利益を保護することになると。専門的知識、技能を有する資格者による適切、安全なサービスということなんですね。
 私が今順番を追って挙げましたが、そのような規制、あるいはこれは立法というふうになっていくかもしれませんが、国家資格を持った独占業務を保護すること、この考え方について大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

○副大臣(西博義君) 先ほどからの議論のまとめのような形の御答弁になるかと思いますが、お答えを申し上げたいと思います。
 あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律、いわゆるあはき法第一条においては、医師以外の者で、あんま、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゅうを業としようとする者は、あん摩マッサージ指圧師免許、はり師免許又はきゅう師免許を受けなければならないと、これが規定をされております。
 あはき法上、これらの定義を定める規定はないというふうに先ほど局長からも答弁申し上げましたが、特定の、もむだとかたたく等の行為があはき法第一条に規定するあんま、マッサージ又は指圧に該当するか否かということにつきましては、当該行為の具体的な態様から総合的に判断されるべきものであるために、一般的にそれを類型化したり、また定義を明確にとことん突き詰めるということは大変困難であるというふうに考えております。
 無資格者についての御指摘の点につきましては、マッサージという既に普及した、言わば一般名詞の使用を特定の資格だけに許すということについての逆に影響があるのではないか。また、もむ、たたくなどの行為にあっても、人体に危害のない範囲であれば法律違反とはならない、これも先ほど判例がございましたが、そのような一般的な業務を行うことの表示を禁止することが合理的であるんだろうかというような点を十分に今後考慮していく必要があると、こういうように考えております。

○足立信也君 まとめられてもちょっと困るようなところがあるんですが、一つ今お伺いした中で、今までの通知、判例の中で、人体に被害というものの中に痛みを伴うようなというのがございまして、今挙げられた無資格者が行っている行為は大体痛みがあるんですね。これは今までの解釈では通用しない部分があるということを、一つ抜けているんではないかということを感じましたし、やはり国家資格ですから、国家資格を持って業を行う方が、無資格者がやっているのと似たようなことをやられていながらも、簡単に言い逃れできると。このことは、非常に失礼な言い方かもしれませんが、弱い立場の人で視覚障害者が多い業種、そのことをやっぱり守っていかなければいけないんではないかと。
 その点に関しては、国家資格を持った独占業務を保護するという観点では先ほどお答えの中に入っていなかったと思います。その二点について、更にお答えください。

○政府参考人(岩尾總一郎君) 先生御指摘のように、このあはき業は、業務は独占しておりますけれども名称は独占しておりませんし、それから定義もございません。こういう法律の中で、私どもが、そのときの局長通知ですとかそれから最高裁の判例などを踏まえて、現在まで最大限、このような免許を持っている方々の業を法律上保護しながら様々な解釈なり運用をしてきたということでございますので、先生おっしゃいますように、やはり視覚障害者にとっての最大の職場だろうと思いますので、今後そのような先生の御意見を踏まえながら、この先どのようにしたら免許取得者が保護されるのか、無資格者との区別ができるのかということは、もう少し検討させていただければというふうに思っております。

○足立信也君 分かりました。
 私は、もっと積極的に、あはき業以外の医業類似行為についても、その効果、副作用あるいは危険性などについてちゃんと評価をして、得られた情報を関係者、国民に広く伝える、業者への指導監督をすべきだと私は思います。国民の生命と健康を守り、資格制度の形骸化を防ぐためにも、以上のような対策を早急に積極的にやっていただきたいと、そのように思います。
   〔委員長退席、理事武見敬三君着席〕
 時間がもうありませんので、まだ質問事項あるんですけれども、ちょっと要望というか、注意喚起みたいな形に終わってしまうかもしれませんが、少しお聞きください。
 卒後臨床研修の必修化によって、研修医を指導する医師の確保という観点から、それにまた、国立大学の独立行政法人化によって、医師の派遣先の選定に、もっと採算性のいい、高い施設を優先するようになりました。そのことによって、地域の中核病院、特に公立病院で小児科医、産婦人科医、麻酔医が不足した、あるいは全くいなくなったという事態が現在生じております。今日はその中でも、時間がありませんので、麻酔医についてちょっと御説明いたします。
 麻酔は麻酔医が掛けるということが今もう医師あるいは患者さんの間でも浸透しております。ところが現状は、先ほど言いましたように、地域の中核病院から麻酔の常勤医がいなくなりました。そのため、それらの病院は大学へ麻酔医の派遣要請を行っております。麻酔医側は、例えば関東地区では協定があるので、手術のうち、麻酔料の七五%を出さないといけないというふうに回答が多くございます。麻酔料の要求が高くて、一時代前のように、今外科医が麻酔を掛ける病院が多くなっております。以上のような独占的な協定がなされていると、このような実態がございます。
 このことは今後また私も問題にしていきたいと思うんですが、現実は、卒後臨床研修の必修化、それと国立大学の独立行政法人化が相まってそのような事態になっているという注意を喚起して、私の質問を終わらせたいと思います。
 どうもありがとうございました。

041104厚生労働委員会会議録より
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